803 / 848
第二三章 時は緩やかに流れて…
第803話 その名前に願いを込めて…
しおりを挟む
マリアさんは、とても嬉しいお見舞い品を山ほど持って来てくれた訳けど…。
一緒に来たシフォン姉ちゃんはと言うと。
「私からはコレ。
何もすることが無いと寝ていて暇でしょう。
これでも読んで勉強してちょうだい。」
キレイな紙で包まれた板状の物を手渡してくれたの。
「何これ?」
「これからのマロンちゃんに必要なものよ。
女の子の日が終わったら直ぐに使うことになるから。
それまでに目を通しておいた方が良いわよ。」
シフォン姉ちゃんに促されて包みを開くと、それは一冊の本だった。
表紙に記された本の名前は『男女和合の極意』。
にっぽん爺の監修で、シフォン姉ちゃんが執筆して、ペンネ姉ちゃんがイラストを描いた本だね。
シフォン姉ちゃんとタロウが実演したのを、ペンネ姉ちゃんが写生したという曰く付きの。
元々はギルドが経営する風呂屋の泡姫さん向けの教本に作ったものらしい。
ミントさんやシタニアール国のお義母さんにも贈呈してたけど、ムチャクチャ喜ばれてたね。
「えっ、*%#&!」
パラパラっと本を捲って、おいら、絶句しちゃったよ。
だって…。
「あら、これ凄い…。
ねえ、シフォンちゃん、これ上級者向けよね。
初心者にもなってないマロンちゃんには刺激が強すぎるんじゃない?」
おいらが開いた本を手にしてして固まってたものだから。
怪訝な顔をしたマリアさんが、後ろから覗き込んでボヤいたの。
開いたページには、あられもない姿でくんずほぐれつする男女が原色で描かれてたんだ。
マリアさんの言葉通り、おいらには少々、いや、かなり腰が引けちゃう行為をしているイラストで…。
おいら、「えっ、そんなことまでするの?」って思ったけど、やっぱり初心者向けじゃないんだね。
「あっ、やっぱり?
おいらにはハードルが高いなって思ってたんだぁ。」
マリアさんの言葉に、おいらは納得したんだけど…。
「そうかな?
マロンちゃん、これから王族を増やさないといけない訳だし。
このくらい積極的にしないと、すぐマンネリになっちゃうよ。
オラン君に飽きられたら困るでしょう?」
シフォン姉ちゃんはマリアさんにされた注意を全く意に介して無い様子だったよ。
開いているページの行為なら、この本を見なくてもシフォン姉ちゃんはしてたって。おいらくらいの歳の頃に。
「これ、してあげると。パパ、喜んじゃって。
たくさん、お小遣いくれたんだ。」
シフォン姉ちゃんは悪びれずにそんなことを言ってたよ。この場合のパパっって、間違っても実の父親じゃないよね…。
**********
そんな訳で、シフォン姉ちゃんからお見舞いに『男女和合の極意』を貰ったんだ。
結局、隅から隅まで全部読んだよ。だって、宰相の配慮で七日も安静にさせられて暇を持て余してたから。
そして、『ルナからのお客さん』がお帰りになった翌日、おいらはオランとの床入りを迎えたの。
結果として、シフォン姉ちゃんからお見舞いで貰った本を読んでおいて良かったよ。
あの本を読んでなければ、初日にオランを蹴とばしてたと思う。「このド変態!」って。
まあ、その、なんだ…。ウレシノが一月かけて仕込んでくれただけのことはあったよ。
オランはがっつくこと無く優しくしてくれたからね。
シフォン姉ちゃんから貰った本でどんなことをするか覚悟が出来てたこともあって、無事に致すことが出来たし。
それから、幾月かの時が流れて…。
「おギャー!おギャー!」
「ウレシノさん、おめでとうございます。
元気な女の子ですよ。」
分娩室に入ると、赤ちゃんを抱えた女医さんが、新米ママのウレシノにお祝いの言葉をかけてたよ。
そう、この日、オランとの間に儲けたウレシノの赤ちゃんが無事に産まれてきたんだ。
ウレシノは狙い通り本当に女の子を出産したよ。これでノノウ一族も安泰だね。
オランに父親と名乗らせるつもりはないとウレシノは言うけど、オランの方は自分の血を分けた赤ちゃんが元気に産まれて来たことをとても喜んでいたんだ。
「ウレシノ、おめでとうなのじゃ。
無事に赤子を産んでくれて有り難うなのじゃ。」
ベッド脇でオランが労いの言葉を掛けると。
「こちらこそ、お情けを頂戴し有り難うございました。
おかげで一族の跡取り娘を儲けることが出来ました。」
ウレシノも無事に出産を終えてホッとしたみたいで、オランからの労いの言葉に笑顔で返していたよ。
「赤ちゃん、可愛いね。おいらも欲しくなっちゃった。」
皺くちゃで、眼も開いて無いし、髪の毛も無いしで、見た目には然程可愛いとは言えないのだけど。
何だか無性に保護欲が刺激される可愛いさで、思わず護ってあげたくなるんだ。
「オラン様の血を戴いているのですもの。
きっと見目麗しい娘に育つことでしょう。
大きくなるのが楽しみです。
マロン様。次はマロン様の番ですよ。
不肖、このウレシノが乳母を務めさせていただきますので。
早く赤ちゃんを拵えてくださいませ。」
おいらが赤ちゃんを欲しいと言うと、ウレシノは早く作れと催促してたんだ。
それでフラグが立ったのか、それとも毎晩欠かさずオランと共同作業に励んだことが功を奏したのか…。
**********
その翌月、『ルナからのお客さん』が来なくて、少し遅れているのかと思っていると…。
「うっ、キモッ!」
突然、吐き気を催してトイレに駆け込むことになったんだ。
それから脂っこい食べ物を見ただけで気分が悪くなり、脂の乗った酔牛の肉なんて見るのも嫌になったの。
無性に甘酸っぱいものが欲しくなり…。
飢えに苦しんだ五つの頃じゃないけど、しばらく『積載庫』をはじめスキルの実ばかり食べてたよ。
おいらの様子を目にすると、カラツはすぐさまおいら専属の女医さんを連れてきたんだ。
そして、色々とおいらの体を診察すると…。
「おめでとうございます。
マロン様のお腹にオラン様の御子が宿っておられます。」
女医さんの説明では、何事も無ければ八ヶ月後にはおいらはお母さんになるらしい。
それを告げられた時、おいらもオランも、『やることやってればデキるよね。』程度にしか思ってなかったのだけど。
おいらの懐妊を知った宰相は大慌てだった。何せ、待ちに待った次代を担う王族を身籠ったのだからね。
やれ、王宮に段差を無くせとか、おいらに謁見する人は直前に健康診断して病気の兆候があれば謁見を中止するとか。
宰相は、おいらのお腹にいる子供に過剰なくらい気を遣っていたんだ。
それまで山のように押し付けられていた仕事もおいらの側近プティーニやムース姉ちゃんに割り振られて、毎日の執務時間が半分くらいに短縮されたのは嬉しかったけど。
おいらが日課にしている毎朝のトレント狩りまで禁止されちゃった。自由にできるお金が減っちゃうし、運動不足なると抵抗したんだけど、お腹の子にもしものことがあると困るからって宰相から断固反対されたんだ。宰相は梃子でも動かないって感じでトレント狩りを禁止するものだから、おいらは渋々引き下がることにしたの。
そして、八ヶ月後。
「マロン陛下、おめでとうございます。
元気な姫様で御座いますよ。」
女医さんの言葉で朦朧としていた頭がクリアになったよ。出産の時の痛みで一瞬意識が遠のいていたみたい。
女医さんに目を向けると、その腕の中で皺くちゃの赤ちゃんが元気な鳴き声を上げてた。
女医さんの言葉からすると女の子みたいだね。
「マロン、よく頑張ったのじゃ。
可愛い娘なのじゃ。」
気付くとベッド脇にオランが立っていて、おいらの頭を撫でながら褒めてくれたよ。
「マロン様、どうぞ姫様をご自分の腕で抱いてあげてください。」
女医さんに勧められて、おいらは恐る恐る赤ちゃんを腕の中に収めたの。
赤ちゃんってとても小さいし、見るからに弱々しくて、強く抱きしめると壊れそうなんだもの。
「産まれてきてくれて有り難う。
あなたの名前はキャロットよ。
元気で、長生きして頂戴ね。」
そう、オランと相談して名前は決めてあったんだ。
女の子だったらキャロット、顔も知らない母ちゃんの名前。おいらが生まれてすぐに逆賊に弑された母ちゃんの。
宰相は不吉だと渋ったけど、…。
僅か十八歳で逝ってしまった母ちゃんの分も長生きして欲しいって願いを込めて決めたんだ。
もちろん、男の子だったら実の父ちゃんの名前にするつもりだったの。
きっと、母ちゃんの分も含めて百歳くらいまで長生きしてくれるんじゃないかな。
ウエニアール国女王マロン、十六歳、この日一児の母となりました。
一緒に来たシフォン姉ちゃんはと言うと。
「私からはコレ。
何もすることが無いと寝ていて暇でしょう。
これでも読んで勉強してちょうだい。」
キレイな紙で包まれた板状の物を手渡してくれたの。
「何これ?」
「これからのマロンちゃんに必要なものよ。
女の子の日が終わったら直ぐに使うことになるから。
それまでに目を通しておいた方が良いわよ。」
シフォン姉ちゃんに促されて包みを開くと、それは一冊の本だった。
表紙に記された本の名前は『男女和合の極意』。
にっぽん爺の監修で、シフォン姉ちゃんが執筆して、ペンネ姉ちゃんがイラストを描いた本だね。
シフォン姉ちゃんとタロウが実演したのを、ペンネ姉ちゃんが写生したという曰く付きの。
元々はギルドが経営する風呂屋の泡姫さん向けの教本に作ったものらしい。
ミントさんやシタニアール国のお義母さんにも贈呈してたけど、ムチャクチャ喜ばれてたね。
「えっ、*%#&!」
パラパラっと本を捲って、おいら、絶句しちゃったよ。
だって…。
「あら、これ凄い…。
ねえ、シフォンちゃん、これ上級者向けよね。
初心者にもなってないマロンちゃんには刺激が強すぎるんじゃない?」
おいらが開いた本を手にしてして固まってたものだから。
怪訝な顔をしたマリアさんが、後ろから覗き込んでボヤいたの。
開いたページには、あられもない姿でくんずほぐれつする男女が原色で描かれてたんだ。
マリアさんの言葉通り、おいらには少々、いや、かなり腰が引けちゃう行為をしているイラストで…。
おいら、「えっ、そんなことまでするの?」って思ったけど、やっぱり初心者向けじゃないんだね。
「あっ、やっぱり?
おいらにはハードルが高いなって思ってたんだぁ。」
マリアさんの言葉に、おいらは納得したんだけど…。
「そうかな?
マロンちゃん、これから王族を増やさないといけない訳だし。
このくらい積極的にしないと、すぐマンネリになっちゃうよ。
オラン君に飽きられたら困るでしょう?」
シフォン姉ちゃんはマリアさんにされた注意を全く意に介して無い様子だったよ。
開いているページの行為なら、この本を見なくてもシフォン姉ちゃんはしてたって。おいらくらいの歳の頃に。
「これ、してあげると。パパ、喜んじゃって。
たくさん、お小遣いくれたんだ。」
シフォン姉ちゃんは悪びれずにそんなことを言ってたよ。この場合のパパっって、間違っても実の父親じゃないよね…。
**********
そんな訳で、シフォン姉ちゃんからお見舞いに『男女和合の極意』を貰ったんだ。
結局、隅から隅まで全部読んだよ。だって、宰相の配慮で七日も安静にさせられて暇を持て余してたから。
そして、『ルナからのお客さん』がお帰りになった翌日、おいらはオランとの床入りを迎えたの。
結果として、シフォン姉ちゃんからお見舞いで貰った本を読んでおいて良かったよ。
あの本を読んでなければ、初日にオランを蹴とばしてたと思う。「このド変態!」って。
まあ、その、なんだ…。ウレシノが一月かけて仕込んでくれただけのことはあったよ。
オランはがっつくこと無く優しくしてくれたからね。
シフォン姉ちゃんから貰った本でどんなことをするか覚悟が出来てたこともあって、無事に致すことが出来たし。
それから、幾月かの時が流れて…。
「おギャー!おギャー!」
「ウレシノさん、おめでとうございます。
元気な女の子ですよ。」
分娩室に入ると、赤ちゃんを抱えた女医さんが、新米ママのウレシノにお祝いの言葉をかけてたよ。
そう、この日、オランとの間に儲けたウレシノの赤ちゃんが無事に産まれてきたんだ。
ウレシノは狙い通り本当に女の子を出産したよ。これでノノウ一族も安泰だね。
オランに父親と名乗らせるつもりはないとウレシノは言うけど、オランの方は自分の血を分けた赤ちゃんが元気に産まれて来たことをとても喜んでいたんだ。
「ウレシノ、おめでとうなのじゃ。
無事に赤子を産んでくれて有り難うなのじゃ。」
ベッド脇でオランが労いの言葉を掛けると。
「こちらこそ、お情けを頂戴し有り難うございました。
おかげで一族の跡取り娘を儲けることが出来ました。」
ウレシノも無事に出産を終えてホッとしたみたいで、オランからの労いの言葉に笑顔で返していたよ。
「赤ちゃん、可愛いね。おいらも欲しくなっちゃった。」
皺くちゃで、眼も開いて無いし、髪の毛も無いしで、見た目には然程可愛いとは言えないのだけど。
何だか無性に保護欲が刺激される可愛いさで、思わず護ってあげたくなるんだ。
「オラン様の血を戴いているのですもの。
きっと見目麗しい娘に育つことでしょう。
大きくなるのが楽しみです。
マロン様。次はマロン様の番ですよ。
不肖、このウレシノが乳母を務めさせていただきますので。
早く赤ちゃんを拵えてくださいませ。」
おいらが赤ちゃんを欲しいと言うと、ウレシノは早く作れと催促してたんだ。
それでフラグが立ったのか、それとも毎晩欠かさずオランと共同作業に励んだことが功を奏したのか…。
**********
その翌月、『ルナからのお客さん』が来なくて、少し遅れているのかと思っていると…。
「うっ、キモッ!」
突然、吐き気を催してトイレに駆け込むことになったんだ。
それから脂っこい食べ物を見ただけで気分が悪くなり、脂の乗った酔牛の肉なんて見るのも嫌になったの。
無性に甘酸っぱいものが欲しくなり…。
飢えに苦しんだ五つの頃じゃないけど、しばらく『積載庫』をはじめスキルの実ばかり食べてたよ。
おいらの様子を目にすると、カラツはすぐさまおいら専属の女医さんを連れてきたんだ。
そして、色々とおいらの体を診察すると…。
「おめでとうございます。
マロン様のお腹にオラン様の御子が宿っておられます。」
女医さんの説明では、何事も無ければ八ヶ月後にはおいらはお母さんになるらしい。
それを告げられた時、おいらもオランも、『やることやってればデキるよね。』程度にしか思ってなかったのだけど。
おいらの懐妊を知った宰相は大慌てだった。何せ、待ちに待った次代を担う王族を身籠ったのだからね。
やれ、王宮に段差を無くせとか、おいらに謁見する人は直前に健康診断して病気の兆候があれば謁見を中止するとか。
宰相は、おいらのお腹にいる子供に過剰なくらい気を遣っていたんだ。
それまで山のように押し付けられていた仕事もおいらの側近プティーニやムース姉ちゃんに割り振られて、毎日の執務時間が半分くらいに短縮されたのは嬉しかったけど。
おいらが日課にしている毎朝のトレント狩りまで禁止されちゃった。自由にできるお金が減っちゃうし、運動不足なると抵抗したんだけど、お腹の子にもしものことがあると困るからって宰相から断固反対されたんだ。宰相は梃子でも動かないって感じでトレント狩りを禁止するものだから、おいらは渋々引き下がることにしたの。
そして、八ヶ月後。
「マロン陛下、おめでとうございます。
元気な姫様で御座いますよ。」
女医さんの言葉で朦朧としていた頭がクリアになったよ。出産の時の痛みで一瞬意識が遠のいていたみたい。
女医さんに目を向けると、その腕の中で皺くちゃの赤ちゃんが元気な鳴き声を上げてた。
女医さんの言葉からすると女の子みたいだね。
「マロン、よく頑張ったのじゃ。
可愛い娘なのじゃ。」
気付くとベッド脇にオランが立っていて、おいらの頭を撫でながら褒めてくれたよ。
「マロン様、どうぞ姫様をご自分の腕で抱いてあげてください。」
女医さんに勧められて、おいらは恐る恐る赤ちゃんを腕の中に収めたの。
赤ちゃんってとても小さいし、見るからに弱々しくて、強く抱きしめると壊れそうなんだもの。
「産まれてきてくれて有り難う。
あなたの名前はキャロットよ。
元気で、長生きして頂戴ね。」
そう、オランと相談して名前は決めてあったんだ。
女の子だったらキャロット、顔も知らない母ちゃんの名前。おいらが生まれてすぐに逆賊に弑された母ちゃんの。
宰相は不吉だと渋ったけど、…。
僅か十八歳で逝ってしまった母ちゃんの分も長生きして欲しいって願いを込めて決めたんだ。
もちろん、男の子だったら実の父ちゃんの名前にするつもりだったの。
きっと、母ちゃんの分も含めて百歳くらいまで長生きしてくれるんじゃないかな。
ウエニアール国女王マロン、十六歳、この日一児の母となりました。
34
お気に入りに追加
298
あなたにおすすめの小説

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!

孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下
akechi
ファンタジー
ルル8歳
赤子の時にはもう孤児院にいた。
孤児院の院長はじめ皆がいい人ばかりなので寂しくなかった。それにいつも孤児院にやってくる男性がいる。何故か私を溺愛していて少々うざい。
それに貴方…国王陛下ですよね?
*コメディ寄りです。
不定期更新です!

悪役令嬢、資産運用で学園を掌握する 〜王太子?興味ない、私は経済で無双する〜
言諮 アイ
ファンタジー
異世界貴族社会の名門・ローデリア学園。そこに通う公爵令嬢リリアーナは、婚約者である王太子エドワルドから一方的に婚約破棄を宣言される。理由は「平民の聖女をいじめた悪役だから」?——はっ、笑わせないで。
しかし、リリアーナには王太子も知らない"切り札"があった。
それは、前世の知識を活かした「資産運用」。株式、事業投資、不動産売買……全てを駆使し、わずか数日で貴族社会の経済を掌握する。
「王太子?聖女?その程度の茶番に構っている暇はないわ。私は"資産"でこの学園を支配するのだから。」
破滅フラグ?なら経済で粉砕するだけ。
気づけば、学園も貴族もすべてが彼女の手中に——。
「お前は……一体何者だ?」と動揺する王太子に、リリアーナは微笑む。
「私はただの投資家よ。負けたくないなら……資本主義のルールを学びなさい。」
学園を舞台に繰り広げられる異世界経済バトルロマンス!
"悪役令嬢"、ここに爆誕!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる