218 / 508
第9章 王都の冬
第217話 冬休み
しおりを挟む
今年も残すところ後五日、今日から学園は冬休みに入ったの。
夏休みは寮に残る生徒も多いけど冬休みに寮に残る生徒は少ないんだ。
王立学園の生徒の約八割は貴族の子女だ。広大な王国の各地から集まっているため、夏休み期間中に領地と往復することが出来ない生徒が多いから。
じゃあ、冬休みはどこが違うかというと冬休み期間中は家族の方が王都に来ている生徒が大部分だからなの。
聞くところによると領地を持つ貴族は年末に国税を納めに王都に来る必要があるんだって。
でも、雪深い王都に年末に来るとなると雪解けの季節までは領地に帰れなくなる。
そのため、冬は貴族が王都に集まって社交に勤しむみたい、王宮が会議を開いて王国の現状や新しい法律を領主達に周知するのもこの時期らしい。
まあ、そういうことは私たち子供には関係ないことで、要は冬休みは家族が王都に来るからみんな家族のもとに行ってしまうということ。
そして、残る約二割の平民の生徒だけど、そのほぼ全てが王都に家を持つ大商人の子女なんだ。当然、冬休みに入るとともに家に帰ってしまう。
それで、貴族階級の生徒はどこへ行くかだけど、例えばエルフリーデちゃんのような大貴族は王都に屋敷を構えている家が多く、そういう生徒は王都の屋敷へ行くらしい。
ハイジさんの話では帝国では人質の意味があり当主か嫡男のどちらかが帝都に住む義務があるそうで貴族は必ず帝都に屋敷があるみたい。
でも、この国はそういう義務を課していないので、地方領主で王都に屋敷を持つのは経済的に余裕のある貴族だけだそうだ。
侯爵や伯爵は殆どが王都に屋敷を持っていて、子爵以下になると保有率はぐっと下がるみたい。
屋敷を持たない貴族がどうするかというと、親戚や自分の属する派閥のボスのところに身を寄せるか、一冬ホテル住まいをするそうだ。だからこの季節の一流ホテルは貴族であふれているみたい。
王都に屋敷を持たない貴族の子女は、保護者が逗留しているホテルなどで一緒に過ごすんだって。
**********
しかし、ここに問題児が一人…。
「それで、ルーナちゃんは今年も両親がいるホテルに行かずに寮で生活するつもりなの?」
ミーナちゃんが心配そうにルーナちゃんに尋ねる。
ミーナちゃんが心配しているのはルーナちゃんのことではなく、ルーナちゃんと過ごす事を楽しみにしているであろうルーナちゃんのご両親のことだよね。
ルーナちゃんは、貴族ばっかりのホテルでは羽を伸ばせないで窮屈だと言って、昨年も新年のわずかな間しか両親のもとに行かなかったと聞いている。
「平気だよ、去年だって叱られなかったし、そのうち、親父とお袋も貴族の付き合いに辟易してこの寮に逃げてくるから。
去年もボクに面会という名目でやってきて朝から晩まで寮でぐったりしていたんだよ。」
なんだ、似たもの親子か…。
しかし、ルーナちゃんは貴族の子女らしくないよね、言葉遣いとか。
こちらとしてはその方が気を使わなくていいから楽だけど。
そもそも、この国の貴族のお嬢様は大部分がロングヘアなのだけど、ルーナちゃんは鮮やかな金髪を肩甲骨の上あたりで切り揃えたミディアムヘアだ。
その髪型と言葉遣いが相俟って平民と間違われることもしばしばあるらしい。本人は気にしてないようだが。
「良いですね、ルーナさんは。私なんか後五日で地獄のような日々がやってくるのですよ。
ルーナさんと違って逃げることを許してもらえません。
しかも、しばらくの間、この快適な部屋を離れて寒々とした王宮で暮らさないといけないと思うと憂鬱です。」
ここにやさぐれている王女がいる。
フローラちゃんは許されるぎりぎりまで寮に留まるそうだ。
フローラちゃんの部屋は精霊の森から貰ってきた魔導空調機によって一年中快適な温度に保たれている。
王宮の暖房は暖炉らしいが、昼間は侍女が絶えず薪をくべているので部屋は快適な温度が保たれる。
しかし、夜間は火災防止のため暖炉の火が小さくされるそうだ、王宮は大理石造り、しかも夜間の暖炉の火に比して王族の寝室は広い、明け方は凍えるくらい寒いらしい。
それでも、夜勤の侍女が暖炉の火を絶やさないだけ良いのだそうだ。
フローラちゃんにとっては住環境が悪くなるだけでも憂鬱なのに、新年の王族のスケジュールが死ぬほど大変らしい。
何が大変かって、新年の底冷えのする謁見の間で、朝から夕方まで絶えることなく貴族からの新年の祝賀挨拶を聞かないとならないこと。
挨拶に来る貴族の方は精々一、二分のことだからどうってことないだろうが、挨拶を受ける王族の方は昼休みを挟んで1日中だから溜まったものではないと昨年ミルトさんが言っていた。
退屈な挨拶を延々と聞かされるうえにトイレにも行けないんだって、王族って大変だね…。
それが、新年の一日、二日と二日間続くそうだ、そして三日目からは連日新年の祝賀パーティがあるらしい。
この国の貴族の子女は十五歳から正式にパーティに出席すると聞いていたが王族は違うらしい。
皇太子の一人娘であるフローラちゃんは六歳の時から皇太子夫妻と共にパーティに出席して挨拶をして回ったらしい。もちろん、日中に催されるパーティのことらしいが。
このパーティがまた何日も続くらしい、そうだよねこの時期国中の貴族が王都に集まっているのだから一回、二回では入りきれる訳がない。
フローラちゃんは六歳と七歳の時でげんなりしたそうだ、昨年は慈善活動の名目でポルトへ行ったので、ちゃっかりその義務を免れてご満悦だったよね。
わたしの懇意にしているクラスメートで寮に残っているのはこの二人だけ、他の人はみんな保護者のもとへ行ってしまった。もちろん、カリーナちゃんも親御さんのもとへ返したよ。
南部地区の男子なんか昨年と同様、南部の有力貴族であるリーンハルト君の家で用意した魔導車に乗り合わせて南部の領地まで帰ったよ。その方が、暖かくて快適だものね。
寮では冬休み中も普段と同じように食事は出されるし、普段は学園のサロンに用意されているお茶やお菓子も冬休み中は寮の食堂で供されるらしい。至れり尽くせりだね。
もちろん暖炉の薪も使い放題だよ、この部屋には要らないけど。
**********
「あ、おねーちゃん、ゆきがふってきたよ!」
ハンナちゃんの声にみんなが窓の外に注目する、そこには粉雪がちらほらと舞っていた。
そういえば、昨年も冬休みの初日に雪が降り始めたんだよね。
「こうして暖かい部屋から雪を眺めることが出来るなんて幸せです。」
昨年は雪を見て悲しそうな顔をしていたミーナちゃんだけど、今年は本当に幸せそうに言っている。
少しは悪い思い出が払拭されたのかもしれない、そうだといいな。
この日、王都は本格的な冬を迎えることになったの。
夏休みは寮に残る生徒も多いけど冬休みに寮に残る生徒は少ないんだ。
王立学園の生徒の約八割は貴族の子女だ。広大な王国の各地から集まっているため、夏休み期間中に領地と往復することが出来ない生徒が多いから。
じゃあ、冬休みはどこが違うかというと冬休み期間中は家族の方が王都に来ている生徒が大部分だからなの。
聞くところによると領地を持つ貴族は年末に国税を納めに王都に来る必要があるんだって。
でも、雪深い王都に年末に来るとなると雪解けの季節までは領地に帰れなくなる。
そのため、冬は貴族が王都に集まって社交に勤しむみたい、王宮が会議を開いて王国の現状や新しい法律を領主達に周知するのもこの時期らしい。
まあ、そういうことは私たち子供には関係ないことで、要は冬休みは家族が王都に来るからみんな家族のもとに行ってしまうということ。
そして、残る約二割の平民の生徒だけど、そのほぼ全てが王都に家を持つ大商人の子女なんだ。当然、冬休みに入るとともに家に帰ってしまう。
それで、貴族階級の生徒はどこへ行くかだけど、例えばエルフリーデちゃんのような大貴族は王都に屋敷を構えている家が多く、そういう生徒は王都の屋敷へ行くらしい。
ハイジさんの話では帝国では人質の意味があり当主か嫡男のどちらかが帝都に住む義務があるそうで貴族は必ず帝都に屋敷があるみたい。
でも、この国はそういう義務を課していないので、地方領主で王都に屋敷を持つのは経済的に余裕のある貴族だけだそうだ。
侯爵や伯爵は殆どが王都に屋敷を持っていて、子爵以下になると保有率はぐっと下がるみたい。
屋敷を持たない貴族がどうするかというと、親戚や自分の属する派閥のボスのところに身を寄せるか、一冬ホテル住まいをするそうだ。だからこの季節の一流ホテルは貴族であふれているみたい。
王都に屋敷を持たない貴族の子女は、保護者が逗留しているホテルなどで一緒に過ごすんだって。
**********
しかし、ここに問題児が一人…。
「それで、ルーナちゃんは今年も両親がいるホテルに行かずに寮で生活するつもりなの?」
ミーナちゃんが心配そうにルーナちゃんに尋ねる。
ミーナちゃんが心配しているのはルーナちゃんのことではなく、ルーナちゃんと過ごす事を楽しみにしているであろうルーナちゃんのご両親のことだよね。
ルーナちゃんは、貴族ばっかりのホテルでは羽を伸ばせないで窮屈だと言って、昨年も新年のわずかな間しか両親のもとに行かなかったと聞いている。
「平気だよ、去年だって叱られなかったし、そのうち、親父とお袋も貴族の付き合いに辟易してこの寮に逃げてくるから。
去年もボクに面会という名目でやってきて朝から晩まで寮でぐったりしていたんだよ。」
なんだ、似たもの親子か…。
しかし、ルーナちゃんは貴族の子女らしくないよね、言葉遣いとか。
こちらとしてはその方が気を使わなくていいから楽だけど。
そもそも、この国の貴族のお嬢様は大部分がロングヘアなのだけど、ルーナちゃんは鮮やかな金髪を肩甲骨の上あたりで切り揃えたミディアムヘアだ。
その髪型と言葉遣いが相俟って平民と間違われることもしばしばあるらしい。本人は気にしてないようだが。
「良いですね、ルーナさんは。私なんか後五日で地獄のような日々がやってくるのですよ。
ルーナさんと違って逃げることを許してもらえません。
しかも、しばらくの間、この快適な部屋を離れて寒々とした王宮で暮らさないといけないと思うと憂鬱です。」
ここにやさぐれている王女がいる。
フローラちゃんは許されるぎりぎりまで寮に留まるそうだ。
フローラちゃんの部屋は精霊の森から貰ってきた魔導空調機によって一年中快適な温度に保たれている。
王宮の暖房は暖炉らしいが、昼間は侍女が絶えず薪をくべているので部屋は快適な温度が保たれる。
しかし、夜間は火災防止のため暖炉の火が小さくされるそうだ、王宮は大理石造り、しかも夜間の暖炉の火に比して王族の寝室は広い、明け方は凍えるくらい寒いらしい。
それでも、夜勤の侍女が暖炉の火を絶やさないだけ良いのだそうだ。
フローラちゃんにとっては住環境が悪くなるだけでも憂鬱なのに、新年の王族のスケジュールが死ぬほど大変らしい。
何が大変かって、新年の底冷えのする謁見の間で、朝から夕方まで絶えることなく貴族からの新年の祝賀挨拶を聞かないとならないこと。
挨拶に来る貴族の方は精々一、二分のことだからどうってことないだろうが、挨拶を受ける王族の方は昼休みを挟んで1日中だから溜まったものではないと昨年ミルトさんが言っていた。
退屈な挨拶を延々と聞かされるうえにトイレにも行けないんだって、王族って大変だね…。
それが、新年の一日、二日と二日間続くそうだ、そして三日目からは連日新年の祝賀パーティがあるらしい。
この国の貴族の子女は十五歳から正式にパーティに出席すると聞いていたが王族は違うらしい。
皇太子の一人娘であるフローラちゃんは六歳の時から皇太子夫妻と共にパーティに出席して挨拶をして回ったらしい。もちろん、日中に催されるパーティのことらしいが。
このパーティがまた何日も続くらしい、そうだよねこの時期国中の貴族が王都に集まっているのだから一回、二回では入りきれる訳がない。
フローラちゃんは六歳と七歳の時でげんなりしたそうだ、昨年は慈善活動の名目でポルトへ行ったので、ちゃっかりその義務を免れてご満悦だったよね。
わたしの懇意にしているクラスメートで寮に残っているのはこの二人だけ、他の人はみんな保護者のもとへ行ってしまった。もちろん、カリーナちゃんも親御さんのもとへ返したよ。
南部地区の男子なんか昨年と同様、南部の有力貴族であるリーンハルト君の家で用意した魔導車に乗り合わせて南部の領地まで帰ったよ。その方が、暖かくて快適だものね。
寮では冬休み中も普段と同じように食事は出されるし、普段は学園のサロンに用意されているお茶やお菓子も冬休み中は寮の食堂で供されるらしい。至れり尽くせりだね。
もちろん暖炉の薪も使い放題だよ、この部屋には要らないけど。
**********
「あ、おねーちゃん、ゆきがふってきたよ!」
ハンナちゃんの声にみんなが窓の外に注目する、そこには粉雪がちらほらと舞っていた。
そういえば、昨年も冬休みの初日に雪が降り始めたんだよね。
「こうして暖かい部屋から雪を眺めることが出来るなんて幸せです。」
昨年は雪を見て悲しそうな顔をしていたミーナちゃんだけど、今年は本当に幸せそうに言っている。
少しは悪い思い出が払拭されたのかもしれない、そうだといいな。
この日、王都は本格的な冬を迎えることになったの。
5
お気に入りに追加
2,295
あなたにおすすめの小説
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
あの味噌汁の温かさ、焼き魚の香り、醤油を使った味付け——異世界で故郷の味をもとめてつきすすむ!
ねむたん
ファンタジー
私は砂漠の町で家族と一緒に暮らしていた。そのうち前世のある記憶が蘇る。あの日本の味。温かい味噌汁、焼き魚、醤油で整えた料理——すべてが懐かしくて、恋しくてたまらなかった。
私はその気持ちを家族に打ち明けた。前世の記憶を持っていること、そして何より、あの日本の食文化が恋しいことを。家族は私の決意を理解し、旅立ちを応援してくれた。私は幼馴染のカリムと共に、異国の地で新しい食材や文化を探しに行くことに。
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる