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第二二章 チャラい王子としっかり者のお嫁さん達
第761話 こうして二人の出会ったんだって
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クコさんは、書物を読み耽る幼女として図書館を利用する人達の間では顔の知れた存在だったらしい。
「ボクちんが十歳の頃だったかな。
算術の問題に頭を悩ませていたんだよ~。
そしたらね。」
と言って、クコさんに視線を向けるオベルジーネ王子。
「あら、旦那様、良くそんな幼い日のこと覚えておられましたね。
あの時、偶々隣に座っていた私に声を掛けて下さったのですよね。
『ねえ、ねえ、可愛いお嬢ちゃん、これ解る~?』って。」
このチャラ王子のことだし、どうせクコさんに粉を掛ける口実に利用しただけだろうに…。
「忘れる訳ないじゃん。
あれがクコちゃんと交わした記念すべき最初の会話だしぃ。
でも、あの時はボクちん、目が点になったよ~。」
「うん? 何かあったの?」
「だってさぁ、あの時はクコちゃんと仲良くなりたかっただけでぇ。
答えなんて期待してなかったんだぁ~。」
思った通りだ、やっぱり、ナンパの口実に使っただけなんだね。
十歳にして、早、そんなロクでもないことを…。
「そしたら、クコちゃんったら、ちっとも難渋する様子が無くてね。
いとも簡単に解いたんだ、淀みなくスラスラと。
ホント、目が点になったね。
ボクちん、幾ら考えても分からなかったのに…。」
因みに、その前日、王子は妹ペピーノ王女に教えを乞うたらしいのだけど。
いきなり答えを出された挙げ句、「問題を読めば即座にわかるでしょう。」で説明の一言も無かったそうなの。
王子はその時思ったそうだよ、「こいつ、人に物を教える才能は無いな。」って。
一方で、クコさんは解答へ至る過程を丁寧に紙に書き示し、とても分かり易く解説したみたい。
「ボクちん、ペピーノみたいな天才肌じゃないけど…。
それなりに出来る子だと思ってたんだぁ~。
まさか、歳下の女の子に教えられることになるなんてビックリだったよ。」
こいつ、自分に解けない問題をクコさんが解ける訳ないと思ってたんだって。
算術の問題はクコさんに話し掛ける口実に過ぎなかったのに、物の見事に解答されて仰天したそうだよ。
「その時、尋ねたんでクコちゃんの名前は憶えてたんだ~。」
「そう、あの時、私の名前は尋ねた癖に。
旦那様は名前も教えて下さらなかったのです。
だから、旦那様がどのような方かは知りませんでしたし。
身形が良いので、貴族様だとは思っていましたが…。」
クコさんは、今後関りになることも無いだろうと思い、名を尋ねもしなかったんだって。
実際、それからクコさんが暴漢に襲われた日までの数年間、言葉を交わす機会は無かったみたい。
**********
その日、暴漢を退治したオベルジーネ王子はと言うと。
「あれ、誰かと思えばクコちゃんじゃない。
こんな連中に襲われて災難だったね~。」
草むらから身を起こしたクコさんに気付いて、そんな声を掛けたそうだよ。
「まさか、私の名前を憶えているとは思いませんでした。
三年も前に、たった一度だけお話をしただけなのに。」
クコさんが図書館で目にする王子は常に女の子に囲まれていたそうで。
その女の子達は、皆貴族と思しき身形の良い子ばかりだったこともあり。
まさか、下々の自分まで名前を憶えているとは想像もしなかったみたいなの。
助けてもらっただけでも嬉しいのに、そのことで好感度が赤◎急上昇だったって。
「それが、ボクちんの唯一無二の特技だしぃ。
可愛い女の子の名前と顔は、一度会ったら忘れないんだぁ。」
オベルジーネ王子が助けた時のクコさんだけど、暴漢に服を引き裂かれて殆ど裸に近い格好だったらしい。
クコさんの姿をマジマジと凝視していたオベルジーネ王子が発した言葉は…。
「ボクちん、クコちゃんの大事なモノは護れたかな?
それとも、手遅れだった?」
などという、デリカシーに欠ける言葉だったそうなの。
でも、危機が去って安心したためか、王子の言葉がどことなく可笑しくて笑ってしまったんだって。
クコさんは間一髪だったけど大事には至らなかったと返答し、王子にお礼を言ったんだって。
そして、村へ帰ろうとしたらしいけど…。
「ダメ、ダメ、そんな格好で帰ったらご両親が心配しちゃうよ~。
それ以前に、村に帰り着くまでに別の男に襲われるって。
それにあっちこっち傷だらけじゃん。
ちゃんと治療しないと~、傷口が化膿したら大変だしぃ。」
王子はそんなもっともらしい理由を付けて、怪我の治療と着替えの用意をするから家に寄って行けと誘ったらしい。
最初、クコさんは遠慮して王子のお誘いを丁重に断ったみたい。これ以上、お貴族様にご迷惑をお掛けするなど畏れ多いって。
それを王子と一緒に居たリュウキンカさんが説得したみたい。
年頃の娘が裸同然の格好で夜道を歩くのは危険過ぎるから、ここは好意に甘えておけって。
でも、その時はリュウキンカさんの『積載庫』の存在を知らない訳で…。
クコさんは思ったらしいよ。この格好で王都の街中を歩く方が恥ずかしいと。
それこそお嫁に行けなくなっちゃうと、王子やリュウキンカさんの誘いを受けるのを躊躇したそうだよ。
**********
「結局、リュウキンカ様の不思議な空間のことを教えて戴き。
それに乗せて下さるとのことでしたので。
ご好意に甘えることにしたのですが…。」
おいら達が王宮を訪問した時と同様、リュウキンカさんは直接オベルジーネ王子の私室へ行ったらしい。
いきなり豪華絢爛な降ろされたクコさんは、とても場違いな所に来てしまったと思ったみたい。
貴族という生き物はとっても煌びやか所に住んでいるのだなと感心したそうだけど、ここが王宮だとは流石に想像もしなかったって。
「部屋に着くと。
旦那様は侍女を呼んで着替えと湯浴みの用意を命じていました。」
「そうそう、あの時のクコちゃん、あちこち泥だらけで。
傷口もかなり汚れていたからね。
先ずは清潔にしないといけないと思ったんだ。」
服を無理やり剥ぎ取られて地面に押し倒されたものだから、あちこち土で汚れてたらしいの。
この会話を聞いた時、チャラ王子にしてはとても良い心遣いだと感心したんだけど…。
「そして、湯浴みの支度が整うと侍女を退室させて…。
旦那様自ら私が湯浴みするお世話をしてくださったのです。」
「ちょっと待った!それ、おかしいでしょう!」
クコさんの回想を耳にして、アルトがすかさず突込みを入れてたよ。
「ですよね。私も言ったのです。
お貴族様に体を洗わせるなんて畏れ多いと。」
「違うでしょう!
あなた、年頃の娘だったのでしょう。
そこは気を利かせて、侍女に世話をさせるのが普通でしょう。」
クコさんの的外れな言葉に、アルトは再度ツッコミを入れたよ。
おいら、普段からオランや父ちゃんと一緒にお風呂に入っているけど…。
見知らぬ同年代の男の子と一緒にお風呂に入るのは、流石にハードルが高いよね。
「やっぱり、おぬし、クコ殿を手籠めにしようと部屋に連れ込んだのじゃろう。
恩を笠に着て、クコ殿が嫌と言えないようにしたに違いないのじゃ。
おぬし、贔屓目に観ても最低の男なのじゃ。」
オランはチャラ王子に向かって、珍しく辛辣な言葉を吐いていたよ。
「嫌だな、オランちゃん、それは誤解だよ。
傷の手当てをするために必要だったんだよ~。
何処に傷があるか調べないといけないじゃん。
特に、大切なところが傷付いていたらいけないしぃ。
奥の奥まで念入りに確かめないとね~。」
チャラ王子は自分のしたことを正当化しようとしたのだけど…。
「このド変態! マロンの前で何てこと言ってんのよ!」
王子は特段間違ったことは言って無いと、おいらには思えたけど。
アルトは何処か気に障ったみたいで、烈火の如く怒っていたよ。
そんなアルトの怒りをよそに…。
「あの時の旦那様は、傷が無いか体の隅々まで入念に診ておられました。
そして、とても丁寧に、優しく体を洗い流してくださったのです。
その時の私は、旦那様の慈悲深いお人柄に感激していました。
私のような下々の者にも気遣いしてくださるのですから。」
その時のことを思い出したのか、クコさんは頬を赤らめて言ってたよ。
クコさん、チャラ王子に優しく介抱してもらい、心をときめかせたんだって。
だけど、クコさんの言葉には続きがあったの。
「と、その時の私は思っていたのです。
思えば、あの頃の私は何も知らない初心な小娘でしたから。」
そう言ってチャラ王子をジト目で見たクコさん。
「クコちゃん、何かな、その目は?」
「でも、今なら分かりますよ、旦那様。
あの時、とても邪な気持ちになっていらしたでしょう?」
「そんな事ないよ~。
あの時は、クコちゃんのことを心から心配していたしぃ。」
さらりとクコさんの言葉を否定するチャラ王子。
クコさんはそんな王子の耳を摘まんで。
「嘘仰いませ。
でしたら、何故、あんなところをマジマジ観察する必要があったのでしょう?
あんなところに傷がある訳無いじゃないですか。」
「痛い、痛い…。
そのくらいの役得があっても良いじゃん。
ボクちんだって、そういうことに興味津々なお年頃だったんだしぃ。」
耳を捻り上げられたチャラ王子は本音を暴露してたよ。
「そういうこと?」
「マロンは解らなくても良いわ。
至ってしょうもないことよ。」
アルトはチャラ王子を眺めて呆れてたよ。
そういうことがどんなことかは知らないけど…。
どうやら、その時のチャラ王子は下心満載だったみたいだね。
「ボクちんが十歳の頃だったかな。
算術の問題に頭を悩ませていたんだよ~。
そしたらね。」
と言って、クコさんに視線を向けるオベルジーネ王子。
「あら、旦那様、良くそんな幼い日のこと覚えておられましたね。
あの時、偶々隣に座っていた私に声を掛けて下さったのですよね。
『ねえ、ねえ、可愛いお嬢ちゃん、これ解る~?』って。」
このチャラ王子のことだし、どうせクコさんに粉を掛ける口実に利用しただけだろうに…。
「忘れる訳ないじゃん。
あれがクコちゃんと交わした記念すべき最初の会話だしぃ。
でも、あの時はボクちん、目が点になったよ~。」
「うん? 何かあったの?」
「だってさぁ、あの時はクコちゃんと仲良くなりたかっただけでぇ。
答えなんて期待してなかったんだぁ~。」
思った通りだ、やっぱり、ナンパの口実に使っただけなんだね。
十歳にして、早、そんなロクでもないことを…。
「そしたら、クコちゃんったら、ちっとも難渋する様子が無くてね。
いとも簡単に解いたんだ、淀みなくスラスラと。
ホント、目が点になったね。
ボクちん、幾ら考えても分からなかったのに…。」
因みに、その前日、王子は妹ペピーノ王女に教えを乞うたらしいのだけど。
いきなり答えを出された挙げ句、「問題を読めば即座にわかるでしょう。」で説明の一言も無かったそうなの。
王子はその時思ったそうだよ、「こいつ、人に物を教える才能は無いな。」って。
一方で、クコさんは解答へ至る過程を丁寧に紙に書き示し、とても分かり易く解説したみたい。
「ボクちん、ペピーノみたいな天才肌じゃないけど…。
それなりに出来る子だと思ってたんだぁ~。
まさか、歳下の女の子に教えられることになるなんてビックリだったよ。」
こいつ、自分に解けない問題をクコさんが解ける訳ないと思ってたんだって。
算術の問題はクコさんに話し掛ける口実に過ぎなかったのに、物の見事に解答されて仰天したそうだよ。
「その時、尋ねたんでクコちゃんの名前は憶えてたんだ~。」
「そう、あの時、私の名前は尋ねた癖に。
旦那様は名前も教えて下さらなかったのです。
だから、旦那様がどのような方かは知りませんでしたし。
身形が良いので、貴族様だとは思っていましたが…。」
クコさんは、今後関りになることも無いだろうと思い、名を尋ねもしなかったんだって。
実際、それからクコさんが暴漢に襲われた日までの数年間、言葉を交わす機会は無かったみたい。
**********
その日、暴漢を退治したオベルジーネ王子はと言うと。
「あれ、誰かと思えばクコちゃんじゃない。
こんな連中に襲われて災難だったね~。」
草むらから身を起こしたクコさんに気付いて、そんな声を掛けたそうだよ。
「まさか、私の名前を憶えているとは思いませんでした。
三年も前に、たった一度だけお話をしただけなのに。」
クコさんが図書館で目にする王子は常に女の子に囲まれていたそうで。
その女の子達は、皆貴族と思しき身形の良い子ばかりだったこともあり。
まさか、下々の自分まで名前を憶えているとは想像もしなかったみたいなの。
助けてもらっただけでも嬉しいのに、そのことで好感度が赤◎急上昇だったって。
「それが、ボクちんの唯一無二の特技だしぃ。
可愛い女の子の名前と顔は、一度会ったら忘れないんだぁ。」
オベルジーネ王子が助けた時のクコさんだけど、暴漢に服を引き裂かれて殆ど裸に近い格好だったらしい。
クコさんの姿をマジマジと凝視していたオベルジーネ王子が発した言葉は…。
「ボクちん、クコちゃんの大事なモノは護れたかな?
それとも、手遅れだった?」
などという、デリカシーに欠ける言葉だったそうなの。
でも、危機が去って安心したためか、王子の言葉がどことなく可笑しくて笑ってしまったんだって。
クコさんは間一髪だったけど大事には至らなかったと返答し、王子にお礼を言ったんだって。
そして、村へ帰ろうとしたらしいけど…。
「ダメ、ダメ、そんな格好で帰ったらご両親が心配しちゃうよ~。
それ以前に、村に帰り着くまでに別の男に襲われるって。
それにあっちこっち傷だらけじゃん。
ちゃんと治療しないと~、傷口が化膿したら大変だしぃ。」
王子はそんなもっともらしい理由を付けて、怪我の治療と着替えの用意をするから家に寄って行けと誘ったらしい。
最初、クコさんは遠慮して王子のお誘いを丁重に断ったみたい。これ以上、お貴族様にご迷惑をお掛けするなど畏れ多いって。
それを王子と一緒に居たリュウキンカさんが説得したみたい。
年頃の娘が裸同然の格好で夜道を歩くのは危険過ぎるから、ここは好意に甘えておけって。
でも、その時はリュウキンカさんの『積載庫』の存在を知らない訳で…。
クコさんは思ったらしいよ。この格好で王都の街中を歩く方が恥ずかしいと。
それこそお嫁に行けなくなっちゃうと、王子やリュウキンカさんの誘いを受けるのを躊躇したそうだよ。
**********
「結局、リュウキンカ様の不思議な空間のことを教えて戴き。
それに乗せて下さるとのことでしたので。
ご好意に甘えることにしたのですが…。」
おいら達が王宮を訪問した時と同様、リュウキンカさんは直接オベルジーネ王子の私室へ行ったらしい。
いきなり豪華絢爛な降ろされたクコさんは、とても場違いな所に来てしまったと思ったみたい。
貴族という生き物はとっても煌びやか所に住んでいるのだなと感心したそうだけど、ここが王宮だとは流石に想像もしなかったって。
「部屋に着くと。
旦那様は侍女を呼んで着替えと湯浴みの用意を命じていました。」
「そうそう、あの時のクコちゃん、あちこち泥だらけで。
傷口もかなり汚れていたからね。
先ずは清潔にしないといけないと思ったんだ。」
服を無理やり剥ぎ取られて地面に押し倒されたものだから、あちこち土で汚れてたらしいの。
この会話を聞いた時、チャラ王子にしてはとても良い心遣いだと感心したんだけど…。
「そして、湯浴みの支度が整うと侍女を退室させて…。
旦那様自ら私が湯浴みするお世話をしてくださったのです。」
「ちょっと待った!それ、おかしいでしょう!」
クコさんの回想を耳にして、アルトがすかさず突込みを入れてたよ。
「ですよね。私も言ったのです。
お貴族様に体を洗わせるなんて畏れ多いと。」
「違うでしょう!
あなた、年頃の娘だったのでしょう。
そこは気を利かせて、侍女に世話をさせるのが普通でしょう。」
クコさんの的外れな言葉に、アルトは再度ツッコミを入れたよ。
おいら、普段からオランや父ちゃんと一緒にお風呂に入っているけど…。
見知らぬ同年代の男の子と一緒にお風呂に入るのは、流石にハードルが高いよね。
「やっぱり、おぬし、クコ殿を手籠めにしようと部屋に連れ込んだのじゃろう。
恩を笠に着て、クコ殿が嫌と言えないようにしたに違いないのじゃ。
おぬし、贔屓目に観ても最低の男なのじゃ。」
オランはチャラ王子に向かって、珍しく辛辣な言葉を吐いていたよ。
「嫌だな、オランちゃん、それは誤解だよ。
傷の手当てをするために必要だったんだよ~。
何処に傷があるか調べないといけないじゃん。
特に、大切なところが傷付いていたらいけないしぃ。
奥の奥まで念入りに確かめないとね~。」
チャラ王子は自分のしたことを正当化しようとしたのだけど…。
「このド変態! マロンの前で何てこと言ってんのよ!」
王子は特段間違ったことは言って無いと、おいらには思えたけど。
アルトは何処か気に障ったみたいで、烈火の如く怒っていたよ。
そんなアルトの怒りをよそに…。
「あの時の旦那様は、傷が無いか体の隅々まで入念に診ておられました。
そして、とても丁寧に、優しく体を洗い流してくださったのです。
その時の私は、旦那様の慈悲深いお人柄に感激していました。
私のような下々の者にも気遣いしてくださるのですから。」
その時のことを思い出したのか、クコさんは頬を赤らめて言ってたよ。
クコさん、チャラ王子に優しく介抱してもらい、心をときめかせたんだって。
だけど、クコさんの言葉には続きがあったの。
「と、その時の私は思っていたのです。
思えば、あの頃の私は何も知らない初心な小娘でしたから。」
そう言ってチャラ王子をジト目で見たクコさん。
「クコちゃん、何かな、その目は?」
「でも、今なら分かりますよ、旦那様。
あの時、とても邪な気持ちになっていらしたでしょう?」
「そんな事ないよ~。
あの時は、クコちゃんのことを心から心配していたしぃ。」
さらりとクコさんの言葉を否定するチャラ王子。
クコさんはそんな王子の耳を摘まんで。
「嘘仰いませ。
でしたら、何故、あんなところをマジマジ観察する必要があったのでしょう?
あんなところに傷がある訳無いじゃないですか。」
「痛い、痛い…。
そのくらいの役得があっても良いじゃん。
ボクちんだって、そういうことに興味津々なお年頃だったんだしぃ。」
耳を捻り上げられたチャラ王子は本音を暴露してたよ。
「そういうこと?」
「マロンは解らなくても良いわ。
至ってしょうもないことよ。」
アルトはチャラ王子を眺めて呆れてたよ。
そういうことがどんなことかは知らないけど…。
どうやら、その時のチャラ王子は下心満載だったみたいだね。
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