私の恐怖はこれから

恐怖の劇場

　私一体何を見せられているのだろう⁇霊が霊を食べるシーンを見なきゃいけないのかなぁ⁇
　「あ、あああ‼︎」
　正直逃げたい。でも体が動かない。これは金縛りって言うのかな？
　「つ、ぎ、は、お、ま、え、だ」
　そう言った、監督風の霊が私を指さした。
　「こ、ろ、す」
　「あ、ああ」
　声も出ない。終わった。
　ガタン
　「へっ?って嘘嘘嘘！？」
　椅子がバネのように私を霊がいる所へと弾き飛ばした。その衝撃で声も出るようになった。皮肉だ。
　「い、いやああ！？助けて！？」
　ポンッ
　「何これトンネル！？ってうわあああ！？何よこれ！？う、うわあ！？いやああ！？」
　何があったのかは言えない。言いたくない。
　「吐きそう。うぶっ」
　口を手で押さえてなんとか落ち着かせた。
　「はぁーはぁー。し、死ぬ」
　一方その頃
　「えっ！？また、深雪先輩が連れて行かれたっすか！？」
　「えぇ」
　「あの人も大変ですね」
　「あんな子の事よりも私といい子しよう」
　「だからお断りっす‼︎」
　「なんでよぉー‼︎」
　「俺は、その、深雪先輩が好きなんっすよ」
　「おー。川咲君、此処で告っても何も変わらないぞ‼︎」　　
　「わ、わかってるっす」
　「あんな地味陰キャの何処がいいのよ！胸?胸なの?私も胸はある方よ‼︎あそこのぺたんこよりもね」
　「はあああ！？ババにしか見えないクソ豚が生きがっているんじゃあねぇよ‼︎」
　「桃凛さん。キャラが崩壊してるわよ」
　「はっ！」
　「俺が深雪先輩が好きなのは外見で判断したわけじゃないっすから‼︎」
　「じゃあ何よ‼︎」
　「俺の希望の光なんっすよ。いつも優しくて、どんな時でも、絶対、諦めない人っすよ。そんな人だから好きになったっすね」
　「なんだか、聞いているこっちが恥ずかしくなってくる」
　「率直な答えも言えたのね」
　「負けた」
　「川咲君、このクソ豚ブスおばさんは私に任せて苗木先輩の所に行ってあげて。原技君に手伝って貰うといいわよ」
　「サンキューっす‼︎」
　「いやあああ！？もうこっちに来ないでよ！」
　私はゾンビ的な霊に追いかけてられています。
　ボンッ
　「まだトラップ！？もういやああ‼︎」
　スル
　「きゃあああ‼︎」
　「あれは弓！？ラッキー‼︎」
　「あああ。」
　「ごめんね」
　シュッ、グサッ
　「ああああああ！？」
　「よし命中‼︎」
　「あああ、し、ね」
　「しまっ！」
　ゴロゴロ
　「えっ?この力って......川咲君‼︎」
　「これ以上、深雪先輩に手を出すのは許さない‼︎」
　ドキッ
　「深雪先輩！？顔赤いっす！？」
　「ななななな、なんでもない‼︎」
　カァー
　「本当っすか?」
　「近い近い近い！？」
　「はっ！すみませんっす‼︎」
　「こ、ろ、す」
　「川咲君、前にやったあの技で行くよ」
　「了解っす‼︎」
　ゴロゴロシュッ
　「行けー！」
　ばちばちゴロゴログサッ
　「あああああああああああああああ！？」
　「勝ったー‼︎イェーイ‼︎」
　「やったっすね‼︎」
　「うん。ハイタッチ‼︎」
　「は、はいっす‼︎」
　バンッ
　一瞬瞬きをした瞬間に空の上に居て急速に落ちている。
　「......っで、なんでそうなるの！？」
　もちろん、川崎君が助けてくれて無事に皆んなの所に帰ることができたのであった。