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第14章 四度目の春、帝国は
第375話 やっぱり暴動になりました、領主さんは涙目です…
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ソールさんに『黒の使徒』の司教をどうするのか問われた領主は可哀想なくらい狼狽し、額から汗を流している。
領主はソールさんから目を逸らし司教に目配せをするが、司教からも睨まれて目を伏せてしまった。
領主は周囲の様子を窺いながら、なんとか声を絞り出したの。
「いえ、証拠がヘスリヒの手記だけでは国教であるところの『黒の使徒』の司教を捕縛するのは難しいかと思います。」
ああ、まだ『黒の使徒』の側に付きたいんだね。
すると、集まっていた町の人達から声が上がりだしたの。
「一旦そいつを拘束して、衛兵に『黒の使徒』の支部の家宅捜査をさせればいいだろうが!」
「おれは、フランクさんから相談を受けたことがあるぞ。
フランクさんのもつ商権を手放せってヘスリヒに脅されているってな。」
「ああ、俺もシュバーツアポステル商会のゴロツキ共にフランクさんが嫌がらせされているのを見たぞ。」
次々と浴びせられる町の人の声に領主が萎縮していると、それまで黙っていた司教が周囲を一喝した。
「ええい、やかましいぞ。
さっきから聞いておれば、神に仕える我らに対するその物言い、愚民共が不遜も甚だしいぞ。
いいかよく聞け、ヘスリヒをはじめとする者達は神に仕える『黒の使徒』の活動資金を稼いでおるのだ。
ヘスリヒが商権をよこせと言ったら喜んで差し出すのが道理であろう、神に奉仕できるのだぞ。
それを、愚かにも拒むから神罰が当たったのだ。
救済神官の行いは神を代行するもの、それを罪に問おうとは思い上がるのもいい加減にせい。」
こいつ開き直りやがった……。この期に及んでそんな理屈通用すると思っているのだろうか。
熾き火のように燻っている民衆の怒りに油を注ぐだけだよ、それ……。
「ふざけるな!もうおまえらなんかに従っていられねぇよ!」
誰が言ったのだろうか町の人の中からそんな言葉が聞こえたかと思ったら、石コロがひとつ飛んできて司教の額に当たった。
それが、切欠だった……。
「「「俺達を馬鹿にするのもいい加減にしろよ!」」」
彼方此方でそんな怒声が響き渡ると司教とその部下三人に向けて石礫の雨が降り注いだ、四人はなすすべもなく石礫に撃たれて屈みこんでしまう。
そこに、町の人が殺到し殴る蹴るの暴行を始めたの。
領主は怯えて見ているだけだった。いや止めようよ、幾ら相手が犯罪者だからといって私刑は良くないよ。
そして、町の人が引けるとそこにはぼろぼろに傷ついた司教とその部下三人の姿があった。
うーん、手足が変な方向に曲がっているけどみんな生きているみたいね。
わたしは『癒しの水』で、四人を死なない程度に治療しておいた。
この四人にはここで死んでもらったら困るんだ、ちゃんと法の裁きを受けてもらわないとね。
でも、完治させてはあげないよ、あそこで民衆を煽ったのだもの。自業自得よ。
***********
「このまま、『黒の使徒』の連中をこの町から追い出すぞ!
力を貸してくれる者は付いて来い!」
なんと、大きな声を上げて煽動しているのは衛兵隊長さんじゃないの。いいのか、それ?
衛兵隊を先頭にすごい数の町の人が『黒の使徒』の支部に向かってぞろぞろと歩いて行く。
領主はそれを呆然と見送るだけだった、もう止めようとすらしないのね。
わたし達も事の次第を見届けに行列の最後について行った。
町の外れ、少し高台になったところに『黒の使徒』の支部はあるの。
普段は人が寄り付かないこの宮殿のような建物の前に今は黒山の人だかりができている。
町の人はみんな殺気立っていていつ暴徒と化しても不思議でない状態になっている。
そんな町の人達を前に衛兵隊長が段取りを説明した。
「これから俺達衛兵隊が突入する。
町のみんなは、ここにいて俺達が追い出した『黒の使徒』の連中を拘束してくれ。
多少制裁を加えてもいいが、絶対に殺さないでくれよ。
『黒の使徒』の連中はあくまでも法で裁いて罰しないといけないのだからな。」
そう告げると、衛兵隊長は衛兵隊を率いて建物の中に突入して行った。
衛兵の総数五十人近くが続々と建物に吸い込まれていく、と同時に建物の中でなにやら物騒な音が響きだした。
そしてしばらくすると、玄関や窓から一人、また一人と文字通り叩き出されてきた。
それを、待ち構えたように町の人が袋叩きにして行ったの。
やがて、衛兵隊長が一人の男の首根っこを捕まえて引きずるようにして戻ってきた。
「どうやらコレで最後のようだ。」
そう言って、男を町の人たちの前に放り投げた。
そこに、ソールさんが言う。
「いえ、まだ五人ほど建物中に残っているようです。
ついて来てください。」
ソールさんの話では建物の中に瘴気の濃い物体が五つほどまとまってあるので、人が隠れているのだろうとのことみたい。
やってきたのは一階の一番奥、廊下の突き当たりだった。
「この先に隠し部屋があります。
抵抗されるといけないので先に眠らします。
それから、踏み込んでください。」
ソールさんが中にいる者を眠らせたと衛兵隊長さんに言うと、すぐさま衛兵隊長は手にした鎚で壁を打ち壊したの。
壁の奥にあった隠し部屋は宝物庫だった、中には大量の金貨と宝石が貯められていたの。
そこに隠れていたのはソールさんの言う通り五名、みな司教と同様に高そうなローブを纏っており、この支部の幹部なのだろう。
手にしているのは、帳簿や悪事の証拠書類らしい。
ここに隠れてやり過ごし、人々が立ち去ったら財宝と書類をもってトンズラするつもりだったのだろう。
「あなた方がいなければ、幹部を捕らえ損ねるところでした。
ご協力を感謝いたします。」
衛兵隊長は隠し部屋に人が潜んでいることを突き止めたソールさんに感心していたよ。
**********
捕らえた『黒の使徒』の者は、この支部だけで二十名以上だった。
それに、先ほど捕らえた四人とシュバーツアポステル商会の者五十人以上を併せて、今回捕らえたのは八十人近くになったの。
中央広場にずらっと並べられた『黒の使徒』の一味、領主はそれを見て肩を落としている。
内心ではまだ『黒の使徒』に味方したいようだけど、周囲の目がそれを許してくれそうもない。
文字が読めない衛兵隊の皆さんに代わってリタさんが、押収した書類から連中が関った犯罪を読み上げている。
リタさんが手にした書類の三分の一も読み上げていないうちに、領主が言ったの。
「もう良い、そこまでで十分だ、それ以上は時間の無駄だ。
さて、その方達、今告げられた罪状に対して申し開きがあるか?」
領主の問い掛けに司教は何か言いたそうだが、どうやら喉が潰されて声が出ないようだ。
喉は外傷がないので怪我に気付かなかったよ、どうりで静かだと思った。
結局、町の人の暴行を受けていないヘスリヒが抗弁した。
「ふざけるな、俺達『黒の使徒』に法を適用しないのは昔からの了解事項だろう。
領主、あんた、『黒の使徒』を裏切るつもりか。
民衆なんかに味方しても銅貨一枚の得にもならないぞ、俺達とつるんでいた方が甘い汁を吸えるのは分かっているだろう。
ほら、早く俺達を無罪放免にするんだ。
そうすれば、今回俺達に歯向かった野郎共は本部から救済神官を差し向けて根絶やしにしてやるから。
もう、民衆なんかを恐れることなくなるぞ。」
ああ、もう罪状認否どころじゃないじゃない。完全に開き直って領主を買収に走っている。
それは、密室だから出来ることだよ、公衆の面前でそんな風に言われてハイと言える訳ないじゃない。
「ヘスリヒ、言いたいのはそれだけか?
時代は変わったのだよ、もう『黒の使徒』は終わりだ。
おまえらとつるんでいたら儂は命が幾つあっても足りないぞ。
儂は皇太子派に付かせてもらうよ、『黒の使徒』には絶縁状を送っておく。
罪状を認めるのであれば、おまえら一人一人を何回死罪にしても足らんよ。」
領主は、ヘスリヒ達にそう告げ、大きなため息をつくと渋々こう言ったの。
「ここに捕縛されている者、全員に死罪を申し渡す。
これより、公開処刑を行う。
ご婦人と子供には刺激が強すぎるので、この場から立ち去るように。」
わたし達も見たくないので立ち去ることとした。
本当は『黒の使徒』の連中には生きて罪を償って欲しかったのだけど、全然反省しないのだもの。
あんな風に居直られたら領主も死罪を告げるしかないじゃない、愚かだね…。
最後まで見届けてきたデニスさんの話では、間違いなく全員処刑されたとのことだった。
連中最後まで、「神の使いである我々に危害を加えたら神罰が下るぞ」と嘯いていたそうだ。
なんだかなぁ……。
これで、この町には『黒の使徒』の息がかかった人は一人もいなくなったそうだ。
デニスさんは、早速この町の出来事を近隣の町や村に広めるのだと張り切っているよ。
後味は良くないけど、『黒の使徒』の一大拠点を潰すと言う当初の目的は達成できたので良しとしないとね。
領主はソールさんから目を逸らし司教に目配せをするが、司教からも睨まれて目を伏せてしまった。
領主は周囲の様子を窺いながら、なんとか声を絞り出したの。
「いえ、証拠がヘスリヒの手記だけでは国教であるところの『黒の使徒』の司教を捕縛するのは難しいかと思います。」
ああ、まだ『黒の使徒』の側に付きたいんだね。
すると、集まっていた町の人達から声が上がりだしたの。
「一旦そいつを拘束して、衛兵に『黒の使徒』の支部の家宅捜査をさせればいいだろうが!」
「おれは、フランクさんから相談を受けたことがあるぞ。
フランクさんのもつ商権を手放せってヘスリヒに脅されているってな。」
「ああ、俺もシュバーツアポステル商会のゴロツキ共にフランクさんが嫌がらせされているのを見たぞ。」
次々と浴びせられる町の人の声に領主が萎縮していると、それまで黙っていた司教が周囲を一喝した。
「ええい、やかましいぞ。
さっきから聞いておれば、神に仕える我らに対するその物言い、愚民共が不遜も甚だしいぞ。
いいかよく聞け、ヘスリヒをはじめとする者達は神に仕える『黒の使徒』の活動資金を稼いでおるのだ。
ヘスリヒが商権をよこせと言ったら喜んで差し出すのが道理であろう、神に奉仕できるのだぞ。
それを、愚かにも拒むから神罰が当たったのだ。
救済神官の行いは神を代行するもの、それを罪に問おうとは思い上がるのもいい加減にせい。」
こいつ開き直りやがった……。この期に及んでそんな理屈通用すると思っているのだろうか。
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「ふざけるな!もうおまえらなんかに従っていられねぇよ!」
誰が言ったのだろうか町の人の中からそんな言葉が聞こえたかと思ったら、石コロがひとつ飛んできて司教の額に当たった。
それが、切欠だった……。
「「「俺達を馬鹿にするのもいい加減にしろよ!」」」
彼方此方でそんな怒声が響き渡ると司教とその部下三人に向けて石礫の雨が降り注いだ、四人はなすすべもなく石礫に撃たれて屈みこんでしまう。
そこに、町の人が殺到し殴る蹴るの暴行を始めたの。
領主は怯えて見ているだけだった。いや止めようよ、幾ら相手が犯罪者だからといって私刑は良くないよ。
そして、町の人が引けるとそこにはぼろぼろに傷ついた司教とその部下三人の姿があった。
うーん、手足が変な方向に曲がっているけどみんな生きているみたいね。
わたしは『癒しの水』で、四人を死なない程度に治療しておいた。
この四人にはここで死んでもらったら困るんだ、ちゃんと法の裁きを受けてもらわないとね。
でも、完治させてはあげないよ、あそこで民衆を煽ったのだもの。自業自得よ。
***********
「このまま、『黒の使徒』の連中をこの町から追い出すぞ!
力を貸してくれる者は付いて来い!」
なんと、大きな声を上げて煽動しているのは衛兵隊長さんじゃないの。いいのか、それ?
衛兵隊を先頭にすごい数の町の人が『黒の使徒』の支部に向かってぞろぞろと歩いて行く。
領主はそれを呆然と見送るだけだった、もう止めようとすらしないのね。
わたし達も事の次第を見届けに行列の最後について行った。
町の外れ、少し高台になったところに『黒の使徒』の支部はあるの。
普段は人が寄り付かないこの宮殿のような建物の前に今は黒山の人だかりができている。
町の人はみんな殺気立っていていつ暴徒と化しても不思議でない状態になっている。
そんな町の人達を前に衛兵隊長が段取りを説明した。
「これから俺達衛兵隊が突入する。
町のみんなは、ここにいて俺達が追い出した『黒の使徒』の連中を拘束してくれ。
多少制裁を加えてもいいが、絶対に殺さないでくれよ。
『黒の使徒』の連中はあくまでも法で裁いて罰しないといけないのだからな。」
そう告げると、衛兵隊長は衛兵隊を率いて建物の中に突入して行った。
衛兵の総数五十人近くが続々と建物に吸い込まれていく、と同時に建物の中でなにやら物騒な音が響きだした。
そしてしばらくすると、玄関や窓から一人、また一人と文字通り叩き出されてきた。
それを、待ち構えたように町の人が袋叩きにして行ったの。
やがて、衛兵隊長が一人の男の首根っこを捕まえて引きずるようにして戻ってきた。
「どうやらコレで最後のようだ。」
そう言って、男を町の人たちの前に放り投げた。
そこに、ソールさんが言う。
「いえ、まだ五人ほど建物中に残っているようです。
ついて来てください。」
ソールさんの話では建物の中に瘴気の濃い物体が五つほどまとまってあるので、人が隠れているのだろうとのことみたい。
やってきたのは一階の一番奥、廊下の突き当たりだった。
「この先に隠し部屋があります。
抵抗されるといけないので先に眠らします。
それから、踏み込んでください。」
ソールさんが中にいる者を眠らせたと衛兵隊長さんに言うと、すぐさま衛兵隊長は手にした鎚で壁を打ち壊したの。
壁の奥にあった隠し部屋は宝物庫だった、中には大量の金貨と宝石が貯められていたの。
そこに隠れていたのはソールさんの言う通り五名、みな司教と同様に高そうなローブを纏っており、この支部の幹部なのだろう。
手にしているのは、帳簿や悪事の証拠書類らしい。
ここに隠れてやり過ごし、人々が立ち去ったら財宝と書類をもってトンズラするつもりだったのだろう。
「あなた方がいなければ、幹部を捕らえ損ねるところでした。
ご協力を感謝いたします。」
衛兵隊長は隠し部屋に人が潜んでいることを突き止めたソールさんに感心していたよ。
**********
捕らえた『黒の使徒』の者は、この支部だけで二十名以上だった。
それに、先ほど捕らえた四人とシュバーツアポステル商会の者五十人以上を併せて、今回捕らえたのは八十人近くになったの。
中央広場にずらっと並べられた『黒の使徒』の一味、領主はそれを見て肩を落としている。
内心ではまだ『黒の使徒』に味方したいようだけど、周囲の目がそれを許してくれそうもない。
文字が読めない衛兵隊の皆さんに代わってリタさんが、押収した書類から連中が関った犯罪を読み上げている。
リタさんが手にした書類の三分の一も読み上げていないうちに、領主が言ったの。
「もう良い、そこまでで十分だ、それ以上は時間の無駄だ。
さて、その方達、今告げられた罪状に対して申し開きがあるか?」
領主の問い掛けに司教は何か言いたそうだが、どうやら喉が潰されて声が出ないようだ。
喉は外傷がないので怪我に気付かなかったよ、どうりで静かだと思った。
結局、町の人の暴行を受けていないヘスリヒが抗弁した。
「ふざけるな、俺達『黒の使徒』に法を適用しないのは昔からの了解事項だろう。
領主、あんた、『黒の使徒』を裏切るつもりか。
民衆なんかに味方しても銅貨一枚の得にもならないぞ、俺達とつるんでいた方が甘い汁を吸えるのは分かっているだろう。
ほら、早く俺達を無罪放免にするんだ。
そうすれば、今回俺達に歯向かった野郎共は本部から救済神官を差し向けて根絶やしにしてやるから。
もう、民衆なんかを恐れることなくなるぞ。」
ああ、もう罪状認否どころじゃないじゃない。完全に開き直って領主を買収に走っている。
それは、密室だから出来ることだよ、公衆の面前でそんな風に言われてハイと言える訳ないじゃない。
「ヘスリヒ、言いたいのはそれだけか?
時代は変わったのだよ、もう『黒の使徒』は終わりだ。
おまえらとつるんでいたら儂は命が幾つあっても足りないぞ。
儂は皇太子派に付かせてもらうよ、『黒の使徒』には絶縁状を送っておく。
罪状を認めるのであれば、おまえら一人一人を何回死罪にしても足らんよ。」
領主は、ヘスリヒ達にそう告げ、大きなため息をつくと渋々こう言ったの。
「ここに捕縛されている者、全員に死罪を申し渡す。
これより、公開処刑を行う。
ご婦人と子供には刺激が強すぎるので、この場から立ち去るように。」
わたし達も見たくないので立ち去ることとした。
本当は『黒の使徒』の連中には生きて罪を償って欲しかったのだけど、全然反省しないのだもの。
あんな風に居直られたら領主も死罪を告げるしかないじゃない、愚かだね…。
最後まで見届けてきたデニスさんの話では、間違いなく全員処刑されたとのことだった。
連中最後まで、「神の使いである我々に危害を加えたら神罰が下るぞ」と嘯いていたそうだ。
なんだかなぁ……。
これで、この町には『黒の使徒』の息がかかった人は一人もいなくなったそうだ。
デニスさんは、早速この町の出来事を近隣の町や村に広めるのだと張り切っているよ。
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