心霊整体師 東條ちずる

nori-neko

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高校3年生の出来事

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それから7年が経って、ちずるも高校3年生になっていた。ちずる達のクラスでは、修学旅行の話で盛り上がって、なにを持っていくかなどとわいわいと騒いでいた。そこへ担任の緒方が教室に入って来てこう言った。
  「皆静かにして。実は、今年の修学旅行は九州ではなくて、北海道となった。これは、どのくらいの予算
   がかかるかの試みなので、あまり予算がかかるようであれば、また、来年は九州になると思う。だから
   あなた達は、とってもラッキーだね。」
緒方の話が終わると、ちずるを始め、生徒達皆もワクワクとした気持ちになっていた。いよいよ修学旅行当日、ちずるは何やら不思議な光景を目にした。何時ものように、神棚の前に座り、今日は修学旅行の日なので、全ての生徒達の無事をと、願っていた。と、その時、何やら黒い影のようなものが見え、その影は次第に大きな湖のシルエットとして浮かび上がってきた。
  「なんだろう?」
ちずるはそう思った。湖と言えば、確か最後の宿泊する所が支笏湖の近くだったよと思い、旅行バックからしおりを取り出して見た。やはり間違いなく支笏湖直ぐそばの仮泊所であった。
  「さっき見えた湖はここなのか?」
と思っていると、階段の下からなみえが
  「ちずる、何してるの。早く行かないと遅刻するわよ。」
いろいろと考えていたちずるであったが、なみえの声掛けに、はっと、我に返った。そして急いで家を出て、集合場所である上野駅に向かった。駅に着くと、ほとんどの生徒達が集まっていた。上野から、寝台特急に乗って青森まで行き、青森からは連絡船で札幌まで行くのだ。この頃はまだ、青函トンネルが開通していなかったため、青森と北海道を繋ぐ乗り物は連絡船のみしかなかった。そして北海道で大自然に触れながら楽しい旅行を満喫していた。やがて修学旅行最後の日、あの神棚の前で見た支笏湖近くの宿泊に着いた。ちずるはクラスメイト達に気ずかれないように、そっと、目を閉じた。だが、皆がいるせいか何も見えてこなかった。ちずるはやはり、自分が見たあの光景は錯覚であったのかもしれないと、そう思った。そして、このまま何も起こらずに皆が、無事にそれぞれの我が家に帰宅出来る事を願った。しかしその夜中、なかなか眠れずにいたちずるの耳から、廊下を誰かが歩いているようなギシギシと言う音が仕切りなしに聞こえてきた。ちずるは寝ているクラスメート達を起こさないように、そーっと部屋の戸
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