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第十六章 里帰り、あの人達は…
第469話【閑話】疑似家族生活の始まり
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その日、私の胸に飛び込んできたのは、誰あろうこの国のファーストレディであった。
私の胸の中で「会いとうございました。」と繰り返すミント様。
そんな彼女が愛おしくて、私はそっと彼女のことを抱きしめて…。
「お久しぶりです、ミント様。
叶わぬ想いとは知りつつも。
また、こうして抱きしめたいと切望していました。
願いが叶って、あなたが私の腕の中にいるなんて夢のようです。」
「そう言ってもらえて嬉しいですわ。
でも、少し違いますよ。
あの日のように『ミント』とお呼びください。
ミント『様』は嫌ですわ。
言う事を聞いてくれないと、拗ねちゃいますよ。」
呼び捨てにするようにお強請りして、小悪魔のような笑みを浮かべたミント様。
その笑顔は、とうに四十を過ぎているとは思えぬほどチャーミングで…。
まるで、二十余年前から時間を跳び越えてやって来たのではと、錯覚させるほど若々しく見えたのだった。
二人を隔てていた二十余年の月日を埋めるように抱擁を続けていると。
「母上、如何に屋敷の敷地内とは言え。
ここでは、何処に人目があるやも知れません。
ひとまず、館の中に場所を移しませんか。」
黒髪の青年から場所を移すようにと勧められたよ。
確かに、敷地の外にいるタロウ君から私達父娘の姿が丸見えだったのだ。
広い庭とは言え、私とミント様の抱擁はフェンス際を歩く人の目にも留まることだろう。
「そうですね。
私としたことが、はしたない姿をお見せして恥ずかしいです。
カズト様とお目に掛かれた嬉しさの余り、我を忘れてしまいました。
カズト様、よろしければ家の中に入れて頂けませんこと。」
少し恥じらうような仕種をみせたミント様は、上目遣いで尋ねてきたよ。
もちろん私に否は無く、館の中に招き入れたのだ。
リビングルームに場所を移すと、私は改めてミント様に歓迎の言葉を掛けたのだが。
それに答えたミント様は、如何に私に恋焦がれていたかを訴えて再び私にギュッと抱きついてきたよ。
その時の私は感無量、男冥利に尽きると感じていたよ。
すると。
「あのう…、二人の世界に浸っているところに、水を差すようで恐縮なのですが…。
私にも、自己紹介させて頂けませんか?」
黒髪の青年が遠慮がちに私に声をかけてきたのだ。
彼が何者なのかは、言われなくとも分かってはいたのだが…。
「ああ、これは大変失礼した。
お客様を放っておいて、申し訳ない。
私はこの家の主で、和人と申します。
あなた様は?」
一応礼儀だし、確認の意味も込めて青年の素性を尋ねたよ。
「初めまして。
私は、カズヤ・ド・トアール。
そちらの女性の長男で、トアール国の王太子です。
公言することは出来ませんが、『タネ』はあなたです。」
公言出来ないと言うが、ここには十人以上が人がいるし。
もはや公言しているようなものではないかと思ったのだが。
どうやら、ここに居合わせた者は既に事情を知っている様子で驚きもしなかったよ。
まあ、この世界では珍しい黒髪と言うだけでも、私の子であることはほぼ間違いないのだが。
何よりも、私の若い頃にそっくりなのだ。
まるで、若い頃の写真でも見ているような錯覚を覚えたほどにな。
しかも、名前が『カズヤ』だなんて、私の子だと言わんばかりではないか。
カズヤとカズミが並んでいると、誰もが兄妹だと信じて疑わないと思うぞ。
**********
さて、お客さん二人の素性を知ったカズミであるが…。
正直、王后と王太子が家に滞在するなんて厄介なことは勘弁して欲しいと思った様子で。
「事情は呑み込めましたが。
王后様も、王太子様もご滞在はどうなされるのでしょうか。
最近賑やかになったとは言うものの、所詮は辺境の町。
この町には、王侯貴族がご滞在されるような宿はございませんが。」
遠回しに、この家には泊めたくないとカズミは言ったのだが。
「それでお願いなのですが、この家に滞在させていただく訳には参りませんか。
もちろん、相応の謝礼はさせて頂くつもりです。」
カズヤ殿下の返答は、カズミの願いを打ち砕くものだったよ。
それに対して。
「いえ、謝礼などは必要ございませんが。
何分ここは、私達一般市民の暮らす家でございまして。
王族の方にご滞在いただくには、いささか無用心なのです。
もちろん、私も騎士の端くれ。
もしもの時は身を挺してお護りする覚悟ではございますが。」
カズミは警備上の差し障りがあるとの理由で断りを入れようとしてたのだが。
どうやら、お二人の護衛については領主のライムさんが気を利かせたようだった。
騎士団長のエクレア嬢を二人の護衛として付けてくれたし。
この町の駐在している騎士を臨機応変に護衛に組み込むようにと、エクレア嬢に指示したらしい。
結局、カズミの抵抗むなしく、二人は我が家に滞在することになったのだ。
エクレア嬢は、その日早速、最年少の騎士スフレちゃんを護衛としてこの館に連れて来たよ。
「そんな訳で、カズミさん、暫くお世話になるのでよろしく頼みます。
そうだ、私達はお忍びで来ているので、殿下とか呼ばれては困るのだ。
せっかく血が繋がっているのだから、お兄ちゃんと呼んでもらえないか。
私は一人っ子なので、子供の頃に兄弟が欲しいと思っていたのだ。」
カズヤ殿下の無茶振りに、カズミは難色を示していたが…。
余りにしつこく要求されたため、数日の内には折れて「お兄様」と呼ぶようになったよ。
二人が我が家に滞在すると決まると、カズミは部屋の用意をしようとしたのだが。
「申し訳ないのですけど。
私はカズト様と同じ部屋に滞在させて頂きたいのですが。
ねえ、カズト様、よろしいでしょう?」
ミントさん様は、私の胸にしな垂れ掛かったまま、尋ねて来たのだ。
上目遣いで強請ってくるミント様の愛らしい仕草に、私はすっかり魅了されてしまった。
即行で承諾した私を、カズミは白い目でみていたよ。
どうやら、また、カズミの評価を下げてしまったらしい…。
それでもカズミは、嬉しそうにしているミント様を無碍には出来なかったようで。
「ふっ、お父さんも仕方のない人ですね。
お后様の事は見なかったことにします。
どうぞ、お気の済むまで滞在なさってくださいませ。
でしたら、今晩は何か精の付く食事を作りましょうか。」
ため息交じりにそんな言葉を口して、私とミント様の仲を認めてくれたよ。
こうして、私とカズミに、ミント様とカズヤ殿下を加えた束の間疑似家族生活は始まったのだ。
**********
そして、ミント様がやって来た最初の晩のこと。
マロンがやらかしてくれたよ。
良かれと思ったのだろうが、『スッポン』の肉を大量に置いていったのだ。
すっぽん料理に詳しいシフォンさんを付けてな。
その日の夕食は、スッポンのフルコースだったよ。
食べている最中から体が火照ってしまい…。
夕食後、ミント様から風呂に誘われたのだが、正直困った。
還暦をとうに過ぎたくせして、節操なく『おっき』しているのだから…。
渋る私に対して。
「カズト様、やはり、私が押し掛けたのは迷惑でしたか?
四十過ぎの下り坂の女と一緒にお風呂に入る気にはなれませんか。」
ミント様は悲しそうな目をして、拗ねるような仕種をしたのだ。
その姿に、私は罪悪感を感じてしまい。
「いえ、決して、そのようなことはございません。
むしろ、嬉し過ぎて理性の歯止めが効かなくなる恐れがあると言うか…。
何を見ても、軽蔑しないでくださいよ。」
一応、断りを入れたうえで、一緒に入浴することを承諾したのだ。
「まあ、素敵!
本当に逞しい…。
老いてますます盛んとは、カズト様のような事を言うのですね。
あの頃より、更にお元気な様子で私も嬉しいです。」
隻腕の私を気遣って、ミント様が服を脱がせてくれたのだが…。
無節操に『おっき』した私を見て、軽蔑するどころか、目を輝かせていたよ。
ミントさんは、とても期待に満ちた目をして、優しく撫でてくれのだ。
この時、『理性』という名の心のダムは、煩悩という名の激流の前に決壊寸前だったよ。
私の胸の中で「会いとうございました。」と繰り返すミント様。
そんな彼女が愛おしくて、私はそっと彼女のことを抱きしめて…。
「お久しぶりです、ミント様。
叶わぬ想いとは知りつつも。
また、こうして抱きしめたいと切望していました。
願いが叶って、あなたが私の腕の中にいるなんて夢のようです。」
「そう言ってもらえて嬉しいですわ。
でも、少し違いますよ。
あの日のように『ミント』とお呼びください。
ミント『様』は嫌ですわ。
言う事を聞いてくれないと、拗ねちゃいますよ。」
呼び捨てにするようにお強請りして、小悪魔のような笑みを浮かべたミント様。
その笑顔は、とうに四十を過ぎているとは思えぬほどチャーミングで…。
まるで、二十余年前から時間を跳び越えてやって来たのではと、錯覚させるほど若々しく見えたのだった。
二人を隔てていた二十余年の月日を埋めるように抱擁を続けていると。
「母上、如何に屋敷の敷地内とは言え。
ここでは、何処に人目があるやも知れません。
ひとまず、館の中に場所を移しませんか。」
黒髪の青年から場所を移すようにと勧められたよ。
確かに、敷地の外にいるタロウ君から私達父娘の姿が丸見えだったのだ。
広い庭とは言え、私とミント様の抱擁はフェンス際を歩く人の目にも留まることだろう。
「そうですね。
私としたことが、はしたない姿をお見せして恥ずかしいです。
カズト様とお目に掛かれた嬉しさの余り、我を忘れてしまいました。
カズト様、よろしければ家の中に入れて頂けませんこと。」
少し恥じらうような仕種をみせたミント様は、上目遣いで尋ねてきたよ。
もちろん私に否は無く、館の中に招き入れたのだ。
リビングルームに場所を移すと、私は改めてミント様に歓迎の言葉を掛けたのだが。
それに答えたミント様は、如何に私に恋焦がれていたかを訴えて再び私にギュッと抱きついてきたよ。
その時の私は感無量、男冥利に尽きると感じていたよ。
すると。
「あのう…、二人の世界に浸っているところに、水を差すようで恐縮なのですが…。
私にも、自己紹介させて頂けませんか?」
黒髪の青年が遠慮がちに私に声をかけてきたのだ。
彼が何者なのかは、言われなくとも分かってはいたのだが…。
「ああ、これは大変失礼した。
お客様を放っておいて、申し訳ない。
私はこの家の主で、和人と申します。
あなた様は?」
一応礼儀だし、確認の意味も込めて青年の素性を尋ねたよ。
「初めまして。
私は、カズヤ・ド・トアール。
そちらの女性の長男で、トアール国の王太子です。
公言することは出来ませんが、『タネ』はあなたです。」
公言出来ないと言うが、ここには十人以上が人がいるし。
もはや公言しているようなものではないかと思ったのだが。
どうやら、ここに居合わせた者は既に事情を知っている様子で驚きもしなかったよ。
まあ、この世界では珍しい黒髪と言うだけでも、私の子であることはほぼ間違いないのだが。
何よりも、私の若い頃にそっくりなのだ。
まるで、若い頃の写真でも見ているような錯覚を覚えたほどにな。
しかも、名前が『カズヤ』だなんて、私の子だと言わんばかりではないか。
カズヤとカズミが並んでいると、誰もが兄妹だと信じて疑わないと思うぞ。
**********
さて、お客さん二人の素性を知ったカズミであるが…。
正直、王后と王太子が家に滞在するなんて厄介なことは勘弁して欲しいと思った様子で。
「事情は呑み込めましたが。
王后様も、王太子様もご滞在はどうなされるのでしょうか。
最近賑やかになったとは言うものの、所詮は辺境の町。
この町には、王侯貴族がご滞在されるような宿はございませんが。」
遠回しに、この家には泊めたくないとカズミは言ったのだが。
「それでお願いなのですが、この家に滞在させていただく訳には参りませんか。
もちろん、相応の謝礼はさせて頂くつもりです。」
カズヤ殿下の返答は、カズミの願いを打ち砕くものだったよ。
それに対して。
「いえ、謝礼などは必要ございませんが。
何分ここは、私達一般市民の暮らす家でございまして。
王族の方にご滞在いただくには、いささか無用心なのです。
もちろん、私も騎士の端くれ。
もしもの時は身を挺してお護りする覚悟ではございますが。」
カズミは警備上の差し障りがあるとの理由で断りを入れようとしてたのだが。
どうやら、お二人の護衛については領主のライムさんが気を利かせたようだった。
騎士団長のエクレア嬢を二人の護衛として付けてくれたし。
この町の駐在している騎士を臨機応変に護衛に組み込むようにと、エクレア嬢に指示したらしい。
結局、カズミの抵抗むなしく、二人は我が家に滞在することになったのだ。
エクレア嬢は、その日早速、最年少の騎士スフレちゃんを護衛としてこの館に連れて来たよ。
「そんな訳で、カズミさん、暫くお世話になるのでよろしく頼みます。
そうだ、私達はお忍びで来ているので、殿下とか呼ばれては困るのだ。
せっかく血が繋がっているのだから、お兄ちゃんと呼んでもらえないか。
私は一人っ子なので、子供の頃に兄弟が欲しいと思っていたのだ。」
カズヤ殿下の無茶振りに、カズミは難色を示していたが…。
余りにしつこく要求されたため、数日の内には折れて「お兄様」と呼ぶようになったよ。
二人が我が家に滞在すると決まると、カズミは部屋の用意をしようとしたのだが。
「申し訳ないのですけど。
私はカズト様と同じ部屋に滞在させて頂きたいのですが。
ねえ、カズト様、よろしいでしょう?」
ミントさん様は、私の胸にしな垂れ掛かったまま、尋ねて来たのだ。
上目遣いで強請ってくるミント様の愛らしい仕草に、私はすっかり魅了されてしまった。
即行で承諾した私を、カズミは白い目でみていたよ。
どうやら、また、カズミの評価を下げてしまったらしい…。
それでもカズミは、嬉しそうにしているミント様を無碍には出来なかったようで。
「ふっ、お父さんも仕方のない人ですね。
お后様の事は見なかったことにします。
どうぞ、お気の済むまで滞在なさってくださいませ。
でしたら、今晩は何か精の付く食事を作りましょうか。」
ため息交じりにそんな言葉を口して、私とミント様の仲を認めてくれたよ。
こうして、私とカズミに、ミント様とカズヤ殿下を加えた束の間疑似家族生活は始まったのだ。
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そして、ミント様がやって来た最初の晩のこと。
マロンがやらかしてくれたよ。
良かれと思ったのだろうが、『スッポン』の肉を大量に置いていったのだ。
すっぽん料理に詳しいシフォンさんを付けてな。
その日の夕食は、スッポンのフルコースだったよ。
食べている最中から体が火照ってしまい…。
夕食後、ミント様から風呂に誘われたのだが、正直困った。
還暦をとうに過ぎたくせして、節操なく『おっき』しているのだから…。
渋る私に対して。
「カズト様、やはり、私が押し掛けたのは迷惑でしたか?
四十過ぎの下り坂の女と一緒にお風呂に入る気にはなれませんか。」
ミント様は悲しそうな目をして、拗ねるような仕種をしたのだ。
その姿に、私は罪悪感を感じてしまい。
「いえ、決して、そのようなことはございません。
むしろ、嬉し過ぎて理性の歯止めが効かなくなる恐れがあると言うか…。
何を見ても、軽蔑しないでくださいよ。」
一応、断りを入れたうえで、一緒に入浴することを承諾したのだ。
「まあ、素敵!
本当に逞しい…。
老いてますます盛んとは、カズト様のような事を言うのですね。
あの頃より、更にお元気な様子で私も嬉しいです。」
隻腕の私を気遣って、ミント様が服を脱がせてくれたのだが…。
無節操に『おっき』した私を見て、軽蔑するどころか、目を輝かせていたよ。
ミントさんは、とても期待に満ちた目をして、優しく撫でてくれのだ。
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