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第5章 冬休み、南部地方への旅
第103話 真珠よりも…
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わたし達を乗せた魔導車はポルトの町を出て西に続く小高い丘陵地帯を走っている。
今日は、ポルト公爵領の西隣の領地にお邪魔することになっている。
リーンハルト君の取り巻きの一人、なんていったっけ?、そうそうクンパーネ君の家の領地だって。
クンパーネ君の家の領地は、海の際まで低い丘が続いていてほとんど平地が無いみたい。
海岸線が複雑でかなり陸地の奥まで湾が入り込んでいるらしい。
今わたし達が通っている丘の道、高さはたいしたことないようだけど起伏が激しい、しかも陸地に入り込んだ海岸を迂回するように通されているのでカーブが多いのだ。
何が言いたいかというと、衝撃吸収性能の高いこの魔導車でも、登りながらのカーブとか、下りながらのカーブとかが続くと車酔いするんだよ。
この魔導車を使うようになってから初めて車酔いというものを知ったよ。
わたしを始めとして子供組は全員青い顔をしてしている。
「まあまあ、馬車の旅をしたことのない子供達にこの道はきつかったかしら?」
ミルトさんがそう言うとヴィクトーリアさんが相槌をうつ。
「そうですね、この魔導車はほとんど揺れないので、普段酔うことなんてないですものね。
乗り心地の悪い馬車の旅に慣れていると、この位の道はたいしたことないのですけどね。
今だって、小刻みな上下動がないだけ、随分楽なんですけど。」
大人二人は平然とした顔で車窓からの風景を楽しんでいる。
子供の頃から乗り心地の悪い馬車の旅に慣れていると車酔いしなくなるらしい。
**********
車酔いを我慢すること数時間、お昼前にクンパーネ君の領地シーマ男爵領に到着した。
ここ領都アーゴは、波穏やかな入り江に面した町で狭い平地に建物が密集している。
シーマ男爵領は、砂浜がなく入り江のほとんどで結構な水深があるため港を作るのに適しているそうだ。元々漁港が多くて漁業が盛んな地域らしい。
シーマ男爵邸に着くと、クンパーネ君と初老の紳士が出迎えてくれた。
「皇太子妃殿下、フローラ殿下、お初にお目にかかります。私は、先代シーマ男爵のコーキチと申します。
両殿下には遠路はるばるこの地までお越しいただき、身に余る光栄でございます。
ようこそおいでくださりました、シーマ男爵家は心から歓迎いたします。」
初老の紳士はクンパーネ君のお祖父ちゃんだったんだ。
先代領主の対応はミルトさんとヴィクトーリアさんに任せて、わたし達はクンパーネ君の案内でアーゴの町を見て歩くことになった。
クンパーネ君から聞くところでは、シーマ男爵家はオストマルク王国で最も新しい貴族家らしい。
先代男爵、さっきのお爺ちゃん、が真珠の養殖に成功し、その功績で男爵位を授かったらしい。
何百年か振りの貴族家の創設だったらしいよ。
元々有力な網元だった先代男爵は、時々取れる天然真珠を何とか養殖したいと考えたそうだ。
試行錯誤を繰り返して何とか養殖に成功して、今ではオストマルク王国の貴重な輸出品らしい。
交易相手の帝国や西の大陸の国では養殖できないみたいだね。
いまでも、養殖の技術は門外不出で、真珠の養殖はシーマ男爵が独占しているそうだよ。
そういうことで、真珠を養殖しているところは関係者以外立ち入り禁止で見せてもらえなかった。
その代わりということで、小高い丘の上に案内された。
そこから見下ろすと、アーゴの街からは丘に遮られて見えない隣の入り江いっぱいに筏が浮いていた。
その筏の一つ一つに大量の真珠貝が吊るされているらしい。
この丘からは、いくつも入り江が見え、どの入り江にも筏が浮かんでいる。
あれ全部が真珠の養殖場なのかと聞いたら、真珠泥棒を惑わすためのフェイクらしい。
でも、実際に別のものを養殖しており、無駄なものではないらしい。
そこで養殖されているのは、オイスターとオウギガイという食用の貝だそうだ。
わたしは真珠よりもそっちの方が興味あるよ。
**********
丘を降りて町に戻って来たわたし達は、真珠の加工場に案内された。
養殖場は秘密だけど加工場は積極的に見せているそうだ、こんな加工もできますよとPRするためだって。
定番の大粒真珠のネックレスから始まって、小粒真珠をたくさん使った髪飾りまで色々と作っているところを見せてもらった。
ハイジさんやフローラちゃんはうっとりとした目でそれらを眺めていた。
そういえば、真珠は大変高価なものだって言ってたね。
王族でも簡単に買ってもらえるものではないのかな。
真珠の加工場の隣には、別の建物が二棟建っていた。
クンパーネ君に尋ねると、真珠貝の貝柱の加工場と貝殻の加工場だという。
貝柱は生のまま食べても美味しいけど、干し貝柱にすると旨味が凝縮されてもっと美味しくなるらしい。一緒にオウギガイの干し貝柱も作っているんだって。
美味しくなるだけでなく、長期間保存できるし、嵩も減るんで、王都への販売に回しているそうだ。
貝殻の加工場の方は、貝の内側の虹色の部分を薄く剥いで黒漆を塗った箱に貼り付けて飾り箱を作るらしい。薄く剥いだ貝殻の破片で花を描いたりして凄い綺麗なんだって。
貝が剥がれないように最後に透明な漆を塗って仕上げるそうだ。手間がかかっているね。
わたしは、真珠のアクセサリーよりも、そっちの方が見たいな。
そう思っていたら、ちゃんと両方案内してくれた。
貝殻で装飾された飾り箱は、凄いきれいだった。
宝石箱とか大きなものはいい値段したが、ペンケースなどは結構手ごろな値段だった。
あとで街に行ったら、ペンケースをお土産に買って帰ろう。
**********
加工場の見学が終わったら、待望のお昼ご飯だ。
さっきからいい匂いがしている、これは貝柱を焼いている匂いだね。
匂いにつられるように屋台に行くと、真珠貝とオウギガイの貝柱を炭火で焼いている。
なんと味付けを選べるらしい、バター味とギョショウ味、バター味の方はレモンを付けてくれるそうだ。
もちろん、四種類全部頼んだよ。
バター味は貝そのものの味がよくわかったし、ギョショウ味はギョショウの焦げた香ばしい匂いが堪らなかった。
どれもとっても美味しかったよ。
食後にさっきの貝殻細工を置いている店に寄ってもらい、ペンケースをエルフリーデちゃん達へのお土産に買った。
その店に貝の虹色が凄くきれいな髪飾りがあったので、ミーナちゃんとハンナちゃんと三人分お揃いで買ったよ。わたし達には真珠よりこちらの方が似合っているよね。
その晩は、シーマ男爵邸に泊めてもらい、翌日町の広場で臨時診療所を開いた。
ここでも、結構な数の患者さんが訪れ、評判は良かったと思う。
アーゴの町も良かったよ、今度はもっとゆっくりしたいと思った。
今日は、ポルト公爵領の西隣の領地にお邪魔することになっている。
リーンハルト君の取り巻きの一人、なんていったっけ?、そうそうクンパーネ君の家の領地だって。
クンパーネ君の家の領地は、海の際まで低い丘が続いていてほとんど平地が無いみたい。
海岸線が複雑でかなり陸地の奥まで湾が入り込んでいるらしい。
今わたし達が通っている丘の道、高さはたいしたことないようだけど起伏が激しい、しかも陸地に入り込んだ海岸を迂回するように通されているのでカーブが多いのだ。
何が言いたいかというと、衝撃吸収性能の高いこの魔導車でも、登りながらのカーブとか、下りながらのカーブとかが続くと車酔いするんだよ。
この魔導車を使うようになってから初めて車酔いというものを知ったよ。
わたしを始めとして子供組は全員青い顔をしてしている。
「まあまあ、馬車の旅をしたことのない子供達にこの道はきつかったかしら?」
ミルトさんがそう言うとヴィクトーリアさんが相槌をうつ。
「そうですね、この魔導車はほとんど揺れないので、普段酔うことなんてないですものね。
乗り心地の悪い馬車の旅に慣れていると、この位の道はたいしたことないのですけどね。
今だって、小刻みな上下動がないだけ、随分楽なんですけど。」
大人二人は平然とした顔で車窓からの風景を楽しんでいる。
子供の頃から乗り心地の悪い馬車の旅に慣れていると車酔いしなくなるらしい。
**********
車酔いを我慢すること数時間、お昼前にクンパーネ君の領地シーマ男爵領に到着した。
ここ領都アーゴは、波穏やかな入り江に面した町で狭い平地に建物が密集している。
シーマ男爵領は、砂浜がなく入り江のほとんどで結構な水深があるため港を作るのに適しているそうだ。元々漁港が多くて漁業が盛んな地域らしい。
シーマ男爵邸に着くと、クンパーネ君と初老の紳士が出迎えてくれた。
「皇太子妃殿下、フローラ殿下、お初にお目にかかります。私は、先代シーマ男爵のコーキチと申します。
両殿下には遠路はるばるこの地までお越しいただき、身に余る光栄でございます。
ようこそおいでくださりました、シーマ男爵家は心から歓迎いたします。」
初老の紳士はクンパーネ君のお祖父ちゃんだったんだ。
先代領主の対応はミルトさんとヴィクトーリアさんに任せて、わたし達はクンパーネ君の案内でアーゴの町を見て歩くことになった。
クンパーネ君から聞くところでは、シーマ男爵家はオストマルク王国で最も新しい貴族家らしい。
先代男爵、さっきのお爺ちゃん、が真珠の養殖に成功し、その功績で男爵位を授かったらしい。
何百年か振りの貴族家の創設だったらしいよ。
元々有力な網元だった先代男爵は、時々取れる天然真珠を何とか養殖したいと考えたそうだ。
試行錯誤を繰り返して何とか養殖に成功して、今ではオストマルク王国の貴重な輸出品らしい。
交易相手の帝国や西の大陸の国では養殖できないみたいだね。
いまでも、養殖の技術は門外不出で、真珠の養殖はシーマ男爵が独占しているそうだよ。
そういうことで、真珠を養殖しているところは関係者以外立ち入り禁止で見せてもらえなかった。
その代わりということで、小高い丘の上に案内された。
そこから見下ろすと、アーゴの街からは丘に遮られて見えない隣の入り江いっぱいに筏が浮いていた。
その筏の一つ一つに大量の真珠貝が吊るされているらしい。
この丘からは、いくつも入り江が見え、どの入り江にも筏が浮かんでいる。
あれ全部が真珠の養殖場なのかと聞いたら、真珠泥棒を惑わすためのフェイクらしい。
でも、実際に別のものを養殖しており、無駄なものではないらしい。
そこで養殖されているのは、オイスターとオウギガイという食用の貝だそうだ。
わたしは真珠よりもそっちの方が興味あるよ。
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丘を降りて町に戻って来たわたし達は、真珠の加工場に案内された。
養殖場は秘密だけど加工場は積極的に見せているそうだ、こんな加工もできますよとPRするためだって。
定番の大粒真珠のネックレスから始まって、小粒真珠をたくさん使った髪飾りまで色々と作っているところを見せてもらった。
ハイジさんやフローラちゃんはうっとりとした目でそれらを眺めていた。
そういえば、真珠は大変高価なものだって言ってたね。
王族でも簡単に買ってもらえるものではないのかな。
真珠の加工場の隣には、別の建物が二棟建っていた。
クンパーネ君に尋ねると、真珠貝の貝柱の加工場と貝殻の加工場だという。
貝柱は生のまま食べても美味しいけど、干し貝柱にすると旨味が凝縮されてもっと美味しくなるらしい。一緒にオウギガイの干し貝柱も作っているんだって。
美味しくなるだけでなく、長期間保存できるし、嵩も減るんで、王都への販売に回しているそうだ。
貝殻の加工場の方は、貝の内側の虹色の部分を薄く剥いで黒漆を塗った箱に貼り付けて飾り箱を作るらしい。薄く剥いだ貝殻の破片で花を描いたりして凄い綺麗なんだって。
貝が剥がれないように最後に透明な漆を塗って仕上げるそうだ。手間がかかっているね。
わたしは、真珠のアクセサリーよりも、そっちの方が見たいな。
そう思っていたら、ちゃんと両方案内してくれた。
貝殻で装飾された飾り箱は、凄いきれいだった。
宝石箱とか大きなものはいい値段したが、ペンケースなどは結構手ごろな値段だった。
あとで街に行ったら、ペンケースをお土産に買って帰ろう。
**********
加工場の見学が終わったら、待望のお昼ご飯だ。
さっきからいい匂いがしている、これは貝柱を焼いている匂いだね。
匂いにつられるように屋台に行くと、真珠貝とオウギガイの貝柱を炭火で焼いている。
なんと味付けを選べるらしい、バター味とギョショウ味、バター味の方はレモンを付けてくれるそうだ。
もちろん、四種類全部頼んだよ。
バター味は貝そのものの味がよくわかったし、ギョショウ味はギョショウの焦げた香ばしい匂いが堪らなかった。
どれもとっても美味しかったよ。
食後にさっきの貝殻細工を置いている店に寄ってもらい、ペンケースをエルフリーデちゃん達へのお土産に買った。
その店に貝の虹色が凄くきれいな髪飾りがあったので、ミーナちゃんとハンナちゃんと三人分お揃いで買ったよ。わたし達には真珠よりこちらの方が似合っているよね。
その晩は、シーマ男爵邸に泊めてもらい、翌日町の広場で臨時診療所を開いた。
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