665 / 848
第二十章 王都の民の憩いの場を造ったよ
第665話 人は見かけによらないって…
しおりを挟む
『試練の塔』と呼ばれる施設を訪れたおいら達。
一階のカウンターに居たお姉さんはおいら達を見て、ここを展望台だと思って訪れたものと勘違いしたみたい。
それで、あからさまに不機嫌な態度を見せたけど、『ライブラリー』を訪ねて来たと答えたら急に態度が軟化したよ。
「いらっしゃいませ。
ここは王立ライブラリー。
誰もが等しく人類の英知に触れることが出来る場所です。
私はミネルヴァ男爵家の三女ピタコと申します。
この階の司書にして、二階へ上がる扉の番人です。」
そんな自己紹介をしたピタコ姉さん。
聞けばミネルヴァ男爵家という貴族家は、このライブラリーの創設時から運営を任されているらしい。
創設時ってことは四十万年前だよね。
よくもそんなに長い期間、お家が存続したものだと感心しちゃったよ。
「あっ、おいら、マロン。
一応、この国の女王ってことになっているから、よろしくね。」
おいらが名乗ると、ピタコ姉さんはメガネの奥の目をまん丸にして。
「あら、王族の方がこちらにいらっしゃるなんて珍しい。
十三の時の時にここを任されて早十年になりますが。
王族の方がお見えになったのは初めてでございます。
あっ、私、貴族と申しましても宮廷には一度も上がったことで御座いませんで。
言葉遣いにご無礼がありましたら、ご容赦くださいませ。」
ピタコ姉さんの一族はこのライブラリーに引き籠っていて、貴族の付き合いは無いに等しいらしい。
王宮に大きな書庫があることもあって、王侯貴族がライブラリーを訪れることも皆無とのことで。
勢い相手をするのは平民ばかりとなり、貴族らしい言葉遣いは苦手だと言ってたよ。
「ああ、そんなの気にしないで良いよ。
おいらも平民育ちだから、堅苦しい言葉遣いは苦手なんだ。」
「これは、寛大なお言葉有り難うございます。
それで陛下は何の御用でしょうか?
ここの蔵書は大抵のものが王宮の書庫にもあるはず。
こんな街外れまで、お越しにならなくても。」
調べごとなら王宮の書庫で事足りるから。
おいらに何か特別な目的でもあるのかと、ピタコ姉さんは思ったみたい。
ピタコ姉さん、何か警戒するような言い振りだったよ。
「昔、この大陸にある全ての国にライブラリーって施設が創られたって。
たまたま、そんな話を耳にしてね。
おいらが育ったトアール国じゃ、王都に一つだけ残っていることを知ってたけど。
この国に残っているのか知らなかったものだから。
ライブラリーが残っているかを、宰相に尋ねてみたの。
そしたら、宰相、ライブラリーって名称を聞いたことが無くて。
もしかしたら、ここがそうじゃないかと言うものだから。」
「確かに、先ほど申し上げた通り、ここをライブラリーと呼ぶ者は居りませんね。
平民の文官登用に際して、この塔の試練を突破していることが条件付けられたため。
一般には『試練の塔』と呼ばれるようになってしまいましたからね。」
おいらの返答を聞いたピタコ姉さんは、ため息を吐いて肩を落としていたよ。
仮にも一国の宰相が、国の施設の正式名称も知らないとは嘆かわしいって。
**********
「そもそも、塔の試練は文官登用のためにあるのではないのです。
文官の登用にしても、元々は平民に限られたものではなく。
等しく貴族にも課されていたそうですし。
その当時は、この塔は向学心に燃える若者で賑わっていたらしいのですが…。」
そんな説明をしてくれたピタコ姉さんは、ガランとした閲覧室を見てまた肩を落としていたよ。
ピタコ姉さんは幼少の頃からこの塔に入り浸っていたらしいの。
この一階にある子供向けのお伽話の絵本なんかを、夢中で読み耽っていたみたい。
ピタコ姉さんの子供の頃は、この閲覧室にも本を読む人がそこそこ居たと言ってたよ。
その頃はおいらの爺ちゃんの治世で、平民からの文官登用も稀にあったらしくて。
官僚になって功績を残し、やがては貴族になって見せると。
そんな向学心と向上心に燃える若者が、ここで試練に挑んでいたそうなんだ。
ところが、ヒーナルの治世になって以降、貴族が既得権益を守るために平民の登用をしなくなったそうで。
この十年くらい平民の登用が無くなったものだから、試練に挑もうとする若者は減ったらしいの。
結果として、この施設の利用者も減って、年中閑古鳥が鳴いている状態らしい。
ピタコ姉さん、文官登用なんか関係なく、知識を得るのは有意義なことなのにと嘆いてた。
さっき、おいらが女王だと聞いて、ピタコ姉さん、警戒したらしいよ。
利用者が減ったものだから、この施設のお取り潰しを宣告しに来たんじゃないかと。
「聞いたよ。
試練を突破できない貴族のボンボンが増えて。
貴族の子弟に対しては、試練の突破が免除されたんでしょう。
本末転倒も良いところだね。
でも、文官登用のためじゃないとしたら、『試練』は何のためにあるの?」
「この塔は上階へ行けば、行くほど危険な知識について記された文献も増えていきます。
生半可な知識を持つ者、モラルに欠ける者がそんな知識に触れるとロクなことになりません。
故に、階層を上がるためには、それを理解するための知識と高いモラルが求められます。
その資格があるか否かを問うのが、『塔の試練』本来の役割なのです。」
「その試練ってのはどんなものなの?
まさか、『上に行きたければ、私を倒してみろ』とは言わないよね。」
おいらの言葉を聞いたピタコ姉さん、白い目でおいらを見て。
「どこのお伽話ですか。
そんなおバカな事を言う訳ないじゃないですか。
試練の内容は秘密ですよ。
これは、陛下にもお教え出来ません。
試練の内容を知ることが出来るのは、試練に挑む者だけです。」
ピタコ姉さんは塔の試練について教えるつもりは無いらしい。
拷問されても口を割らないって雰囲気だったよ。
すると…。
「百聞は一見に如かずと言うし。
マロンちゃん、試練を受けてみれば良いわ。
なんなら、ダーリンやオラン君も一緒にどうかしら?」
マリアさんがそんなことを言い出したよ。
タロウやオランの他にも、ウレシノや護衛の騎士達にも進めていたの。
「何、それ、『試練』って危なく無いの?」
「うーん、人によっては危ないかも知れないけど…。
一階層の試練であれば、心配いらないと思うよ。
肉体的な危険は一つも無いし。」
人によっては危ないって…。なに、それ、怖い…。
「ああ、私は遠慮しておこう。
既に三階層までは突破しているし…。」
すると、近衛隊長のジェレ姉ちゃんが何やら記念メダルみたいなモノを取り出して言ったの。
「おや、そのフクロウのメダルは、まごうこと無き試練のクリアの証。
しかも、三階層のものじゃありませんか。これは珍しい。
それをお持ちで、陛下が試練の内容をご存じないということは。
どうやら、他言無用の誓いも守ってられるようですね。」
ピタコ姉さん、ジェレ姉ちゃんが取り出したメダルをマジマジと見ると意外そうな顔をしてたよ。
三階層の突破者はとても珍しいみたいだね。
「それなら、私とトルテもパスで。」
意外なことに、護衛騎士のタルトもメダルを差し出して言ったんだ。
どうやら、この二人も試練の内容を知っているのに、誓いを守って黙っていたらしい。
この十年、『試練』に挑んだ人はとても少ないそうだけど。
流石に一人一人の顔までは覚えていなかったようで、突破の証を三つも目にしてピタコ姉さんは目を丸くしてたよ。
「陛下の護衛騎士は中々優秀な方を揃えていらっしゃいますね。
三階層の試練を突破した方が三人も居るとは…。
騎士と呼ばれる職業の方は、脳筋な者ばかりかと思っていました。」
いや、ジェレ姉ちゃんは極め付けの脳筋だと思うけど…。
書類仕事や頭を使う仕事は苦手だと常々言っているもの。
でも意外だね。
貴族は突破を免除されているのに、ジェレ姉ちゃんは試練に挑んでいたんだ。
いや、そもそも、ジェレ姉ちゃん、文官になるつもりなんか無かったはずなのに何で挑んだんだろう?
一階のカウンターに居たお姉さんはおいら達を見て、ここを展望台だと思って訪れたものと勘違いしたみたい。
それで、あからさまに不機嫌な態度を見せたけど、『ライブラリー』を訪ねて来たと答えたら急に態度が軟化したよ。
「いらっしゃいませ。
ここは王立ライブラリー。
誰もが等しく人類の英知に触れることが出来る場所です。
私はミネルヴァ男爵家の三女ピタコと申します。
この階の司書にして、二階へ上がる扉の番人です。」
そんな自己紹介をしたピタコ姉さん。
聞けばミネルヴァ男爵家という貴族家は、このライブラリーの創設時から運営を任されているらしい。
創設時ってことは四十万年前だよね。
よくもそんなに長い期間、お家が存続したものだと感心しちゃったよ。
「あっ、おいら、マロン。
一応、この国の女王ってことになっているから、よろしくね。」
おいらが名乗ると、ピタコ姉さんはメガネの奥の目をまん丸にして。
「あら、王族の方がこちらにいらっしゃるなんて珍しい。
十三の時の時にここを任されて早十年になりますが。
王族の方がお見えになったのは初めてでございます。
あっ、私、貴族と申しましても宮廷には一度も上がったことで御座いませんで。
言葉遣いにご無礼がありましたら、ご容赦くださいませ。」
ピタコ姉さんの一族はこのライブラリーに引き籠っていて、貴族の付き合いは無いに等しいらしい。
王宮に大きな書庫があることもあって、王侯貴族がライブラリーを訪れることも皆無とのことで。
勢い相手をするのは平民ばかりとなり、貴族らしい言葉遣いは苦手だと言ってたよ。
「ああ、そんなの気にしないで良いよ。
おいらも平民育ちだから、堅苦しい言葉遣いは苦手なんだ。」
「これは、寛大なお言葉有り難うございます。
それで陛下は何の御用でしょうか?
ここの蔵書は大抵のものが王宮の書庫にもあるはず。
こんな街外れまで、お越しにならなくても。」
調べごとなら王宮の書庫で事足りるから。
おいらに何か特別な目的でもあるのかと、ピタコ姉さんは思ったみたい。
ピタコ姉さん、何か警戒するような言い振りだったよ。
「昔、この大陸にある全ての国にライブラリーって施設が創られたって。
たまたま、そんな話を耳にしてね。
おいらが育ったトアール国じゃ、王都に一つだけ残っていることを知ってたけど。
この国に残っているのか知らなかったものだから。
ライブラリーが残っているかを、宰相に尋ねてみたの。
そしたら、宰相、ライブラリーって名称を聞いたことが無くて。
もしかしたら、ここがそうじゃないかと言うものだから。」
「確かに、先ほど申し上げた通り、ここをライブラリーと呼ぶ者は居りませんね。
平民の文官登用に際して、この塔の試練を突破していることが条件付けられたため。
一般には『試練の塔』と呼ばれるようになってしまいましたからね。」
おいらの返答を聞いたピタコ姉さんは、ため息を吐いて肩を落としていたよ。
仮にも一国の宰相が、国の施設の正式名称も知らないとは嘆かわしいって。
**********
「そもそも、塔の試練は文官登用のためにあるのではないのです。
文官の登用にしても、元々は平民に限られたものではなく。
等しく貴族にも課されていたそうですし。
その当時は、この塔は向学心に燃える若者で賑わっていたらしいのですが…。」
そんな説明をしてくれたピタコ姉さんは、ガランとした閲覧室を見てまた肩を落としていたよ。
ピタコ姉さんは幼少の頃からこの塔に入り浸っていたらしいの。
この一階にある子供向けのお伽話の絵本なんかを、夢中で読み耽っていたみたい。
ピタコ姉さんの子供の頃は、この閲覧室にも本を読む人がそこそこ居たと言ってたよ。
その頃はおいらの爺ちゃんの治世で、平民からの文官登用も稀にあったらしくて。
官僚になって功績を残し、やがては貴族になって見せると。
そんな向学心と向上心に燃える若者が、ここで試練に挑んでいたそうなんだ。
ところが、ヒーナルの治世になって以降、貴族が既得権益を守るために平民の登用をしなくなったそうで。
この十年くらい平民の登用が無くなったものだから、試練に挑もうとする若者は減ったらしいの。
結果として、この施設の利用者も減って、年中閑古鳥が鳴いている状態らしい。
ピタコ姉さん、文官登用なんか関係なく、知識を得るのは有意義なことなのにと嘆いてた。
さっき、おいらが女王だと聞いて、ピタコ姉さん、警戒したらしいよ。
利用者が減ったものだから、この施設のお取り潰しを宣告しに来たんじゃないかと。
「聞いたよ。
試練を突破できない貴族のボンボンが増えて。
貴族の子弟に対しては、試練の突破が免除されたんでしょう。
本末転倒も良いところだね。
でも、文官登用のためじゃないとしたら、『試練』は何のためにあるの?」
「この塔は上階へ行けば、行くほど危険な知識について記された文献も増えていきます。
生半可な知識を持つ者、モラルに欠ける者がそんな知識に触れるとロクなことになりません。
故に、階層を上がるためには、それを理解するための知識と高いモラルが求められます。
その資格があるか否かを問うのが、『塔の試練』本来の役割なのです。」
「その試練ってのはどんなものなの?
まさか、『上に行きたければ、私を倒してみろ』とは言わないよね。」
おいらの言葉を聞いたピタコ姉さん、白い目でおいらを見て。
「どこのお伽話ですか。
そんなおバカな事を言う訳ないじゃないですか。
試練の内容は秘密ですよ。
これは、陛下にもお教え出来ません。
試練の内容を知ることが出来るのは、試練に挑む者だけです。」
ピタコ姉さんは塔の試練について教えるつもりは無いらしい。
拷問されても口を割らないって雰囲気だったよ。
すると…。
「百聞は一見に如かずと言うし。
マロンちゃん、試練を受けてみれば良いわ。
なんなら、ダーリンやオラン君も一緒にどうかしら?」
マリアさんがそんなことを言い出したよ。
タロウやオランの他にも、ウレシノや護衛の騎士達にも進めていたの。
「何、それ、『試練』って危なく無いの?」
「うーん、人によっては危ないかも知れないけど…。
一階層の試練であれば、心配いらないと思うよ。
肉体的な危険は一つも無いし。」
人によっては危ないって…。なに、それ、怖い…。
「ああ、私は遠慮しておこう。
既に三階層までは突破しているし…。」
すると、近衛隊長のジェレ姉ちゃんが何やら記念メダルみたいなモノを取り出して言ったの。
「おや、そのフクロウのメダルは、まごうこと無き試練のクリアの証。
しかも、三階層のものじゃありませんか。これは珍しい。
それをお持ちで、陛下が試練の内容をご存じないということは。
どうやら、他言無用の誓いも守ってられるようですね。」
ピタコ姉さん、ジェレ姉ちゃんが取り出したメダルをマジマジと見ると意外そうな顔をしてたよ。
三階層の突破者はとても珍しいみたいだね。
「それなら、私とトルテもパスで。」
意外なことに、護衛騎士のタルトもメダルを差し出して言ったんだ。
どうやら、この二人も試練の内容を知っているのに、誓いを守って黙っていたらしい。
この十年、『試練』に挑んだ人はとても少ないそうだけど。
流石に一人一人の顔までは覚えていなかったようで、突破の証を三つも目にしてピタコ姉さんは目を丸くしてたよ。
「陛下の護衛騎士は中々優秀な方を揃えていらっしゃいますね。
三階層の試練を突破した方が三人も居るとは…。
騎士と呼ばれる職業の方は、脳筋な者ばかりかと思っていました。」
いや、ジェレ姉ちゃんは極め付けの脳筋だと思うけど…。
書類仕事や頭を使う仕事は苦手だと常々言っているもの。
でも意外だね。
貴族は突破を免除されているのに、ジェレ姉ちゃんは試練に挑んでいたんだ。
いや、そもそも、ジェレ姉ちゃん、文官になるつもりなんか無かったはずなのに何で挑んだんだろう?
1
お気に入りに追加
298
あなたにおすすめの小説

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下
akechi
ファンタジー
ルル8歳
赤子の時にはもう孤児院にいた。
孤児院の院長はじめ皆がいい人ばかりなので寂しくなかった。それにいつも孤児院にやってくる男性がいる。何故か私を溺愛していて少々うざい。
それに貴方…国王陛下ですよね?
*コメディ寄りです。
不定期更新です!

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる