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絶望
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「ばいばい。お姉さん」
「苗木ちゃん逃げて‼︎」
「あ、ああ」
ブスッ
「あれ?お姉さん達は⁇」
気が付いたら、部室に戻って来ていた。
「えっ?どういうこと?」
「苗木先輩大丈夫ですか‼︎」
「は、原技君⁇うぅくっ。うわあああん‼︎守れなかった‼︎目の前に居たのに、何も出来なかった‼︎うわああん‼︎」
「......先輩」
「そうだ‼︎愛組さんは無事なの⁇」
「せ、先輩落ち着いてください」
「私は無事だよ。それに、苗木ちゃんのせいじゃないよ。あんな化け物。誰も相手に出来ないよ。速度も半端なかったし......」
「そうですね」
原技君はスマホを取り出して、誰かに電話をし始めた。
プルルガチャ
「はいもしもし。鈴木です」
「鈴木先輩‼︎苗木先輩を保護しました」
「わかったわ」
コツコツコツコツ
「ねぇ?あのお姉さんの居場所知らない⁇」
「知らないわ。貴方には相応の罰を受けてもらうわ!」
「クスッ。あんたに何が出来るの⁇あのお姉さんよりも弱いくせに。クスクス」
「それでも、私はやるわ‼︎」
「でも時間切れね。ばいばーい。クスクス」
「......」
ガラガラ
「深雪大丈夫⁇」
「......」
「深雪⁇これはどういうことなのかしら⁇」
「それが、さっきからずっとこの調子で話さないし、表情ひとつ変えないんです」
「あんなのを見たら誰だってこうなると思うよ」
「あんなの?」
「うん。鈴木ちゃんはまだ、知らないのね。理事長が殺された事を......」
「えっ⁇どういうことか説明してちょうだい」
「うん。実はね......」
私の代わりに、愛組さんが、篤美に説明をした。説明が終わると、篤美は怒りを隠しきれていなかった。
「なんて事‼︎とうとう、犠牲者が出てしまったのね。許さないわ‼︎」
バンッ
「深雪先輩大丈夫っすか‼︎」
「......」
「深雪先輩⁇どうしたっすか?何か言って欲しいっす」
「......私って無力なの?」
「ん?どういう意味っすか?」
「川咲君には反応した⁇」
「目の前の人を救えないで、何が霊力者だ‼︎何も出来ない自分が心底憎らしい‼︎死ぬべきだったのは、私だったんだ‼︎」
パチィン
「......」
「今の言葉を撤回しなさい‼︎貴方が死ぬべきだった⁇ふざけた事を言うんじゃないわよ‼︎霊感総合部には、深雪‼︎貴方が必要なのよ‼︎だから生きなさい‼︎何がなんでも争いなさい‼︎」
「......篤美に何がわかるの⁇目の前で誰も救えなかった気持ち。それも二回も。私の気持ちなんて知らないくせに勝手な事を言わないでよ‼︎」
「そう。それが貴方の答えね。だったら、この部を辞めなさい‼︎今の貴方に、この部にいて欲しくないわ‼︎」
「篤美の馬鹿‼︎」
「あっ‼︎深雪先輩‼︎」
「あんな言い方はないんじゃないかな?苗木ちゃんは今、傷ついているんだもの。だからもっと優しく言うべきよ」
「深雪は強いわ。だから、あんな事言って欲しくなかったわ。大丈夫よ。深雪は必ず立ち上がるわ‼︎私は、深雪を信じているもの‼︎」
「俺、深雪先輩の様子を見に行ってくるっす」
「勝手にしなさい」
私は全走力で、家に帰った。家に帰ってからは一歩も部屋から出ていない。幸い部屋にはシャワー室があるので血を洗い流した。
「うぅ。私の気持ちなんて知らないくせに。あんなこと言うなんて最低。辞めてやる。グスッ」
「キャアハハ。もっと力をつけなきゃっお姉さんと戦えない」
「や、やめっ」
バキバキムシャムシャ
「あははは‼︎」
「苗木ちゃん逃げて‼︎」
「あ、ああ」
ブスッ
「あれ?お姉さん達は⁇」
気が付いたら、部室に戻って来ていた。
「えっ?どういうこと?」
「苗木先輩大丈夫ですか‼︎」
「は、原技君⁇うぅくっ。うわあああん‼︎守れなかった‼︎目の前に居たのに、何も出来なかった‼︎うわああん‼︎」
「......先輩」
「そうだ‼︎愛組さんは無事なの⁇」
「せ、先輩落ち着いてください」
「私は無事だよ。それに、苗木ちゃんのせいじゃないよ。あんな化け物。誰も相手に出来ないよ。速度も半端なかったし......」
「そうですね」
原技君はスマホを取り出して、誰かに電話をし始めた。
プルルガチャ
「はいもしもし。鈴木です」
「鈴木先輩‼︎苗木先輩を保護しました」
「わかったわ」
コツコツコツコツ
「ねぇ?あのお姉さんの居場所知らない⁇」
「知らないわ。貴方には相応の罰を受けてもらうわ!」
「クスッ。あんたに何が出来るの⁇あのお姉さんよりも弱いくせに。クスクス」
「それでも、私はやるわ‼︎」
「でも時間切れね。ばいばーい。クスクス」
「......」
ガラガラ
「深雪大丈夫⁇」
「......」
「深雪⁇これはどういうことなのかしら⁇」
「それが、さっきからずっとこの調子で話さないし、表情ひとつ変えないんです」
「あんなのを見たら誰だってこうなると思うよ」
「あんなの?」
「うん。鈴木ちゃんはまだ、知らないのね。理事長が殺された事を......」
「えっ⁇どういうことか説明してちょうだい」
「うん。実はね......」
私の代わりに、愛組さんが、篤美に説明をした。説明が終わると、篤美は怒りを隠しきれていなかった。
「なんて事‼︎とうとう、犠牲者が出てしまったのね。許さないわ‼︎」
バンッ
「深雪先輩大丈夫っすか‼︎」
「......」
「深雪先輩⁇どうしたっすか?何か言って欲しいっす」
「......私って無力なの?」
「ん?どういう意味っすか?」
「川咲君には反応した⁇」
「目の前の人を救えないで、何が霊力者だ‼︎何も出来ない自分が心底憎らしい‼︎死ぬべきだったのは、私だったんだ‼︎」
パチィン
「......」
「今の言葉を撤回しなさい‼︎貴方が死ぬべきだった⁇ふざけた事を言うんじゃないわよ‼︎霊感総合部には、深雪‼︎貴方が必要なのよ‼︎だから生きなさい‼︎何がなんでも争いなさい‼︎」
「......篤美に何がわかるの⁇目の前で誰も救えなかった気持ち。それも二回も。私の気持ちなんて知らないくせに勝手な事を言わないでよ‼︎」
「そう。それが貴方の答えね。だったら、この部を辞めなさい‼︎今の貴方に、この部にいて欲しくないわ‼︎」
「篤美の馬鹿‼︎」
「あっ‼︎深雪先輩‼︎」
「あんな言い方はないんじゃないかな?苗木ちゃんは今、傷ついているんだもの。だからもっと優しく言うべきよ」
「深雪は強いわ。だから、あんな事言って欲しくなかったわ。大丈夫よ。深雪は必ず立ち上がるわ‼︎私は、深雪を信じているもの‼︎」
「俺、深雪先輩の様子を見に行ってくるっす」
「勝手にしなさい」
私は全走力で、家に帰った。家に帰ってからは一歩も部屋から出ていない。幸い部屋にはシャワー室があるので血を洗い流した。
「うぅ。私の気持ちなんて知らないくせに。あんなこと言うなんて最低。辞めてやる。グスッ」
「キャアハハ。もっと力をつけなきゃっお姉さんと戦えない」
「や、やめっ」
バキバキムシャムシャ
「あははは‼︎」
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