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第十五章 ウサギに乗った女王様
第449話 ビオラちゃんはご満悦みたい
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おいらは、ヴァイオレットお姉さんを近衛騎士団に召し抱えることを伝え。
同時に、ヴァイオレットお姉さんを当主としてお家再興を許すことを告げたんだ。
ヴァイオレットお姉さんの処遇が決まると、お姉さんはビオラちゃんとお母さんに抱き付いたんだ。
そして、ビオラちゃんに言ったの。
「ビオラ、陛下にお礼を申し上げなさい。
陛下の特別の取り計らいで、これからお母さんと一緒に暮らせることになったのよ。」
「???」
でも、ビオラちゃんにはその言い回しは難しいようで、ポカンとしてたの。
「ビオラは、またお母さんと一緒にご飯を食べて、一緒に眠れるのよ。
陛下のおかげなの。」
「ずっと、ままといっしょにいられるの?」
「そうよ。
陛下が、一緒に居させてくれるのよ。」
それで、ヴァイオレットお姉さんはもっと分かり易く話して上げると。
「わーい! ずっと、おかあさんといっしょにいられる!
へいか、ありがとー!」
ビオラちゃんは満面の笑みを浮かべてお礼を言ってくれたの。
「陛下、この度は特別のお取り計らいに感謝申し上げます。
この娘達の父親が、ヒーナルによる謀反の際に起こした民の虐殺の罪で裁かれたとき。
私の父は、自分の娘が罪人の妻となっている事は家の恥だと言いまして。
お家が取り潰されるや、すぐに離縁させられました。
本当は娘二人と共に辺境へ赴くつもりでしたのに、無理やり実家に連れ戻されたのです。
こうして、また、娘二人を抱きしめることが出来るなんて夢のようです。」
二人のお母さんが、目に涙を溜めて感謝の言葉を口にしたの。
離縁する際に、ならば娘二人も引き取って欲しいと懇願したそうだけど。
実家からは、けんもほろろに拒絶されたそうだよ。
罪人の血を引く子供など家には足一歩入れさせないと言われたそうだよ。
事程左様に不名誉なことなんだね、貴族にとって罪を犯してお家取り潰しになるってのは。
**********
数日後、王宮内にある近衛騎士団の事務所兼詰め所を訪ねると。
「陛下、いらっしゃいませ。
ヴァイオレットちゃんを、私に付けてくれて有り難うございます。
この娘、とっても気が利くので助かってます。」
近衛騎士団長のムース姉ちゃんが上機嫌で迎えてくれたよ。
ヴァイオレットお姉さんは、採用する時に本人に伝えたようにムース姉ちゃんの補佐に充てたんだ。
肩書は、近衛騎士団長秘書(見習い)だよ。
ヴァイオレットお姉さんは荒事が苦手な様子だから、基本内勤で騎士団の事務仕事をしてもらう事にしたの。
今まではムース姉ちゃん一人で近衛騎士団の事務をこなしてたけど。
目が回るほど忙しいって言われて、増員を要求されていたんだ。
ヴァイオレットお姉さんが仕事を選んでいる時も、ムース姉ちゃんは勧誘してたしね。
勿論、近衛騎士団で採用するので、騎士として働けるようにもなってもらうよ。
ムース姉ちゃんと一緒に、近衛騎士団の訓練に毎日参加してもらっているの。
最低限戦えるようになって貰うと伝えたら、ヴァイオレットお姉さんは不安そうにしていたんだ。
『生命の欠片』を渡して、レベル三十まで一気に底上げしたら、凄く驚いていたよ。
おいらの護衛騎士がとても華奢なのに滅茶苦茶強い理由が分かったと納得してたよ。
「どう、新しい生活は?
ビオラちゃんは、お母さんと一緒でご機嫌かな?」
おいらがヴァイオレットお姉さんに尋ねると。
「はい、ビオラはあれからとても楽しそうにしています。
辺境の村では、母が恋しいとずっと塞ぎ込んでいましたので。
あんな楽しそうなビオラを見るのは本当に久しぶりです。」
「そう、それは良かったよ。
お母さんから貰った縫いぐるみをあんなに大切にしていたものね。
相当、寂しい思いをしていたんだろうね。」
「それと、ビオラは新しい家をとても喜んでいます。
あんな素敵なお庭のある家を下賜してくださり、感謝しております。
さっそく、母と一緒に花壇に花の種を蒔いてましたし。
母に膝枕してもらって、庭の木陰でお昼寝するのが。
今、一番にお気に入りみたいです。」
ヴァイオレットお姉さんの住む家だけど。
実は、以前住んでいた家も国が没収したまま手付かずになっていたんだ。
そこを返して上げても良かったんだけど。
でも、過去からのしがらみを断ちたかったものだから。
ヴァイオレットお姉さんが、新たな貴族家を創設する形にしたし。
家屋敷も別の場所に下賜することにしたの。
ヴァイオレットお姉さんの父親が当主だった家は、取り潰したままだよ。
質の悪い親類縁者が寄って来て、ややこしい権利を主張されたら困るからね。
その代わりと言ったら何だけど、従来の家より少し良い家を下賜するとにしたよ。
騎士の家を沢山取り潰して没収した家屋敷は、沢山余っているから。
ヴァイオレットお姉さんが王宮に通うのが便利な立地で。
ビオラちゃんが、駆け回わって遊べる広いお庭が付いている屋敷を選んだんだ。
「そうそう、昨日、新人騎士の研修でウサギを捕まえたんです。
昨日、ウサギを連れて帰ったら、ビオラは大喜びでした。」
昨日、ヴァイオレットお姉さんは新人近衛騎士の恒例となっているウサギ捕獲研修に挑んだらしいの。
自分の騎乗するウサギを、草原で捕獲するのが課題の研修だね。
無事捕獲できたようで、早速家に連れて帰ったみたい。
「陛下はウサギを連れて辺境の村に来られたでしょう。
ビオラは、それを羨ましそうに見ていたのですが。
あの時、ウサギと遊びたいと思っていたらしくて。
自分も乗ってみたいとせがむのです。
それで乗せた上げたら、中々降りようとしなくて。
結局、陽が暮れるまで付き合わされました。
以前の家は余り庭が広くなかったので。
ウサギに乗って走りまわることなどできなかったでしょう。
あの家を下賜して戴けて、本当に良かったです。」
おいらの近衛騎士は全員自分が騎乗するウサギを持っているのだと。
ビオラちゃんに教えてあげたらしいの。
そしたら。
「このえになったら、うさぎさんをかえるの?
じゃあ、ビオラも、おおきくなったらこのえになる!」
ビオラちゃんは、満面の笑みを浮かべて宣言したらしいよ。
そうだね、じゃあ、ビオラちゃんにもおいらの護衛になってもらおうかな。
まあ、母娘一緒に、仲良く暮らせるようになって良かったよ。
これで、最初の地方視察のケリはついたかな…。
**********
お読み頂き有り難うございます。
明日は所要のため、一日投稿をお休みさせて頂きます。
明後日は通常通り投稿しますので、よろしくお願いします。
同時に、ヴァイオレットお姉さんを当主としてお家再興を許すことを告げたんだ。
ヴァイオレットお姉さんの処遇が決まると、お姉さんはビオラちゃんとお母さんに抱き付いたんだ。
そして、ビオラちゃんに言ったの。
「ビオラ、陛下にお礼を申し上げなさい。
陛下の特別の取り計らいで、これからお母さんと一緒に暮らせることになったのよ。」
「???」
でも、ビオラちゃんにはその言い回しは難しいようで、ポカンとしてたの。
「ビオラは、またお母さんと一緒にご飯を食べて、一緒に眠れるのよ。
陛下のおかげなの。」
「ずっと、ままといっしょにいられるの?」
「そうよ。
陛下が、一緒に居させてくれるのよ。」
それで、ヴァイオレットお姉さんはもっと分かり易く話して上げると。
「わーい! ずっと、おかあさんといっしょにいられる!
へいか、ありがとー!」
ビオラちゃんは満面の笑みを浮かべてお礼を言ってくれたの。
「陛下、この度は特別のお取り計らいに感謝申し上げます。
この娘達の父親が、ヒーナルによる謀反の際に起こした民の虐殺の罪で裁かれたとき。
私の父は、自分の娘が罪人の妻となっている事は家の恥だと言いまして。
お家が取り潰されるや、すぐに離縁させられました。
本当は娘二人と共に辺境へ赴くつもりでしたのに、無理やり実家に連れ戻されたのです。
こうして、また、娘二人を抱きしめることが出来るなんて夢のようです。」
二人のお母さんが、目に涙を溜めて感謝の言葉を口にしたの。
離縁する際に、ならば娘二人も引き取って欲しいと懇願したそうだけど。
実家からは、けんもほろろに拒絶されたそうだよ。
罪人の血を引く子供など家には足一歩入れさせないと言われたそうだよ。
事程左様に不名誉なことなんだね、貴族にとって罪を犯してお家取り潰しになるってのは。
**********
数日後、王宮内にある近衛騎士団の事務所兼詰め所を訪ねると。
「陛下、いらっしゃいませ。
ヴァイオレットちゃんを、私に付けてくれて有り難うございます。
この娘、とっても気が利くので助かってます。」
近衛騎士団長のムース姉ちゃんが上機嫌で迎えてくれたよ。
ヴァイオレットお姉さんは、採用する時に本人に伝えたようにムース姉ちゃんの補佐に充てたんだ。
肩書は、近衛騎士団長秘書(見習い)だよ。
ヴァイオレットお姉さんは荒事が苦手な様子だから、基本内勤で騎士団の事務仕事をしてもらう事にしたの。
今まではムース姉ちゃん一人で近衛騎士団の事務をこなしてたけど。
目が回るほど忙しいって言われて、増員を要求されていたんだ。
ヴァイオレットお姉さんが仕事を選んでいる時も、ムース姉ちゃんは勧誘してたしね。
勿論、近衛騎士団で採用するので、騎士として働けるようにもなってもらうよ。
ムース姉ちゃんと一緒に、近衛騎士団の訓練に毎日参加してもらっているの。
最低限戦えるようになって貰うと伝えたら、ヴァイオレットお姉さんは不安そうにしていたんだ。
『生命の欠片』を渡して、レベル三十まで一気に底上げしたら、凄く驚いていたよ。
おいらの護衛騎士がとても華奢なのに滅茶苦茶強い理由が分かったと納得してたよ。
「どう、新しい生活は?
ビオラちゃんは、お母さんと一緒でご機嫌かな?」
おいらがヴァイオレットお姉さんに尋ねると。
「はい、ビオラはあれからとても楽しそうにしています。
辺境の村では、母が恋しいとずっと塞ぎ込んでいましたので。
あんな楽しそうなビオラを見るのは本当に久しぶりです。」
「そう、それは良かったよ。
お母さんから貰った縫いぐるみをあんなに大切にしていたものね。
相当、寂しい思いをしていたんだろうね。」
「それと、ビオラは新しい家をとても喜んでいます。
あんな素敵なお庭のある家を下賜してくださり、感謝しております。
さっそく、母と一緒に花壇に花の種を蒔いてましたし。
母に膝枕してもらって、庭の木陰でお昼寝するのが。
今、一番にお気に入りみたいです。」
ヴァイオレットお姉さんの住む家だけど。
実は、以前住んでいた家も国が没収したまま手付かずになっていたんだ。
そこを返して上げても良かったんだけど。
でも、過去からのしがらみを断ちたかったものだから。
ヴァイオレットお姉さんが、新たな貴族家を創設する形にしたし。
家屋敷も別の場所に下賜することにしたの。
ヴァイオレットお姉さんの父親が当主だった家は、取り潰したままだよ。
質の悪い親類縁者が寄って来て、ややこしい権利を主張されたら困るからね。
その代わりと言ったら何だけど、従来の家より少し良い家を下賜するとにしたよ。
騎士の家を沢山取り潰して没収した家屋敷は、沢山余っているから。
ヴァイオレットお姉さんが王宮に通うのが便利な立地で。
ビオラちゃんが、駆け回わって遊べる広いお庭が付いている屋敷を選んだんだ。
「そうそう、昨日、新人騎士の研修でウサギを捕まえたんです。
昨日、ウサギを連れて帰ったら、ビオラは大喜びでした。」
昨日、ヴァイオレットお姉さんは新人近衛騎士の恒例となっているウサギ捕獲研修に挑んだらしいの。
自分の騎乗するウサギを、草原で捕獲するのが課題の研修だね。
無事捕獲できたようで、早速家に連れて帰ったみたい。
「陛下はウサギを連れて辺境の村に来られたでしょう。
ビオラは、それを羨ましそうに見ていたのですが。
あの時、ウサギと遊びたいと思っていたらしくて。
自分も乗ってみたいとせがむのです。
それで乗せた上げたら、中々降りようとしなくて。
結局、陽が暮れるまで付き合わされました。
以前の家は余り庭が広くなかったので。
ウサギに乗って走りまわることなどできなかったでしょう。
あの家を下賜して戴けて、本当に良かったです。」
おいらの近衛騎士は全員自分が騎乗するウサギを持っているのだと。
ビオラちゃんに教えてあげたらしいの。
そしたら。
「このえになったら、うさぎさんをかえるの?
じゃあ、ビオラも、おおきくなったらこのえになる!」
ビオラちゃんは、満面の笑みを浮かべて宣言したらしいよ。
そうだね、じゃあ、ビオラちゃんにもおいらの護衛になってもらおうかな。
まあ、母娘一緒に、仲良く暮らせるようになって良かったよ。
これで、最初の地方視察のケリはついたかな…。
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