675 / 848
第二十章 王都の民の憩いの場を造ったよ
第675話 予想外の副産物も出て来たよ
しおりを挟む
試しにやってみたら、『積載庫』に土砂を収納することで簡単に地面を掘れることが分かったよ。
さっそく、宰相に報告して地下貯水池の建設に着手することにしたの。
二日後、設計をした役人さんを現場監督として建設予定地に呼んだんだ。
建設を進めるに当たって設計した人の確認は欠かせないものだから、『積載庫』のことを明かすことにしたの。
「本当に、人足は要らないのですか?
しかも、私に現場監督をしろと?」
建設予定地に行くと、担当の役人さんが開口一番そんなことを尋ねて来たよ。
この役人さん、先日の公募で市井から登用した人だけど。
女王のおいらに穴掘りなどさせて良いものかと戸惑っているのか。
はたまた、初仕事で失敗したら立場が無いと思っているのか。
おいらがこれから地下貯水池の建設を始めると伝えると、とても不安そうな顔をしてたよ。
まあその場にいたのは、女子供だけだからね。
おいら、アルト、マリアさんに加え、女の子みたいなオラン、護衛騎士の四人、それにメイド姿のウレシノ。
不安になるのも無理はないよ。ウレシノなんて、明らかに場違いな格好をしているし…。
「平気、平気、設計図通りに掘れば良いのでしょう。
掘るだけなら、おいらとアルト、それにマリアさんが居れば十分だよ。
にいちゃんは図面に従って指示を出してちょうだい。
その通りに掘り進むから。」
おいらの返事を聞いて、役人さんは「いえ、不安しか無いのですが…。」なんてこぼしていたけど。
面と向かって女王に逆らうことは出来ないと考えたのか、渋々、おいらの指示に従うことにしたみたい。
役人のにいちゃんが納得してくれたので、おいら達はさっそく穴掘りに取り掛かることにしたよ。
全員が縄梯子を使って試掘した穴の底に降りると。
「この立て坑、一日かそこらで良く掘れましたね。
これだけの深さの立て坑を固い岩盤に造るのですから。
十日くらい掛かるかと思っていました。
しかも、どんな工法を用いたのか、掘削面が真っ平だ…。」
おいらが掘った立て坑の壁面を撫でながら、役人さんはそんな感想を漏らしてたよ。
「そんな感じで掘れば良いんでしょう。
設計図通りなら、この深さで良いはずだけど。」
一応、図面には目を通した上で穴を開けたから深さは間違っていないはずだけど。
役人さんは立て坑の底に寝そべると。
「はい、どうやって測ったのは存じませんが。
深さは設計図通り寸分の狂いもございません。」
上端を杭で固定して垂らした巻き尺の目盛りを確認して、満足そうに返答してたよ。
「それじゃ、ここを起点に一直線に横穴を開けるね。」
おいらは設計通りの天井の厚みを残して、自分の正面の岩石を『積載庫』に収納したんだ。
目の前の岩の壁が消え失せ、闇の中へ続く空間が出来たよ。
その光景に驚愕した役人さんは、あんぐりと口を開き目を丸くしてたよ。
しばらく、呆然とした後…。
「陛下、いったい今、何が起こったのですか?
目の前の岩壁が消え去ったのですが…。」
何とか絞り出したような声で、そんなことを尋ねてきたの。
「『妖精さんの不思議空間』って、聞いたことが無いかな?
おいら、時々街中で使っているところを目撃されているんだけど。
アルトから授けられたモノで、色々な物を収納することが出来るの。
どうやら、目の前の岩盤も入れられるみたい。
おいらも、一昨日試して初めて知ったよ。」
そう、これが出来るならハテノ男爵領でもダイヤモンド鉱山の試掘に『積載庫』を使えば良かったよ。
あの時は、『クリティカル』のスキルで岩盤を破砕して試掘したものだから、何ヶ月もモグラ生活する事になっちゃった。
一々破砕した岩石を『積載庫』に収めて、ダイヤモンドを取り出してたんだけど。
今みたいに最初からごっそり鉱山の岩石を『積載庫』に入れて、そこからダイヤモンドだけを分離させれば時間短縮できたのに…。
「はあ…、妖精の加護は途轍もないものだと伝承にはありますが…。
本当に常識外のことが出来るのですな。
これなら、陛下お一人で掘削すると仰せになるのも頷けます。」
「分かってもらえて良かったよ。
それで、作業の指示をしてもらえるかな。
これから、何処を掘れば良いの?」
おいらのやり方に納得した様子で、役人さんは巻き尺を手にして。
「今、陛下が掘ってくださった空間の寸法を測りますから。
何方かに手伝いをお願いできますか?」
要望に応えて、おいらが護衛騎士に手伝うよう指示しようとすると。
「あっ、私、やります。
マロン様の護衛については来たものの。
することが無くて、手持ち無沙汰だったんです。
それにマロン様におんぶにだっこでは気が引けますし。」
指示するまでも無くタルトが答えると、トルテと一緒に役人さんの前に進み出たよ。
そこにルッコラ姉ちゃんも加わり、四人でおいらが開けた空間の測量を始めたの。
地下貯水池の工事を始めるに当たって、おいらは最初、護衛は要らないと言ったんだ。
地下空間で護衛が必要になるような事は無いだろうから、ついて来てもやることが無くて退屈させるだけだからと。
でも、心配性の宰相が護衛も無しで外には出せないと言うものだから、いつものメンバーを連れて来たの。
案の定、やることが無くて退屈してたみたいだね。三人は嬉々として測量を手伝っていたよ。
**********
役人さんは掘削された空間の測量を終えて戻ってくると。
「陛下、奥行きがまだ足りませんので。
先程と同じくらいの掘削をあと二回ほどこの先へつなげてください。
しかし、この『妖精の光珠』と言うものは素晴らしいですな。
これだけ明るいと測量が捗ります。」
次の作業の指示をしてくれたの。
当然のことながら地下空間は真っ暗で灯りが必要になるんだけど。
松明など使おうものなら酸欠になると、マリアさんが言ったんだ。
そして、マリアさんは手持ちの『妖精の光珠』をありったけ貸してくれたの。
等間隔に浮かべた『妖精の光珠』は十個以上、広い地下空間を隅々まで照らしてくれたよ。
おかげで巻き尺の目盛りを読み取るのが楽だったって、役人さんは喜んでた。
おいらは指示通りあと二回空間の奥行きを伸ばすと、続いてそれに並行するように同じ規模の空間を空けたの。
その際、並行する二本の地下空間の間には一定の幅の掘り残しを造るように指示されたんだ。
その部分が柱の役割をして天井の岩盤を支えるんだって。
その柱の大きさや一定面積ごとの数が大切で、適切じゃないと天井の重さを支え切れずに崩落するそうだよ。
しかも、それは岩石の硬さやその他の条件によっても変化するそうで。
今回登用した役人さんは、その辺の知識が豊富だったらしい。
そんな訳で、おいらは黙々と地下に同じような横穴を何本も掘っていったよ。
当初予定した区域いっぱいに並行した横穴を掘り終えると。
今度は横穴と横穴の仕切りとなっている壁を一定間隔ごとにぶち抜いて、空間を繋げていったの。
もちろん、ぶち抜いた仕切りには、天井を支える柱となる部分の幅は十分に残したよ。
結果から言うと、おいらが岩盤を『積載庫』に入れて空間を造るために要した時間は大したこと無かったよ。
それより、おいらが造った空間を測量する時間の方がずっと長かったの。
広い空間を四人で駆け回って、測量するんだから無理ないけどね。
測量する間の待ち時間においらが何をしてたかと言うと。
何か面白い物は無いかと、『積載庫』に収めた岩石を確認してたんだ。
積載庫の中にある岩石をチェックすると…。
『花崗岩。硬い岩石、磨くと表面が輝いて美麗。
建築資材に好適。』
まず最初に、収めた岩石の説明が頭に浮かんだよ。
そのまま、花崗岩の項目を見ていると。
久し振りに頭の中に知らない女の人の声が聞こえたの。
抑揚に乏しい声で、『石材として手頃な大きさに切り揃えますか?』って。
『はい』と答えると、『加工中』って文字が頭の中で点滅し…。
点滅が終わると『花崗岩』は『花崗岩の石材』に変わっていたよ。
『花崗岩の石材。表面研磨済み。一級品。建設資材に最適。高価。』だって。
そんな感じで、穴を掘っては測量をしている待ち時間に切り取った岩石を石材に加工していると。
ある時、また頭の中で女の人の声がして…。
『花崗岩の中に大粒のガーネットが見つかりました。
ガーネットを分離しますか?』
と尋ねてきたの。
「ガーネット? 何それ?」と思ったけど、取り敢えず『はい』と答えといたよ。
すると出来たのは。
『カラーチェンジ・ガーネット。自然光と人工光で色が違って見える。特大、最高級品質、希少品。』と書かれてた。
どうやら、宝石みたいなものらしいけど。
取り出してみると、おいらの小さな手のひらに収まる大きさの石だった。
『妖精の光珠』の下ではピンク色に見えたのだけど、陽の光にかざすと青みがかった緑に見えて驚いたよ。
マリアさんに見せて価値を尋ねてみると。
「あら素敵、透明度も高いし、粒も大きい。
なによりも変色するガーネットは珍しいようね。
でも、価値なんて知らないわ。
惑星テルルでは、宝石としての価値はさほど高くは無かったみたいだけど。
私の生まれた頃には、宝石の市場なんて崩壊してたからね。
この大陸ではどうなんだろう?
ダイヤやルビーは相当高いらしいけど…。
ガーネットは聞いたことが無いわね。」
マリアさんの口振りからすると、ダイヤモンドほどは価値が高くは無いらしいね。
でも、色変わりするガーネットはとても希少らしく、好事家が欲しいと言えば高値で売れるんじゃないかって。
まあ、地下を掘ってたら偶然出て来たものだものね、欲を言っても仕方がないか。
お金に困っている訳では無いから、アクセサリーにでもしようっと。
さっそく、宰相に報告して地下貯水池の建設に着手することにしたの。
二日後、設計をした役人さんを現場監督として建設予定地に呼んだんだ。
建設を進めるに当たって設計した人の確認は欠かせないものだから、『積載庫』のことを明かすことにしたの。
「本当に、人足は要らないのですか?
しかも、私に現場監督をしろと?」
建設予定地に行くと、担当の役人さんが開口一番そんなことを尋ねて来たよ。
この役人さん、先日の公募で市井から登用した人だけど。
女王のおいらに穴掘りなどさせて良いものかと戸惑っているのか。
はたまた、初仕事で失敗したら立場が無いと思っているのか。
おいらがこれから地下貯水池の建設を始めると伝えると、とても不安そうな顔をしてたよ。
まあその場にいたのは、女子供だけだからね。
おいら、アルト、マリアさんに加え、女の子みたいなオラン、護衛騎士の四人、それにメイド姿のウレシノ。
不安になるのも無理はないよ。ウレシノなんて、明らかに場違いな格好をしているし…。
「平気、平気、設計図通りに掘れば良いのでしょう。
掘るだけなら、おいらとアルト、それにマリアさんが居れば十分だよ。
にいちゃんは図面に従って指示を出してちょうだい。
その通りに掘り進むから。」
おいらの返事を聞いて、役人さんは「いえ、不安しか無いのですが…。」なんてこぼしていたけど。
面と向かって女王に逆らうことは出来ないと考えたのか、渋々、おいらの指示に従うことにしたみたい。
役人のにいちゃんが納得してくれたので、おいら達はさっそく穴掘りに取り掛かることにしたよ。
全員が縄梯子を使って試掘した穴の底に降りると。
「この立て坑、一日かそこらで良く掘れましたね。
これだけの深さの立て坑を固い岩盤に造るのですから。
十日くらい掛かるかと思っていました。
しかも、どんな工法を用いたのか、掘削面が真っ平だ…。」
おいらが掘った立て坑の壁面を撫でながら、役人さんはそんな感想を漏らしてたよ。
「そんな感じで掘れば良いんでしょう。
設計図通りなら、この深さで良いはずだけど。」
一応、図面には目を通した上で穴を開けたから深さは間違っていないはずだけど。
役人さんは立て坑の底に寝そべると。
「はい、どうやって測ったのは存じませんが。
深さは設計図通り寸分の狂いもございません。」
上端を杭で固定して垂らした巻き尺の目盛りを確認して、満足そうに返答してたよ。
「それじゃ、ここを起点に一直線に横穴を開けるね。」
おいらは設計通りの天井の厚みを残して、自分の正面の岩石を『積載庫』に収納したんだ。
目の前の岩の壁が消え失せ、闇の中へ続く空間が出来たよ。
その光景に驚愕した役人さんは、あんぐりと口を開き目を丸くしてたよ。
しばらく、呆然とした後…。
「陛下、いったい今、何が起こったのですか?
目の前の岩壁が消え去ったのですが…。」
何とか絞り出したような声で、そんなことを尋ねてきたの。
「『妖精さんの不思議空間』って、聞いたことが無いかな?
おいら、時々街中で使っているところを目撃されているんだけど。
アルトから授けられたモノで、色々な物を収納することが出来るの。
どうやら、目の前の岩盤も入れられるみたい。
おいらも、一昨日試して初めて知ったよ。」
そう、これが出来るならハテノ男爵領でもダイヤモンド鉱山の試掘に『積載庫』を使えば良かったよ。
あの時は、『クリティカル』のスキルで岩盤を破砕して試掘したものだから、何ヶ月もモグラ生活する事になっちゃった。
一々破砕した岩石を『積載庫』に収めて、ダイヤモンドを取り出してたんだけど。
今みたいに最初からごっそり鉱山の岩石を『積載庫』に入れて、そこからダイヤモンドだけを分離させれば時間短縮できたのに…。
「はあ…、妖精の加護は途轍もないものだと伝承にはありますが…。
本当に常識外のことが出来るのですな。
これなら、陛下お一人で掘削すると仰せになるのも頷けます。」
「分かってもらえて良かったよ。
それで、作業の指示をしてもらえるかな。
これから、何処を掘れば良いの?」
おいらのやり方に納得した様子で、役人さんは巻き尺を手にして。
「今、陛下が掘ってくださった空間の寸法を測りますから。
何方かに手伝いをお願いできますか?」
要望に応えて、おいらが護衛騎士に手伝うよう指示しようとすると。
「あっ、私、やります。
マロン様の護衛については来たものの。
することが無くて、手持ち無沙汰だったんです。
それにマロン様におんぶにだっこでは気が引けますし。」
指示するまでも無くタルトが答えると、トルテと一緒に役人さんの前に進み出たよ。
そこにルッコラ姉ちゃんも加わり、四人でおいらが開けた空間の測量を始めたの。
地下貯水池の工事を始めるに当たって、おいらは最初、護衛は要らないと言ったんだ。
地下空間で護衛が必要になるような事は無いだろうから、ついて来てもやることが無くて退屈させるだけだからと。
でも、心配性の宰相が護衛も無しで外には出せないと言うものだから、いつものメンバーを連れて来たの。
案の定、やることが無くて退屈してたみたいだね。三人は嬉々として測量を手伝っていたよ。
**********
役人さんは掘削された空間の測量を終えて戻ってくると。
「陛下、奥行きがまだ足りませんので。
先程と同じくらいの掘削をあと二回ほどこの先へつなげてください。
しかし、この『妖精の光珠』と言うものは素晴らしいですな。
これだけ明るいと測量が捗ります。」
次の作業の指示をしてくれたの。
当然のことながら地下空間は真っ暗で灯りが必要になるんだけど。
松明など使おうものなら酸欠になると、マリアさんが言ったんだ。
そして、マリアさんは手持ちの『妖精の光珠』をありったけ貸してくれたの。
等間隔に浮かべた『妖精の光珠』は十個以上、広い地下空間を隅々まで照らしてくれたよ。
おかげで巻き尺の目盛りを読み取るのが楽だったって、役人さんは喜んでた。
おいらは指示通りあと二回空間の奥行きを伸ばすと、続いてそれに並行するように同じ規模の空間を空けたの。
その際、並行する二本の地下空間の間には一定の幅の掘り残しを造るように指示されたんだ。
その部分が柱の役割をして天井の岩盤を支えるんだって。
その柱の大きさや一定面積ごとの数が大切で、適切じゃないと天井の重さを支え切れずに崩落するそうだよ。
しかも、それは岩石の硬さやその他の条件によっても変化するそうで。
今回登用した役人さんは、その辺の知識が豊富だったらしい。
そんな訳で、おいらは黙々と地下に同じような横穴を何本も掘っていったよ。
当初予定した区域いっぱいに並行した横穴を掘り終えると。
今度は横穴と横穴の仕切りとなっている壁を一定間隔ごとにぶち抜いて、空間を繋げていったの。
もちろん、ぶち抜いた仕切りには、天井を支える柱となる部分の幅は十分に残したよ。
結果から言うと、おいらが岩盤を『積載庫』に入れて空間を造るために要した時間は大したこと無かったよ。
それより、おいらが造った空間を測量する時間の方がずっと長かったの。
広い空間を四人で駆け回って、測量するんだから無理ないけどね。
測量する間の待ち時間においらが何をしてたかと言うと。
何か面白い物は無いかと、『積載庫』に収めた岩石を確認してたんだ。
積載庫の中にある岩石をチェックすると…。
『花崗岩。硬い岩石、磨くと表面が輝いて美麗。
建築資材に好適。』
まず最初に、収めた岩石の説明が頭に浮かんだよ。
そのまま、花崗岩の項目を見ていると。
久し振りに頭の中に知らない女の人の声が聞こえたの。
抑揚に乏しい声で、『石材として手頃な大きさに切り揃えますか?』って。
『はい』と答えると、『加工中』って文字が頭の中で点滅し…。
点滅が終わると『花崗岩』は『花崗岩の石材』に変わっていたよ。
『花崗岩の石材。表面研磨済み。一級品。建設資材に最適。高価。』だって。
そんな感じで、穴を掘っては測量をしている待ち時間に切り取った岩石を石材に加工していると。
ある時、また頭の中で女の人の声がして…。
『花崗岩の中に大粒のガーネットが見つかりました。
ガーネットを分離しますか?』
と尋ねてきたの。
「ガーネット? 何それ?」と思ったけど、取り敢えず『はい』と答えといたよ。
すると出来たのは。
『カラーチェンジ・ガーネット。自然光と人工光で色が違って見える。特大、最高級品質、希少品。』と書かれてた。
どうやら、宝石みたいなものらしいけど。
取り出してみると、おいらの小さな手のひらに収まる大きさの石だった。
『妖精の光珠』の下ではピンク色に見えたのだけど、陽の光にかざすと青みがかった緑に見えて驚いたよ。
マリアさんに見せて価値を尋ねてみると。
「あら素敵、透明度も高いし、粒も大きい。
なによりも変色するガーネットは珍しいようね。
でも、価値なんて知らないわ。
惑星テルルでは、宝石としての価値はさほど高くは無かったみたいだけど。
私の生まれた頃には、宝石の市場なんて崩壊してたからね。
この大陸ではどうなんだろう?
ダイヤやルビーは相当高いらしいけど…。
ガーネットは聞いたことが無いわね。」
マリアさんの口振りからすると、ダイヤモンドほどは価値が高くは無いらしいね。
でも、色変わりするガーネットはとても希少らしく、好事家が欲しいと言えば高値で売れるんじゃないかって。
まあ、地下を掘ってたら偶然出て来たものだものね、欲を言っても仕方がないか。
お金に困っている訳では無いから、アクセサリーにでもしようっと。
1
お気に入りに追加
298
あなたにおすすめの小説

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下
akechi
ファンタジー
ルル8歳
赤子の時にはもう孤児院にいた。
孤児院の院長はじめ皆がいい人ばかりなので寂しくなかった。それにいつも孤児院にやってくる男性がいる。何故か私を溺愛していて少々うざい。
それに貴方…国王陛下ですよね?
*コメディ寄りです。
不定期更新です!

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる