心霊整体師 東條ちずる

nori-neko

文字の大きさ
上 下
13 / 56

ちずるの誕生

しおりを挟む
  「なみちゃん、また痛みがきたの?痛みは何分ごとに来るの。」
  「多分、30分おきだと思います。」
秋は、痛みに耐えているなみえの腰を盛んにさすった。するとそこえ、看護師長が病室に入ってきた。
  「どうしました。痛むんですか?」
  「はい」
なみえが返事をすると、師長は、ロッカーの中に入っているタオルケットを取り出した。
  「ベットに横になって下さい。診察してみますから」
師長は助産師の資格も持っており。診察する事が許可されている。やがて診察が終わり、
  「まだ、指2本半くらいでは今直ぐ産まれる訳ではないので、あまり、痛むようでしたら、一時的に痛みを
   和らげてくれる安定剤を射ちましょう。」
一端師長は下に降り、数分で戻って来てなみえの右手に安定剤を注入するなり、姑の秋に向かって話しかけた。
  「お義母さん。あまり、甘やかさないで下さい。この程度の痛は、腰をさするほどではありませんから。」
師長がその言葉を言った後、違う病室からナースコールが鳴ったので、師長は急いでなみえの病室を出ていった。と、とたん秋は、やはりむかついていた。
  「なんなこの病院は。痛いのは痛いのだから、なにもあんな言い方しなくてもいいと思うんだよね。何様だと
   思っているんだか。医者でもあるまいし、まったく頭にくる。」
秋の怒りは収まらなかった。すると、なみえは、またお腹が痛むらしく、ベットから起き上がりお腹や腰をさすっていた。やがて、痛みは15分から10分そうして5分と、痛みが襲ってきた。なみえは、その痛みを紛らわそうと病室を出て、階段に向かい降りようとした時、今までの痛み以上の痛みが襲ってきた。階段の手すりを握り締めたその手は、血の気がなく、体全体に冷汗が零れてきていた。なみえはその痛みに耐えられず、思わず大声を出してしまった。
  「痛い‼」
その瞬間。プット何かが破れたかのような音がして、ぬるっとした温かい物が流れ落ちてきた。秋はなみえの痛いと叫ぶ声に驚き、病室を飛び出しなみえの側に駆け寄った。すると、なみえの足元が濡れているのにきずき
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

兄の悪戯

廣瀬純一
大衆娯楽
悪戯好きな兄が弟と妹に催眠術をかける話

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

ダブルネーム

しまおか
ミステリー
有名人となった藤子の弟が謎の死を遂げ、真相を探る内に事態が急変する! 四十五歳でうつ病により会社を退職した藤子は、五十歳で純文学の新人賞を獲得し白井真琴の筆名で芥山賞まで受賞し、人生が一気に変わる。容姿や珍しい経歴もあり、世間から注目を浴びテレビ出演した際、渡部亮と名乗る男の死についてコメント。それが後に別名義を使っていた弟の雄太と知らされ、騒動に巻き込まれる。さらに本人名義の土地建物を含めた多額の遺産は全て藤子にとの遺書も発見され、いくつもの謎を残して死んだ彼の過去を探り始めた。相続を巡り兄夫婦との確執が産まれる中、かつて雄太の同僚だったと名乗る同性愛者の女性が現れ、警察は事故と処理したが殺されたのではと言い出す。さらに刑事を紹介され裏で捜査すると告げられる。そうして真相を解明しようと動き出した藤子を待っていたのは、予想をはるかに超える事態だった。登場人物のそれぞれにおける人生や、藤子自身の過去を振り返りながら謎を解き明かす、どんでん返しありのミステリー&サスペンス&ヒューマンドラマ。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

マクデブルクの半球

ナコイトオル
ミステリー
ある夜、電話がかかってきた。ただそれだけの、はずだった。 高校時代、自分と折り合いの付かなかった優等生からの唐突な電話。それが全てのはじまりだった。 電話をかけたのとほぼ同時刻、何者かに突き落とされ意識不明となった青年コウと、そんな彼と昔折り合いを付けることが出来なかった、容疑者となった女、ユキ。どうしてこうなったのかを調べていく内に、コウを突き落とした容疑者はどんどんと増えてきてしまう─── 「犯人を探そう。出来れば、彼が目を覚ますまでに」 自他共に認める在宅ストーカーを相棒に、誰かのために進む、犯人探し。

処理中です...