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第十五章 ウサギに乗った女王様
第439話 お久しぶりのムース姉さん
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ヴァイオレットお姉さんが冷静さを取り戻したので、改めて仕事を紹介することにしたよ。
おいらが紹介する仕事は実際どんなことをしているか、それを説明しようとすると。
「陛下、我がままを申し上げるようで恐縮ですが…。
一度、実際のお仕事を見ながらご説明頂けないでしょうか。
やはり、どんな職場かこの目で確かめませんと、判断できません。」
ヴァイオレットお姉さんから、そんな要望が発せられたの。
「そうだね、まだ時間もあるし、少し職場を見学してもらおうか。
おいらも久しぶりに父ちゃんの顔を見たいと思っていたところだし。
冒険者管理局の事務所も訪ねてみよう。」
おいらが要望を受け入れると。
「じゃあ、最初は近衛騎士団からだな。
俺は、ジェレ、陛下の専属護衛で近衛騎士の隊長格だ。
隣りいるルッコラは俺と同格で、後のトルテとタルトは部下になる。
俺達は、常に陛下のお側に侍り、陛下に刃を向ける不届き者を斬り捨てるのが仕事だ。
陛下に仇なす者に、血の制裁を加えるのだ。」
いや、そんな、逆らう人を問答無用で斬り捨てたら、恐怖政治だよ…。
バキン!
「あ、痛たぁ!」
ジェレ姉ちゃんの背後に目を向けると、静かに背後に近寄って来たムース姉さんが立ってたよ。
どうやら、書類を挟んだ木の板でジェレ姉ちゃんの頭を叩いたみたい。
そして。
「お姉様、そんな説明では近衛騎士が狂犬の集団だと誤解されますよ。
ほら、その娘、引いちゃってるではありませんか。
陛下がお帰りになったと耳にし、ご挨拶に伺ってみれば…。
お姉様、何て人聞きの悪いことを吹き込んでいるのですか。」
呆れ顔でジェレ姉ちゃんを叱るムース姉さん。
「ムース姉さん、久し振り。
長い間、留守にしちゃってゴメンね。
紹介するよ。
今回の視察で出会って、連れて来た人達なんだ。
ヴァイオレットさんとビオラちゃん姉妹。
それとマルグリットさん。」
「陛下、御帰還をお慶び申し上げます。
ご無事で何よりでございます。
はい、存じ上げております。
先程からコッソリ窺っておりましたので。
何やら、タロウ君をいじって遊んでおられたので。
私も楽しく拝聴しておりました。」
ムース姉さん、少し前にやって来てタロウのプライバシーを暴露している会話を聞いていたらしい。
面白い話を聞かせてもらったって表情で、目を細めていたよ。
「ヴァイオレットさんね、初めまして。
私はムース。陛下より近衛騎士団長を拝命しております。
そこにいる狂犬みたいな騎士の実の妹でございます。
少し、近衛騎士の仕事を説明させていただきますね。
姉の説明では誤解を与えそうですので。」
おいらが指示するまでもなく、ムース姉さんは近衛騎士の説明をしてくれたよ。
タロウをいじってる時から話を聞いていたようなので、自分の役割を分かってたみたい。
おいらが人を殺めることを好まないことも、ムースお姉さんはちゃんと話してくれたよ。
近衛騎士団は出来る限り荒事を避けているし。
やむを得ず荒事になる場合も、相手に致命的な怪我は負わせないようにしているってね。
「陛下の護衛と王宮の警護は分かりますが…。
王都の治安維持も近衛騎士の仕事なのですか?」
ヴァイオレットお姉さんは意外そうな口調で尋ねたの。
近衛騎士と言えば、王様の後ろで偉そうに侍っているイメージだったみたい。
王都の中を見回って、無法者を取り締まったり、迷子の保護をしたり、時にはお年寄りの荷物を運んであげたり。
そんな近衛騎士の活動を耳にして、ヴァイオレットお姉さんは意外に感じたみたい。
治安維持と聞いて、最初は市中の不満分子を弾圧するのかと思ったらしいよ。
「そうですよ。
近衛騎士団は陛下の御要望で女性のみで組織しています。
厳つい騎士が市中を巡回すると民衆は怯えてしまうではないですか。
その点、女性騎士が巡回して不逞の輩を取り締っていれば。
民衆から歓迎されますし、困ったことがあれば相談し易いでしょう。
そうやって、市中に問題が生じてないかを把握せよとの陛下のご意向なのです。」
ヒーナルの治世下、騎士は市民に対する弾圧の手段だったし。
更に、職務をサボって、市中で冒険者まがいの無法を働く者も多かったんだ。
それ故、騎士って王都の民衆から蛇蝎の如く嫌われる存在だったの。
それじゃ、街の人の間で困りごとが起こっていても気付けないからね。
「それは、随分とヒーナルの愚王の治世とは違うのですね。
私の父のようなクズ騎士は、役立たず以外の何者でもなかったようです。」
ムース姉さんの説明を聞いて、ヴァイオレットお姉さんはそんな感想を漏らしてた。
クズ騎士だなんて、よっぽど実の父親を嫌悪していたんだね。
「それで、どうかしら。
近衛騎士団に入団したいのなら、私は大歓迎よ。
あなた、貴族だったのなら、それなりに教育は受けているのでしょう。
今、事務方は私一人なの。
忙しい時は、トルテとタルトに手伝ってもらっているのだけど。
それでも手が足りなくて。
陛下に増員をお願いしようと思っていたところなの。」
ちゃっかり、ムース姉さんは自分の部下に迎い入れたいと思ったようだよ。
「ムース様のお話を伺って、近衛騎士にも心惹かれますが…。
出来れば、他のお仕事の様子も知りたいと思うのです。
それから、何が一番自分に合っているかを判断できればと。」
ヴァイオレットお姉さんは即答を避けて他の仕事も見てみたいと言ったんだ。
ムース姉さん、それを聞いてガッカリしてたよ。
**********
そして、やって来たのは街中にある『冒険者管理局』の事務所。
冒険者登録を受け付けている一階をスルーして、二階の事務所を訪ねると…。
おいらを目にするやいなや、父ちゃんが飛んできておいらをガバッと抱きしめたの。
そして、…。
「マロン! 良く帰って来たな。
ちゃんと、ご飯は食べていたか?
変なものを拾い食いして、お腹を壊したりはしなかったか。
何処か怪我でもしてないだろうな。」
いや、曲がりなりにも公務で出かけたんだよ、拾い食いなんかしないよ。
「陛下、こちらの方は…?」
おいらを抱きしめたまま離そうとしない父ちゃんを見て。
ヴァイオレットお姉さんは困惑した表情で尋ねてきたよ。
「おいらの育ての父ちゃん。
途中三年ほど行方不明になってたけど、十歳まで男手一つで育ててくれたんだ。
冒険者をしていたんで、この国の冒険者の管理指導をお願いしたの。
何処の国、何処の地域でも、不良冒険者の問題は頭痛の種だからね。
父ちゃんに、不良冒険者の取り締まりと矯正指導をやってもらってるの。」
父ちゃんが如何に献身的においらを育ててくれたかを説明し。
それと同時に、父ちゃんがジロチョー親分の薫陶を受けた数少ない真面目な冒険者だと言う事も説明しておいたよ。
ジロチョー親分の薫陶を受けた冒険者の中には、オーマサ、コマーサみたいにおいらのお爺ちゃん達を護って戦った人もいることもね。
「まともな冒険者なんてモノがいたのですね。
冒険者というのは、ならず者の代名詞かと思っていました。
まさか、逆賊ヒーナルから王族を護って殉死した冒険者が居ただなんて。」
すると、そんな言葉を口にして、ヴァイオレットお姉さんは感心してたよ。
「父ちゃんには、不良冒険者を全て矯正して欲しいと思っているの。
そのために、冒険者の登録制度も作ったし、冒険者研修施設も造ったんだ。
登録した冒険者がちゃんと稼げるように、王都の近くに狩場も造ったんだよ。」
おいらが不良冒険者を撲滅するための取り組みについて話すと。
「おう、冒険者研修施設は効果抜群だぜ。
冒険者研修に送り込んだ冒険者の三人に一人はまともな冒険者に更生するからな。
あれよあれよという間に、王都から不良冒険者姿が減っていったぜ。」
それに、タロウが相槌を打ったんだけど。
「あら、それはおかしいのではないですか?
更生したのが三人に一人なら、二人は依然としてならず者じゃないですか。
三人に二人がならず者のままなら、そんなに激減はしないはずでは?」
ヴァイオレットお姉さんがそんなツッコミを入れると、タロウはおいらの方に視線を送ったの。
「ああ、それね。
冒険者研修を受けて、冒険者登録に挫折しちゃった者達はね。
野放しにしておくとまた悪さをしそうだから。
そんな人は『誠心誠意』説得して、辺境の街道整備の仕事に雇い入れたの。
無事冒険者登録が出来た人は、真っ当な冒険者になるし。
出来なかった人は、軒並み辺境へ送られちゃうから。
結果として不良冒険者はグンと減ってるの。」
冒険者研修受講者に関して言えば、不良冒険者の減少率はほぼ百%だよ。
タロウに促されて、おいらがその絡繰りを話すとヴァイオレットお姉さんは引いちゃった。
そして、おいら達を白い目で見てたよ。
嫌だな、強制労働をさせている訳じゃないよ。
人並み以上の給金は払っているし、食事も寝床も別途支給しているんだから。
現にこの前視察に行ったら、送り込んだオッチャンから感謝されたし。
おいらが紹介する仕事は実際どんなことをしているか、それを説明しようとすると。
「陛下、我がままを申し上げるようで恐縮ですが…。
一度、実際のお仕事を見ながらご説明頂けないでしょうか。
やはり、どんな職場かこの目で確かめませんと、判断できません。」
ヴァイオレットお姉さんから、そんな要望が発せられたの。
「そうだね、まだ時間もあるし、少し職場を見学してもらおうか。
おいらも久しぶりに父ちゃんの顔を見たいと思っていたところだし。
冒険者管理局の事務所も訪ねてみよう。」
おいらが要望を受け入れると。
「じゃあ、最初は近衛騎士団からだな。
俺は、ジェレ、陛下の専属護衛で近衛騎士の隊長格だ。
隣りいるルッコラは俺と同格で、後のトルテとタルトは部下になる。
俺達は、常に陛下のお側に侍り、陛下に刃を向ける不届き者を斬り捨てるのが仕事だ。
陛下に仇なす者に、血の制裁を加えるのだ。」
いや、そんな、逆らう人を問答無用で斬り捨てたら、恐怖政治だよ…。
バキン!
「あ、痛たぁ!」
ジェレ姉ちゃんの背後に目を向けると、静かに背後に近寄って来たムース姉さんが立ってたよ。
どうやら、書類を挟んだ木の板でジェレ姉ちゃんの頭を叩いたみたい。
そして。
「お姉様、そんな説明では近衛騎士が狂犬の集団だと誤解されますよ。
ほら、その娘、引いちゃってるではありませんか。
陛下がお帰りになったと耳にし、ご挨拶に伺ってみれば…。
お姉様、何て人聞きの悪いことを吹き込んでいるのですか。」
呆れ顔でジェレ姉ちゃんを叱るムース姉さん。
「ムース姉さん、久し振り。
長い間、留守にしちゃってゴメンね。
紹介するよ。
今回の視察で出会って、連れて来た人達なんだ。
ヴァイオレットさんとビオラちゃん姉妹。
それとマルグリットさん。」
「陛下、御帰還をお慶び申し上げます。
ご無事で何よりでございます。
はい、存じ上げております。
先程からコッソリ窺っておりましたので。
何やら、タロウ君をいじって遊んでおられたので。
私も楽しく拝聴しておりました。」
ムース姉さん、少し前にやって来てタロウのプライバシーを暴露している会話を聞いていたらしい。
面白い話を聞かせてもらったって表情で、目を細めていたよ。
「ヴァイオレットさんね、初めまして。
私はムース。陛下より近衛騎士団長を拝命しております。
そこにいる狂犬みたいな騎士の実の妹でございます。
少し、近衛騎士の仕事を説明させていただきますね。
姉の説明では誤解を与えそうですので。」
おいらが指示するまでもなく、ムース姉さんは近衛騎士の説明をしてくれたよ。
タロウをいじってる時から話を聞いていたようなので、自分の役割を分かってたみたい。
おいらが人を殺めることを好まないことも、ムースお姉さんはちゃんと話してくれたよ。
近衛騎士団は出来る限り荒事を避けているし。
やむを得ず荒事になる場合も、相手に致命的な怪我は負わせないようにしているってね。
「陛下の護衛と王宮の警護は分かりますが…。
王都の治安維持も近衛騎士の仕事なのですか?」
ヴァイオレットお姉さんは意外そうな口調で尋ねたの。
近衛騎士と言えば、王様の後ろで偉そうに侍っているイメージだったみたい。
王都の中を見回って、無法者を取り締まったり、迷子の保護をしたり、時にはお年寄りの荷物を運んであげたり。
そんな近衛騎士の活動を耳にして、ヴァイオレットお姉さんは意外に感じたみたい。
治安維持と聞いて、最初は市中の不満分子を弾圧するのかと思ったらしいよ。
「そうですよ。
近衛騎士団は陛下の御要望で女性のみで組織しています。
厳つい騎士が市中を巡回すると民衆は怯えてしまうではないですか。
その点、女性騎士が巡回して不逞の輩を取り締っていれば。
民衆から歓迎されますし、困ったことがあれば相談し易いでしょう。
そうやって、市中に問題が生じてないかを把握せよとの陛下のご意向なのです。」
ヒーナルの治世下、騎士は市民に対する弾圧の手段だったし。
更に、職務をサボって、市中で冒険者まがいの無法を働く者も多かったんだ。
それ故、騎士って王都の民衆から蛇蝎の如く嫌われる存在だったの。
それじゃ、街の人の間で困りごとが起こっていても気付けないからね。
「それは、随分とヒーナルの愚王の治世とは違うのですね。
私の父のようなクズ騎士は、役立たず以外の何者でもなかったようです。」
ムース姉さんの説明を聞いて、ヴァイオレットお姉さんはそんな感想を漏らしてた。
クズ騎士だなんて、よっぽど実の父親を嫌悪していたんだね。
「それで、どうかしら。
近衛騎士団に入団したいのなら、私は大歓迎よ。
あなた、貴族だったのなら、それなりに教育は受けているのでしょう。
今、事務方は私一人なの。
忙しい時は、トルテとタルトに手伝ってもらっているのだけど。
それでも手が足りなくて。
陛下に増員をお願いしようと思っていたところなの。」
ちゃっかり、ムース姉さんは自分の部下に迎い入れたいと思ったようだよ。
「ムース様のお話を伺って、近衛騎士にも心惹かれますが…。
出来れば、他のお仕事の様子も知りたいと思うのです。
それから、何が一番自分に合っているかを判断できればと。」
ヴァイオレットお姉さんは即答を避けて他の仕事も見てみたいと言ったんだ。
ムース姉さん、それを聞いてガッカリしてたよ。
**********
そして、やって来たのは街中にある『冒険者管理局』の事務所。
冒険者登録を受け付けている一階をスルーして、二階の事務所を訪ねると…。
おいらを目にするやいなや、父ちゃんが飛んできておいらをガバッと抱きしめたの。
そして、…。
「マロン! 良く帰って来たな。
ちゃんと、ご飯は食べていたか?
変なものを拾い食いして、お腹を壊したりはしなかったか。
何処か怪我でもしてないだろうな。」
いや、曲がりなりにも公務で出かけたんだよ、拾い食いなんかしないよ。
「陛下、こちらの方は…?」
おいらを抱きしめたまま離そうとしない父ちゃんを見て。
ヴァイオレットお姉さんは困惑した表情で尋ねてきたよ。
「おいらの育ての父ちゃん。
途中三年ほど行方不明になってたけど、十歳まで男手一つで育ててくれたんだ。
冒険者をしていたんで、この国の冒険者の管理指導をお願いしたの。
何処の国、何処の地域でも、不良冒険者の問題は頭痛の種だからね。
父ちゃんに、不良冒険者の取り締まりと矯正指導をやってもらってるの。」
父ちゃんが如何に献身的においらを育ててくれたかを説明し。
それと同時に、父ちゃんがジロチョー親分の薫陶を受けた数少ない真面目な冒険者だと言う事も説明しておいたよ。
ジロチョー親分の薫陶を受けた冒険者の中には、オーマサ、コマーサみたいにおいらのお爺ちゃん達を護って戦った人もいることもね。
「まともな冒険者なんてモノがいたのですね。
冒険者というのは、ならず者の代名詞かと思っていました。
まさか、逆賊ヒーナルから王族を護って殉死した冒険者が居ただなんて。」
すると、そんな言葉を口にして、ヴァイオレットお姉さんは感心してたよ。
「父ちゃんには、不良冒険者を全て矯正して欲しいと思っているの。
そのために、冒険者の登録制度も作ったし、冒険者研修施設も造ったんだ。
登録した冒険者がちゃんと稼げるように、王都の近くに狩場も造ったんだよ。」
おいらが不良冒険者を撲滅するための取り組みについて話すと。
「おう、冒険者研修施設は効果抜群だぜ。
冒険者研修に送り込んだ冒険者の三人に一人はまともな冒険者に更生するからな。
あれよあれよという間に、王都から不良冒険者姿が減っていったぜ。」
それに、タロウが相槌を打ったんだけど。
「あら、それはおかしいのではないですか?
更生したのが三人に一人なら、二人は依然としてならず者じゃないですか。
三人に二人がならず者のままなら、そんなに激減はしないはずでは?」
ヴァイオレットお姉さんがそんなツッコミを入れると、タロウはおいらの方に視線を送ったの。
「ああ、それね。
冒険者研修を受けて、冒険者登録に挫折しちゃった者達はね。
野放しにしておくとまた悪さをしそうだから。
そんな人は『誠心誠意』説得して、辺境の街道整備の仕事に雇い入れたの。
無事冒険者登録が出来た人は、真っ当な冒険者になるし。
出来なかった人は、軒並み辺境へ送られちゃうから。
結果として不良冒険者はグンと減ってるの。」
冒険者研修受講者に関して言えば、不良冒険者の減少率はほぼ百%だよ。
タロウに促されて、おいらがその絡繰りを話すとヴァイオレットお姉さんは引いちゃった。
そして、おいら達を白い目で見てたよ。
嫌だな、強制労働をさせている訳じゃないよ。
人並み以上の給金は払っているし、食事も寝床も別途支給しているんだから。
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