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きぬの死
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その話しを終えたきぬの目には、いつしか一筋の涙がこぼれていた。その、きぬの姿を見たなみえは、きぬが真剣に語ってくれたことに、怖いとか、もう聞きたくないなどと思っていた自分をはじていた。
「おばあ様。どんなことがあっても私はちずるを守っていきます。お話を聞かせていただきありがとう
ございました。」
すると、なみえの目からも、あふれんばかりの涙が流れていた。それから2年がたち、ちずるが2歳の誕生日を迎えた朝、きぬは88歳の生涯を終えた。まるで、眠っているかのようなそんな穏やかな死に顔だった。
「ちずる3歳の霊能力の始まり」
それから1年がたって、ちずるが3歳を迎えた時。なみえが右胸の下方が時より痛む事で、悩んでいた。そしてこの日も痛む右下をさすっていた時、母親の様子をジッと見ていたちずるが、なみえの側に歩み寄ってきた。
「ママ、お胸いたいの?」
「うん、ちょっとね。もしかして、なんか悪い物がお胸に出来ているのかな」
と、なみえが弱々しい声で、ちずるに言うと
「ママ、それは、悪いものじゃないよ。先生に行って、お薬もらったら治るから大丈夫だよ。」
母親を気ずかってくれる、なんて優しい子なのだろうとなみえは思った。とはいえ、医者に行って診察してもらわねば、なみえの不安は消えなかった。そんなある日、秋も、なみえの時より右下を押さえて痛みをこらえている様子に気ずいていた。そして、こう言った。
「なみちゃん。もしかして右下が痛むの?」
「はい。時々痛みます」
「そんなのほといては駄目よ。すぐにお医者さんに行って来なさい。」
なみえは秋のその言葉で病院に行くことにした。そして、ちずるを秋に預けて病院にきたが、相変わらず患者さんが沢山いて、診察してもらうのにどのくらいかかるのかわからなかった。待っている間も不安で、気持ちが落ちっかなかった。やがて、なみえの名前が呼ばれて、診察室に入ると直ぐに診察が始まり、レントゲンを撮ることになった。
「おばあ様。どんなことがあっても私はちずるを守っていきます。お話を聞かせていただきありがとう
ございました。」
すると、なみえの目からも、あふれんばかりの涙が流れていた。それから2年がたち、ちずるが2歳の誕生日を迎えた朝、きぬは88歳の生涯を終えた。まるで、眠っているかのようなそんな穏やかな死に顔だった。
「ちずる3歳の霊能力の始まり」
それから1年がたって、ちずるが3歳を迎えた時。なみえが右胸の下方が時より痛む事で、悩んでいた。そしてこの日も痛む右下をさすっていた時、母親の様子をジッと見ていたちずるが、なみえの側に歩み寄ってきた。
「ママ、お胸いたいの?」
「うん、ちょっとね。もしかして、なんか悪い物がお胸に出来ているのかな」
と、なみえが弱々しい声で、ちずるに言うと
「ママ、それは、悪いものじゃないよ。先生に行って、お薬もらったら治るから大丈夫だよ。」
母親を気ずかってくれる、なんて優しい子なのだろうとなみえは思った。とはいえ、医者に行って診察してもらわねば、なみえの不安は消えなかった。そんなある日、秋も、なみえの時より右下を押さえて痛みをこらえている様子に気ずいていた。そして、こう言った。
「なみちゃん。もしかして右下が痛むの?」
「はい。時々痛みます」
「そんなのほといては駄目よ。すぐにお医者さんに行って来なさい。」
なみえは秋のその言葉で病院に行くことにした。そして、ちずるを秋に預けて病院にきたが、相変わらず患者さんが沢山いて、診察してもらうのにどのくらいかかるのかわからなかった。待っている間も不安で、気持ちが落ちっかなかった。やがて、なみえの名前が呼ばれて、診察室に入ると直ぐに診察が始まり、レントゲンを撮ることになった。
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