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第二二章 チャラい王子としっかり者のお嫁さん達
第791話 ペピーノ姉ちゃんの宝物
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ロコト君が王宮で暮らすことに納得すると、リュウキンカさんがアネモネさんを連れてきたんだ。
これからはアネモネさんがロコト君の教育係兼お目付け役になるんだって。
ピーマン王子が王族から抜けて他国へ婿入りするんで、アネモネさんはお役御免になってたみたい。
アネモネさんは今まで何人もの王族を指導してきた実績があるので適任だろうって。
その日、領地から王都まで運んでもらうために、初めて妖精の存在を目にしたロコト君。
これから自分専属の妖精が付くと知って大喜びだった。
それからおいらはと言うと…。
近衛騎士団長のムース姉ちゃんからこっぴどく叱られたよ…。
チャラ王子からの伝言があったとはいえ、滞在二日目の朝から六日間も行方を晦ましていたんだから。
いきなりいなくなるなんて非常識だって。
それはそれとして、オベルジーネ王子の造った領地周辺の魔物狩りから戻った翌朝のこと。
「マロンちゃん、覚えているかな?
マロンちゃんの国に滞在している時にした約束。
私の宝物を見せてあげると言ったでしょう。
今日、時間があれば見に来ない?」
朝食を共にしていたペピーノ姉ちゃんに誘われたんだ。
勿論、おいらに断ると言う選択肢は無かったよ。
ムース姉ちゃん達、事務方がこの国の官吏と国交正常化交渉を続けてて、おいらの出る幕は無かったし。
朝食を済ませると、王宮のエントランス前でペピーノ姉ちゃんと待ち合わせて出掛けることになったんだ。
どうやら、ペピーノ姉ちゃんの宝物って王宮の外にあるらしい。
ペピーノ姉ちゃんの希望で、各自自分のウサギに騎乗しての移動となったの。
ウサギに乗って道を進むと街往く人達は皆が皆奇異な目でおいら達を見ていたよ。
そもそもウサギを乗り物にしてること自体が珍しいのに加えて、乗っているのが若い娘さんばかりだからね。
あっ、いや、オランが居たか、…ぱっと見にはやっぱり女の子だけど。
ウサギに乗ってしばらく進むと王都の繁華街になり、やがて市井の人々が住む住宅地域までやって来たよ。
繁華街の外れ、下町の住宅街との境界付近にそれはあったんだ。
**********
四方を塀に囲まれた広い敷地、正門の前には門番の騎士が両脇に立ち、門から見える敷地の奥には宮殿のような建物が鎮座してたの。
ウサギに乗ったままペピーノ姉ちゃんが門に近付くと、騎士は恭しく頭を下げて開門してくれたよ。
ペピーノ姉ちゃんに続いておいら達も門を潜ったのだけど、不思議なことに門が閉められることは無かったの。
普通、貴族のお屋敷って人の出入りがある都度開閉されるもので、常には閉じられているものなんだけどね。
何で、開けっ放しなんだろう?
ペピーノ姉ちゃんの来訪に気付いたのか。
屋敷に向かってウサギを進めると、屋敷の中から十人ほどの女性が出てきたよ。
どうやら、ペピーノ姉ちゃんを出迎えるらしい。
「ペピーノ様、おはようございます。
今日はウサちゃん、沢山ですね。
きっと子供達も喜びますよ。」
軽く会釈して気安そうにペピーノ姉ちゃんに話し掛ける出迎えのお姉さん。
どうやら、このお姉さんは貴族の子女で、メイドさんみたいな使用人ではないらしい。
「そう思って、みんなにもウサギに乗ってもらったの。
紹介するわ、こちらに居られる方はウエニアール国の現女王マロン陛下。
そのお隣が王配のオラン殿下。そして、護衛の騎士さん達ね。」
「女王陛下!」
ペピーノ姉ちゃんの紹介に、その場に並んだお姉さん達は唖然としてたよ。
まさか、隣国の元首がやって来るとは想像だにしてなかったみたい。
今朝、急に決まったことだし、きっと連絡が間に合わなかったんだね。
「マロンちゃん、ここが私の宝物。
ここにいる十人が、私の同志で仕事を手伝ってもらっているの。」
ペピーノ姉ちゃんは居並ぶお姉さん達を『同志』と紹介したんだ。やはり、使用人ではないんだね。
「マロン陛下、当施設にお運び戴き光栄です。
どうぞ、ごゆるりとご視察なさってください。」
お姉さんの一人が、おいら達に歓迎の言葉を述べた時のことだよ。
「あっ、アレなに?」
「わっ、おっきなウサギさんだ!」
開け放たれた門の方からそんな子供の声が聞こえたんだ。
振り返ると、母親らしきご婦人に連れられた小さな子供が何人も門を潜って敷地に入って来るところだったの。
そのうち、女の子が一人、こちらに向かって一直線に駆け出し…。
「あっ、こら、走っちゃダメ。転んじゃうわよ。」
お母さんが慌てて子供を制止するけど、女の子はウサギしか目に入ってないようで一目散にこちらへ向かって来たよ。
トテトテと走ってきた女の子は、そのまま速度を落とすことなくトルテの乗るウサギに飛びつくと。
「わーい!もっふ、もっふ~! あったかい~!」
ウサギの毛に顔を埋めてご満悦の歓声を上げたんだ。
「あっ、ずるい! わたしも!」
それを皮切りに子供達が親御さんの手を振り切って一斉に駆け出したよ。もちろん、ウサギをモフモフするために。
「あら、あら、ウサギさん、大人気ね。
でも、みんな、何か忘れていないかしら?」
ウサギに集った子供達に目を細めていたペピーノ姉ちゃんが、そんな注意をしたんだ。
やがて、追い付いてきた親御さんの一人が、自分の娘をウサギから引き離すと。
「うちの娘が不躾で申し訳ございません。
ほら、きちんとペピーノ様にご挨拶なさい。」
「ペピーノ様、おはようございます。」
親御さんに注意された子供は、朝の挨拶を口にしてペコっとお辞儀してたよ。
「はい、おはよう。きちんと『おはよう』が言えて偉いわね。」
ペピーノ姉ちゃんは向き合ってしゃがんで、その子を褒めならが頭を撫でてたの。
それで、他の子も朝の挨拶を忘れていたことに気付いた様子で、口々に「おはよう」と挨拶してた。
その後、ひとしきり子供達はウサギをモフると気が済んだ子からお屋敷に入って行ったんだ。
**********
そんな光景が何度か繰り返され、五十人程度の子供達が屋敷の中に入って行ったよ。
すると。
「ペピーノ様、今日もよろしくお願いします。」
自分の子供が屋敷に入るのを見届けた親御さん達は、ペピーノ姉ちゃんに挨拶をして敷地から立ち去って行ったの。
そんなお母さん方の一人一人に対して。
「はい、いってらっしゃい。お子さんは責任もってお預かりします。」
と声を掛けて、ペピーノ姉ちゃんは送り出していたんだ。
子供達が全て屋敷の中に吸い込まれると。
「ねえ、ここにペピーノ姉ちゃんの宝物があるの?
ここは何をするところなの? 最初、離宮かと思ったけど違うみたいだし…。」
一見、離宮か高位貴族の邸宅にしか見えないのに、明らかに市井の民と分かる子供が入って行くんだもの。
何の施設か見当もつかないよ。
「ここは私が創った託児所よ。働くお母さんから無償で子供を預かっているの。
さっきの子供達が私の宝物よ。ううん、私の宝物じゃなくて、国の宝物ね。」
「託児所?」
初めて耳にした言葉だよ。おいらの国じゃ聞いたこと無いよ。
「そう託児所。
小さなお子さんが居ると、お母さんが自由に働けないでしょう。
だから、朝お母さんが仕事に行く前に預かって。
夕方、仕事を終えたら迎えに来てもらっているの。」
朝から夕方まで預かっている間、子供達を遊ばせたり、学ばせたりするんだって。
昼食やオヤツも無償で提供しているそうだよ。
「ペピーノ姉ちゃんが創ったと言ったよね。
何でまた?」
「世の中の二分の一は女の人なのよ。
その才能を眠らしちゃったら勿体ないじゃない。」
「でも、子供はお母さんが育てる方が良いんじゃないの?」
「そうね、全てのお母さんが自分の子供に十分な時間と愛情が注げればね。」
ペピーノ姉ちゃんは一定の要件を満たせるなら、母親が育てるが一番だと言うの。
家計に十分なゆとりがあって、一日中育児に専念でき、子供に十分な栄養を与えられるのならって。
ところが、家計がギリギリでお母さんが働く必要があるケースは往々にしてあり、育児との両立が難しい場合も多いんだって。
結果、子供をおんぶして仕事するとか、子供が寝静まった真夜中に内職をするとか、お母さんに苛酷な労働を強いることになったり。
働きに出られなくて、子供に十分な栄養を与えられなかったりってことは珍しくはないそうなの。
ゆとりがない中で子育てをすると、些細なイライラから子供を虐待するケースも出てくるとか。
金銭的なゆとりができれば心にもゆとりが生まれるだろうから、ペピーノ姉ちゃんは王都のお母さん方が安心して働きに出られる環境を創ることにしたんだって。
これからはアネモネさんがロコト君の教育係兼お目付け役になるんだって。
ピーマン王子が王族から抜けて他国へ婿入りするんで、アネモネさんはお役御免になってたみたい。
アネモネさんは今まで何人もの王族を指導してきた実績があるので適任だろうって。
その日、領地から王都まで運んでもらうために、初めて妖精の存在を目にしたロコト君。
これから自分専属の妖精が付くと知って大喜びだった。
それからおいらはと言うと…。
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チャラ王子からの伝言があったとはいえ、滞在二日目の朝から六日間も行方を晦ましていたんだから。
いきなりいなくなるなんて非常識だって。
それはそれとして、オベルジーネ王子の造った領地周辺の魔物狩りから戻った翌朝のこと。
「マロンちゃん、覚えているかな?
マロンちゃんの国に滞在している時にした約束。
私の宝物を見せてあげると言ったでしょう。
今日、時間があれば見に来ない?」
朝食を共にしていたペピーノ姉ちゃんに誘われたんだ。
勿論、おいらに断ると言う選択肢は無かったよ。
ムース姉ちゃん達、事務方がこの国の官吏と国交正常化交渉を続けてて、おいらの出る幕は無かったし。
朝食を済ませると、王宮のエントランス前でペピーノ姉ちゃんと待ち合わせて出掛けることになったんだ。
どうやら、ペピーノ姉ちゃんの宝物って王宮の外にあるらしい。
ペピーノ姉ちゃんの希望で、各自自分のウサギに騎乗しての移動となったの。
ウサギに乗って道を進むと街往く人達は皆が皆奇異な目でおいら達を見ていたよ。
そもそもウサギを乗り物にしてること自体が珍しいのに加えて、乗っているのが若い娘さんばかりだからね。
あっ、いや、オランが居たか、…ぱっと見にはやっぱり女の子だけど。
ウサギに乗ってしばらく進むと王都の繁華街になり、やがて市井の人々が住む住宅地域までやって来たよ。
繁華街の外れ、下町の住宅街との境界付近にそれはあったんだ。
**********
四方を塀に囲まれた広い敷地、正門の前には門番の騎士が両脇に立ち、門から見える敷地の奥には宮殿のような建物が鎮座してたの。
ウサギに乗ったままペピーノ姉ちゃんが門に近付くと、騎士は恭しく頭を下げて開門してくれたよ。
ペピーノ姉ちゃんに続いておいら達も門を潜ったのだけど、不思議なことに門が閉められることは無かったの。
普通、貴族のお屋敷って人の出入りがある都度開閉されるもので、常には閉じられているものなんだけどね。
何で、開けっ放しなんだろう?
ペピーノ姉ちゃんの来訪に気付いたのか。
屋敷に向かってウサギを進めると、屋敷の中から十人ほどの女性が出てきたよ。
どうやら、ペピーノ姉ちゃんを出迎えるらしい。
「ペピーノ様、おはようございます。
今日はウサちゃん、沢山ですね。
きっと子供達も喜びますよ。」
軽く会釈して気安そうにペピーノ姉ちゃんに話し掛ける出迎えのお姉さん。
どうやら、このお姉さんは貴族の子女で、メイドさんみたいな使用人ではないらしい。
「そう思って、みんなにもウサギに乗ってもらったの。
紹介するわ、こちらに居られる方はウエニアール国の現女王マロン陛下。
そのお隣が王配のオラン殿下。そして、護衛の騎士さん達ね。」
「女王陛下!」
ペピーノ姉ちゃんの紹介に、その場に並んだお姉さん達は唖然としてたよ。
まさか、隣国の元首がやって来るとは想像だにしてなかったみたい。
今朝、急に決まったことだし、きっと連絡が間に合わなかったんだね。
「マロンちゃん、ここが私の宝物。
ここにいる十人が、私の同志で仕事を手伝ってもらっているの。」
ペピーノ姉ちゃんは居並ぶお姉さん達を『同志』と紹介したんだ。やはり、使用人ではないんだね。
「マロン陛下、当施設にお運び戴き光栄です。
どうぞ、ごゆるりとご視察なさってください。」
お姉さんの一人が、おいら達に歓迎の言葉を述べた時のことだよ。
「あっ、アレなに?」
「わっ、おっきなウサギさんだ!」
開け放たれた門の方からそんな子供の声が聞こえたんだ。
振り返ると、母親らしきご婦人に連れられた小さな子供が何人も門を潜って敷地に入って来るところだったの。
そのうち、女の子が一人、こちらに向かって一直線に駆け出し…。
「あっ、こら、走っちゃダメ。転んじゃうわよ。」
お母さんが慌てて子供を制止するけど、女の子はウサギしか目に入ってないようで一目散にこちらへ向かって来たよ。
トテトテと走ってきた女の子は、そのまま速度を落とすことなくトルテの乗るウサギに飛びつくと。
「わーい!もっふ、もっふ~! あったかい~!」
ウサギの毛に顔を埋めてご満悦の歓声を上げたんだ。
「あっ、ずるい! わたしも!」
それを皮切りに子供達が親御さんの手を振り切って一斉に駆け出したよ。もちろん、ウサギをモフモフするために。
「あら、あら、ウサギさん、大人気ね。
でも、みんな、何か忘れていないかしら?」
ウサギに集った子供達に目を細めていたペピーノ姉ちゃんが、そんな注意をしたんだ。
やがて、追い付いてきた親御さんの一人が、自分の娘をウサギから引き離すと。
「うちの娘が不躾で申し訳ございません。
ほら、きちんとペピーノ様にご挨拶なさい。」
「ペピーノ様、おはようございます。」
親御さんに注意された子供は、朝の挨拶を口にしてペコっとお辞儀してたよ。
「はい、おはよう。きちんと『おはよう』が言えて偉いわね。」
ペピーノ姉ちゃんは向き合ってしゃがんで、その子を褒めならが頭を撫でてたの。
それで、他の子も朝の挨拶を忘れていたことに気付いた様子で、口々に「おはよう」と挨拶してた。
その後、ひとしきり子供達はウサギをモフると気が済んだ子からお屋敷に入って行ったんだ。
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そんな光景が何度か繰り返され、五十人程度の子供達が屋敷の中に入って行ったよ。
すると。
「ペピーノ様、今日もよろしくお願いします。」
自分の子供が屋敷に入るのを見届けた親御さん達は、ペピーノ姉ちゃんに挨拶をして敷地から立ち去って行ったの。
そんなお母さん方の一人一人に対して。
「はい、いってらっしゃい。お子さんは責任もってお預かりします。」
と声を掛けて、ペピーノ姉ちゃんは送り出していたんだ。
子供達が全て屋敷の中に吸い込まれると。
「ねえ、ここにペピーノ姉ちゃんの宝物があるの?
ここは何をするところなの? 最初、離宮かと思ったけど違うみたいだし…。」
一見、離宮か高位貴族の邸宅にしか見えないのに、明らかに市井の民と分かる子供が入って行くんだもの。
何の施設か見当もつかないよ。
「ここは私が創った託児所よ。働くお母さんから無償で子供を預かっているの。
さっきの子供達が私の宝物よ。ううん、私の宝物じゃなくて、国の宝物ね。」
「託児所?」
初めて耳にした言葉だよ。おいらの国じゃ聞いたこと無いよ。
「そう託児所。
小さなお子さんが居ると、お母さんが自由に働けないでしょう。
だから、朝お母さんが仕事に行く前に預かって。
夕方、仕事を終えたら迎えに来てもらっているの。」
朝から夕方まで預かっている間、子供達を遊ばせたり、学ばせたりするんだって。
昼食やオヤツも無償で提供しているそうだよ。
「ペピーノ姉ちゃんが創ったと言ったよね。
何でまた?」
「世の中の二分の一は女の人なのよ。
その才能を眠らしちゃったら勿体ないじゃない。」
「でも、子供はお母さんが育てる方が良いんじゃないの?」
「そうね、全てのお母さんが自分の子供に十分な時間と愛情が注げればね。」
ペピーノ姉ちゃんは一定の要件を満たせるなら、母親が育てるが一番だと言うの。
家計に十分なゆとりがあって、一日中育児に専念でき、子供に十分な栄養を与えられるのならって。
ところが、家計がギリギリでお母さんが働く必要があるケースは往々にしてあり、育児との両立が難しい場合も多いんだって。
結果、子供をおんぶして仕事するとか、子供が寝静まった真夜中に内職をするとか、お母さんに苛酷な労働を強いることになったり。
働きに出られなくて、子供に十分な栄養を与えられなかったりってことは珍しくはないそうなの。
ゆとりがない中で子育てをすると、些細なイライラから子供を虐待するケースも出てくるとか。
金銭的なゆとりができれば心にもゆとりが生まれるだろうから、ペピーノ姉ちゃんは王都のお母さん方が安心して働きに出られる環境を創ることにしたんだって。
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