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第9章 王都の冬
第221話 グナーデ家の嫁探し
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なにこのお婆ちゃん、いきなり人に嫁にこないかと言ったよ、しかもどっちでも良いからって…。
なんかわたし達の力だけが欲しいみたいな言い方で感じ悪いよね。
わたしが憮然としているとヘラさんがお婆ちゃんをたしなめた。
「リーベ様、そのような言い方は如何なものですか。
それではこの子たちの持つ治癒の能力を手に入れたいように聞こえますよ。
だいたい自己紹介もなしで、嫁に来ないかはないでしょうに。」
ヘラさんにたしなめられたおばあちゃんはバツの悪そうな顔で言う。
「ああ、そうだったな。逸材を見つけたものだから、つい気が急いてしまった。
はじめまして、小さな治癒術師さん。私は、グナーデ家のリーベという、よろしく。
実はな、ひ孫の嫁を探しているのだがな、なかなか条件に合う娘がいなくて難儀していたのだ。」
リーベさんが言うお嫁さんの条件というのは、『色なし』で聡明な十歳以下の平民の娘というものらしい。出来れば孤児が良いそうだ。
十歳以下と言うのはひ孫さんが今十歳なので姉さん女房は避けたいらしい。
また、出来れば孤児がいいというのは、グナーデ家というのは貴族らしい。
とある事情で平民の娘を嫁に取りたいが、貴族の家に嫁を出して余禄に預かろうとする性質の悪い親族がいると困るそうだ。
それなら、いっそのこと孤児の方が良いと言うことで孤児院で嫁を物色しているらしい。
「自分で言うのもなんだが、怪しいものではないから安心していいよ。
言葉巧みにあんたらに言い寄ってどこかへ売り飛ばそうなんてことは考えていないから。
もちろん、ひ孫の嫁というのも正妻として迎えるからね、側室とか妾とかではないから安心してくれ。
かく言う私もこの孤児院の出身だからね。」
「ええ、リーベ様はとっても良い方ですよ。
今日も孤児院で風邪が流行っていると聞いて心配してお見舞いに来てくださったのです。
たくさんの食べ物ととてもたくさんの寄付も持ってきてくださったのですよ。
本当にいつも有り難うございます。」
「なにを言っているの、そんなの私がこの孤児院で受けた恩に比べれば些細なものだよ。
どうせ墓場の中まで金を持ってはいけないのだから、将来のある子供にために使ってもらったほうがいいさ。
それに、あまり良い物は食べていないのだろう、たまにはご馳走を食べさせてやればよい。」
確かに悪い人ではないようだ、でもこの人なんか…。
リーベさんの話はなお続く。
「そうそう、それでね、ここ最近この孤児院や当家の領地の孤児院を見て回っているんだけど、中々条件に合う娘がいないんだよ。
一番肝心なのは貴族の社会で亘っていけるだけの聡明さなのだけど、中々難しくて。
そう思っていたら、あんたら二人は大人に指示もないのに風邪をひいた子供達の容態を的確に把握して対処していくじゃないか、その判断力に舌を巻いたよ。
別に、治癒術師を取り込みたいわけじゃないよ。
そもそも、私と同じ『色なし』が治癒術を使うなんて何の冗談かと思ったからね。
私はあんたらの聡明さを買ったのさ、お誂え向けに二人とも『色なし』だしね。
どうだい、どっちでもいいから家に嫁に来る気はないかい。」
なんか、この有無を言わさない話の進め方…。とりあえずあたしは辞退しておこう。
「申し訳ございませんが、わたしは貴族になる気はありませんので。
貴族の友達の話を聞いているとわたしにはとてもあんな堅苦しい生活はできそうにありません。」
よし、これでいいだろう、ミーナちゃんはどうするのかな。
「申し訳ございません、私も貴族になる気はないです。
私は学園を卒業したら故郷へ帰って治癒術師をするつもりですので。」
ああ、やっぱり、そう言うと思った。
「なんだい即答かい、少しは考えてくれてもいいじゃないか。
うちのひ孫は厳しく育てたから平民だからって馬鹿にしたりしないよ。
うちの一族はわたしを含めて『色なし』も多くて、肩身の狭い思いはしないから少しは検討しておくれよ。」
結構粘るな、リーベさんはすぐに引く気はないようだ。
まあ、是が非でもと言う感じでもないし、言うだけ言ってみて叶えば儲けものっていう感じかな。
その時、職員室の扉からノックの音が響いた。
ヘラさんが扉を開くとそこにはフローラちゃんを連れたミルトさんの姿が。
午前中の宮中行事が終って駆けつけたんだね。
「あれ、ミルトにフローラじゃないかい、どうしてここに?
新年の祝賀行事はすっぽかしたのかい?」
「えええ、御婆様?御婆様こそ何故こちらに?」
やっぱり…、なんか雰囲気が似ていると思っていたんだ…。
「何故もなにも、ここは私の実家みたいなものだよ。
実家の一大事となれば心配で駆けつけるのはおかしくはあるまい。」
「いえ、そういう意味ではなく、私は御婆様が領地にいらっしゃると思っていましたので。
こちらにおられたので驚いたのです。」
リーベさんはご高齢なこともあり、ここ数年は領地から出てきていなかったそうだ。
今年七十歳を迎えたリーベさんのお祝いをこの孤児院の出身者でしたいという誘いがあって久し振りに王都に出てきたそうだ。そのついでに王都でひ孫の嫁探しをしていたらしい。
「ミルトよ、そう言うおまえこそ何故ここにいるのだ。
だいたい風邪が蔓延していると言うのに体の弱いフローラまで連れて来おって。」
ミルトさんは孤児院の風邪の患者の治療を頼まれてやってきたことやフローラちゃんがすっかり元気になって治癒術まで使えるようになったことをリーベさんに説明した。
「なんと、貴族連中に虐められて部屋に引き篭っていたミルトが随分と逞しくなったものだ。
風の噂でミルトが治癒術を使えるようになったと聞いたとき、また随分と荒唐無稽な噂がなれたものだと呆れていたんだ。まさか、本当のことだったとは。」
ミルトさんの変わりように驚き言葉を失うリーベさん。
ミルトさんはそんなリーベさんとの会話を一旦打ち切り、院長に尋ねた。
「ところで、風邪の子供達はどうしました、早く治療しないといけないと思うのですが?」
ヘラさんは午前中のうちにわたし達が子供の治療を終わらせたことをミルトさんに説明していた。
「ターニャちゃん、ミーナちゃん、有り難う。とっても助かったわ。
遅くなってしまってごめんなさいね、宮中行事で抜け出せなくて。」
ミルトさんがわたしたちに感謝の言葉と遅れたことへの詫びの言葉を述べると、それを聞いたリーベさんが言った。
「ミルト、おまえ、この二人と知り合いなのか?
何故こんな逸材を隠しておった、私がひ孫の嫁を探していることは知っていたであろうに。」
ああ、ミルトさんにとばっちりが…。
なんかわたし達の力だけが欲しいみたいな言い方で感じ悪いよね。
わたしが憮然としているとヘラさんがお婆ちゃんをたしなめた。
「リーベ様、そのような言い方は如何なものですか。
それではこの子たちの持つ治癒の能力を手に入れたいように聞こえますよ。
だいたい自己紹介もなしで、嫁に来ないかはないでしょうに。」
ヘラさんにたしなめられたおばあちゃんはバツの悪そうな顔で言う。
「ああ、そうだったな。逸材を見つけたものだから、つい気が急いてしまった。
はじめまして、小さな治癒術師さん。私は、グナーデ家のリーベという、よろしく。
実はな、ひ孫の嫁を探しているのだがな、なかなか条件に合う娘がいなくて難儀していたのだ。」
リーベさんが言うお嫁さんの条件というのは、『色なし』で聡明な十歳以下の平民の娘というものらしい。出来れば孤児が良いそうだ。
十歳以下と言うのはひ孫さんが今十歳なので姉さん女房は避けたいらしい。
また、出来れば孤児がいいというのは、グナーデ家というのは貴族らしい。
とある事情で平民の娘を嫁に取りたいが、貴族の家に嫁を出して余禄に預かろうとする性質の悪い親族がいると困るそうだ。
それなら、いっそのこと孤児の方が良いと言うことで孤児院で嫁を物色しているらしい。
「自分で言うのもなんだが、怪しいものではないから安心していいよ。
言葉巧みにあんたらに言い寄ってどこかへ売り飛ばそうなんてことは考えていないから。
もちろん、ひ孫の嫁というのも正妻として迎えるからね、側室とか妾とかではないから安心してくれ。
かく言う私もこの孤児院の出身だからね。」
「ええ、リーベ様はとっても良い方ですよ。
今日も孤児院で風邪が流行っていると聞いて心配してお見舞いに来てくださったのです。
たくさんの食べ物ととてもたくさんの寄付も持ってきてくださったのですよ。
本当にいつも有り難うございます。」
「なにを言っているの、そんなの私がこの孤児院で受けた恩に比べれば些細なものだよ。
どうせ墓場の中まで金を持ってはいけないのだから、将来のある子供にために使ってもらったほうがいいさ。
それに、あまり良い物は食べていないのだろう、たまにはご馳走を食べさせてやればよい。」
確かに悪い人ではないようだ、でもこの人なんか…。
リーベさんの話はなお続く。
「そうそう、それでね、ここ最近この孤児院や当家の領地の孤児院を見て回っているんだけど、中々条件に合う娘がいないんだよ。
一番肝心なのは貴族の社会で亘っていけるだけの聡明さなのだけど、中々難しくて。
そう思っていたら、あんたら二人は大人に指示もないのに風邪をひいた子供達の容態を的確に把握して対処していくじゃないか、その判断力に舌を巻いたよ。
別に、治癒術師を取り込みたいわけじゃないよ。
そもそも、私と同じ『色なし』が治癒術を使うなんて何の冗談かと思ったからね。
私はあんたらの聡明さを買ったのさ、お誂え向けに二人とも『色なし』だしね。
どうだい、どっちでもいいから家に嫁に来る気はないかい。」
なんか、この有無を言わさない話の進め方…。とりあえずあたしは辞退しておこう。
「申し訳ございませんが、わたしは貴族になる気はありませんので。
貴族の友達の話を聞いているとわたしにはとてもあんな堅苦しい生活はできそうにありません。」
よし、これでいいだろう、ミーナちゃんはどうするのかな。
「申し訳ございません、私も貴族になる気はないです。
私は学園を卒業したら故郷へ帰って治癒術師をするつもりですので。」
ああ、やっぱり、そう言うと思った。
「なんだい即答かい、少しは考えてくれてもいいじゃないか。
うちのひ孫は厳しく育てたから平民だからって馬鹿にしたりしないよ。
うちの一族はわたしを含めて『色なし』も多くて、肩身の狭い思いはしないから少しは検討しておくれよ。」
結構粘るな、リーベさんはすぐに引く気はないようだ。
まあ、是が非でもと言う感じでもないし、言うだけ言ってみて叶えば儲けものっていう感じかな。
その時、職員室の扉からノックの音が響いた。
ヘラさんが扉を開くとそこにはフローラちゃんを連れたミルトさんの姿が。
午前中の宮中行事が終って駆けつけたんだね。
「あれ、ミルトにフローラじゃないかい、どうしてここに?
新年の祝賀行事はすっぽかしたのかい?」
「えええ、御婆様?御婆様こそ何故こちらに?」
やっぱり…、なんか雰囲気が似ていると思っていたんだ…。
「何故もなにも、ここは私の実家みたいなものだよ。
実家の一大事となれば心配で駆けつけるのはおかしくはあるまい。」
「いえ、そういう意味ではなく、私は御婆様が領地にいらっしゃると思っていましたので。
こちらにおられたので驚いたのです。」
リーベさんはご高齢なこともあり、ここ数年は領地から出てきていなかったそうだ。
今年七十歳を迎えたリーベさんのお祝いをこの孤児院の出身者でしたいという誘いがあって久し振りに王都に出てきたそうだ。そのついでに王都でひ孫の嫁探しをしていたらしい。
「ミルトよ、そう言うおまえこそ何故ここにいるのだ。
だいたい風邪が蔓延していると言うのに体の弱いフローラまで連れて来おって。」
ミルトさんは孤児院の風邪の患者の治療を頼まれてやってきたことやフローラちゃんがすっかり元気になって治癒術まで使えるようになったことをリーベさんに説明した。
「なんと、貴族連中に虐められて部屋に引き篭っていたミルトが随分と逞しくなったものだ。
風の噂でミルトが治癒術を使えるようになったと聞いたとき、また随分と荒唐無稽な噂がなれたものだと呆れていたんだ。まさか、本当のことだったとは。」
ミルトさんの変わりように驚き言葉を失うリーベさん。
ミルトさんはそんなリーベさんとの会話を一旦打ち切り、院長に尋ねた。
「ところで、風邪の子供達はどうしました、早く治療しないといけないと思うのですが?」
ヘラさんは午前中のうちにわたし達が子供の治療を終わらせたことをミルトさんに説明していた。
「ターニャちゃん、ミーナちゃん、有り難う。とっても助かったわ。
遅くなってしまってごめんなさいね、宮中行事で抜け出せなくて。」
ミルトさんがわたしたちに感謝の言葉と遅れたことへの詫びの言葉を述べると、それを聞いたリーベさんが言った。
「ミルト、おまえ、この二人と知り合いなのか?
何故こんな逸材を隠しておった、私がひ孫の嫁を探していることは知っていたであろうに。」
ああ、ミルトさんにとばっちりが…。
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