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第5章 冬休み、南部地方への旅
第100話 あとかたづけ
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*お昼に1話投稿しています。
お読みでない方はお手数ですが1話戻ってお読みください。
よろしくお願いします。
**********
こうして『黒の使途』が送り込んできた暗殺者四人は無事に捕縛することができた。
でも、「さあ、これで中断していた港町巡りを再開できるぞ!」という訳には行かなかった。
コルテス王国からやってきた病人を忘れてしまうわけにはいかない。
なんと言っても千人にも及ぶ病人が担ぎこまれてしまったものだから大混乱だ。
ミルトさんの話では、三隻に乗っていた人は船乗りと陸戦兵で千二百人ほどいたそうだ。
元々三隻に乗っていた人が千人で、航行不能となった二隻から受け入れた六百人と併せて千六百人いたのだが、航海の途中に病気で四百人も亡くなったそうだ。
そして、生き残った千二百人のうち健康な人は二百人程度だったという。
軍艦も元々十五隻あったのだが、十隻ははぐれただけなのか、沈んでしまったのかわからないらしい。全部で三千人も乗っていたらしいから無事ならいいね。
病気の人は精霊神殿に受け入れたが、寝床の確保が大変だったらしい。
精霊神殿には今は使われていない孤児院の建物があり、そこにはベッドがあるので、症状の重い人はそこに収容することにした。
でもそこに収容できたのは六十人ほど。残りの人は精霊神殿の礼拝堂や空き部屋に厚手の布を敷いてその上に雑魚寝させている。
ポルトは冬でも暖かいので毛布一枚で凌げるが、床に敷き布一枚では硬くて辛いよね。
でも、精霊神殿ってそんなに人を収容できたんだと感心していたら、昔起きたような町を飲み込む大波が襲った場合に公爵邸とあわせて避難所に使う計画で建物を造ったものだと教えられた。
病人のほとんどが『船乗りの死病』と言われているモノだと、診察をしたお医者さんが言っていた。
あの、生野菜や果物が不足すると罹る病気と玄米を食べさせておけば治る病気の二つだね。
それなら、できることは決まっている。術では完全に治すことはできないんだよね。
わたし達は症状が重い患者の収容されている孤児院の建物から手分けをして治療していく。
患者さんは長いこと水浴びもしておらず、酷く汚れているので『浄化』も忘れない。
『浄化』で汚れを落とし、『癒し』で歯茎の出血、節々の痛み、倦怠感などの症状を緩和させる。
あとは、食事療法にお任せする。ミルトさんの話では、毎食、生野菜のサラダと玄米のお粥、それに果物を出しているって。
大変だったのは礼拝堂、何が大変だったって、臭いがひどくて。
礼拝堂にはおよそ三百人の患者さんが寝かされている。礼拝堂ってそんなに広かったんだ…。
長い間水浴びもしていない男達が三百人である。一部屋六人の孤児院とは密度が違う。
礼拝堂に一歩足を踏み入れたとたん、鼻を突く異臭に涙が出てきた。
わたしは、慌てて部屋全体に『浄化』をかけてしまった、しかも必要以上に強めに。
拙いと思ったときには、光のおチビちゃん達に大量のマナを持っていかれてしまった。
患者さんに治癒を施す前に疲れちゃったよ。
それでもめげずに治癒を施すこと数日、軽症の患者さんの手当ては何とか終った。
軽症の患者さんは、普通に動けるようになっている、あとは食事療法で症状が再び悪化しないようにするだけだ。
**********
精霊神殿に収容されている患者さんの目途が立ったので、今日は別のところに来ている。
公爵邸の中に設けられている牢獄だ。
牢獄と言っても貴族階級の犯罪者を収監する部屋で、王都のホテル並みの豪華な部屋だったよ。
脱走防止のために窓がないことと鍵が外から掛かる事だけが、ここが牢であることを現している。
今この部屋にいるのは、わたしと侍女のフェイさんに護衛の騎士が二人、そしてこの部屋の仮の主のピサロ提督だ。
提督も『船乗りの死病』に罹っていたのだけど症状が比較的軽いことと、船乗り達を先に見て欲しいという提督の希望から、治療が後回しになっていた。
誰が提督を診るかで揉めたが、王族に何かあったらいけないと言うことでわたしが治療することになったんだ。
ミルトさんが子供を危ない目にあわせることはできないと主張したが、わたしは精霊に守られているので大丈夫と説得したよ。ミルトさんに何かあったら洒落にならないからね。
ピサロ提督は、桟橋で見たときとはうって変わって覇気が無くなっていた。
数日で随分と老け込んだように見える。
「お加減はいかがですか?」
わたしがピサロ提督には容態を尋ねると、
「おかげさんで、少し良くなったような気がするぜ。病気に効くっていうメシのおかげかな。」
と相変わらずチンピラのような口調で答えてきた。
この人、チンピラのような口の利き方だが、これでエリートなのだ。
患者さんを収容してみてわかったのだけど、階級が下の人は言葉が通じないんだ。
南の大陸とは言葉が違うらしい。
何で気が付かなかったかといえば、わたしを誘拐した船乗りやテーテュスさんの部下が普通にこの国の言葉を話していたから。
では、ピサロ提督は誰からこの国の言葉を学んだか?
それは大陸間航海を成功させた船乗りから。
南大陸から来た交易船は傷んだ船の修理や帰りの積荷の仕入れなどで数ヶ月、長ければ半年くらいポルトに留まる。
その間に、酒場や子供には言えないお店(どんな店だそれ?)で言葉を覚えてしまうらしい。
そうでないと、自由に遊べないからという切実な事情があるようだ。
なので、覚える言葉は荒っぽい船乗り言葉だ。
余談になるが、わたしを誘拐しようとした船乗り達は、船の破損が大きかったため港で日雇い仕事をしながら半年以上ポルトに留まっていたそうだ。
当然、ピサロ提督が習ったのも船乗りの荒っぽい言葉だよ。
敬語なんか知るはずもないんだ。
実は、公爵は過去に来訪した使節との対応の中でこれを知っていたらしい。
知っていて挑発したみたいだ。交渉のテクニックとはいえ、人が悪い。
それはともかく、わたしはピサロ提督に念入りに『癒し』を施した。
口では良くなったといっているが、顔色は決して良くない。
気疲れもあるだろうが、病気の状態も決して良くないのだと思う。
「嬢ちゃん、まだ小せいのに凄げえなあ。その歳で病気の治療ができるのか。
鉄砲に水をかけたのも嬢ちゃんだろう、俺の孫と同じような歳とは思えねえぜ。」
ピサロ提督は色々なことを聞かせてくれた。
ピサロ提督はコルテス海軍のナンバー四で、現場組ではトップなんだって。
ピサロ提督の上には、海軍卿と海軍卿補が二人いるだけだって。
わたしと同じくらいのお孫さんがいるらしい。もう会えないと悲しそうな表情で話していた。
多大な犠牲を払ってこの大陸に辿り着いたので、なんとしても成果をあげたかったらしい。
それで、あんな虚勢を張ったんだって。小さな島国を占領したときはそれで何とかなったらしい。
「俺は、テーテュスを小娘と侮って大きな犠牲を出してしまった。
この町に着いてからも、嬢ちゃんが公爵の横にいるのを気にも留めなかった。
テーテュスや嬢ちゃんの方が一枚上手だったようだ。
ダメだな、どうしても先入観にとらわれて、女子供と侮ってしまう。」
それは仕方ないと思う。
テーテュスさんは大精霊だし、わたしのはわたし自身の力でなくは精霊さんの力だから。
「ところで、俺の部下達の様子はわかるかい?
公爵は約束どおり部下達を保護してくれたのか?」
「ええ、大丈夫ですよ。
わたし達がちゃんと治療しましたから、あれから一人も死亡者は出ていませんよ。
みんな順調に回復しています。」
わたしがそう答えるとピサロ提督は心から安堵したようだった。
わたしが治療を終える頃には、ピサロ提督の表情はだいぶ穏やかになっていた。
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こうして『黒の使途』が送り込んできた暗殺者四人は無事に捕縛することができた。
でも、「さあ、これで中断していた港町巡りを再開できるぞ!」という訳には行かなかった。
コルテス王国からやってきた病人を忘れてしまうわけにはいかない。
なんと言っても千人にも及ぶ病人が担ぎこまれてしまったものだから大混乱だ。
ミルトさんの話では、三隻に乗っていた人は船乗りと陸戦兵で千二百人ほどいたそうだ。
元々三隻に乗っていた人が千人で、航行不能となった二隻から受け入れた六百人と併せて千六百人いたのだが、航海の途中に病気で四百人も亡くなったそうだ。
そして、生き残った千二百人のうち健康な人は二百人程度だったという。
軍艦も元々十五隻あったのだが、十隻ははぐれただけなのか、沈んでしまったのかわからないらしい。全部で三千人も乗っていたらしいから無事ならいいね。
病気の人は精霊神殿に受け入れたが、寝床の確保が大変だったらしい。
精霊神殿には今は使われていない孤児院の建物があり、そこにはベッドがあるので、症状の重い人はそこに収容することにした。
でもそこに収容できたのは六十人ほど。残りの人は精霊神殿の礼拝堂や空き部屋に厚手の布を敷いてその上に雑魚寝させている。
ポルトは冬でも暖かいので毛布一枚で凌げるが、床に敷き布一枚では硬くて辛いよね。
でも、精霊神殿ってそんなに人を収容できたんだと感心していたら、昔起きたような町を飲み込む大波が襲った場合に公爵邸とあわせて避難所に使う計画で建物を造ったものだと教えられた。
病人のほとんどが『船乗りの死病』と言われているモノだと、診察をしたお医者さんが言っていた。
あの、生野菜や果物が不足すると罹る病気と玄米を食べさせておけば治る病気の二つだね。
それなら、できることは決まっている。術では完全に治すことはできないんだよね。
わたし達は症状が重い患者の収容されている孤児院の建物から手分けをして治療していく。
患者さんは長いこと水浴びもしておらず、酷く汚れているので『浄化』も忘れない。
『浄化』で汚れを落とし、『癒し』で歯茎の出血、節々の痛み、倦怠感などの症状を緩和させる。
あとは、食事療法にお任せする。ミルトさんの話では、毎食、生野菜のサラダと玄米のお粥、それに果物を出しているって。
大変だったのは礼拝堂、何が大変だったって、臭いがひどくて。
礼拝堂にはおよそ三百人の患者さんが寝かされている。礼拝堂ってそんなに広かったんだ…。
長い間水浴びもしていない男達が三百人である。一部屋六人の孤児院とは密度が違う。
礼拝堂に一歩足を踏み入れたとたん、鼻を突く異臭に涙が出てきた。
わたしは、慌てて部屋全体に『浄化』をかけてしまった、しかも必要以上に強めに。
拙いと思ったときには、光のおチビちゃん達に大量のマナを持っていかれてしまった。
患者さんに治癒を施す前に疲れちゃったよ。
それでもめげずに治癒を施すこと数日、軽症の患者さんの手当ては何とか終った。
軽症の患者さんは、普通に動けるようになっている、あとは食事療法で症状が再び悪化しないようにするだけだ。
**********
精霊神殿に収容されている患者さんの目途が立ったので、今日は別のところに来ている。
公爵邸の中に設けられている牢獄だ。
牢獄と言っても貴族階級の犯罪者を収監する部屋で、王都のホテル並みの豪華な部屋だったよ。
脱走防止のために窓がないことと鍵が外から掛かる事だけが、ここが牢であることを現している。
今この部屋にいるのは、わたしと侍女のフェイさんに護衛の騎士が二人、そしてこの部屋の仮の主のピサロ提督だ。
提督も『船乗りの死病』に罹っていたのだけど症状が比較的軽いことと、船乗り達を先に見て欲しいという提督の希望から、治療が後回しになっていた。
誰が提督を診るかで揉めたが、王族に何かあったらいけないと言うことでわたしが治療することになったんだ。
ミルトさんが子供を危ない目にあわせることはできないと主張したが、わたしは精霊に守られているので大丈夫と説得したよ。ミルトさんに何かあったら洒落にならないからね。
ピサロ提督は、桟橋で見たときとはうって変わって覇気が無くなっていた。
数日で随分と老け込んだように見える。
「お加減はいかがですか?」
わたしがピサロ提督には容態を尋ねると、
「おかげさんで、少し良くなったような気がするぜ。病気に効くっていうメシのおかげかな。」
と相変わらずチンピラのような口調で答えてきた。
この人、チンピラのような口の利き方だが、これでエリートなのだ。
患者さんを収容してみてわかったのだけど、階級が下の人は言葉が通じないんだ。
南の大陸とは言葉が違うらしい。
何で気が付かなかったかといえば、わたしを誘拐した船乗りやテーテュスさんの部下が普通にこの国の言葉を話していたから。
では、ピサロ提督は誰からこの国の言葉を学んだか?
それは大陸間航海を成功させた船乗りから。
南大陸から来た交易船は傷んだ船の修理や帰りの積荷の仕入れなどで数ヶ月、長ければ半年くらいポルトに留まる。
その間に、酒場や子供には言えないお店(どんな店だそれ?)で言葉を覚えてしまうらしい。
そうでないと、自由に遊べないからという切実な事情があるようだ。
なので、覚える言葉は荒っぽい船乗り言葉だ。
余談になるが、わたしを誘拐しようとした船乗り達は、船の破損が大きかったため港で日雇い仕事をしながら半年以上ポルトに留まっていたそうだ。
当然、ピサロ提督が習ったのも船乗りの荒っぽい言葉だよ。
敬語なんか知るはずもないんだ。
実は、公爵は過去に来訪した使節との対応の中でこれを知っていたらしい。
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それはともかく、わたしはピサロ提督に念入りに『癒し』を施した。
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鉄砲に水をかけたのも嬢ちゃんだろう、俺の孫と同じような歳とは思えねえぜ。」
ピサロ提督は色々なことを聞かせてくれた。
ピサロ提督はコルテス海軍のナンバー四で、現場組ではトップなんだって。
ピサロ提督の上には、海軍卿と海軍卿補が二人いるだけだって。
わたしと同じくらいのお孫さんがいるらしい。もう会えないと悲しそうな表情で話していた。
多大な犠牲を払ってこの大陸に辿り着いたので、なんとしても成果をあげたかったらしい。
それで、あんな虚勢を張ったんだって。小さな島国を占領したときはそれで何とかなったらしい。
「俺は、テーテュスを小娘と侮って大きな犠牲を出してしまった。
この町に着いてからも、嬢ちゃんが公爵の横にいるのを気にも留めなかった。
テーテュスや嬢ちゃんの方が一枚上手だったようだ。
ダメだな、どうしても先入観にとらわれて、女子供と侮ってしまう。」
それは仕方ないと思う。
テーテュスさんは大精霊だし、わたしのはわたし自身の力でなくは精霊さんの力だから。
「ところで、俺の部下達の様子はわかるかい?
公爵は約束どおり部下達を保護してくれたのか?」
「ええ、大丈夫ですよ。
わたし達がちゃんと治療しましたから、あれから一人も死亡者は出ていませんよ。
みんな順調に回復しています。」
わたしがそう答えるとピサロ提督は心から安堵したようだった。
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