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第7話 アプリで大金を稼ぐ
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その後もアプリを使っているうちに、俺は驚くべき事実を発見した。
「このコイン、換金できるぞ……」
なんと、クエストで貯めたコインは1コイン=1円で換金できるらしい。申請することで銀行口座に振り込まれるそうなのだ。
俺は今のところ最初のクエスト【ヒロインを1人クリエイトする】で10万コイン、そして先ほどのクエスト【ヒロインの服装の一部を3回変更しよう!】で1万コインを獲得している。
つまり、11万円……これだけで今月の生活費は稼ぐことができてしまったぞ……。
もしかしたら、もう派遣のバイトをしなくても生活していけるのではないだろうか。
しかし、驚くのはまだ早かった。
俺はアプリ内でヒロインの服を購入できるという【ショップ】を開いた。
すると、そこではヒロインの服だけでなく、食料や飲料、キッチン用品などの消耗品から、家具や車、家と言ったものまで購入できるようなのだ。
しかも、恐ろしいほど破格の値段で。
例えば……
――――――――――――――――――――
・天然水1L、100本セット:10コイン
・ティッシュ、100箱:100コイン
・乗用車(新車)、1台:10000コイン
――――――――――――――――――――
……などなど。
これもう換金しないでショップで買った方がお得じゃん。車10000円って!!
なんか逆に怖くなってくるぞ。このアプリ、なんかヤバいとこと繋がってたりしないだろうな。
そう思い、この『ヒロインズ・クリエイト』をネットで検索して、俺はあることに気が付いた。
「あれ……このアプリ、情報がまったく出てこない」
SNSやアプリのプレイストアで見てみても同じだった。念のため、アプリをアンインストールすることができるかを確認するも……
「ヤバい、消せない……」
なんと、このアプリをアンインストールすることはできないようだった。アプリの一覧ページに進んでも、アンインストールという文字が出てこないのだ。
と、俺が焦っていると……
「変態、なにブツブツ言ってるんですか」
振り返るとミレナが俺の後ろに立っていた。だから呼び方変態はやめて。
「掃除と洗濯、あとキッチンに積まれていたお皿も洗い終わりましたよ」
なんと、掃除だけじゃなくてそこまでやってくれていたのか!
「というか、お皿くらいちゃんとその日に片づけてください。あと洗濯も毎日する! 部屋だって汚すぎ。あなたはゴキブリですか? あっ、ごめんなさい、それはゴキブリに失礼でしたね」
「うっ……」
相変わらずの毒舌だ。しかしミレナの言葉は最もだ。疲れを言い訳にして、俺は掃除も皿洗いも怠《おこた》っていた。それを全部彼女がやってくれたのだから、小言のひとつくらい言われても文句は言えないだろう。
まぁ、ゴキブリ以下ではないと信じたいけれど……。
「その、ありがとな……」
「なっ……! べ、別に、これが私の仕事ですから……」
素直にお礼を言われるとは思っていなかったのか、ミレナはそう言うとプイっと顔を背けてしまう。
ちなみに彼女は今も丸眼鏡をかけ、ニーソも脱いで色白な脚をさらけ出したままだ。なんだかんだ言いながらも、そのままの格好でいてくれるんだな……。
そんなミレナを見て、俺はふと思った、もしアプリを消すことが出来たら、ミレナはどうなってしまうのだろう……。
なんとなく、俺はこのままでもいいか、と思った。
どうせこのアプリがなかったら、俺の人生なんてロクなものにならなかった。毎日食品工場で死んだように働いて、休日は疲れて惰眠をむさぼって。やがて年老いて死んでいくだけ。
だったら、あるのかもわからないリスクのことなど考えず、このアプリで人生を変えてやろうじゃないか。
「あ、そうだ……」
俺はふと思いつき、アプリ内のショップを再び開いた。
家事を頑張ってくれたミレナに、ゆっくり休める空間を作ってあげようと思ったのだ。
まずはベッドや布団を買って……安眠グッズなんかも買ってあげよう。あとはミレナが好きな食べ物を聞いて、夕食に注文するのもいいな。
他にも彼女が喜びそうなものをたくさん買ってあげよう。
「このコイン、換金できるぞ……」
なんと、クエストで貯めたコインは1コイン=1円で換金できるらしい。申請することで銀行口座に振り込まれるそうなのだ。
俺は今のところ最初のクエスト【ヒロインを1人クリエイトする】で10万コイン、そして先ほどのクエスト【ヒロインの服装の一部を3回変更しよう!】で1万コインを獲得している。
つまり、11万円……これだけで今月の生活費は稼ぐことができてしまったぞ……。
もしかしたら、もう派遣のバイトをしなくても生活していけるのではないだろうか。
しかし、驚くのはまだ早かった。
俺はアプリ内でヒロインの服を購入できるという【ショップ】を開いた。
すると、そこではヒロインの服だけでなく、食料や飲料、キッチン用品などの消耗品から、家具や車、家と言ったものまで購入できるようなのだ。
しかも、恐ろしいほど破格の値段で。
例えば……
――――――――――――――――――――
・天然水1L、100本セット:10コイン
・ティッシュ、100箱:100コイン
・乗用車(新車)、1台:10000コイン
――――――――――――――――――――
……などなど。
これもう換金しないでショップで買った方がお得じゃん。車10000円って!!
なんか逆に怖くなってくるぞ。このアプリ、なんかヤバいとこと繋がってたりしないだろうな。
そう思い、この『ヒロインズ・クリエイト』をネットで検索して、俺はあることに気が付いた。
「あれ……このアプリ、情報がまったく出てこない」
SNSやアプリのプレイストアで見てみても同じだった。念のため、アプリをアンインストールすることができるかを確認するも……
「ヤバい、消せない……」
なんと、このアプリをアンインストールすることはできないようだった。アプリの一覧ページに進んでも、アンインストールという文字が出てこないのだ。
と、俺が焦っていると……
「変態、なにブツブツ言ってるんですか」
振り返るとミレナが俺の後ろに立っていた。だから呼び方変態はやめて。
「掃除と洗濯、あとキッチンに積まれていたお皿も洗い終わりましたよ」
なんと、掃除だけじゃなくてそこまでやってくれていたのか!
「というか、お皿くらいちゃんとその日に片づけてください。あと洗濯も毎日する! 部屋だって汚すぎ。あなたはゴキブリですか? あっ、ごめんなさい、それはゴキブリに失礼でしたね」
「うっ……」
相変わらずの毒舌だ。しかしミレナの言葉は最もだ。疲れを言い訳にして、俺は掃除も皿洗いも怠《おこた》っていた。それを全部彼女がやってくれたのだから、小言のひとつくらい言われても文句は言えないだろう。
まぁ、ゴキブリ以下ではないと信じたいけれど……。
「その、ありがとな……」
「なっ……! べ、別に、これが私の仕事ですから……」
素直にお礼を言われるとは思っていなかったのか、ミレナはそう言うとプイっと顔を背けてしまう。
ちなみに彼女は今も丸眼鏡をかけ、ニーソも脱いで色白な脚をさらけ出したままだ。なんだかんだ言いながらも、そのままの格好でいてくれるんだな……。
そんなミレナを見て、俺はふと思った、もしアプリを消すことが出来たら、ミレナはどうなってしまうのだろう……。
なんとなく、俺はこのままでもいいか、と思った。
どうせこのアプリがなかったら、俺の人生なんてロクなものにならなかった。毎日食品工場で死んだように働いて、休日は疲れて惰眠をむさぼって。やがて年老いて死んでいくだけ。
だったら、あるのかもわからないリスクのことなど考えず、このアプリで人生を変えてやろうじゃないか。
「あ、そうだ……」
俺はふと思いつき、アプリ内のショップを再び開いた。
家事を頑張ってくれたミレナに、ゆっくり休める空間を作ってあげようと思ったのだ。
まずはベッドや布団を買って……安眠グッズなんかも買ってあげよう。あとはミレナが好きな食べ物を聞いて、夕食に注文するのもいいな。
他にも彼女が喜びそうなものをたくさん買ってあげよう。
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