レインボーアーク

上野佐栁

文字の大きさ
上 下
67 / 85
レインボーアークフレンズ

虹の桜

しおりを挟む
 「レインボーアークゲートオープン‼︎」
 キィ
 「急ごう‼︎」
 「月美!?ちょっと待ってよ‼︎」
 「なんでそんなに、急いでいるんだね!?」
 「時間がない‼︎」
 「なんの話ルン⁇」
 「早過ぎるよ‼︎」
 「一人で突っ込むのは危険よ‼︎」
 「それでも急がなきゃ‼︎」
 「月美どうしたんだろ⁇」
 「さあ⁇」
 レインボーアークの世界
 「何これ?」
 「前来た時はもっと輝いていたよね⁇」
 「もうここまで来てルン⁇」
 「友希は無事なの⁇」
 「ゆーちゃんなら大丈夫だ‼︎」
 「友希はレインボーアークの使者よ。だから無事に決まっているわ‼︎」
 「だね‼︎」
 「そうだね‼︎」
 「あぁ」
 神官の部屋
 「誰だ‼︎」
 「友希を返して‼︎」
 「ふん。貴様らか。もう遅い」
 「この呪文嫌な感じがするルン‼︎」
 「この呪文が無くなれば、友希はあの運命を辿る事はないよ‼︎」
 「もうここに混沌が居るんだよ‼︎バーカ‼︎」
 「混沌!?」
 「あの時に消滅したはずなのに‼︎何で⁇」
 「消滅する寸前だったんだよ。残念だったな⁇」
 「ルン!?このままじゃ、駄目ルン‼︎全員取り込まれるルン‼︎」
 「あの場所に逃げよう‼︎」
 「逃すか‼︎」
 「うっ‼︎」
 「ルミ!?」
 「私が時間を稼ぐから‼︎その間にゲートを‼︎」
 「わかった‼︎」
 「その目、茶色......赤月家の子供が‼︎」
 「えっ⁇」
 「な、なんで知ってるの⁇」
 「月乃‼︎」
 「あっ!?ご、ごめん。つい......」
 「しかもその目は、宝石眼だな‼︎面白い」
 「ゲートが開いたよ‼︎」
 「皆んな‼︎急いでゲートの中に‼︎早く‼︎」
 「わかった‼︎」
 「友希は?友希はどうなるの⁇」
 「悔しいけど、今は逃げるが勝ちよ‼︎」
 「そ、そんな‼︎駄目よ‼︎友希を助けなきゃ‼︎」
 「月乃‼︎そんなこと言っている場合じゃ無いんだね‼︎」
 「リップもそう思うよ‼︎混沌は更に強くなっている気がする‼︎」 
 「月乃、こっちへ早く‼︎」
 「駄目よ‼︎引っ張っらないでよ‼︎」
 「逃げたか⁇でも、すぐに戻ってるだろ。その時はあの娘をいただくか」
 虹の桜
 「きゃっ‼︎」
 「皆んな大丈夫⁇」
 「なんで、月美と、ルミと、さくらんと、ミュールンは落ちてないの⁇」
 「月美は私が支えているからね」
 「ずるい‼︎」
 「......」
 「あー。月乃⁇」
 「月美⁇どうしたんだね⁇」
 「これは......完全に怒ってるね」
 「えっ⁇月乃が怒ってる⁇そうには見えないよ⁇」
 「本気で怒るとそうなるの」
 「ん?」
 「まぁ、見てて」
 「わかった」
 「月乃‼︎」
 「なに、月美⁇」
 「友希の事なんだけど......」
 「絶対に助ける‼︎」
 「どうやって⁇」
 「神官を殴る‼︎」
 「うんだからどうやって⁇」
 「正面からぶん殴る‼︎」
 「無理だよね⁇」
 「無理じゃ無い‼︎」
 「魔法使われたらどうするの⁇」
 「避ける‼︎」
 「避けられないよね⁇」
 「出来る‼︎」
 「怪我したらどうするの⁇」
 「立つ‼︎」
 「無理があるよね?」
 「無理じゃ無いから‼︎」
 「つ、月乃⁇意地になりすぎ無いでね⁇」
 「うるさい‼︎」
 「な、なんかごめん」
 「......」
 「友希はどうやって助けるの⁇」
 「あそこから引き剥がす‼︎」
 「紙じゃないからね‼︎」
 「わかってる‼︎」
 「計画的に行ったほうがいいよね⁇」
 「そんなの無意味‼︎」
 「ね!」
 「うん。何言っても考えは変わらなそうだね」
 「なんか怖いんだね‼︎」
 「月乃は一度本気で怒り出すと、満足するまでずっとあの調子だよ‼︎」
 「嘘‼︎」
 「だね‼︎」
 「魔力は無くなってきた」
 「ライブすれば⁇」
 「つ、月乃、一旦落ち着こうか⁇」
 「いや‼︎」
 「こうなったら......一度気を失わせるしか方法が......」
 「だああああ‼︎月美も‼︎月美も落ち着いて‼︎」
 「ライブか、いい考えだね‼︎私、行って来るよ‼︎」
 「えっうん」
 ルミのライブ
 「君はもう、覚えてないかもしれないけど、私は覚えている。だって、君と私との夢。あの時、諦めてしまった夢をもう一度、君と一緒に見られるなら、どんな事でもするわ。朝に起きるって、夜に眠りに落ちる時に。いつも考えてしまう。あの時の夢の続きを見たいわ。たとえ、叶わない夢だとしても、私は諦めたくない。そう強く感じた。もう一度、勇気を出して、一歩前に進もう」
 「あれ?レインボーアークで出来ない⁇」
 「もうこの世界には、レインボーアークは存在しないルン」
 「そ、そんな‼︎」
 「混沌が全部、さくら達の世界も飲み込んじゃった。だから今は、この虹の桜だけが残っているの」
 「人間の世界はまだ、無事ルン。でも、アイドルって存在を忘れているルン‼︎」
 「このままじゃ、同じ未来になっちゃうよ」
 「止めなきゃ‼︎」
 「うん‼︎」
 「月美って魔力あるんだよね⁇」
 「えっ⁇お母さんからはそう聞いてるけど⁇」
 「何の話をしているんだね⁇」
 「後で話す‼︎」
 「だね?」
 「じゃ、それも使えばいいじゃん‼︎早くやって⁇」
 「無理‼︎やり方なんて知らない‼︎」
 「とりあえずやって‼︎」
 「わ、わかったよ」
 「早く‼︎」
 「れ、レインボーアークゲートオープン‼︎」
 しーん
 「真面目にやって‼︎」
 「やってるよ‼︎」
 「頑張れ‼︎」
 「レインボーアークゲートオープン‼︎」
 二時間後
 「ぜぇせぇ。る、ルミ魔力回復した?」
 「あともう少しよ‼︎」
 「わ、わかった」
 「過去の私‼︎」
 ズキッ
 「えっ⁇」
 「月美!?」
 ドサッ
 「大丈夫ルン⁇」
 声が聞こえない。何もわからない。何で?視界が真っ暗になった。
しおりを挟む

処理中です...