456 / 508
第15章 四度目の夏、時は停まってくれない
第455話 教皇の真意、…開いた口が塞がりません
しおりを挟む
しかし、分からないことがある。
長い年月にわたり『黒の使徒』は、初代皇帝の再来を企図して、『色の黒い人』を集め、その中で婚姻を結ばせてより魔法力の強い者を生み出そうと画策してきた。
でも、この教皇になってから瘴気の森から伐り出した木材による調度品で『色の黒い人』を極端に濃い瘴気に晒すなどやる事が極端になっている。
それに、『黒の使徒』は何十年にも渡って森を減らしてきたと言っているが、ヴィクトーリアさんが皇帝に嫁いできたときにはまだそれなりに森は残っていたと言っていた。
多分、森の伐採が加速したのはこの教皇になってからだと思う。
この教皇はいったい何を考えているのだろう。
「ねえ、あなたはギリッグやプッペに瘴気の森で木を切り出させて調度品を作らせていたでしょう。
それを、『黒の使徒』の息のかかった貴族や宮廷に買い取らせた。
側妃はそんな調度品に囲まれた部屋で過ごした挙句、魔獣を産むはめになったわ。
あなたの代になってからやる事が過激になっているのではないの?
いったい何を考えているの?」
わたしの問いに教皇は平然と言い放った。
「今までのような迂遠なやり方ではいつまで経っても初代皇帝の再現なんか望めんよ。
手っ取り早くするのなら濃い魔素に晒した方が効果的だ。
現に側妃は初代皇帝もかくやという赤子を産んだらしいではないか。
不心得者が魔獣だなどと言って貴重な赤子を殺めるというけしからんことをしたようで残念だよ。
赤子の炎は癇癪みたいなものだ、一旦思う様炎を放出したら疲れて寝てしまうようなのだ。
そこを捕らえればよかったのだよ。
それを、皇宮一つ燃やしたくらいでやかましく騒ぎ立ておって。
それが嫌なら忠告どおり男爵領にでも連れて行って産ませれば良かったのだ。」
酷い暴言だ。魔獣を退治したソールさんの行いをけしからんなんて言ったよ。
ソールさんが退治してくれなければどれだけ被害が大きくなったかわからないのに。
だいたい、あの皇宮で何百人もの人が命を落としたのを聞いているだろうに。
その中には教皇の忠実な僕もたくさん居たんだよ。
「あんな魔獣と区別がつかないような凶暴なモノを上手く手懐けたとして、あなたは何をしたいの。
既に帝国は大陸の西部を統一して敵はいないのよ。
ケントニスさん達がいつも言っているけど帝国に強大な軍隊はもういらないの。」
わたしの言葉に教皇はしらけた表情を見せ、嘲り笑いながら言った。
「所詮は子供の耳学問か、大人の言うことを鵜呑みにしおって。
敵なら幾らでもいるじゃないか。
この大陸の東にはおまえが住む王国があるだろう、海を越えれば西の大陸の国々だってある。
富の収奪が期待できる処は全て敵に回すことができるだろうに。
いいか、敵というのは作るものだ。
外に敵を作っておけば、バカな民草共の意識を国の外に向けられる。
安閑とした時代を作るから民が国政のあり方に疑問を抱き、不平不満を言い出すのだ。
強大な軍隊を用いて敵国に攻め入り収奪の限りを尽くす。
バカな民草共もお零れに預かって浮かれ気分だ、それで不平も言わなくなる。
これこそが国を栄えさせるのだよ。」
こいつ、とんでもない暴論を吐いたよ……。
収奪される側の痛みなど考えたこともないのだろうね。
それよりも、そんなことが可能だと本気で思っているのか、こいつ?
だとしたら、いい歳して子供以下の知性ではないか。もしくは誇大妄想に取り付かれた人?
「そんなこと出来る訳ないじゃない。
帝国と王国の間には瘴気の森があるのよ。
南の回廊も北の回廊もその距離三十シュタット、大兵力を移動させられると思っているの。
それに兵站が続かないでしょうに。
西の大陸にいたっては兵員を輸送する船を作る技術すら帝国にはないじゃない。
あなたこそ、絵空事を言うのも大概にしたら。」
王国と帝国がまともに戦ったら鎧袖一触だろう、実戦経験のない王国の軍団など帝国にあっという間に蹴散らされるのが目に見えるようだ。
しかし、そもそも戦いにならない。
帝国の軍の中心は歩兵部隊で、一日一シュタットの進軍など望むべくもない。
三十シュタットもある瘴気の森を抜けるだけで何日掛かるのか、こいつは分かっているのだろうか。
途中に魔獣の群れの襲撃だってあるのに。
それに加えて、食糧難の帝国でどうやって兵站を維持するつもりなのか。
まさか、交戦国の王国からの輸入を当てにする訳じゃあるまい。
わたしの指摘に教皇はニヤリとイヤな笑みを浮かべて言ったの。
「だからこそ、初代皇帝の再来が必要なのだ。
初代皇帝の再来を旗頭に、『色の黒い者』による大軍団を組織するのだ。
儂の本当の目的は、他国の侵略などではない。
いや、儂の目的が叶えばそれも簡単なことなのだがな。」
と言って、勿体つけるように一旦話しを区切った教皇が次に吐いた言葉は耳を疑うものだった。
「儂の真の目的は、黒の森の奥に眠る魔導王国の王都を手中に収めることだ。
いや、正確には魔導王国の王都に眠る莫大な財宝と失われた技術を手中に収めることだな。
儂は初代教皇の行いを本当に愚かだと思っている。
確かに、息をするように高度な術を使える者を生み出せたら素晴らしいだろうよ。
しかし、それに栄華を極めた魔導王国の財産を投げ出すだけの価値は見出せないのだ。 」
教皇は、魔導王国が持っていたという軍用の魔導具-誰もが簡単に操作できる石や火の玉を連続で射出できる魔導具-があればそれで十分だろうというのだ。
初代教皇は魔導具が汎用性のないことに苛立ちを感じたというが、道具なんてものはある目的に特化して作るものなのだから汎用性がなくて当たり前だと教皇は言う。
石も、火も、風も、水も撃ち出せるような魔導具を作ったら、大掛かりな仕組みになって持ち運び出来なくなるだろうと教皇は言うの。
歴代の教皇は多様で大規模な魔法を自然に使いこなす魔法使いへの進化を促すことに心血を注いできた。
だが、目の前にいる現在の教皇はそんなことはどうでも良いと言う。
教皇が欲するのは魔導王国が溜め込んだ金・銀・財宝それと失われた技術。
とくに、軍用の魔導具を大量に入手したいらしい。
「知っているか、魔導王国には何千もの人を乗せて空を飛ぶ船があったのだ。
それがあれば、東の王国だって西の大陸だって一っ飛びだ。
短期間で大量の兵を送り込むことが出来るのだぞ、兵站の問題も気にすることはない。
それらの魔導具は王宮の地下に作られた堅固な倉庫に収められているそうだ。
十中八九、現在でも使える筈なのだ。
石を射出する魔導具など歩兵用の魔導具で武装させた兵を天翔る船で大量に送り込む。
これなら、大陸の統一も夢ではないし、西大陸や南大陸も支配下におけるやも知れん。」
しかし、魔導王国の遺産を手に入れるためには、瘴気の森の奥深くに立ち入らねばならない。
あの異常な濃度の瘴気は教皇のような普通の人間では耐えられる訳がない。
しかも、獰猛な魔獣までいる。
そこで教皇が考えたのは、高濃度の瘴気に耐えられる『色の黒い者』に進軍させること。
ただ、凶暴な魔獣が多数闊歩する瘴気の森だ、教皇に盲目的に従うように洗脳された『色の黒い者』でも尻込みするかもしれない。
更に難点は、『色の黒い者』は頭が弱くて、魔導王国の失われた技術を理解できないと思われる点だそうだ。
そこで『色の黒い者』の軍団を束ねる旗頭として、魔獣など物ともしない強力な魔法を使いこなし、高い知性を持っていたという初代皇帝の再来を求めたのだと言うのだ。
「おまえはさっき、儂の代になってやることが過激になっていると言ったな。
当たり前ではないか、儂がまだ若くて元気な間に実現せねばならないからな。
そうでなければ、魔導王国の遺産を手に入れたところで恩恵に与れないではないか。
天翔る船を一台、儂専用にして支配地域を巡る、立ち寄った先で酒池肉林の宴を催す。
支配者に相応しい贅沢だと思わないか。
そのために、『色の黒い者』を高濃度の魔素の中で生活させることにしたのだ。
その者達の赤子が突然変異を起こしやすいように促したのよ。
森の伐採を加速したのも、黒の森の木材で作った家具を置かせたのも儂の指示だよ。
側妃は儂の思惑通り、初代皇帝もかくやという赤子を産んでくれた。
惜しむらくは、何処かの愚か者に殺されてしまったことだがな。
でも、儂の方法論が正しいことは立証された。
側妃と同じ環境で生活している若夫婦はまだたくさんいるのだ。
数年のうちには必ず一人や二人、同等の資質を持った赤子が生まれてくるに違いない。」
清々しいほど下衆な言葉を聞かされてしまった、正直、反吐が出そうだよ。
こいつは、自分が贅沢三昧をしたいというだけで、たくさんの人を犠牲にしてきたと言うのか。
瘴気の森で魔獣狩りをさせられていたスラムの子供たちが何人命を落としたと思っているのだ。
平野部の森の殆んどを伐り払ったために、どれだけの水源が枯渇し農地が荒廃したと思っているのだ。
このとき、わたしは思ったの。
こいつだけは絶対に赦してはいけないと。
長い年月にわたり『黒の使徒』は、初代皇帝の再来を企図して、『色の黒い人』を集め、その中で婚姻を結ばせてより魔法力の強い者を生み出そうと画策してきた。
でも、この教皇になってから瘴気の森から伐り出した木材による調度品で『色の黒い人』を極端に濃い瘴気に晒すなどやる事が極端になっている。
それに、『黒の使徒』は何十年にも渡って森を減らしてきたと言っているが、ヴィクトーリアさんが皇帝に嫁いできたときにはまだそれなりに森は残っていたと言っていた。
多分、森の伐採が加速したのはこの教皇になってからだと思う。
この教皇はいったい何を考えているのだろう。
「ねえ、あなたはギリッグやプッペに瘴気の森で木を切り出させて調度品を作らせていたでしょう。
それを、『黒の使徒』の息のかかった貴族や宮廷に買い取らせた。
側妃はそんな調度品に囲まれた部屋で過ごした挙句、魔獣を産むはめになったわ。
あなたの代になってからやる事が過激になっているのではないの?
いったい何を考えているの?」
わたしの問いに教皇は平然と言い放った。
「今までのような迂遠なやり方ではいつまで経っても初代皇帝の再現なんか望めんよ。
手っ取り早くするのなら濃い魔素に晒した方が効果的だ。
現に側妃は初代皇帝もかくやという赤子を産んだらしいではないか。
不心得者が魔獣だなどと言って貴重な赤子を殺めるというけしからんことをしたようで残念だよ。
赤子の炎は癇癪みたいなものだ、一旦思う様炎を放出したら疲れて寝てしまうようなのだ。
そこを捕らえればよかったのだよ。
それを、皇宮一つ燃やしたくらいでやかましく騒ぎ立ておって。
それが嫌なら忠告どおり男爵領にでも連れて行って産ませれば良かったのだ。」
酷い暴言だ。魔獣を退治したソールさんの行いをけしからんなんて言ったよ。
ソールさんが退治してくれなければどれだけ被害が大きくなったかわからないのに。
だいたい、あの皇宮で何百人もの人が命を落としたのを聞いているだろうに。
その中には教皇の忠実な僕もたくさん居たんだよ。
「あんな魔獣と区別がつかないような凶暴なモノを上手く手懐けたとして、あなたは何をしたいの。
既に帝国は大陸の西部を統一して敵はいないのよ。
ケントニスさん達がいつも言っているけど帝国に強大な軍隊はもういらないの。」
わたしの言葉に教皇はしらけた表情を見せ、嘲り笑いながら言った。
「所詮は子供の耳学問か、大人の言うことを鵜呑みにしおって。
敵なら幾らでもいるじゃないか。
この大陸の東にはおまえが住む王国があるだろう、海を越えれば西の大陸の国々だってある。
富の収奪が期待できる処は全て敵に回すことができるだろうに。
いいか、敵というのは作るものだ。
外に敵を作っておけば、バカな民草共の意識を国の外に向けられる。
安閑とした時代を作るから民が国政のあり方に疑問を抱き、不平不満を言い出すのだ。
強大な軍隊を用いて敵国に攻め入り収奪の限りを尽くす。
バカな民草共もお零れに預かって浮かれ気分だ、それで不平も言わなくなる。
これこそが国を栄えさせるのだよ。」
こいつ、とんでもない暴論を吐いたよ……。
収奪される側の痛みなど考えたこともないのだろうね。
それよりも、そんなことが可能だと本気で思っているのか、こいつ?
だとしたら、いい歳して子供以下の知性ではないか。もしくは誇大妄想に取り付かれた人?
「そんなこと出来る訳ないじゃない。
帝国と王国の間には瘴気の森があるのよ。
南の回廊も北の回廊もその距離三十シュタット、大兵力を移動させられると思っているの。
それに兵站が続かないでしょうに。
西の大陸にいたっては兵員を輸送する船を作る技術すら帝国にはないじゃない。
あなたこそ、絵空事を言うのも大概にしたら。」
王国と帝国がまともに戦ったら鎧袖一触だろう、実戦経験のない王国の軍団など帝国にあっという間に蹴散らされるのが目に見えるようだ。
しかし、そもそも戦いにならない。
帝国の軍の中心は歩兵部隊で、一日一シュタットの進軍など望むべくもない。
三十シュタットもある瘴気の森を抜けるだけで何日掛かるのか、こいつは分かっているのだろうか。
途中に魔獣の群れの襲撃だってあるのに。
それに加えて、食糧難の帝国でどうやって兵站を維持するつもりなのか。
まさか、交戦国の王国からの輸入を当てにする訳じゃあるまい。
わたしの指摘に教皇はニヤリとイヤな笑みを浮かべて言ったの。
「だからこそ、初代皇帝の再来が必要なのだ。
初代皇帝の再来を旗頭に、『色の黒い者』による大軍団を組織するのだ。
儂の本当の目的は、他国の侵略などではない。
いや、儂の目的が叶えばそれも簡単なことなのだがな。」
と言って、勿体つけるように一旦話しを区切った教皇が次に吐いた言葉は耳を疑うものだった。
「儂の真の目的は、黒の森の奥に眠る魔導王国の王都を手中に収めることだ。
いや、正確には魔導王国の王都に眠る莫大な財宝と失われた技術を手中に収めることだな。
儂は初代教皇の行いを本当に愚かだと思っている。
確かに、息をするように高度な術を使える者を生み出せたら素晴らしいだろうよ。
しかし、それに栄華を極めた魔導王国の財産を投げ出すだけの価値は見出せないのだ。 」
教皇は、魔導王国が持っていたという軍用の魔導具-誰もが簡単に操作できる石や火の玉を連続で射出できる魔導具-があればそれで十分だろうというのだ。
初代教皇は魔導具が汎用性のないことに苛立ちを感じたというが、道具なんてものはある目的に特化して作るものなのだから汎用性がなくて当たり前だと教皇は言う。
石も、火も、風も、水も撃ち出せるような魔導具を作ったら、大掛かりな仕組みになって持ち運び出来なくなるだろうと教皇は言うの。
歴代の教皇は多様で大規模な魔法を自然に使いこなす魔法使いへの進化を促すことに心血を注いできた。
だが、目の前にいる現在の教皇はそんなことはどうでも良いと言う。
教皇が欲するのは魔導王国が溜め込んだ金・銀・財宝それと失われた技術。
とくに、軍用の魔導具を大量に入手したいらしい。
「知っているか、魔導王国には何千もの人を乗せて空を飛ぶ船があったのだ。
それがあれば、東の王国だって西の大陸だって一っ飛びだ。
短期間で大量の兵を送り込むことが出来るのだぞ、兵站の問題も気にすることはない。
それらの魔導具は王宮の地下に作られた堅固な倉庫に収められているそうだ。
十中八九、現在でも使える筈なのだ。
石を射出する魔導具など歩兵用の魔導具で武装させた兵を天翔る船で大量に送り込む。
これなら、大陸の統一も夢ではないし、西大陸や南大陸も支配下におけるやも知れん。」
しかし、魔導王国の遺産を手に入れるためには、瘴気の森の奥深くに立ち入らねばならない。
あの異常な濃度の瘴気は教皇のような普通の人間では耐えられる訳がない。
しかも、獰猛な魔獣までいる。
そこで教皇が考えたのは、高濃度の瘴気に耐えられる『色の黒い者』に進軍させること。
ただ、凶暴な魔獣が多数闊歩する瘴気の森だ、教皇に盲目的に従うように洗脳された『色の黒い者』でも尻込みするかもしれない。
更に難点は、『色の黒い者』は頭が弱くて、魔導王国の失われた技術を理解できないと思われる点だそうだ。
そこで『色の黒い者』の軍団を束ねる旗頭として、魔獣など物ともしない強力な魔法を使いこなし、高い知性を持っていたという初代皇帝の再来を求めたのだと言うのだ。
「おまえはさっき、儂の代になってやることが過激になっていると言ったな。
当たり前ではないか、儂がまだ若くて元気な間に実現せねばならないからな。
そうでなければ、魔導王国の遺産を手に入れたところで恩恵に与れないではないか。
天翔る船を一台、儂専用にして支配地域を巡る、立ち寄った先で酒池肉林の宴を催す。
支配者に相応しい贅沢だと思わないか。
そのために、『色の黒い者』を高濃度の魔素の中で生活させることにしたのだ。
その者達の赤子が突然変異を起こしやすいように促したのよ。
森の伐採を加速したのも、黒の森の木材で作った家具を置かせたのも儂の指示だよ。
側妃は儂の思惑通り、初代皇帝もかくやという赤子を産んでくれた。
惜しむらくは、何処かの愚か者に殺されてしまったことだがな。
でも、儂の方法論が正しいことは立証された。
側妃と同じ環境で生活している若夫婦はまだたくさんいるのだ。
数年のうちには必ず一人や二人、同等の資質を持った赤子が生まれてくるに違いない。」
清々しいほど下衆な言葉を聞かされてしまった、正直、反吐が出そうだよ。
こいつは、自分が贅沢三昧をしたいというだけで、たくさんの人を犠牲にしてきたと言うのか。
瘴気の森で魔獣狩りをさせられていたスラムの子供たちが何人命を落としたと思っているのだ。
平野部の森の殆んどを伐り払ったために、どれだけの水源が枯渇し農地が荒廃したと思っているのだ。
このとき、わたしは思ったの。
こいつだけは絶対に赦してはいけないと。
5
お気に入りに追加
2,314
あなたにおすすめの小説

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
スキル盗んで何が悪い!
大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物
"スキル"それは人が持つには限られた能力
"スキル"それは一人の青年の運命を変えた力
いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。
本人はこれからも続く生活だと思っていた。
そう、あのゲームを起動させるまでは……
大人気商品ワールドランド、略してWL。
ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。
しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……
女の子の正体は!? このゲームの目的は!?
これからどうするの主人公!
【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる