私の恐怖はこれから

私の恐怖はこれから 呪われた者たち編

協力

　シュッグサッ
　「ガアガアガアガアガアガアガア！？」
　「え？」
　「あっ！？あの時の矢だ！？」
　「あーもう‼︎色々と面倒くさい事ばかりして‼︎処理する人の身にもなりなさいよ‼︎」
　「深雪‼︎」
　「深雪先輩‼︎」
　「苗木先輩‼︎」
　「ガアガアガ‼︎」
　「そうね。私は人間側じゃない。でもね、仲間を見捨てるほど冷酷な生き霊じゃない‼︎」
　ぎゅうううう
　「か、川咲君‼︎く、苦しいよ‼︎」
　「ガアガアガ‼︎」
　「だって、私は七柱七番目世界の歯車だから！大丈夫。これ以上は何もしないし何も守らない。どちらにも平等でならなくてはならない」
　「......深雪」
　「だったら‼︎これならどう⁇」
　グサッ
　「薙刀！？」
　「はい‼︎私、薙刀を使った霊力者ですから‼︎」
　「ガガガガガ‼︎」
　「もしかして......怒ってる⁇」
　「わかんねー」
　ジュージュー
　「熱で骨を炙ってる。怖い」
　「あ、あはは」
　「ガガガガガ！？」
　ボロッ
　「あっ崩れた」
　「最後は毒ね」
　「一応、七不思議中で一番強かったんだけどな」
　「深雪‼︎」
　「なに？」
　「私達に協力をして欲しいのよ‼︎」
　「無理‼︎」
　ぷいっ
　「深雪‼︎どうしてなの？」
　「七柱だから」
　「むぅー‼︎」
　「す、鈴木先輩⁇」
　ポカポカ
　「深雪馬鹿‼︎おたんこナス‼︎」
　「いてっ！？いててて‼︎痛いよ‼︎」
　「生き霊が......七柱がそんなに偉いの⁇ねぇ⁇」
　「え？あっえっと......」
　「協力してよ！霊感総合部の一任でしょ⁇だったら最後まで責任を取りなさい‼︎」
　「......川咲君。これどうしたらいいの⁇」
　「あー。俺には無理っすね」
　「私止められる気がしないです」
　「うちも」
　「僕も」
　「私達も」
　「くぅぅぅぅ‼︎私の話聞いているの‼︎今は誰とも話さないでよ‼︎」
　「メンヘラ！？」
　「......嫉妬」
　「欲望深い人」
　「うわあああん‼︎」
　「え！？な、泣いちゃった」
　「苗木先輩いけないんだー」
　「私！？私のせいなの！？」
　コクコク
　「......皆んなして頷かなくてもいいじゃないの？」
　「深雪‼︎」
　「私......帰る‼︎」
　ダッ
　「逃がさないっす‼︎」
　ジャリン
　「え？きゃ、きゃあああ！？」
　ドンバンゴン
　「あ、ああ。あああ。あああああ」
　「痛そう」
　「すすすす、すみませんっす‼︎わざとじゃないっす‼︎」
　「川咲君？」
　「あっえーと......ごめんっす！」
　「待ちなさい‼︎」
　「なぜ本人は怒らないの？」
　「......ん？」
　「わかってない！」
　「あの......これ外して？」
　「いやよ」
　「いやっす‼︎」
　「え、えぇー」
　「この格好じゃ、窮屈だし、腕につけてあげるわ」
　腕についた瞬間に外そうとしたけど静電気みたいに手に電気が走った。
　ビリッ
　「痛っ！？」
　「深雪に外せるわけないわ」
　「これじゃ帰れない‼︎」
　「お姉さん！？」
　「もも‼︎」
　ガシッ
　「久しぶり‼︎」
　「会いたかった」
　「お姉さん‼︎私も私も‼︎うふふ」
　「仲良しね」　　
　「うん‼︎」
　「お姉さん。それなぁに⁇」
　「拘束道具⁇」
　「ちょっと変なこと言わなでくれるかしら⁇」
　「次は四番の所に行くといいですよ」
　「もも......七不思議をぶっ潰す気⁇」
　「うん‼︎」
　「あの時とさほど変わってない」　　
　「そんな事ないもん‼︎人は襲わないもん」
　「当たり前だから‼︎」
　「七不思議四番目廊下のベタベタさん」
　「廊下のベタベタさん⁇って何っす？」
　「その名の通りベタベタした霊が人間を取り込んで殺してしまう。そんな噂があるの」
　「なんか怖そうですね‼︎」
　ぱあっ
　「......説得力がないわね」
　「うん」
　「次は七不思議四番目ベタベタさんを倒しに行くわよ‼︎」
　「おおー」
　不本意ながらも、篤美達に協力する事になった。苗木深雪なのであった。