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第二十章 王都の民の憩いの場を造ったよ
第692話 宰相がノリノリで喰い付いたの…
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そんな訳で公衆浴場は王都に住まう人々の憩いの場として順調な滑り出しを見せたよ。
残る気掛かりは、シフォン姉ちゃんに預けた『パパ活』娘達がどうなったかだね。
その一部がタロウの稼ぎを聞いて、冒険者に興味を持ったようでトレント狩りを見学してたけど。
興味を持ったのは冒険者の仕事じゃなくて、稼ぎの良い冒険者にだったんだ。
もちろん、タロウもそれに気付いていて、敢えてトレントの森に連れて来たみたいで。
『パパ活』娘達は目ぼしい冒険者が居ると、フットワーク良く声を掛けてお知り合いになり。
かなりの数の『パパ活』娘達が瞬く間に冒険者のお嫁さんに収まっていったの。
「つい最近まで冒険者ってのは、ならず者の代名詞だっただろう。
マロンの施策で真面な冒険者が増えたけど。
王都じゃ自分の娘を冒険者の嫁に出すのは抵抗があるみたいなんだ。
そろそろ嫁さんが欲しい歳になって、それなりに貯えもある冒険者が増えたが。
嫁さんになってくれる娘がいなくて困ってたんだよ。
あの娘達なら、少々イケメンで稼ぎが良ければ冒険者でも気にしないんじゃないかと思ってな。
試しに冒険者がトレントを狩る処を見せてみたんだ。
あいつらには、トレント一本が銀貨二千枚に見えていたんだと思うぞ。」
タロウは、嫁不足に悩む冒険者ならお互いのニーズが一致するんじゃないかと思ったらしい。
どうやらタロウの予想通りの展開になったようで、何人もの冒険者に春が訪れたんだ。
半年ほどの間に、シフォン姉ちゃんに預けた百人弱の『パパ活』娘が七十人を切るくらいまで減ってたの。
そして約半年後、シフォン姉ちゃんが立案した計画がやっと動き始めたんだ。
シフォン姉ちゃんの計画、実は王都を巻き込む大掛かりなものだったの。
ただね、シフォン姉ちゃんの持ち込んだ計画に、宰相がとても乗り気だったんだよ。
宰相は入れ込んじゃって、そのために新たな法まで作っちゃった。
で、今、おいらの立っている前には高い塀があって、目の前には塀の内側に入る真新しい門が建ってるの。
ぐるっと塀で囲まれた王都の一画に立ち入ることでが出来るのはその門一つなんだ。
門には『新開地レジャーランド』と記された額が掲げられてた。
門を潜った先は海に突き出た半島状の土地で、だだっ広い面積があるの。
かつては王都の住民から『悪所』と呼ばれ、場末の娼館が軒を連ねるカオスな一画だったらしい。
場末の娼館は何れも泡沫冒険者ギルドが経営していたらしいけど。
シフォン姉ちゃんが泡姫さんのサービスを指導したひまわり会の『風呂屋』におされたそうで。
どこもお客さんが激減していたみたい。
そもそも経営している冒険者ギルドが、おいらがした取り締まり強化で経営が困難になったからね。
そこをすかさずひまわり会が土地建物を全て買い占めたんだって。
半島状の地区を一体的に再開発して、その一画に風呂屋の四号店、五号店を立てる目的でね。
とは言え、雑多な建物が無秩序に建てられていたため、取り壊しにも相当な費用が掛かることが判明してね。
再開発計画は頓挫して、立ち入り禁止にしてしばらく放置してあったんだ。
そんな時に上手いタイミングで襲撃してきたヌル王国水軍が、砲撃でこの一帯を完膚なきまでに粉砕してくれたからね。
タロウはこれ幸いと、ヌル王国から帰ってすぐに再開発に着手したんだ。
**********
さて、半島状の地区の再開発とシフォン姉ちゃん計画がどんな風にリンクし。
また、何処が王都を巻き込む大掛かりなものになったかと言うと…。
おいらの立つ真新しい門の横に良く目立つ看板が設置されていて。
そこには…。
『これより先、十五歳未満の方の入場をお断りいたします。
十五歳未満であることが発覚した場合、即座に退去して頂きますので予めご了承ください。
冒険者ギルドひまわり会』
シフォン姉ちゃん曰く、『新開地レジャーランド』は日常とは隔絶した大人のテーマパークらしい。
シフォン姉ちゃんが立案した計画は、色街営業を特定地区でしか営業できないよう規制しようってものだったの。
以前、にっぽん爺が言ってたんだ。
ギルドの『風呂屋』の暖簾から出て来たら、道を歩いていた友人夫婦と遭遇して気拙い思いをしたって。
この王都もそうだけど、街中、しかも人通りの多い繁華街に当たり前のようにギルドの『風呂屋』があるんだ。
他にも、『酌婦』を置くような飲み屋が、王都の街中には普通にあるらしい。
シフォン姉ちゃんは、そんなお店を特定の区画に隔離しようって計画を持ち込んだんだ。
具体的には、海に面した王都の隅っこから半島状に突き出た地区とその周辺を歓楽街にしようって。
半島の付け根にあたる一帯も空き家が目立つ一帯で、人通りが少ない地域だったの。
丁度、今ひまわり会が経営している『風呂屋』の一号店から三号店までが空き家を買い取って海沿いに移転してたので。
その区画から半島までを特定地域として色街営業が許可することにしようって。
「シフォン殿の申される通りですな。
この街は港町ゆえ、そのような職種が求められるのは致し方無いのですが。
子連れで歩くことの多い繫華街にそのような店が混在するとなると。
王都の体裁とか、子供の教育とか、色々な面で好ましくないと常々思っていたのです。
ですが、逆賊ヒーナルめが国内を無茶苦茶にしたものですから。
その問題にまで手を付けることは出来ませんで…。」
シフォン姉ちゃんの計画を聴き、宰相は諸手を上げて賛同してたよ。
風紀を乱すようなお店が人通りの多い表通りで堂々と営業していることに、昔から不快感を抱いてたんだって。
シフォン姉ちゃんの提案を受けて、宰相は法整備を始めたんだ。
まず最初に、街中での営業を禁止して特定地域に限定する対象をどんな事業にするかから始め。
それに対してどのような規制を設けるかを細かく検討して法を作ったの。
タロウの故郷のあったという法律名を倣って『風俗営業法』って名称になったよ。
そこでは規制の対象となる事業の内容を定めた上で、特定地域以外での営業を禁止することを定めたほか。
規制の対象となるお店で雇い入れる人についても細かく規制を設けたの。
特定地域では、十五歳未満の子供を働かせてはいけないことにしたよ。
更に、そこでの労働は本人の自由意志に基づくものに限定し、借金のカタに働かせてはいけないとかも。
因みに、働く人だけじゃなくて、お客さんに関しても十五歳未満は立ち入り禁止にしたんだ。
タロウは『十八禁』じゃないのかと言ってたけど。
宰相が色々調べたところでは、十五歳から大人扱いってのがこの国の通例らしい。
貴族の成人の儀は十五歳だし、船乗りさんになれるのも十五歳からなんだって。
他にも、料金についても規制を設けたよ。
一番大切なのは明瞭会計だってことで、全てのサービスが記された料金表を出入口の前に掲げさせることにしたよ。
料金表に無い請求は一切無効で、強要した場合営業禁止の罰則を設けたの。
隠すように小さな文字で記すってズルを防ぐために、料金表の文字の大きさまで規制してあるんだ。
それとお酒とか、料理についての料金の上限を設けたり、つけ払いの禁止なども盛り込まれていたよ。
更に宰相は、新たに『貸金業法』って法も作ってた。
主な内容は上限金利の設定と身柄を担保に取ることの禁止、それと『風俗営業法』に定める特定地域での営業禁止。
宰相は、これによって従来から問題になっていた『イケメン酒場』の封じ込めを狙ったんだって。
やっぱり、この国にもあったんだ、『イケメン酒場』。
コンカツの悪党が、田舎から出て来た世間知らずの娘さんをカモにしてたよね。
『イケメン酒場』で法外なお酒とかを売りつけて、お金が無いと言うとつけ払いで注文させるの。
ツケが貯まったところで高利貸しを紹介して、借金で首が回らなくなると今度は『風呂屋』を紹介するって。
イケメン酒場のニイチャンは、高利貸しと風呂屋から紹介料をせしめると言ってたよ。
そして、『風呂屋』は安定的に初々しい素人娘を泡姫として手に入れることができるって寸法らしい。
ひまわり会じゃ『イケメン酒場』は経営してないそうたけど、この国でも似たような事をしている悪党がいるみたいだね。
まあ、今回の規制で、『イケメン酒場』は特定地域でしか営業できなくなったし。
法外な料金、ツケ払い、高利貸しへの紹介といった連中の常とう手段も禁止したから、被害は減るだろうね。
そうそう、路上での客引きも禁止したよ。
『イケメン酒場』に限らず路上客引きしているお店は悪質な店が多いらしいから。
路上での客引きは五年間の強制労働刑って特に厳しい罰則を適用したんだ。
**********
「さあ、ここが明日オープンする『新開地レジャーランド』よ。
営業しているところをマロンちゃんに見せるのはちょっと早いと思うから。
街の風景とか、どんなお店があるのかとか、そんな感じで視察して行ってね。」
そんな訳で、いよいよシフォン姉ちゃんが計画した『新開地レジャーランド』が開業することになり。
おいらは開業前の視察にやって来たんだ。
残る気掛かりは、シフォン姉ちゃんに預けた『パパ活』娘達がどうなったかだね。
その一部がタロウの稼ぎを聞いて、冒険者に興味を持ったようでトレント狩りを見学してたけど。
興味を持ったのは冒険者の仕事じゃなくて、稼ぎの良い冒険者にだったんだ。
もちろん、タロウもそれに気付いていて、敢えてトレントの森に連れて来たみたいで。
『パパ活』娘達は目ぼしい冒険者が居ると、フットワーク良く声を掛けてお知り合いになり。
かなりの数の『パパ活』娘達が瞬く間に冒険者のお嫁さんに収まっていったの。
「つい最近まで冒険者ってのは、ならず者の代名詞だっただろう。
マロンの施策で真面な冒険者が増えたけど。
王都じゃ自分の娘を冒険者の嫁に出すのは抵抗があるみたいなんだ。
そろそろ嫁さんが欲しい歳になって、それなりに貯えもある冒険者が増えたが。
嫁さんになってくれる娘がいなくて困ってたんだよ。
あの娘達なら、少々イケメンで稼ぎが良ければ冒険者でも気にしないんじゃないかと思ってな。
試しに冒険者がトレントを狩る処を見せてみたんだ。
あいつらには、トレント一本が銀貨二千枚に見えていたんだと思うぞ。」
タロウは、嫁不足に悩む冒険者ならお互いのニーズが一致するんじゃないかと思ったらしい。
どうやらタロウの予想通りの展開になったようで、何人もの冒険者に春が訪れたんだ。
半年ほどの間に、シフォン姉ちゃんに預けた百人弱の『パパ活』娘が七十人を切るくらいまで減ってたの。
そして約半年後、シフォン姉ちゃんが立案した計画がやっと動き始めたんだ。
シフォン姉ちゃんの計画、実は王都を巻き込む大掛かりなものだったの。
ただね、シフォン姉ちゃんの持ち込んだ計画に、宰相がとても乗り気だったんだよ。
宰相は入れ込んじゃって、そのために新たな法まで作っちゃった。
で、今、おいらの立っている前には高い塀があって、目の前には塀の内側に入る真新しい門が建ってるの。
ぐるっと塀で囲まれた王都の一画に立ち入ることでが出来るのはその門一つなんだ。
門には『新開地レジャーランド』と記された額が掲げられてた。
門を潜った先は海に突き出た半島状の土地で、だだっ広い面積があるの。
かつては王都の住民から『悪所』と呼ばれ、場末の娼館が軒を連ねるカオスな一画だったらしい。
場末の娼館は何れも泡沫冒険者ギルドが経営していたらしいけど。
シフォン姉ちゃんが泡姫さんのサービスを指導したひまわり会の『風呂屋』におされたそうで。
どこもお客さんが激減していたみたい。
そもそも経営している冒険者ギルドが、おいらがした取り締まり強化で経営が困難になったからね。
そこをすかさずひまわり会が土地建物を全て買い占めたんだって。
半島状の地区を一体的に再開発して、その一画に風呂屋の四号店、五号店を立てる目的でね。
とは言え、雑多な建物が無秩序に建てられていたため、取り壊しにも相当な費用が掛かることが判明してね。
再開発計画は頓挫して、立ち入り禁止にしてしばらく放置してあったんだ。
そんな時に上手いタイミングで襲撃してきたヌル王国水軍が、砲撃でこの一帯を完膚なきまでに粉砕してくれたからね。
タロウはこれ幸いと、ヌル王国から帰ってすぐに再開発に着手したんだ。
**********
さて、半島状の地区の再開発とシフォン姉ちゃん計画がどんな風にリンクし。
また、何処が王都を巻き込む大掛かりなものになったかと言うと…。
おいらの立つ真新しい門の横に良く目立つ看板が設置されていて。
そこには…。
『これより先、十五歳未満の方の入場をお断りいたします。
十五歳未満であることが発覚した場合、即座に退去して頂きますので予めご了承ください。
冒険者ギルドひまわり会』
シフォン姉ちゃん曰く、『新開地レジャーランド』は日常とは隔絶した大人のテーマパークらしい。
シフォン姉ちゃんが立案した計画は、色街営業を特定地区でしか営業できないよう規制しようってものだったの。
以前、にっぽん爺が言ってたんだ。
ギルドの『風呂屋』の暖簾から出て来たら、道を歩いていた友人夫婦と遭遇して気拙い思いをしたって。
この王都もそうだけど、街中、しかも人通りの多い繁華街に当たり前のようにギルドの『風呂屋』があるんだ。
他にも、『酌婦』を置くような飲み屋が、王都の街中には普通にあるらしい。
シフォン姉ちゃんは、そんなお店を特定の区画に隔離しようって計画を持ち込んだんだ。
具体的には、海に面した王都の隅っこから半島状に突き出た地区とその周辺を歓楽街にしようって。
半島の付け根にあたる一帯も空き家が目立つ一帯で、人通りが少ない地域だったの。
丁度、今ひまわり会が経営している『風呂屋』の一号店から三号店までが空き家を買い取って海沿いに移転してたので。
その区画から半島までを特定地域として色街営業が許可することにしようって。
「シフォン殿の申される通りですな。
この街は港町ゆえ、そのような職種が求められるのは致し方無いのですが。
子連れで歩くことの多い繫華街にそのような店が混在するとなると。
王都の体裁とか、子供の教育とか、色々な面で好ましくないと常々思っていたのです。
ですが、逆賊ヒーナルめが国内を無茶苦茶にしたものですから。
その問題にまで手を付けることは出来ませんで…。」
シフォン姉ちゃんの計画を聴き、宰相は諸手を上げて賛同してたよ。
風紀を乱すようなお店が人通りの多い表通りで堂々と営業していることに、昔から不快感を抱いてたんだって。
シフォン姉ちゃんの提案を受けて、宰相は法整備を始めたんだ。
まず最初に、街中での営業を禁止して特定地域に限定する対象をどんな事業にするかから始め。
それに対してどのような規制を設けるかを細かく検討して法を作ったの。
タロウの故郷のあったという法律名を倣って『風俗営業法』って名称になったよ。
そこでは規制の対象となる事業の内容を定めた上で、特定地域以外での営業を禁止することを定めたほか。
規制の対象となるお店で雇い入れる人についても細かく規制を設けたの。
特定地域では、十五歳未満の子供を働かせてはいけないことにしたよ。
更に、そこでの労働は本人の自由意志に基づくものに限定し、借金のカタに働かせてはいけないとかも。
因みに、働く人だけじゃなくて、お客さんに関しても十五歳未満は立ち入り禁止にしたんだ。
タロウは『十八禁』じゃないのかと言ってたけど。
宰相が色々調べたところでは、十五歳から大人扱いってのがこの国の通例らしい。
貴族の成人の儀は十五歳だし、船乗りさんになれるのも十五歳からなんだって。
他にも、料金についても規制を設けたよ。
一番大切なのは明瞭会計だってことで、全てのサービスが記された料金表を出入口の前に掲げさせることにしたよ。
料金表に無い請求は一切無効で、強要した場合営業禁止の罰則を設けたの。
隠すように小さな文字で記すってズルを防ぐために、料金表の文字の大きさまで規制してあるんだ。
それとお酒とか、料理についての料金の上限を設けたり、つけ払いの禁止なども盛り込まれていたよ。
更に宰相は、新たに『貸金業法』って法も作ってた。
主な内容は上限金利の設定と身柄を担保に取ることの禁止、それと『風俗営業法』に定める特定地域での営業禁止。
宰相は、これによって従来から問題になっていた『イケメン酒場』の封じ込めを狙ったんだって。
やっぱり、この国にもあったんだ、『イケメン酒場』。
コンカツの悪党が、田舎から出て来た世間知らずの娘さんをカモにしてたよね。
『イケメン酒場』で法外なお酒とかを売りつけて、お金が無いと言うとつけ払いで注文させるの。
ツケが貯まったところで高利貸しを紹介して、借金で首が回らなくなると今度は『風呂屋』を紹介するって。
イケメン酒場のニイチャンは、高利貸しと風呂屋から紹介料をせしめると言ってたよ。
そして、『風呂屋』は安定的に初々しい素人娘を泡姫として手に入れることができるって寸法らしい。
ひまわり会じゃ『イケメン酒場』は経営してないそうたけど、この国でも似たような事をしている悪党がいるみたいだね。
まあ、今回の規制で、『イケメン酒場』は特定地域でしか営業できなくなったし。
法外な料金、ツケ払い、高利貸しへの紹介といった連中の常とう手段も禁止したから、被害は減るだろうね。
そうそう、路上での客引きも禁止したよ。
『イケメン酒場』に限らず路上客引きしているお店は悪質な店が多いらしいから。
路上での客引きは五年間の強制労働刑って特に厳しい罰則を適用したんだ。
**********
「さあ、ここが明日オープンする『新開地レジャーランド』よ。
営業しているところをマロンちゃんに見せるのはちょっと早いと思うから。
街の風景とか、どんなお店があるのかとか、そんな感じで視察して行ってね。」
そんな訳で、いよいよシフォン姉ちゃんが計画した『新開地レジャーランド』が開業することになり。
おいらは開業前の視察にやって来たんだ。
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