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第十四章 まずはコレをどうにかしないと
第348話 辺境地域の職不足はかなり深刻みたい
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仕事のアテもなく、ただ勢いだけで故郷を飛び出して来た雰囲気の若いお姉さん二人組。
その無計画さ、無用心さに呆れていると。
「ちょっと、この冒険者達をどうにかしてもらえるかい。
こいつ等、田舎から出て来た娘さんを取り囲んで強引な勧誘をしていたんだ。
嫌がる娘さん達を、無理やり『風呂屋』に連れて行こうとしてた。」
おいらが任命した騎士のお姉さんがさっそく仕事をしてくれた様子で、ボロボロにした冒険者を引き摺って来たよ。
その後ろには、怯えた様子の若いお姉さんが三人くっついていたよ。
「うん? どんな状況だったのかな?」
おいらが尋ねると。
「陛下、何で、護衛も付けずに、このようなところにおられるのですか。
何のお言付けも無くお出掛けになられたら困ります。
陛下の護衛を仰せつかっているルッコラが王宮中を探し回っていましたよ。」
おいらの存在に気付いた騎士のお姉さんが、苦言を呈してきたよ。
「だって、おいらが出て来たの騎士の就業時間前だもの。
おいらの都合で、騎士に時間外労働をさせたら悪いじゃん。
中央広場へ行って、ここに寄っただけだから危ないこともないし。」
ルッコラ姉ちゃんだって眠いだろうし、夜明け前から護衛なんかさせられないよ。
「陛下、御身にもしものことが有ったらどうなされるのです。
お出掛けになられるのなら、騎士を叩き起こしてでも護衛に付けて頂かないと困ります。
そもそも、聞くところでは陛下のお部屋の護衛は、昼夜を問わず行うのが通例だそうではないですか。
陛下が四六時中護衛が付くのは気が詰まるから夜は要らないとおっしゃられたとのこと。
それならば、せめて出掛ける時には護衛を付けて下さらないと。」
そう言えば、初日は王宮から父ちゃんと一緒に出掛けたから。
行先も伝えてあったし、父ちゃんが一緒だから護衛は要らないってことにしたんだっけ。
「ゴメン、ゴメン、次からはルッコラ姉ちゃんを連れて出ることにするよ。
それで、後の三人が被害者かな?
お姉さん達は、この冒険者に何をされたの?」
「えっ、陛下って…。お嬢ちゃん、偉い人なんですか?」
そこから? 陛下って呼び方はあまり知られていないのかな。
昨日、冒険者登録に来た連中も陛下が王様のことを指すって知らなかったもんね。
おいらは父ちゃんから、王様のことを陛下と呼ぶのは教わっていたけど、他の家では教えないの?
「おいら、マロン。一応、この国の王様なんだ、女王。
でも、畏まらなくて良いよ。
おいら、堅苦しいのは苦手だからね。」
おいらが、自分の身分を明かすとお姉さん達は地面に平伏しようとしたから、それを止めさせたよ。
何か、王様の前では平民は平伏しないといけないとか、王様の顔を見ちゃいけないとか、そんな変な決まりがあったらしいの。
民衆をひれ伏せたいと考えて、ヒーナルが八年前に作ったんだって。
違反すると結構重い罰が下されたらしいのだけど、そんな決まり即行で廃止させたよ。
目を見て話しをしないと、相手の本当の気持ちが伝わらないじゃない。
父ちゃんがいつも言ってたよ、人と話をする時は相手の目を見て話しなさいって。
「はっ、はぁ…。」
おいらに固くならないで良いと言われ、どうして良いのか戸惑う様子のお姉さん達。
「陛下が平伏しなくて良いと言ってくださるのです。
そのまま気を楽にして、陛下の御下問にお答えなさい。」
そんなお姉さん達に、騎士のお姉さんがおいらの問い掛けに答えるように促してくれたの。
「はい、私達三人は辺境の町の生まれなのですが。
付近にあった村が次々と疫病で滅びてしまったために。
農作物の値段は上がるし、農村向けの物は売れなくなるしで。
とても生活が厳しくなっている上に、不景気で働く場所が無いんです。」
「はい、それで、幼馴染三人で何とか旅費を工面して、仕事を求めてやって来たのですが…。」
「駅馬車を降りて、さあこれから仕事を探そうか思っていたら。
このガラの悪い五人組に囲まれちゃって。
仕事を探しているなら、良い話があるなんて持ち掛けてきたのです。
堅気の人間に見えないものですから、間に合ってますと断ったのですが…。」
「こいつらときたら、私達を取り囲んで全然解放してくれないのです。
自分達のギルドが経営している『風呂屋』で働けってしつこくて。
嫌だと言ったら、四の五のぬかすと力尽くで連れくぞって脅すんです。」
この三人も、仕事を求めて王都へやって来たみたい。
確かに、この国の南西部辺境地域はヒーナルが引き起こしたスタンピードとか色々あって随分と疲弊していたもんね。
職が見つからないと言うのも納得できるよ。
**********
おいらが、三人組のお姉さんの事情を聴いていると。
「私達は王都の巡回に戻ります。
この冒険者達のことは、管理局にお任せしますね。
それと、陛下、なるべく早く王宮へお戻りくださいね。
オラン様お一人に王宮の仕事を押し付けるのは如何な事かと思いますよ。」
そう言って、騎士のお姉さん達は王都の巡回に戻っていったよ。
そう言われると、おいらもあんまり長居はしてられないかな…。
「陛下、新たなお触れに従うと、この冒険者達は三十日間の更生措置となりますが。
それでよろしいでしょうか。」
「うん? 別においらに気を遣わなくても良いよ。
法に則って粛々と進めてちょうだい。」
お触れでは、冒険者に限らず『街中での強引な勧誘や客引き』を禁止したんだ。
罰則の『更生措置』ってのは、冒険者管理局の行う『冒険者研修』をぶっ続けで三十日間受講させるの。
八日間の冒険者研修の人に混じって、同じ研修を受けさせることにしたの。
普通の『冒険者研修』と犯罪者の『罰則』の違いは、日数の違いだけじゃないよ。
『冒険者研修』は終了時に研修中に稼いだお金が分配されるんだけど、『罰則』にはそれが無いの。
あくまでも『罰則』だし、『更生』させてあげるんだからね。
『ウサギ狩り』三日間の後は、毎日アレを狩ってもらうからきっと心を入れ替えると思うんだ。
おいらの返事を聞いた受付のお姉さんは、事務所に詰めていた他のお姉さんに五人の冒険者の連行を指示していたよ。
もちろん、連れて行くのは王都の外にある研修施設だよ。
五人組の冒険者がいなくなると。
「後から見えられたお三方も、仕事のアテが無いのでしたら『冒険者登録』の申請をされたらいかがですか。
今、申請されれば、本日から八日間の『冒険者研修』が義務付けられます。
研修中の八日間は一日三食の食事が無償で提供されますし、宿泊も個室が無償で貸与されます。
それに加え、研修でウサギ狩りやトレント狩りをしてもらいますが。
研修期間中に狩った獲物については、その売却代金を受講者で均等割りした金額が研修終了時に分配されます。
そこそこの金額が分配されると思いますよ。」
受付のお姉さんが、残ったお姉さん方に向かってそんな提案をしたの。
田舎から出て来たばかりじゃ大して持ち合わせも無いだろうから、当面の食費と宿泊費が節約できるのは良いだろうって。
研修を真面目に受けてウサギやトレントが狩れるようになれば、ならず者なんか怖くなくなるなんてことも言ってたよ。
何よりも、研修終了時には何百枚もの銀貨が分配されるだろうから、心に余裕ができるって。
もし、冒険者が自分にあわないと思ったら、そこから職探しをすれば良いと助言していたよ。
冒険者研修で分配されたお金があれば、焦ること無く職探しが出来るってね。
だから、おいらはもう一押ししてみたの。
「今、『冒険者管理局』の事務方は王宮の貴族がしているんだけど。
現場は、ここを含めてお姉さん十六人しかいないの。
仕事が軌道に乗って来たら、早晩人員不足になるはずだから追加で募集をする予定なんだ。
全員、女の人にしようと思っているんだけど、『冒険者登録』をしていることを条件にしようと思っているの。
だから、研修を受けて登録をしておいた方がお得だと思うよ。
それとね、おいらの近衛騎士も十人しかないから、追加で募集しようと思っているんだ。
騎士は荒事をしてもらうこともあるから、『冒険者研修』を合格してると有利になるかもしれないよ。」
おいらは、『冒険者登録』に追加のアメをぶら下げてみたんだ。
『冒険者管理局』は、『冒険者ギルドの監督』と『冒険者の育成、更生の指導』が仕事の二本柱だからね。
採用する人は、『冒険者研修』くらい合格する人じゃないと。
もちろん、採用したら『生命の欠片』で底上げするけど。
近衛騎士の方は王都の看板の役割もあるから、ハテノ男爵領と同様に容姿を重視して採用する予定なの。
だから、『冒険者研修』を合格してると有利とはっきり断言することは出来ないんだ。
もっとも、容姿に甲乙つけ難いのなら、荒事に慣れているお姉さんの方が良いとは思うからね。
「ええっ、冒険者研修ってモノを修了すると、銀貨何百枚も貰えるんですか?
それ、凄く有り難いです。」
「ホント、今日からの食事と宿の心配が無いことも嬉しいわ。
お金に心許無くて、安宿じゃないと泊まれないと思っていたんです。」
はじめに来た二人組のお姉さんは、最初は乗り気じゃなかったみたいだけど、宿やお金の話を聞いて気が変わったみたい。
「研修を受ければお役所に勤められるかもだって。
お役人ってお貴族様でなくてもなれるものなんだ。
これはチャンスよ。」
うん、うん、おいらの話しを聞いてくれたお姉さんもいたみたいだね。
お姉さん達が納得して冒険者登録を申請するみたいなので、おいらは王宮に帰ることにしたよ。
そろそろ、オランが怒っているかも知れないからね。
それに、西南部辺境のことについても相談しないといけないし。
その無計画さ、無用心さに呆れていると。
「ちょっと、この冒険者達をどうにかしてもらえるかい。
こいつ等、田舎から出て来た娘さんを取り囲んで強引な勧誘をしていたんだ。
嫌がる娘さん達を、無理やり『風呂屋』に連れて行こうとしてた。」
おいらが任命した騎士のお姉さんがさっそく仕事をしてくれた様子で、ボロボロにした冒険者を引き摺って来たよ。
その後ろには、怯えた様子の若いお姉さんが三人くっついていたよ。
「うん? どんな状況だったのかな?」
おいらが尋ねると。
「陛下、何で、護衛も付けずに、このようなところにおられるのですか。
何のお言付けも無くお出掛けになられたら困ります。
陛下の護衛を仰せつかっているルッコラが王宮中を探し回っていましたよ。」
おいらの存在に気付いた騎士のお姉さんが、苦言を呈してきたよ。
「だって、おいらが出て来たの騎士の就業時間前だもの。
おいらの都合で、騎士に時間外労働をさせたら悪いじゃん。
中央広場へ行って、ここに寄っただけだから危ないこともないし。」
ルッコラ姉ちゃんだって眠いだろうし、夜明け前から護衛なんかさせられないよ。
「陛下、御身にもしものことが有ったらどうなされるのです。
お出掛けになられるのなら、騎士を叩き起こしてでも護衛に付けて頂かないと困ります。
そもそも、聞くところでは陛下のお部屋の護衛は、昼夜を問わず行うのが通例だそうではないですか。
陛下が四六時中護衛が付くのは気が詰まるから夜は要らないとおっしゃられたとのこと。
それならば、せめて出掛ける時には護衛を付けて下さらないと。」
そう言えば、初日は王宮から父ちゃんと一緒に出掛けたから。
行先も伝えてあったし、父ちゃんが一緒だから護衛は要らないってことにしたんだっけ。
「ゴメン、ゴメン、次からはルッコラ姉ちゃんを連れて出ることにするよ。
それで、後の三人が被害者かな?
お姉さん達は、この冒険者に何をされたの?」
「えっ、陛下って…。お嬢ちゃん、偉い人なんですか?」
そこから? 陛下って呼び方はあまり知られていないのかな。
昨日、冒険者登録に来た連中も陛下が王様のことを指すって知らなかったもんね。
おいらは父ちゃんから、王様のことを陛下と呼ぶのは教わっていたけど、他の家では教えないの?
「おいら、マロン。一応、この国の王様なんだ、女王。
でも、畏まらなくて良いよ。
おいら、堅苦しいのは苦手だからね。」
おいらが、自分の身分を明かすとお姉さん達は地面に平伏しようとしたから、それを止めさせたよ。
何か、王様の前では平民は平伏しないといけないとか、王様の顔を見ちゃいけないとか、そんな変な決まりがあったらしいの。
民衆をひれ伏せたいと考えて、ヒーナルが八年前に作ったんだって。
違反すると結構重い罰が下されたらしいのだけど、そんな決まり即行で廃止させたよ。
目を見て話しをしないと、相手の本当の気持ちが伝わらないじゃない。
父ちゃんがいつも言ってたよ、人と話をする時は相手の目を見て話しなさいって。
「はっ、はぁ…。」
おいらに固くならないで良いと言われ、どうして良いのか戸惑う様子のお姉さん達。
「陛下が平伏しなくて良いと言ってくださるのです。
そのまま気を楽にして、陛下の御下問にお答えなさい。」
そんなお姉さん達に、騎士のお姉さんがおいらの問い掛けに答えるように促してくれたの。
「はい、私達三人は辺境の町の生まれなのですが。
付近にあった村が次々と疫病で滅びてしまったために。
農作物の値段は上がるし、農村向けの物は売れなくなるしで。
とても生活が厳しくなっている上に、不景気で働く場所が無いんです。」
「はい、それで、幼馴染三人で何とか旅費を工面して、仕事を求めてやって来たのですが…。」
「駅馬車を降りて、さあこれから仕事を探そうか思っていたら。
このガラの悪い五人組に囲まれちゃって。
仕事を探しているなら、良い話があるなんて持ち掛けてきたのです。
堅気の人間に見えないものですから、間に合ってますと断ったのですが…。」
「こいつらときたら、私達を取り囲んで全然解放してくれないのです。
自分達のギルドが経営している『風呂屋』で働けってしつこくて。
嫌だと言ったら、四の五のぬかすと力尽くで連れくぞって脅すんです。」
この三人も、仕事を求めて王都へやって来たみたい。
確かに、この国の南西部辺境地域はヒーナルが引き起こしたスタンピードとか色々あって随分と疲弊していたもんね。
職が見つからないと言うのも納得できるよ。
**********
おいらが、三人組のお姉さんの事情を聴いていると。
「私達は王都の巡回に戻ります。
この冒険者達のことは、管理局にお任せしますね。
それと、陛下、なるべく早く王宮へお戻りくださいね。
オラン様お一人に王宮の仕事を押し付けるのは如何な事かと思いますよ。」
そう言って、騎士のお姉さん達は王都の巡回に戻っていったよ。
そう言われると、おいらもあんまり長居はしてられないかな…。
「陛下、新たなお触れに従うと、この冒険者達は三十日間の更生措置となりますが。
それでよろしいでしょうか。」
「うん? 別においらに気を遣わなくても良いよ。
法に則って粛々と進めてちょうだい。」
お触れでは、冒険者に限らず『街中での強引な勧誘や客引き』を禁止したんだ。
罰則の『更生措置』ってのは、冒険者管理局の行う『冒険者研修』をぶっ続けで三十日間受講させるの。
八日間の冒険者研修の人に混じって、同じ研修を受けさせることにしたの。
普通の『冒険者研修』と犯罪者の『罰則』の違いは、日数の違いだけじゃないよ。
『冒険者研修』は終了時に研修中に稼いだお金が分配されるんだけど、『罰則』にはそれが無いの。
あくまでも『罰則』だし、『更生』させてあげるんだからね。
『ウサギ狩り』三日間の後は、毎日アレを狩ってもらうからきっと心を入れ替えると思うんだ。
おいらの返事を聞いた受付のお姉さんは、事務所に詰めていた他のお姉さんに五人の冒険者の連行を指示していたよ。
もちろん、連れて行くのは王都の外にある研修施設だよ。
五人組の冒険者がいなくなると。
「後から見えられたお三方も、仕事のアテが無いのでしたら『冒険者登録』の申請をされたらいかがですか。
今、申請されれば、本日から八日間の『冒険者研修』が義務付けられます。
研修中の八日間は一日三食の食事が無償で提供されますし、宿泊も個室が無償で貸与されます。
それに加え、研修でウサギ狩りやトレント狩りをしてもらいますが。
研修期間中に狩った獲物については、その売却代金を受講者で均等割りした金額が研修終了時に分配されます。
そこそこの金額が分配されると思いますよ。」
受付のお姉さんが、残ったお姉さん方に向かってそんな提案をしたの。
田舎から出て来たばかりじゃ大して持ち合わせも無いだろうから、当面の食費と宿泊費が節約できるのは良いだろうって。
研修を真面目に受けてウサギやトレントが狩れるようになれば、ならず者なんか怖くなくなるなんてことも言ってたよ。
何よりも、研修終了時には何百枚もの銀貨が分配されるだろうから、心に余裕ができるって。
もし、冒険者が自分にあわないと思ったら、そこから職探しをすれば良いと助言していたよ。
冒険者研修で分配されたお金があれば、焦ること無く職探しが出来るってね。
だから、おいらはもう一押ししてみたの。
「今、『冒険者管理局』の事務方は王宮の貴族がしているんだけど。
現場は、ここを含めてお姉さん十六人しかいないの。
仕事が軌道に乗って来たら、早晩人員不足になるはずだから追加で募集をする予定なんだ。
全員、女の人にしようと思っているんだけど、『冒険者登録』をしていることを条件にしようと思っているの。
だから、研修を受けて登録をしておいた方がお得だと思うよ。
それとね、おいらの近衛騎士も十人しかないから、追加で募集しようと思っているんだ。
騎士は荒事をしてもらうこともあるから、『冒険者研修』を合格してると有利になるかもしれないよ。」
おいらは、『冒険者登録』に追加のアメをぶら下げてみたんだ。
『冒険者管理局』は、『冒険者ギルドの監督』と『冒険者の育成、更生の指導』が仕事の二本柱だからね。
採用する人は、『冒険者研修』くらい合格する人じゃないと。
もちろん、採用したら『生命の欠片』で底上げするけど。
近衛騎士の方は王都の看板の役割もあるから、ハテノ男爵領と同様に容姿を重視して採用する予定なの。
だから、『冒険者研修』を合格してると有利とはっきり断言することは出来ないんだ。
もっとも、容姿に甲乙つけ難いのなら、荒事に慣れているお姉さんの方が良いとは思うからね。
「ええっ、冒険者研修ってモノを修了すると、銀貨何百枚も貰えるんですか?
それ、凄く有り難いです。」
「ホント、今日からの食事と宿の心配が無いことも嬉しいわ。
お金に心許無くて、安宿じゃないと泊まれないと思っていたんです。」
はじめに来た二人組のお姉さんは、最初は乗り気じゃなかったみたいだけど、宿やお金の話を聞いて気が変わったみたい。
「研修を受ければお役所に勤められるかもだって。
お役人ってお貴族様でなくてもなれるものなんだ。
これはチャンスよ。」
うん、うん、おいらの話しを聞いてくれたお姉さんもいたみたいだね。
お姉さん達が納得して冒険者登録を申請するみたいなので、おいらは王宮に帰ることにしたよ。
そろそろ、オランが怒っているかも知れないからね。
それに、西南部辺境のことについても相談しないといけないし。
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