私の恐怖はこれから

上野佐栁

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私の恐怖はこれから 呪われた者たち編

契約

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 朝、部室
 「私は霊と今のままでは戦えないよ」
 「どういうことかしら⁇」
 「だって、七柱だもん‼︎柱が敵になるなんて駄目でしょ⁇」
 「そうかもしれないわね」
 「でも、深雪先輩は生きているっす‼︎」
 「ここにいる私は人間じゃない。その事は忘れないで」
 しゅーん
 「......はいっす」
 「落ち込まないでよ‼︎ひとつだけ方法はあるから‼︎」
 「それは何かしら‼︎」
 「それはなんですか!?」
 「それはなんっすか!?」
 「......全員で詰め寄らないでくれる⁇」
 「そんな事よりも早く話しなさい‼︎」
 「わかったよ」
 「私と契約するればいい話だよ」
 「契約?」
 「うん。基本的には七柱は人間と契約はしないんだけど......私は生き霊だし、別に大丈夫だと思うよ」
 「ほんとかしら?」
 「......多分」
 「でもね、契約するには霊力の相性がよく無ければ出来ないのよ」
 「相性⁇」
 「うん。例えば......私と、川咲君の合わせ技が適当だね。雷と矢を使ったコンビネーションとかそういうのだよ。って事だからよろしくね。川咲君‼︎」
 「え?はっ?あっ‼︎はいっす‼︎」
 「ちょっと手を出して」
 「手をっすか?」
 「うん。ちょっとチクッなるけど大丈夫⁇」
 「平気っす‼︎」
 「じゃあ行くよ」
 私は、川咲君の手のひらを短く浅く切った。
 「いっ!?」
 「強すぎた⁇」
 「そんな事ないっす‼︎ただ......驚いただけっす‼︎」
 「ならよかった」
 私も自分の手を川咲君と同じように切った。
 「じゃあ、合わせるよ」
 「は、はいっす‼︎」
 そっと手を合わせてしばらくそのままで、動かずにいたけど、五分ぐらい経った後で、手を離した。
 「これでオッケー」
 「ほんとっすか?なんか呆気ないっすね」
 「契約ってそんなもんだよ」
 「そうっすか」
 「うん」
 「では、本題に入るわよ」  
 「その前にちょっといい?」
 「何かしら⁇」
 「七不思議四番目廊下のベタベタさんなんだけど......消えたくないから襲わないでくれって言われたんだよね。昨日の夜に......」
 「は?」
 「ベタベタさんはその......臆病と言うか......びびりと言うか......争うのが苦手ない人なのよ。困った事にね」
 「ほんとに七不思議四番なの?」
 「うん。実際に直談判しに来ているしね」
 「はあ!?」  
 「ど、どうも......四番です」
 「本物なの?」
 「それについては、私が保証するよ」
 「そ、その僕は静かに暮らしたいので......人間を襲わないって誓うので、消さないでくれませんか?」
 「いいわよ。でも金輪際、自分の領域から出る事は許さないわ‼︎」
 「わかりました。僕はこれで......」
 「ほんとに臆病な霊ですね」
 「そうやな」
 「ヤッホォー‼︎やっと見つけたぜ‼︎悪霊‼︎」
 ドン
 「ああああああああ!?」
 「そ、そんな......い、一瞬で消したの⁇そんなのありえない‼︎七不思議だよ!?そう簡単に消せるわけない‼︎」
 「おっと?ここにも悪霊か......面白い」
 シュッ
 「深雪!?」
 ドーン
 「......」
 「やぁーやぁー。危ない危ない。貴方普通の人間じゃないね?」
 「これを避けるとは......お前、七柱か?」
 「......っ!?」
 「そのびっくり顔を見る限りそうみたいだな。なら、七柱七番目世界の歯車か?」
 「......」
 「そうみたいだな‼︎俺とやり合おうぜ‼︎」
 バンバンバンバンバンバンバンバンッ
 「渋でねぇな」
 「少し落ち着け‼︎」
 ゴン
 「ぐあっ!?」
 バーン
 「深雪!?やりすぎよ!?」
 「平気だよ。だって、普通の人間じゃないもん」
 「それは、霊力者なら当然......」
 「何かが混じってる」
 「混じってる?」
 「貴方もしかして......七柱五番目裁きの番人⁇」
 「クスッ。正解だ」
 「通りで人間の気配と霊の気配がしたわけだね」
 「だったら話は別よ‼︎そこの七柱‼︎名を名乗りなさい‼︎」
 「いいぜ。俺の名前は......」
 
 
 
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