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第十五章 ウサギに乗った女王様
第389話 色々と順調そうではあるけど…
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その日、おいらは『ひまわり会』の本部の一画に設けられた直営店を訪ねたの。
「タロウ、今週分の木炭を持って来たよ。」
そう、ここは『山の民』の職人チンが作った刀剣類とトレントの木炭を販売している店舗。
おいらは、毎週、定期的にトレントの木炭をここに卸しているの。
毎日、『冒険者研修施設』と『トレントの森』で回収したトレント本体は、スキル『積載庫』の能力で木炭に加工してるんだ。
加工した木炭の用途はと言うと…。
まず、タロウが倒したトレントを加工した分を優先的に『ひまわり会』が経営する『風呂屋』に無償で渡し。
次に、おいらが王宮に設けた自分用のお風呂を沸かすために取り置きしているんだ。
そして残った分をチンの工房とこの店に卸しているの。
ただ、毎日相当量の木炭が出来ているんで、二ヶ所では捌ききれなくて『積載庫』の中に在庫がかなり溜まってるんだ。
「おう、マロン、毎週すまないな。
もうそろそろ来るかと思って待ってたんだ。」
トレントの木炭はとても貴重な品なので、タロウに直接預ける事になっていて。
毎週、おいらが訪ねる頃にはお店で待ち構えてるんだ。
「最近、売れ行きはどう? ちゃんと売れている?」
「おう、この店を構えて二月ほど経つが。
貴重なトレントの木炭が幾らでも手に入るって噂が広がって。
このところ、うなぎ上りに売上げが増えているぜ。
それで、今週から今までの倍の量を置いて行ってもらおうかと思ってよ。
そのくらいは備蓄してあるんだろう。」
タロウの話では、噂を聞き付けて結構遠方からも買付けに来る鍛冶屋さんがいるそうだよ。
トレントを倒せる冒険者が少なかったものだから、従来は十分な量の木炭が手に入らなかったんだ。
それが、ほぼ無制限に手に入れることができ、しかも、従来より値段が安いものだからすこぶる好評みたいだよ。
「もちろん、大丈夫だよ。
『積載庫』の中に大分溜まってるんで、沢山引き取ってもらえると有り難いよ。」
おいらは、タロウと一緒にバックヤードへ行くと、いつもの倍の数のトレント入りの布袋を積み上げたよ。
タロウの言葉通り、売り上げは好調のようでバックヤードの在庫は殆ど無くなってたよ。
「これだけあれば、品切れを起こす心配ないな。
一昨日、昨日と品切れを起こさないかヒヤヒヤモノだったんだ。」
「売れ行きが好調なのは良いことだけど。
今までは、ここまでストックヤードが空になることは無かったよね。
何か大口の取引でもあったの?」
「ああ、それな。
ここは港町だろう、一月くらい航海をしてやってくる船が結構あるんだ。
定期的に交易している船が多いみたいだが。
この店が開店後、初めて王都に着いた交易船があってな。
しこたま買い込んで行ったんだよ。
どうやら、トレントの木炭が潤沢なのはこの王都とハテノ男爵領だけのようだな。
チンの作品もまとめて買っていってくれたんだ、一気に在庫が掃けて助かったぜ。」
どうやら、サニアール国か、ウニアール国から来た商人がまとめて買い付けたみたいだね。
チンが作った刀剣類や包丁なんかは品質は極上なんだけど、値段も極上なんで買い手は少なかったらしいの。
それで、『ひまわり会』がかなりの在庫を抱えることになったそうだけど、その商人がごっそり買っていったそうだよ。
何処の国の商人か知らないけど、『山の民』の作品も手に入らないと言ってたみたいだよ。
**********
何やら相談があるらしく、トレントの木炭をストックヤードへ出し終えるとタロウの執務室に通されたの。
「悪いが、またチンの所へ金庫を受け取りに行くのを手伝ってもらえないか。
今度は、少し数を多めに注文したんだ。」
「別にかまわないよ。
チンに金庫を追加で注文って、『銀貨引換券』が上手くいってるみたいだね。」
「おう、おかげさまでな。
最近、トレントの森の買取所じゃ、ほとんどが『銀貨引換券』での支払いだぜ。
銀貨を使うのは、十枚未満の端数だけだよ。
それに、このギルド本部に銀貨を預かって欲しいって冒険者も増えててな。
そのうち金庫がいっぱいになりそうなんで、早めに追加の注文をしておいたんだ。
それと、冒険者からの要望で貸金庫を始めようと思ってな。」
「貸金庫?
何それ、初耳だよ。」
「おう、これを貸し出すんだ。
それで、貸し出した金庫はギルドの大金庫で保管するんだよ。」
おいらが尋ねると、タロウは小振りの手提げ金庫を目の前に置いたの。
多くの冒険者が銀貨をギルドに預けたんだけど、今度は『銀貨引換券』の保管場所に困ったらしいんだ。
家に置いておくと盗まれるかもしれないし、かといって持ち歩くと落とすかもしれないって。
そこで、タロウが思い付いたのが、ギルドの金庫で貴重品を預かることだったらしいの。
年間幾らかの保管料をとって手提げ金庫のスペースを貸し出すんだって。
貸金庫を利用する冒険者は、手提げ金庫に貴重品を入れてギルドの金庫に保管してもらうそうだよ。
利用する冒険者には金庫の鍵を渡して、引き出す時は冒険者登録証を提示して手提げ金庫を出してもらうそうなの。
「へえ、タロウも色々と考えてるんだね。
それなら、冒険者も安心だね。」
「まっ、俺が考えたって訳でもないけどな。
元々、俺の故郷にあったモノを真似しただけだし。
それよりも、『銀貨引換券』のことを聞きつけた商人から要望されている事があるんだ。
遠方へ買い付けに行く時に、王都で銀貨を預けて遠方の町で引き出せないかってな。」
『銀貨引換券』の仕組みを耳にした商人が度々相談に来ているらしいの。
おいらが女王になってから、騎士達の仕事に街道沿いの巡回を加えて治安向上に努めているけど。
ヒーナルの治世では街道の警備を放棄してたんで、まだまだ盗賊を撲滅できていないそうなんだ。
大量の銀貨を持って買付けに行くのはかなり物騒な事らしいよ。
「タロウ、最初からそんなことも言ったね。
預けた銀貨を何処のギルドでも引き出せるようにしたいと。」
冒険者ギルドの支部って、どんな田舎でもたいていの町にあるからそれが出来ると凄く便利だと思うよ。
「ああ、それが出来たら便利だよな。
でもよ、色々と問題があるんだよ。
偽造やなりすましをどうやって防ぐとかな。
それに『銀貨引換券』を国中に広げるとなると根本的な問題があるんだよ。」
元々は所属する冒険者を対象としたサービスだから、商人にまで広げるとなると色々問題は出て来るだろうね。
「根本的な問題?」
悩まし気な表情のタロウに問題の内容を尋ねると…。
「支部の連中が信用できるのかどうかわからないんだよ。
旧タクトー会の連中に支部の運営を任せているんでな。
マロンからこのギルドを任されてまだ三ヵ月だ。
とても支部まで回っている暇はなかったからな。
旧タクトー会からいる連中に金を扱わせるなんて正直不安しかないぜ。
預かった銀貨を着服しそうだしな。」
タロウが『ひまわり会』を任されてから、綱紀粛正の通達を度々出しているそうだけど。
元がならず者の集まりなんで、何処まで守られているか分からないんだって。
ダメじゃん、それ・・・。
「それじゃ、アルトに頼んで色々と回ってみようか。
タロウの目で支部の連中を確認してみれば良いじゃない。
おいらも、オランと相談してたんだ。
そろそろ、王都以外の様子も視察してみないとダメだねって。」
「それは良いな。
アルト姐さんに乗せてもらえれば助かるぜ。
悪いがマロンから頼んでもらえるか。」
そんな訳で、手隙になったら地方へ視察に出ることにしたよ。
「タロウ、今週分の木炭を持って来たよ。」
そう、ここは『山の民』の職人チンが作った刀剣類とトレントの木炭を販売している店舗。
おいらは、毎週、定期的にトレントの木炭をここに卸しているの。
毎日、『冒険者研修施設』と『トレントの森』で回収したトレント本体は、スキル『積載庫』の能力で木炭に加工してるんだ。
加工した木炭の用途はと言うと…。
まず、タロウが倒したトレントを加工した分を優先的に『ひまわり会』が経営する『風呂屋』に無償で渡し。
次に、おいらが王宮に設けた自分用のお風呂を沸かすために取り置きしているんだ。
そして残った分をチンの工房とこの店に卸しているの。
ただ、毎日相当量の木炭が出来ているんで、二ヶ所では捌ききれなくて『積載庫』の中に在庫がかなり溜まってるんだ。
「おう、マロン、毎週すまないな。
もうそろそろ来るかと思って待ってたんだ。」
トレントの木炭はとても貴重な品なので、タロウに直接預ける事になっていて。
毎週、おいらが訪ねる頃にはお店で待ち構えてるんだ。
「最近、売れ行きはどう? ちゃんと売れている?」
「おう、この店を構えて二月ほど経つが。
貴重なトレントの木炭が幾らでも手に入るって噂が広がって。
このところ、うなぎ上りに売上げが増えているぜ。
それで、今週から今までの倍の量を置いて行ってもらおうかと思ってよ。
そのくらいは備蓄してあるんだろう。」
タロウの話では、噂を聞き付けて結構遠方からも買付けに来る鍛冶屋さんがいるそうだよ。
トレントを倒せる冒険者が少なかったものだから、従来は十分な量の木炭が手に入らなかったんだ。
それが、ほぼ無制限に手に入れることができ、しかも、従来より値段が安いものだからすこぶる好評みたいだよ。
「もちろん、大丈夫だよ。
『積載庫』の中に大分溜まってるんで、沢山引き取ってもらえると有り難いよ。」
おいらは、タロウと一緒にバックヤードへ行くと、いつもの倍の数のトレント入りの布袋を積み上げたよ。
タロウの言葉通り、売り上げは好調のようでバックヤードの在庫は殆ど無くなってたよ。
「これだけあれば、品切れを起こす心配ないな。
一昨日、昨日と品切れを起こさないかヒヤヒヤモノだったんだ。」
「売れ行きが好調なのは良いことだけど。
今までは、ここまでストックヤードが空になることは無かったよね。
何か大口の取引でもあったの?」
「ああ、それな。
ここは港町だろう、一月くらい航海をしてやってくる船が結構あるんだ。
定期的に交易している船が多いみたいだが。
この店が開店後、初めて王都に着いた交易船があってな。
しこたま買い込んで行ったんだよ。
どうやら、トレントの木炭が潤沢なのはこの王都とハテノ男爵領だけのようだな。
チンの作品もまとめて買っていってくれたんだ、一気に在庫が掃けて助かったぜ。」
どうやら、サニアール国か、ウニアール国から来た商人がまとめて買い付けたみたいだね。
チンが作った刀剣類や包丁なんかは品質は極上なんだけど、値段も極上なんで買い手は少なかったらしいの。
それで、『ひまわり会』がかなりの在庫を抱えることになったそうだけど、その商人がごっそり買っていったそうだよ。
何処の国の商人か知らないけど、『山の民』の作品も手に入らないと言ってたみたいだよ。
**********
何やら相談があるらしく、トレントの木炭をストックヤードへ出し終えるとタロウの執務室に通されたの。
「悪いが、またチンの所へ金庫を受け取りに行くのを手伝ってもらえないか。
今度は、少し数を多めに注文したんだ。」
「別にかまわないよ。
チンに金庫を追加で注文って、『銀貨引換券』が上手くいってるみたいだね。」
「おう、おかげさまでな。
最近、トレントの森の買取所じゃ、ほとんどが『銀貨引換券』での支払いだぜ。
銀貨を使うのは、十枚未満の端数だけだよ。
それに、このギルド本部に銀貨を預かって欲しいって冒険者も増えててな。
そのうち金庫がいっぱいになりそうなんで、早めに追加の注文をしておいたんだ。
それと、冒険者からの要望で貸金庫を始めようと思ってな。」
「貸金庫?
何それ、初耳だよ。」
「おう、これを貸し出すんだ。
それで、貸し出した金庫はギルドの大金庫で保管するんだよ。」
おいらが尋ねると、タロウは小振りの手提げ金庫を目の前に置いたの。
多くの冒険者が銀貨をギルドに預けたんだけど、今度は『銀貨引換券』の保管場所に困ったらしいんだ。
家に置いておくと盗まれるかもしれないし、かといって持ち歩くと落とすかもしれないって。
そこで、タロウが思い付いたのが、ギルドの金庫で貴重品を預かることだったらしいの。
年間幾らかの保管料をとって手提げ金庫のスペースを貸し出すんだって。
貸金庫を利用する冒険者は、手提げ金庫に貴重品を入れてギルドの金庫に保管してもらうそうだよ。
利用する冒険者には金庫の鍵を渡して、引き出す時は冒険者登録証を提示して手提げ金庫を出してもらうそうなの。
「へえ、タロウも色々と考えてるんだね。
それなら、冒険者も安心だね。」
「まっ、俺が考えたって訳でもないけどな。
元々、俺の故郷にあったモノを真似しただけだし。
それよりも、『銀貨引換券』のことを聞きつけた商人から要望されている事があるんだ。
遠方へ買い付けに行く時に、王都で銀貨を預けて遠方の町で引き出せないかってな。」
『銀貨引換券』の仕組みを耳にした商人が度々相談に来ているらしいの。
おいらが女王になってから、騎士達の仕事に街道沿いの巡回を加えて治安向上に努めているけど。
ヒーナルの治世では街道の警備を放棄してたんで、まだまだ盗賊を撲滅できていないそうなんだ。
大量の銀貨を持って買付けに行くのはかなり物騒な事らしいよ。
「タロウ、最初からそんなことも言ったね。
預けた銀貨を何処のギルドでも引き出せるようにしたいと。」
冒険者ギルドの支部って、どんな田舎でもたいていの町にあるからそれが出来ると凄く便利だと思うよ。
「ああ、それが出来たら便利だよな。
でもよ、色々と問題があるんだよ。
偽造やなりすましをどうやって防ぐとかな。
それに『銀貨引換券』を国中に広げるとなると根本的な問題があるんだよ。」
元々は所属する冒険者を対象としたサービスだから、商人にまで広げるとなると色々問題は出て来るだろうね。
「根本的な問題?」
悩まし気な表情のタロウに問題の内容を尋ねると…。
「支部の連中が信用できるのかどうかわからないんだよ。
旧タクトー会の連中に支部の運営を任せているんでな。
マロンからこのギルドを任されてまだ三ヵ月だ。
とても支部まで回っている暇はなかったからな。
旧タクトー会からいる連中に金を扱わせるなんて正直不安しかないぜ。
預かった銀貨を着服しそうだしな。」
タロウが『ひまわり会』を任されてから、綱紀粛正の通達を度々出しているそうだけど。
元がならず者の集まりなんで、何処まで守られているか分からないんだって。
ダメじゃん、それ・・・。
「それじゃ、アルトに頼んで色々と回ってみようか。
タロウの目で支部の連中を確認してみれば良いじゃない。
おいらも、オランと相談してたんだ。
そろそろ、王都以外の様子も視察してみないとダメだねって。」
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