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最終決着その1
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コンコン
「深雪‼︎貴方の部活の後輩が来るわよ‼︎出て来なさい‼︎」
あの日以降、二週間の間、私は自分の部屋からあまり出ることが出来ていない。ずっと、あの事件のことを引きずっている。
「深雪先輩......俺待っているっす‼︎部活の皆んなも待ってるっす‼︎だから早く戻ってくるっす‼︎」
「......」
「光君だっけ⁇ごめんなさいね。何故か最近部屋を出たがらないのよ。ちょっと前までこんなんじゃなかったのに......」
「先輩は強いっす‼︎だからすぐに良くなるっすよ‼︎」
「......そうね。光君ありがとう」
「はいっす‼︎」
光君が帰り、夜になった頃、シーンっと静まり返った部屋で、話し声が聞こえた。
「あははは。お姉さんって可愛いですよね⁇」
「えぇそうね」
私は話し声の声に聞き覚えがあったので恐怖と驚きが隠せなかった。
ビクッ
「なんで⁇なんで此処に、ももが居るの⁇」
私は震える体を無理矢理押さえて、意を決して部屋から出た。
ガチャ
「お母さん‼︎」
「深雪‼︎よかったわ。ようやく学校に行きになったのね⁇」
「お姉さん遊ぼう」
ももはお母さんに飛びかかろうとしていた。
「駄目‼︎」
ブスッ
「あ、ああ。ああぁ」
「み、深雪⁇い、いやああ‼︎」
何が起こったのか、最初は理解出来なかった。でも、激しい痛みと、ももの手がお腹の中にあることから、私は、ももにお腹を手で貫かれたのだと理解した。
「うぅ‼︎やっ‼︎」
「......っ!?」
ドンッ
「み、深雪大丈夫‼︎」
「に、逃げて‼︎」
「......え⁇」
「お姉さんもっともっと遊びましょ‼︎」
「うっ‼︎」
「深雪待って‼︎どこに行くの?深雪ー‼︎」
「あははは‼︎追いかけっこ⁇面白い‼︎」
タッタッタッタッタ
「はぁはぁ。弓を持っててよかった。これでなんとか応戦しながら時間を稼ぐ‼︎」
「キャアハハ‼︎待て待て‼︎」
体が重い。思うように動けない。走るって言ってものろのろとゆっくりと走ることしか出来ない。
「篤美や、光君や皆んなが来てくれる‼︎私は霊感総合部を信じる‼︎」
「お姉さん走るの遅いね。もう追いついちゃった‼︎あははは‼︎」
「やっ!テイッ‼︎ハッ!」
「ぐはっ‼︎」
「はぁはぁ」
「すごいな。こんなに怪我しているのに動けるなんて......やっぱりお姉さんはすごなぁ‼︎キャアハハ‼︎あははは‼︎クスクス」
「私が何も考えずに逃げていると思う⁇」
「えっ?」
「此処どーこだ‼︎」
「学校⁇」
「クスッ。正解」
「なんで笑っていられるの?」
ゴロゴロ
「ぐあああああ‼︎」
「深雪先輩大丈夫っすか!?」
「光君‼︎来てくれるって信じてた‼︎」
「深雪‼︎」
「......篤美」
バタン
「あははは‼︎このお姉さんはもうすぐで死んじゃうね。私の仲間入りだね‼︎キャアハハ‼︎」
「それはないよー‼︎」
「どうして?」
「私の霊力は回復だもん‼︎」
「桃凛さんお願いね‼︎此処は、私達に任せなさい‼︎」
「了解でーす‼︎」
「あははは‼︎あのお姉さんすごいよ‼︎いつもあんな感じなの⁇運がいいね。でもいつまで続くかな⁇キャアハハ‼︎クスクス」
「此処から先には行かせるわけにはいかないわ‼︎深雪は、私達の大切な仲間、霊感総合部の一人よ‼︎」
「信頼してるんだ。でもね、信頼し過ぎるとね、いつかは裏切られるんだよ‼︎私もそうだったから‼︎今度は、こっちの氷のお姉さんで遊んであげる‼︎あははは‼︎」
「苗木先輩大丈夫ですか⁇なんでこんな無茶なことをしたんです⁇」
「ごめ......んな......さい」
「謝らなくていいですから‼︎そんなことよりも、もうすぐで治りますからおとなしくして居てくださいね‼︎」
「......うん」
「こいつ無敵っすか⁇」
「そんなわけないわ‼︎どこかに弱点があるはずよ‼︎」
「でも弱点ってどこっすか⁇」
「知らないわ。だから探すのよ‼︎」
「弱点は耳に付いている耳飾り‼︎」
「深雪!?もう平気なの?」
「うん。なんとかね」
「苗木先輩大丈夫じゃないですよ‼︎まだ怪我は完治していないんですから、治療をしないとですよ‼︎」
「もう少し時間を稼ぐわ。桃凛さん‼︎あと五分以内で治療できるかしら⁇」
「なんとかやってみます‼︎」
「わかったわ。これが、私達の最後の戦いよ‼︎」
「了解‼︎」
こうして、最後の戦いが幕を開けた。今度こそ、ももを確実に成仏をさせる‼︎そう心に誓った。深雪であった。
「深雪‼︎貴方の部活の後輩が来るわよ‼︎出て来なさい‼︎」
あの日以降、二週間の間、私は自分の部屋からあまり出ることが出来ていない。ずっと、あの事件のことを引きずっている。
「深雪先輩......俺待っているっす‼︎部活の皆んなも待ってるっす‼︎だから早く戻ってくるっす‼︎」
「......」
「光君だっけ⁇ごめんなさいね。何故か最近部屋を出たがらないのよ。ちょっと前までこんなんじゃなかったのに......」
「先輩は強いっす‼︎だからすぐに良くなるっすよ‼︎」
「......そうね。光君ありがとう」
「はいっす‼︎」
光君が帰り、夜になった頃、シーンっと静まり返った部屋で、話し声が聞こえた。
「あははは。お姉さんって可愛いですよね⁇」
「えぇそうね」
私は話し声の声に聞き覚えがあったので恐怖と驚きが隠せなかった。
ビクッ
「なんで⁇なんで此処に、ももが居るの⁇」
私は震える体を無理矢理押さえて、意を決して部屋から出た。
ガチャ
「お母さん‼︎」
「深雪‼︎よかったわ。ようやく学校に行きになったのね⁇」
「お姉さん遊ぼう」
ももはお母さんに飛びかかろうとしていた。
「駄目‼︎」
ブスッ
「あ、ああ。ああぁ」
「み、深雪⁇い、いやああ‼︎」
何が起こったのか、最初は理解出来なかった。でも、激しい痛みと、ももの手がお腹の中にあることから、私は、ももにお腹を手で貫かれたのだと理解した。
「うぅ‼︎やっ‼︎」
「......っ!?」
ドンッ
「み、深雪大丈夫‼︎」
「に、逃げて‼︎」
「......え⁇」
「お姉さんもっともっと遊びましょ‼︎」
「うっ‼︎」
「深雪待って‼︎どこに行くの?深雪ー‼︎」
「あははは‼︎追いかけっこ⁇面白い‼︎」
タッタッタッタッタ
「はぁはぁ。弓を持っててよかった。これでなんとか応戦しながら時間を稼ぐ‼︎」
「キャアハハ‼︎待て待て‼︎」
体が重い。思うように動けない。走るって言ってものろのろとゆっくりと走ることしか出来ない。
「篤美や、光君や皆んなが来てくれる‼︎私は霊感総合部を信じる‼︎」
「お姉さん走るの遅いね。もう追いついちゃった‼︎あははは‼︎」
「やっ!テイッ‼︎ハッ!」
「ぐはっ‼︎」
「はぁはぁ」
「すごいな。こんなに怪我しているのに動けるなんて......やっぱりお姉さんはすごなぁ‼︎キャアハハ‼︎あははは‼︎クスクス」
「私が何も考えずに逃げていると思う⁇」
「えっ?」
「此処どーこだ‼︎」
「学校⁇」
「クスッ。正解」
「なんで笑っていられるの?」
ゴロゴロ
「ぐあああああ‼︎」
「深雪先輩大丈夫っすか!?」
「光君‼︎来てくれるって信じてた‼︎」
「深雪‼︎」
「......篤美」
バタン
「あははは‼︎このお姉さんはもうすぐで死んじゃうね。私の仲間入りだね‼︎キャアハハ‼︎」
「それはないよー‼︎」
「どうして?」
「私の霊力は回復だもん‼︎」
「桃凛さんお願いね‼︎此処は、私達に任せなさい‼︎」
「了解でーす‼︎」
「あははは‼︎あのお姉さんすごいよ‼︎いつもあんな感じなの⁇運がいいね。でもいつまで続くかな⁇キャアハハ‼︎クスクス」
「此処から先には行かせるわけにはいかないわ‼︎深雪は、私達の大切な仲間、霊感総合部の一人よ‼︎」
「信頼してるんだ。でもね、信頼し過ぎるとね、いつかは裏切られるんだよ‼︎私もそうだったから‼︎今度は、こっちの氷のお姉さんで遊んであげる‼︎あははは‼︎」
「苗木先輩大丈夫ですか⁇なんでこんな無茶なことをしたんです⁇」
「ごめ......んな......さい」
「謝らなくていいですから‼︎そんなことよりも、もうすぐで治りますからおとなしくして居てくださいね‼︎」
「......うん」
「こいつ無敵っすか⁇」
「そんなわけないわ‼︎どこかに弱点があるはずよ‼︎」
「でも弱点ってどこっすか⁇」
「知らないわ。だから探すのよ‼︎」
「弱点は耳に付いている耳飾り‼︎」
「深雪!?もう平気なの?」
「うん。なんとかね」
「苗木先輩大丈夫じゃないですよ‼︎まだ怪我は完治していないんですから、治療をしないとですよ‼︎」
「もう少し時間を稼ぐわ。桃凛さん‼︎あと五分以内で治療できるかしら⁇」
「なんとかやってみます‼︎」
「わかったわ。これが、私達の最後の戦いよ‼︎」
「了解‼︎」
こうして、最後の戦いが幕を開けた。今度こそ、ももを確実に成仏をさせる‼︎そう心に誓った。深雪であった。
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