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第十五章 ウサギに乗った女王様
第402話 ホント、噂をすれば何とかだね…
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エチゴヤの使用人達には近々新しい支店長を送るので、それまで通達に基づいて仕事をするように言っておいたよ。
規則に厳格な支店長を送るので、不正や着服をしないようにと釘を刺しといた。
因みに、用心棒兼商売敵への営業妨害のために雇っていたガラの悪い連中は、全部クビにしたよ。
この町に放置して悪さをされても困るから、アルトの『積載庫』に放り込んでもらった。
王都へ連れ帰って、街道整備にでも送り込もうと思ってるんだ。
と言うことで、おいら達はマイナイ伯爵の館に乗り込むことにしたんだ。
街の一番奥まった場所に、川を背負うようにして館はあったよ。
川では沢山の男達が屈んで作業をしてた、多分砂金取りだね。
その砂金で潤っているのか、伯爵の館はとても大きな宮殿だった。
おいら達を乗せたアルトは、館を囲う塀を飛び越えて敷地の中に侵入したの。
きちんとした手続きをして、正門から訪問するという選択肢は端から無いみたい。
例によってアルトは、建物に沿って飛び窓から室内を覗いて回ったの。
もちろん、目的はマイナイ伯爵の所在を探るためだよ。
そして、二階の南側、バルコニー付の陽当りの良い部屋の中を覗き込むと…。
「先程、騎士共が慌ただしく館を出て行ったようだが。
何か問題でもあったのか?
また愚民共が騒ぎでも起こしたとか?」
装飾過多の服装をした小太りの男が、老執事といった風体のお爺ちゃんに尋ねていたよ。
「はあ、何やら、告知板に不届きな貼り紙をした者が居ったようです。
それを目にした民衆が、町の広場で騒いでいるとのことですな。
エチゴヤの使用人からタレコミがございまして。
勝手に告知板に貼り紙した不届き者を捕縛し。
集まった民衆を解散させようと、騎士達は出て行きました。」
「何だ、それは?
お上の告知板に勝手に貼り紙をしただと。
随分と舐めたマネをしてくれるではないか。
よし、そ奴らを捕らえたら、広場で首を刎ねるとしよう。
最近、調子に乗って騒ぎを起こす愚民共が居るからな。
ちょうど良い見せしめが出来たわい。
そうすれば、愚民共も少しは大人しくなるであろう。」
お爺ちゃんの返答を聞いた小太りの男は、おいら達の首を刎ねるだなんて言ってるよ。
見せしめを作らないといけないほど、この町では騒ぎが起きていたのかね。
「その貼り紙と言うのは、パンの実と塩の値段について書かれたモノのようですぞ。
常々申し上げているではないですか、パンの実一つに銅貨四十枚では民の反感を買うと。
大事になる前に、パンの実の価格をおさげになった方がよろしいかと。
貼り紙に何が書かれていたかまでは聞いておりませんが…。
新王が発布されたパンの実の価格統制令、殿が握り潰してしまいましたが。
あれが民衆に知れたら暴動が起こりますぞ。」
執事らしきお爺ちゃんは、小太りの男を諭したのだけど…。
「何をバカなことを言っておるのだ。
パンの実は毎日誰もが口にするモノなのだぞ。
税が課されたからと言って、食べないで済ませることは出来ないからな。
パンの実に対する課税は、民から金を吸い上げる一番効率的な手段ではないか。
ヒーナル陛下はまっこと良い所に目を付けられた。
なのに、税を廃止し銀貨十枚に価格統制するなどと戯けたことを申しおって。
旧王族の生き残りかなにかは知らぬが。
然したる後ろ盾も無い女王の戯言だ、そんなの放っておけ。」
「殿、そうは申されても…。
この領地がいかな東の辺境とは言っても、絶海の孤島と言う訳でございません。
他領から砂金を採りにやって来る者も多いのです。
価格統制令の事は、いずれ民衆の耳に入ることです。
そうなると民の不満が噴出しますぞ。」
殿と言うことは、この小太りの中年オヤジがマイナイ伯爵で間違いないね。
「ええい、煩い。
爺やは内向きの仕事だけしておれば良いのだ。
この領地の政に口を挟むことは許さんぞ。
民の不満がどうだと言うのだ。
もしそうなれば、首謀者を捕らえて首を刎ねれば良いであろう。
数人、見せしめにすれば、逆らう者もいなくなることだろうよ。」
お爺ちゃんの言葉に伯爵は耳を貸そうとしなかったよ。
**********
おいらが指示したパンの実の価格統制を完全に無視しているマイナイ伯爵。
二人の会話から、御触れを握り潰したのがマイナイ伯爵自身だと判明したので。
アルトは部屋の中に侵入したよ。
そこで、おいら達を『積載庫』から降ろすのかと思っていると…。
「お館様、大変です。
騎士が十名行方不明になっております。
先ほど、騒ぎを収めに町の広場へ向かったのですが。
中々戻らぬ故、様子を見に騎士を遣わせたところ…。
その騎士の報告では、広場の民衆は既に疎らになっているものの。
最初に出動した騎士達は忽然と姿を消してしまい。
この町の何処にも見当たらないとのことです。」
騎士の服装をした男が部屋に駆け込んで来てそんな報告をしたんだ。
「十人もの騎士が消えてしまうなど、バカなことがあるか。
どうせ、その辺の酒場で、仕事をサボっているのであろう。
さもなくば、風呂屋にでもしけこんでおるか。
いつものことではないか。
広場の騒動が収まっているのなら、それで良い。
余り、大袈裟に騒ぎ立てるでない。」
いつものことって…。
この領地の騎士もロクな連中じゃないね、それを容認している領主もとんでもないけど…。
「殿、その様な事では困ります。
騎士達にはもう少し毅然とした態度で。指導して頂きませんと。
騎士は常在戦場を心掛け、いざとなった時は即座に戦える態勢を整えておくもの。
それが昼間から仕事をサボって酒を煽るなどとは、決して許されることではありませんぞ。
騎士達に綱紀粛正をお命じください。」
「ええい、爺は煩いぞ。
そんなに、細かい事を言わなくても良いであろう。
常在戦場などと大袈裟な。
いったい何処に敵があると言うのだ。
騎士の役目など、増長した愚民共を抑え付けることくらいであろう。
騎士の家は、何処も古くから仕えてくれる忠臣ばかりだ。
少しくらいハメを外したからとて、煙たがられること言うまでもあるまいが。」
どうやら、伯爵は身内にはめっぽう甘いようだね。
お爺ちゃんの進言に全く耳を傾ける様子は見られないよ。
まあ、この国も長いこと戦争は無いみたいだし。
最近では大規模な魔物の襲来も、あんまり無いみたいだからね。
ヒーナルが人為的に引きおこしたスタンピードくらい?
そんな状況じゃ、騎士達の気が弛むのも仕方がないのかも知れない。
でも、お爺ちゃんは。
「殿、何故、この町がかくも堅固な城壁に囲まれているのかお忘れですか。
この町の裏に広がる山々は魔物の領域。
いつ魔物が襲ってきても不思議ではないのですぞ。
ここ数代、魔物の襲撃が無いからと言って、油断は禁物ですぞ。」
尚も、領主に騎士達の綱紀粛正を迫ったよ。
「爺は本当に心配性であるな。
親父はおろか、爺さんからも、この町が魔物に襲われたとは聞いたことが無いぞ。
第一、これだけ堅固な城壁があるのだ、魔物なんぞに侵入を許す訳が無かろうに。」
それでも領主は、お爺ちゃんの進言を取り合おうとしなかったの。
それに、幾ら頑丈な城壁があっても、空を飛ぶ魔物には全然意味ないんだけど。
ワイバーンやギーヴルみたいな奴がいるからね。
「殿が守るべき領地はこの町だけではございませんぞ。
城壁に護られてない町や村が殆どなのです。
そんな町や村が魔物の襲撃を受けた時には、すぐさま騎士団を討伐に向かわせるのですぞ。
酒など飲んでいたら、遠征に出られないでは無いですか。」
「そんなのは知らん。
騎士団は、儂とこの町を護るためにあるのだ。
愚民共の町や村の一つ二つ襲われたところで知った事か。
そんなの、自分達で護ればよいであろう。」
こいつ、領主失格だね。
領民の納めてくれる税のおかげで、自分達が食べて行けると言う事を全然認識してないよ。
領主が護ってくれないのなら、領民だって税なんか払いたくないよね。
マイナイ伯爵の言葉が聞くに堪えないので、そろそろ『積載庫』から降ろしてもらおうかと思ってたら。
「キャアーーーーー! 魔物よ!」
館の外から、そんな悲鳴が聞こえてきたんだ。
「ホント、お約束だな。」
おいらの側では、タロウがそんなことを呟いてたよ…。
規則に厳格な支店長を送るので、不正や着服をしないようにと釘を刺しといた。
因みに、用心棒兼商売敵への営業妨害のために雇っていたガラの悪い連中は、全部クビにしたよ。
この町に放置して悪さをされても困るから、アルトの『積載庫』に放り込んでもらった。
王都へ連れ帰って、街道整備にでも送り込もうと思ってるんだ。
と言うことで、おいら達はマイナイ伯爵の館に乗り込むことにしたんだ。
街の一番奥まった場所に、川を背負うようにして館はあったよ。
川では沢山の男達が屈んで作業をしてた、多分砂金取りだね。
その砂金で潤っているのか、伯爵の館はとても大きな宮殿だった。
おいら達を乗せたアルトは、館を囲う塀を飛び越えて敷地の中に侵入したの。
きちんとした手続きをして、正門から訪問するという選択肢は端から無いみたい。
例によってアルトは、建物に沿って飛び窓から室内を覗いて回ったの。
もちろん、目的はマイナイ伯爵の所在を探るためだよ。
そして、二階の南側、バルコニー付の陽当りの良い部屋の中を覗き込むと…。
「先程、騎士共が慌ただしく館を出て行ったようだが。
何か問題でもあったのか?
また愚民共が騒ぎでも起こしたとか?」
装飾過多の服装をした小太りの男が、老執事といった風体のお爺ちゃんに尋ねていたよ。
「はあ、何やら、告知板に不届きな貼り紙をした者が居ったようです。
それを目にした民衆が、町の広場で騒いでいるとのことですな。
エチゴヤの使用人からタレコミがございまして。
勝手に告知板に貼り紙した不届き者を捕縛し。
集まった民衆を解散させようと、騎士達は出て行きました。」
「何だ、それは?
お上の告知板に勝手に貼り紙をしただと。
随分と舐めたマネをしてくれるではないか。
よし、そ奴らを捕らえたら、広場で首を刎ねるとしよう。
最近、調子に乗って騒ぎを起こす愚民共が居るからな。
ちょうど良い見せしめが出来たわい。
そうすれば、愚民共も少しは大人しくなるであろう。」
お爺ちゃんの返答を聞いた小太りの男は、おいら達の首を刎ねるだなんて言ってるよ。
見せしめを作らないといけないほど、この町では騒ぎが起きていたのかね。
「その貼り紙と言うのは、パンの実と塩の値段について書かれたモノのようですぞ。
常々申し上げているではないですか、パンの実一つに銅貨四十枚では民の反感を買うと。
大事になる前に、パンの実の価格をおさげになった方がよろしいかと。
貼り紙に何が書かれていたかまでは聞いておりませんが…。
新王が発布されたパンの実の価格統制令、殿が握り潰してしまいましたが。
あれが民衆に知れたら暴動が起こりますぞ。」
執事らしきお爺ちゃんは、小太りの男を諭したのだけど…。
「何をバカなことを言っておるのだ。
パンの実は毎日誰もが口にするモノなのだぞ。
税が課されたからと言って、食べないで済ませることは出来ないからな。
パンの実に対する課税は、民から金を吸い上げる一番効率的な手段ではないか。
ヒーナル陛下はまっこと良い所に目を付けられた。
なのに、税を廃止し銀貨十枚に価格統制するなどと戯けたことを申しおって。
旧王族の生き残りかなにかは知らぬが。
然したる後ろ盾も無い女王の戯言だ、そんなの放っておけ。」
「殿、そうは申されても…。
この領地がいかな東の辺境とは言っても、絶海の孤島と言う訳でございません。
他領から砂金を採りにやって来る者も多いのです。
価格統制令の事は、いずれ民衆の耳に入ることです。
そうなると民の不満が噴出しますぞ。」
殿と言うことは、この小太りの中年オヤジがマイナイ伯爵で間違いないね。
「ええい、煩い。
爺やは内向きの仕事だけしておれば良いのだ。
この領地の政に口を挟むことは許さんぞ。
民の不満がどうだと言うのだ。
もしそうなれば、首謀者を捕らえて首を刎ねれば良いであろう。
数人、見せしめにすれば、逆らう者もいなくなることだろうよ。」
お爺ちゃんの言葉に伯爵は耳を貸そうとしなかったよ。
**********
おいらが指示したパンの実の価格統制を完全に無視しているマイナイ伯爵。
二人の会話から、御触れを握り潰したのがマイナイ伯爵自身だと判明したので。
アルトは部屋の中に侵入したよ。
そこで、おいら達を『積載庫』から降ろすのかと思っていると…。
「お館様、大変です。
騎士が十名行方不明になっております。
先ほど、騒ぎを収めに町の広場へ向かったのですが。
中々戻らぬ故、様子を見に騎士を遣わせたところ…。
その騎士の報告では、広場の民衆は既に疎らになっているものの。
最初に出動した騎士達は忽然と姿を消してしまい。
この町の何処にも見当たらないとのことです。」
騎士の服装をした男が部屋に駆け込んで来てそんな報告をしたんだ。
「十人もの騎士が消えてしまうなど、バカなことがあるか。
どうせ、その辺の酒場で、仕事をサボっているのであろう。
さもなくば、風呂屋にでもしけこんでおるか。
いつものことではないか。
広場の騒動が収まっているのなら、それで良い。
余り、大袈裟に騒ぎ立てるでない。」
いつものことって…。
この領地の騎士もロクな連中じゃないね、それを容認している領主もとんでもないけど…。
「殿、その様な事では困ります。
騎士達にはもう少し毅然とした態度で。指導して頂きませんと。
騎士は常在戦場を心掛け、いざとなった時は即座に戦える態勢を整えておくもの。
それが昼間から仕事をサボって酒を煽るなどとは、決して許されることではありませんぞ。
騎士達に綱紀粛正をお命じください。」
「ええい、爺は煩いぞ。
そんなに、細かい事を言わなくても良いであろう。
常在戦場などと大袈裟な。
いったい何処に敵があると言うのだ。
騎士の役目など、増長した愚民共を抑え付けることくらいであろう。
騎士の家は、何処も古くから仕えてくれる忠臣ばかりだ。
少しくらいハメを外したからとて、煙たがられること言うまでもあるまいが。」
どうやら、伯爵は身内にはめっぽう甘いようだね。
お爺ちゃんの進言に全く耳を傾ける様子は見られないよ。
まあ、この国も長いこと戦争は無いみたいだし。
最近では大規模な魔物の襲来も、あんまり無いみたいだからね。
ヒーナルが人為的に引きおこしたスタンピードくらい?
そんな状況じゃ、騎士達の気が弛むのも仕方がないのかも知れない。
でも、お爺ちゃんは。
「殿、何故、この町がかくも堅固な城壁に囲まれているのかお忘れですか。
この町の裏に広がる山々は魔物の領域。
いつ魔物が襲ってきても不思議ではないのですぞ。
ここ数代、魔物の襲撃が無いからと言って、油断は禁物ですぞ。」
尚も、領主に騎士達の綱紀粛正を迫ったよ。
「爺は本当に心配性であるな。
親父はおろか、爺さんからも、この町が魔物に襲われたとは聞いたことが無いぞ。
第一、これだけ堅固な城壁があるのだ、魔物なんぞに侵入を許す訳が無かろうに。」
それでも領主は、お爺ちゃんの進言を取り合おうとしなかったの。
それに、幾ら頑丈な城壁があっても、空を飛ぶ魔物には全然意味ないんだけど。
ワイバーンやギーヴルみたいな奴がいるからね。
「殿が守るべき領地はこの町だけではございませんぞ。
城壁に護られてない町や村が殆どなのです。
そんな町や村が魔物の襲撃を受けた時には、すぐさま騎士団を討伐に向かわせるのですぞ。
酒など飲んでいたら、遠征に出られないでは無いですか。」
「そんなのは知らん。
騎士団は、儂とこの町を護るためにあるのだ。
愚民共の町や村の一つ二つ襲われたところで知った事か。
そんなの、自分達で護ればよいであろう。」
こいつ、領主失格だね。
領民の納めてくれる税のおかげで、自分達が食べて行けると言う事を全然認識してないよ。
領主が護ってくれないのなら、領民だって税なんか払いたくないよね。
マイナイ伯爵の言葉が聞くに堪えないので、そろそろ『積載庫』から降ろしてもらおうかと思ってたら。
「キャアーーーーー! 魔物よ!」
館の外から、そんな悲鳴が聞こえてきたんだ。
「ホント、お約束だな。」
おいらの側では、タロウがそんなことを呟いてたよ…。
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