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きぬの死
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そう言うと、秋は、きぬから預かったちずるの命名が書かれた半紙をまさるに差し出した。すると、その半紙を持って和室へ向かい床の間の高い場所へ、半紙を貼り付けた。しばらく眺めてから、なみえの元へと戻っていった。
「なみちゃん。我が家の姫の名前ばあちゃんが付けてくれたんだよ。ひらがなでちずる。いい名前だよな。
今、床の間に飾ってきたよ。」
するとなみえが
「ええ名前やわね。」
なみえは、心からありがたいとそう思った。すると、2人の部屋の戸を叩く音がした。
「コンコン」
「はい」
まさるが返事をすると、
「ばあちゃんだよ。入ってもいいかい。」
「どうぞ。」
とまさるの言葉で、きぬは部屋へと入ってきた。するとなみえの側に来てこう言った。
「身体はどうかね。なみちゃん」
「はい。お陰様で、元気です。」
「そうかい。それは良かった。実は私がここは来たのは、なみちゃんが我が家に嫁いで来る前えに私がちずる
の事で話しをしたこと、覚えているかなと思ってね。」
「覚えています。忘れていませんです。」
「そうか、そうかい。忘れてはいなかったんだね。実は、ちずるは大変な役目得て生まれて来た子なんだよ。
その、証を教えたくてね。私も年だし、いつお呼びがくるか分からないから、元気なうちになみちゃんに
知っておいてもらいたくてね。」
「はい。」
「もちろん、今から話すことは信じられないと思うかもしれないけど、最後までちゃんと聞いてほしいん
だよ。」
「なみちゃん。我が家の姫の名前ばあちゃんが付けてくれたんだよ。ひらがなでちずる。いい名前だよな。
今、床の間に飾ってきたよ。」
するとなみえが
「ええ名前やわね。」
なみえは、心からありがたいとそう思った。すると、2人の部屋の戸を叩く音がした。
「コンコン」
「はい」
まさるが返事をすると、
「ばあちゃんだよ。入ってもいいかい。」
「どうぞ。」
とまさるの言葉で、きぬは部屋へと入ってきた。するとなみえの側に来てこう言った。
「身体はどうかね。なみちゃん」
「はい。お陰様で、元気です。」
「そうかい。それは良かった。実は私がここは来たのは、なみちゃんが我が家に嫁いで来る前えに私がちずる
の事で話しをしたこと、覚えているかなと思ってね。」
「覚えています。忘れていませんです。」
「そうか、そうかい。忘れてはいなかったんだね。実は、ちずるは大変な役目得て生まれて来た子なんだよ。
その、証を教えたくてね。私も年だし、いつお呼びがくるか分からないから、元気なうちになみちゃんに
知っておいてもらいたくてね。」
「はい。」
「もちろん、今から話すことは信じられないと思うかもしれないけど、最後までちゃんと聞いてほしいん
だよ。」
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