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ちずる小学校1年生の虐め
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それから月日も経って、ちずるは小学校一年生となった。しかし、小学校に上がってからも、ちずるは一向に友達を作る事がなく、いつものように休み時間になるたび、机の中からお絵かき帳を出しては黙々と絵を描き続けていた。そんなある日、いつものようにちずるが休み時間に絵を描いていると、ちずるの机の前に、3人の女子生徒が寄ってきた。その中の1人がちずるに話しかけた。
「あんた。なんでいっも、そうやって絵を描いているの。」
ちずるはそんな言葉に耳を傾ける事なく、絵を描き続けていた。すると、そのちずるの態度が面白くなかったのか、リーダー的な存在の生徒がいきなりちずるのお絵かき帳を取り上げてこう言った。
「何この絵、下手な絵。何描いているのわかんない。」
とあざ笑い。そのお絵かき帳を、まるでうちわで仰ぐように、振り回した。すると、ちずるは声お上げて泣き出してしまった。と、その時、教室の戸が開いて、現れたのはちずるの母親のなみえであった。なみえは教室のに入るなり、泣いているちずるの側に歩み寄った。
「ちいちゃん。どうして泣いているの?」
「ママー。この子がちいちゃんのお絵かき帳をとったの。そんで、下手だっていったの」
すすり泣くちずる。なみえは、ちずるを抱きしめると、ちずるのお絵かき帳を持っている生徒から取り返すと、その生徒にこう言った。
「あなた達!なんでこんな虐めをするの。」
すると、3人の生徒は口を揃えてこう言った。
「あたし達、虐めてなんかいないもん。」
「じゃあ、何故、ちずるは泣いているの。それでは何故、あなた方はちずるのお絵かき帳をもっていたの!」
余りにも強い口調で言うなみえの言葉に、3人の生徒たちは茫然と立ちすくんでしまった。そこえ、何かの用事で教室に入ってきた担任の新井が教室に入っていたなみえにきずいて、側にやって来た。
「あの、東條さんのお母様、どうなさったのですか?」
なみえは新井の問いかけに、毅然とした態度で応えた。
「先生、貴方はちずるの泣いている声が聞こえませんでしたか。」
「あんた。なんでいっも、そうやって絵を描いているの。」
ちずるはそんな言葉に耳を傾ける事なく、絵を描き続けていた。すると、そのちずるの態度が面白くなかったのか、リーダー的な存在の生徒がいきなりちずるのお絵かき帳を取り上げてこう言った。
「何この絵、下手な絵。何描いているのわかんない。」
とあざ笑い。そのお絵かき帳を、まるでうちわで仰ぐように、振り回した。すると、ちずるは声お上げて泣き出してしまった。と、その時、教室の戸が開いて、現れたのはちずるの母親のなみえであった。なみえは教室のに入るなり、泣いているちずるの側に歩み寄った。
「ちいちゃん。どうして泣いているの?」
「ママー。この子がちいちゃんのお絵かき帳をとったの。そんで、下手だっていったの」
すすり泣くちずる。なみえは、ちずるを抱きしめると、ちずるのお絵かき帳を持っている生徒から取り返すと、その生徒にこう言った。
「あなた達!なんでこんな虐めをするの。」
すると、3人の生徒は口を揃えてこう言った。
「あたし達、虐めてなんかいないもん。」
「じゃあ、何故、ちずるは泣いているの。それでは何故、あなた方はちずるのお絵かき帳をもっていたの!」
余りにも強い口調で言うなみえの言葉に、3人の生徒たちは茫然と立ちすくんでしまった。そこえ、何かの用事で教室に入ってきた担任の新井が教室に入っていたなみえにきずいて、側にやって来た。
「あの、東條さんのお母様、どうなさったのですか?」
なみえは新井の問いかけに、毅然とした態度で応えた。
「先生、貴方はちずるの泣いている声が聞こえませんでしたか。」
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