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第十七章 所変わればと言うみたいだけど・・・
第590話 また、眠り始めちゃったよ…
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宰相に出張の報告を済ませたおいらが向かった先は…。
「へえ、これがあんたの家なの?
ヘタレの癖に随分と立派な屋敷に住んでいるじゃない。
あんた、もしかして貴族のボンボンなの?」
タロウの屋敷を目の前にして、ムルティがそんな失礼な言葉を漏らしたよ。
「俺か?
俺みてえな育ちの悪い奴が貴族のボンボンの訳ねえだろう。
こんな立派な屋敷に住めるのはアルト姐さんとマロンのおかげだよ。」
タロウって、中二病が完治したようで言動がすっかり謙虚になったね。
「タロウがこの大陸にやって来た頃ね。
マロンのボディガードを頼んだのよ。
それと引き換えに身寄りのないタロウに多少の便宜を図ったの。
マロンがここの女王になる時も色々と働いてくれてね。
その功績でこの屋敷を下賜されたのよ。」
アルトのおかげだと言われて気を良くしたのか、アルトが色々と説明してくれたんだ。
「ふーん、アルトお姉さまの手助けがあったとはいえ。
自力でこの屋敷を手に入れたとは見直したわ。
貧相な外見に反して、若いのに中々やるじゃん。
それでこそ、ハゥフルを安心して預けられるってものよ。」
ムルティがその小っこい手でタロウの肩をポンポンと叩きながら言ってたよ。
「……。」
それを聞いていたハゥフルは、相変わらず無口だった。
でも、ムルティに『安心して預けられる』と言われて恥ずかしそうに顔を赤らめてた。
何でムルティが、目覚めた早々自分の森を放って、ここまで一緒に来たかと言うと。
『水底の一族』の姫ハゥフルがタロウについて行きたいと望んだから。
タロウのことがお気に召したムルティは子を産むまで側に居たいと言ったんだ。
最初、ムルティはダメだと言って止めたよ。
『水底の一族』そのものがか弱いことに加えて、ハゥフルは気が弱いから。
悪い人間に狙われたら、身を護ることが出来ないって。
でも、気弱で引っ込み思案のハゥフルにしては珍しく引こうとしなかったの。
そんな時、人の街に興味を持った『歌声の一族』のシレーヌお姉さんが言い出したんだ。
自分が護衛としてついて行くから心配には及ばないって。
「なあに、ハゥフルに何かあれば私が護ってやるから。
ムルティ様も大船に乗ったつもりでいて良いよ。
そんな貧相な男に頼らずとも、私一人でハゥフルの護衛は十分だぜ。」
「シレーヌはシレーヌで心配なのよ。
むしろ、ハゥフルよりシレーヌの方が心配なくらいよ。
良いこと、この大陸では絶対に男を食べたらダメだからね。
アルトお姉さまやマロンちゃんに迷惑かけたら承知しないわよ。」
シレーヌお姉さんは一度人の住む町を見てみたいと思っていたようで。
ハゥフルがタロウについて行きたいと望んだのをこれ幸いと利用した訳なの。
確かに、『歌声の一族』の歌声には男を骨抜きにする力が有るみたいだから。
シレーヌお姉さんが護衛に就けば安心だろうけど。
ただ、この一族はこの一族で色々と問題があるからね…。
「心配しなくても大丈夫だって。
アルト様のおかげで、子供の二、三人くらい産めるだけの栄養は付けて来たから。」
おいら達がヌル王国に行って戻ってくるまでの間に、放牧地に放した男を何人食べたのかは知らないけど。
今まで二百年以上人間の男を食べてなかった分も補って余るほど食べて来たんだって。
だから、また何年か食べなくても我慢できるだなんて言ってるよ。
普段、自己主張しようとしないハゥフルが強く望んでいたからね。
ムルティも出来るだけ叶えてあげたいと考えたみたい。
シレーヌお姉さんが護衛するならと、ムルティも折れたんだ。
「ホント、頼むよ。
絶対にこの大陸で男の人を捕食しちゃダメだよ。
おいらのお膝元で問題を起こされたら困るからね。」
おいらからもシレーヌお姉さんに釘を刺しておいたよ。
男の人の行方不明事件とか、食べ残しを放置して猟奇殺人事件とか。
そんな事件を起こされたら堪らないからね。
**********
「でもよ、本当に大丈夫なんだろうな。
ハゥフルもシレーヌ姉さんも、陸に上がっていられるのは一晩くらいなんだろう。
一応、二人ために海沿いの家を用意するつもりだが、すぐって訳には行かないぞ。」
タロウは今更ながらムルティ達にそんなことを尋ねたの。
いや、タロウはずっとそれを気にしていて、ついて来ることに難色を示していたんだ。
また、海に入る処を人に目撃されても困るって。
それこそ、人魚狩りだとか言って、ハゥフルを捕獲しようとする連中が出て来ると。
最初は、タロウが子を成せるようになった時に、ムルティが短期間ここに連れてくる予定だったの。
ムルティが居れば、『積載庫』の中に海水ごと入れることが出来るからね。
普段はムルティの『積載庫』に居れば良いしね。
それに、『積載庫』に乗せてもらって沖合まで行って海に入ることも可能だし。
でも、今回はハゥフル達は数年滞在する予定だし、ムルティは一月ぐらいで帰る予定なの。
どうすれば、下半身魚の姿のハゥフルを人目に晒すこと無く、ここで一緒に暮らせるか。
タロウはそのことを心配していたんだ。
タロウは、海沿いにもう一軒家を買って敷地内に海を引き込もうと考えたの。
家の敷地から海に入れば、人魚姿のハゥフルを人目に晒さらずに済むからね。
「家なんて買わなくても良いわよ。
ハゥフルもシレーヌも、この家に住めば良いでしょう。」
ところが、ムルティはそんなことを言ったんだ。
「えっ、でも、ムルティ姉さんはずっとここに居る訳じゃないんだろう?
俺に、毎朝二人を海に送って、毎夕海に迎えに行けと?」
そんなことを尋ねたタロウは、馬車を買わないといけないかとか呟いていたよ。
「はっ? あんた、何を惚けたことを言ってのよ。
ここに、こんなに広い庭があるじゃない。
見たところロクに手入れも出来ている訳じゃないし。
ここを有効利用すれば良いじゃない。」
タロウの問い掛けに答えたムルティは、裏庭のど真ん中に大穴を開けたよ。
どうやら、中庭の土を『積載庫』に放り込んだみたい。
「うん? この穴の中に海水を入れるのか?
こんな大穴を満たすんじゃ、大仕事だぞ。
荷車に樽を目一杯積んでも何往復することになるやら。」
タロウが大穴を覗き込みながらそんな愚痴を漏らすと。
「あんた、本当のバカなの。
海水を溜めただけじゃ、ダメに決まってるじゃない。
すぐに水が汚れて二人が住めなくなるわ。
こうするのよ。」
ムルティはそう言うと穴の中に降りて行ったんだ。
そして、ズンズン穴を掘り下げて…。
「やっと、岩盤が出て来たわ。
もう少し掘り下げれば平気かしら…。」
なんて声が聞こえて来たかと思えば…。
「さてと、ぶち抜くわよ!」
今度は威勢の良い声が聞こえて来たよ。
それからしばらくして…。
「おい、何だこれ? 何か地響きがするぞ。」
タロウの言葉通り、ブルブルと地面が小刻みに振動し始めたの。
すると、ムルティが大慌てで穴から飛び出て来たよ。
「危ない、危ない。
一仕事終えて、ぼうっとしてたら。
巻き込まれるところだったわ。」
そんなムルティの声に続いて、ドバッと凄い飛沫を上げて大穴から水が迸ったの。
「だああっ…。何じゃこりゃ!」
飛沫を上げながら大穴の中の水位が上がり…。
あっという間に地面近くまで水面が近付いて来たよ。
「しょっぱい、これ海水?」
水面に指をつけて舐めてみると、強い塩味がしたよ。
「そうよ、この穴、海まで繋げたの。
これなら、二人はここから自由に海に出られるでしょう。
この穴に棲んでも良いと思うわ。
水は自然と入れ替わるから、何時でもキレイだしね。」
ムルティは二人がこの屋敷に住めるようにここまで海を引いて来たみたい。
「ねえ、ここから海まで繋げちゃって平気なの?
途中で陥没事故でも起こったら大惨事になるよ。」
この穴、大分深いみたいだから、途中にある家や道が陥没したら大変なことになるよ。
そこへ人が落ちたら絶対に上がってこれないと思う。
「そんな心配しなく大丈夫だって。
丈夫な岩盤まで掘り下げてから、横へ伸ばして海につないだから。」
結界と言い、この大穴と言い、ムルティは力業が得意だね。
おいらがムルティに対しそんな感想を抱いていると。
「少し疲れたわね。なんか眠くなったわ。」
そんな呟きを漏らした直後、ムルティはポトッと地面に落ちたよ。
慌てて拾い上げると…。
「スヤ、スヤ。」
「余程疲れたのね。
気持ち良さそうに眠っちゃって…。」
おいらの手のひらの上で眠るムルティを見て、アルトは優しい顔で微笑んでいたよ。
いや、そんなに悠長にしていて良いの?
おいら、嫌だよ、ここで三百年も眠り続けられたら…。
「へえ、これがあんたの家なの?
ヘタレの癖に随分と立派な屋敷に住んでいるじゃない。
あんた、もしかして貴族のボンボンなの?」
タロウの屋敷を目の前にして、ムルティがそんな失礼な言葉を漏らしたよ。
「俺か?
俺みてえな育ちの悪い奴が貴族のボンボンの訳ねえだろう。
こんな立派な屋敷に住めるのはアルト姐さんとマロンのおかげだよ。」
タロウって、中二病が完治したようで言動がすっかり謙虚になったね。
「タロウがこの大陸にやって来た頃ね。
マロンのボディガードを頼んだのよ。
それと引き換えに身寄りのないタロウに多少の便宜を図ったの。
マロンがここの女王になる時も色々と働いてくれてね。
その功績でこの屋敷を下賜されたのよ。」
アルトのおかげだと言われて気を良くしたのか、アルトが色々と説明してくれたんだ。
「ふーん、アルトお姉さまの手助けがあったとはいえ。
自力でこの屋敷を手に入れたとは見直したわ。
貧相な外見に反して、若いのに中々やるじゃん。
それでこそ、ハゥフルを安心して預けられるってものよ。」
ムルティがその小っこい手でタロウの肩をポンポンと叩きながら言ってたよ。
「……。」
それを聞いていたハゥフルは、相変わらず無口だった。
でも、ムルティに『安心して預けられる』と言われて恥ずかしそうに顔を赤らめてた。
何でムルティが、目覚めた早々自分の森を放って、ここまで一緒に来たかと言うと。
『水底の一族』の姫ハゥフルがタロウについて行きたいと望んだから。
タロウのことがお気に召したムルティは子を産むまで側に居たいと言ったんだ。
最初、ムルティはダメだと言って止めたよ。
『水底の一族』そのものがか弱いことに加えて、ハゥフルは気が弱いから。
悪い人間に狙われたら、身を護ることが出来ないって。
でも、気弱で引っ込み思案のハゥフルにしては珍しく引こうとしなかったの。
そんな時、人の街に興味を持った『歌声の一族』のシレーヌお姉さんが言い出したんだ。
自分が護衛としてついて行くから心配には及ばないって。
「なあに、ハゥフルに何かあれば私が護ってやるから。
ムルティ様も大船に乗ったつもりでいて良いよ。
そんな貧相な男に頼らずとも、私一人でハゥフルの護衛は十分だぜ。」
「シレーヌはシレーヌで心配なのよ。
むしろ、ハゥフルよりシレーヌの方が心配なくらいよ。
良いこと、この大陸では絶対に男を食べたらダメだからね。
アルトお姉さまやマロンちゃんに迷惑かけたら承知しないわよ。」
シレーヌお姉さんは一度人の住む町を見てみたいと思っていたようで。
ハゥフルがタロウについて行きたいと望んだのをこれ幸いと利用した訳なの。
確かに、『歌声の一族』の歌声には男を骨抜きにする力が有るみたいだから。
シレーヌお姉さんが護衛に就けば安心だろうけど。
ただ、この一族はこの一族で色々と問題があるからね…。
「心配しなくても大丈夫だって。
アルト様のおかげで、子供の二、三人くらい産めるだけの栄養は付けて来たから。」
おいら達がヌル王国に行って戻ってくるまでの間に、放牧地に放した男を何人食べたのかは知らないけど。
今まで二百年以上人間の男を食べてなかった分も補って余るほど食べて来たんだって。
だから、また何年か食べなくても我慢できるだなんて言ってるよ。
普段、自己主張しようとしないハゥフルが強く望んでいたからね。
ムルティも出来るだけ叶えてあげたいと考えたみたい。
シレーヌお姉さんが護衛するならと、ムルティも折れたんだ。
「ホント、頼むよ。
絶対にこの大陸で男の人を捕食しちゃダメだよ。
おいらのお膝元で問題を起こされたら困るからね。」
おいらからもシレーヌお姉さんに釘を刺しておいたよ。
男の人の行方不明事件とか、食べ残しを放置して猟奇殺人事件とか。
そんな事件を起こされたら堪らないからね。
**********
「でもよ、本当に大丈夫なんだろうな。
ハゥフルもシレーヌ姉さんも、陸に上がっていられるのは一晩くらいなんだろう。
一応、二人ために海沿いの家を用意するつもりだが、すぐって訳には行かないぞ。」
タロウは今更ながらムルティ達にそんなことを尋ねたの。
いや、タロウはずっとそれを気にしていて、ついて来ることに難色を示していたんだ。
また、海に入る処を人に目撃されても困るって。
それこそ、人魚狩りだとか言って、ハゥフルを捕獲しようとする連中が出て来ると。
最初は、タロウが子を成せるようになった時に、ムルティが短期間ここに連れてくる予定だったの。
ムルティが居れば、『積載庫』の中に海水ごと入れることが出来るからね。
普段はムルティの『積載庫』に居れば良いしね。
それに、『積載庫』に乗せてもらって沖合まで行って海に入ることも可能だし。
でも、今回はハゥフル達は数年滞在する予定だし、ムルティは一月ぐらいで帰る予定なの。
どうすれば、下半身魚の姿のハゥフルを人目に晒すこと無く、ここで一緒に暮らせるか。
タロウはそのことを心配していたんだ。
タロウは、海沿いにもう一軒家を買って敷地内に海を引き込もうと考えたの。
家の敷地から海に入れば、人魚姿のハゥフルを人目に晒さらずに済むからね。
「家なんて買わなくても良いわよ。
ハゥフルもシレーヌも、この家に住めば良いでしょう。」
ところが、ムルティはそんなことを言ったんだ。
「えっ、でも、ムルティ姉さんはずっとここに居る訳じゃないんだろう?
俺に、毎朝二人を海に送って、毎夕海に迎えに行けと?」
そんなことを尋ねたタロウは、馬車を買わないといけないかとか呟いていたよ。
「はっ? あんた、何を惚けたことを言ってのよ。
ここに、こんなに広い庭があるじゃない。
見たところロクに手入れも出来ている訳じゃないし。
ここを有効利用すれば良いじゃない。」
タロウの問い掛けに答えたムルティは、裏庭のど真ん中に大穴を開けたよ。
どうやら、中庭の土を『積載庫』に放り込んだみたい。
「うん? この穴の中に海水を入れるのか?
こんな大穴を満たすんじゃ、大仕事だぞ。
荷車に樽を目一杯積んでも何往復することになるやら。」
タロウが大穴を覗き込みながらそんな愚痴を漏らすと。
「あんた、本当のバカなの。
海水を溜めただけじゃ、ダメに決まってるじゃない。
すぐに水が汚れて二人が住めなくなるわ。
こうするのよ。」
ムルティはそう言うと穴の中に降りて行ったんだ。
そして、ズンズン穴を掘り下げて…。
「やっと、岩盤が出て来たわ。
もう少し掘り下げれば平気かしら…。」
なんて声が聞こえて来たかと思えば…。
「さてと、ぶち抜くわよ!」
今度は威勢の良い声が聞こえて来たよ。
それからしばらくして…。
「おい、何だこれ? 何か地響きがするぞ。」
タロウの言葉通り、ブルブルと地面が小刻みに振動し始めたの。
すると、ムルティが大慌てで穴から飛び出て来たよ。
「危ない、危ない。
一仕事終えて、ぼうっとしてたら。
巻き込まれるところだったわ。」
そんなムルティの声に続いて、ドバッと凄い飛沫を上げて大穴から水が迸ったの。
「だああっ…。何じゃこりゃ!」
飛沫を上げながら大穴の中の水位が上がり…。
あっという間に地面近くまで水面が近付いて来たよ。
「しょっぱい、これ海水?」
水面に指をつけて舐めてみると、強い塩味がしたよ。
「そうよ、この穴、海まで繋げたの。
これなら、二人はここから自由に海に出られるでしょう。
この穴に棲んでも良いと思うわ。
水は自然と入れ替わるから、何時でもキレイだしね。」
ムルティは二人がこの屋敷に住めるようにここまで海を引いて来たみたい。
「ねえ、ここから海まで繋げちゃって平気なの?
途中で陥没事故でも起こったら大惨事になるよ。」
この穴、大分深いみたいだから、途中にある家や道が陥没したら大変なことになるよ。
そこへ人が落ちたら絶対に上がってこれないと思う。
「そんな心配しなく大丈夫だって。
丈夫な岩盤まで掘り下げてから、横へ伸ばして海につないだから。」
結界と言い、この大穴と言い、ムルティは力業が得意だね。
おいらがムルティに対しそんな感想を抱いていると。
「少し疲れたわね。なんか眠くなったわ。」
そんな呟きを漏らした直後、ムルティはポトッと地面に落ちたよ。
慌てて拾い上げると…。
「スヤ、スヤ。」
「余程疲れたのね。
気持ち良さそうに眠っちゃって…。」
おいらの手のひらの上で眠るムルティを見て、アルトは優しい顔で微笑んでいたよ。
いや、そんなに悠長にしていて良いの?
おいら、嫌だよ、ここで三百年も眠り続けられたら…。
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