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第十一章 小さな王子の冒険記
第259話 用事があって王都に出かけたの
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ダイヤモンド鉱山で採掘作業をさせられて十日ほど経った日のこと。
「マロン、毎日地下で穴掘りも大変でしょうし、少しお休みにしましょう。
王都へ行くから、あなた達も一緒に付いて来なさい。」
その日の採掘作業を終えた時、アルトが告げたの。
どうやら、アルトはダイヤモンドの売り先を探しに行くつもりらしいよ。
「おお、トアール国の王都とな、それは楽しみじゃな。
他国の都に行くのは初めてなのじゃ。」
王都へ行くと聞いて、好奇心旺盛なオランはとても喜んでた。
もちろん、おいらも休みが貰えてうれしかったよ。
もう、十日も満足に陽の光を浴びてなかったからね。
翌朝、ライム姉ちゃんの屋敷へ行くと、事前に打ち合わせしてあったみたいで。
ゼンベー爺ちゃんとクッころさん、それにペンネ姉ちゃんが待ち構えてたよ。
アルトは五人を拾うとすぐに王都へ向けて出発したんだ。
そして、二日後。
「しかし、毎度のことながら、アルト殿に連れて行ってもらうと距離感が麻痺してしまうのじゃ。
今住んでいる辺境の町から王都までは馬車を使うと十日もかかるのじゃろう。
それが、わずか二日で着くなんて常識的には考えられないのじゃ。」
オランが感心している通り、おいら達はクッころさんの実家の玄関前に降り立っていたの。
「これは、アルト様、今日は如何なご用件でこちらにお見えになられたのですか。
うちの娘に、先々代のハテノ男爵までお連れの様子ですが。」
その日は王宮の仕事が休みなのか、当主のモカさんが直々にお出迎えしてくれたよ。
「急に訪ねて来て悪かったわね。
実は、騎士の増員をしないといけなくてね。
ここを拠点に騎士の募集をさせてもらおうかと思ってね。」
「はあ、エクレアがお世話になっている事ですし。
この屋敷を使って頂くのは一向に構いませんが。
しかし、ハテノ男爵領の騎士団は既に五十人規模のはずですが。
正直なところ、男爵家の家格でそれ以上の騎士団というのは…。」
モカさんは国の騎士団を束ねる立場にあるからね。
地方の領主が余り大きな騎士団を持つことは歓迎していないみたいだよ。
反乱なんか起こされたら困るだろうし。
「なあに、反乱の心配をしているの?
安心しなさい、そんなつまらないことはしないから。
取り敢えず、詳しい話をするから中に入れてくれないかしら。」
アルトの頼みを無碍にする訳にもいかず、モカさんは部屋に通してくれたよ。
**********
部屋に通されると、アルトはハテノ男爵家が保有するダイヤモンド鉱山を魔物から取り戻したことを説明したんだ。
そして、ダイヤモンド鉱山とその輸送隊の護衛のために騎士の増員が必要になったことを。
「何と、ダイヤモンド鉱山を鉱山を奪還したですと。
あの鉱山は、凶暴な魔物が跋扈していて手が付けられないと聞いていたのですが。
それは、アルト様が奪還してくださったのですか?」
話しを聞いたモカさんは、自分の娘達の手で取り戻したなどとは思いもしない様子で。
アルトが魔物を討伐してくれたのだと思ったみたい。
「まさか。
私もそこまでしてあげる義理は無いわ。
自分達のメシのタネだもの、自分達の手で取り戻してこそ意味があるのでしょう。
それは、少しは手を貸してあげたけど。
あなたの娘が中心になって魔物を討伐したのよ。
エクレアのことを誇りに思いなさい。」
アルトは、クッころさんのことを褒め称えるように言ったんだ。
一から十までアルトがお膳立てしたような気がするけど、…。
クッころさん達騎士団のお姉ちゃんが魔物を退治したことは事実だからね。
「分かりました。
そう言うことであれば、喜んで協力させていただきましょう。
それで、新しい騎士の募集はどのようになさるおつもりですか。」
モカさんは騎士の増員が必要なことを理解したみたいで快く協力してくれると言ったんだ。
すると、クッころさんはペンネ姉ちゃんから受取った紙をモカさんに見せて。
「王都の各所にある告知板にこれを貼り出したいのですが許可を頂けますか?」
王宮が管理する国のお触れ書きを掲示する場所に、騎士募集のチラシを貼りたいとお願いしたの。
そのチラシはと言うと…。
騎士の姿をした二頭身の可愛い女の子が、チラシを見ている人に向かって話しかけている絵があって。
『騎士募集中!
歌って、踊って、領民を護るお仕事です
ほんのちょっとの勇気を出すだけで、あなたの人生が変わります
親切、丁寧な指導があるから、初めての方でも安心して応募してくださいね
身分、経験不問、十五歳から十八歳までの女性の方なら何方でも応募いただけます』
そんな煽り文句が目立つように書いてあって、その下に詳しい待遇なんかが記載されてたの。
更に、隅っこの下の方には、二頭身の騎士が同じく二頭身の魔物を剣で殴っているコミカルな絵が描いてあって。
吹き出しに『ぽこん!』と擬音が書いてあったよ。
いったい、何処からツッコんで良いのやら…。
初っ端から『歌って、踊って』って、それ、騎士の仕事じゃないよね。
モカさん、差し出されたチラシを目にして渋い顔をしてたよ。
このチラシ、にっぽん爺にアドバイスしてもらってペンネ姉ちゃんが描いたらしいけど。
まんま、にっぽん爺がいかがわしい店の従業員勧誘で使ったという貼り紙のスタイルなんだもん。
「なあエクレアよ、この貼り紙は誰の入れ知恵で作ったんだ。
私が若い頃、こんな貼り紙で若い娘をふしだらな店に勧誘した男がおったのだが…。」
さすがモカさん、鋭いね。
チラシを見てすぐにピンと来たみたい、だけど…。
「いや、それは言わんで良い。
あの男はまだお尋ね者だからな、聞かん方が良いだろう。
ところで、身分不問と書いてあるが、平民から騎士に取り立てるつもりなのか?」
にっぽん爺、まだお尋ね者のままなんだ。
にっぽん爺の所在を知ってしまったら捕縛にいかないといけないから。
モカさんは気を遣って、聞かずに済ませるみたい。
「ハテノ男爵領は女性騎士団で通そうと思うのよ。
領主が女性だし、女性騎士団の方が話題性があるでしょう。
本当は貴族の娘から募集することも考えたのだけど。
エクレアに聞いたら。
騎士を希望する貴族の娘はもう思い当たらないと言うから。
なら、いっそ、平民から募集しようとかと思ってね。」
クッころさんに代わってアルトがモカさんの問い掛けに答えたの。
ハテノ男爵家のダイヤモンド鉱山全盛期は百人規模の騎士団を保有していたらしいの。
ライム姉ちゃんやクッころさんとアルトの打ち合わせでは、最終的にはそのくらいまで増員したいそうだよ。
今回は取り敢えず、鉱山の警備要員を中心に三十人くらい募集するつもりみたい。
それで真っ先に、クッころさんのお茶会グループ『騎士を夢見る乙女の会』にアテが無いかを尋ねんたんだ。
そしたら、今いる五十人で『騎士を夢見る乙女の会』がほぼ全員らしくてね。
クッころさんも、これ以上は騎士になりたい娘さんには思い当たらないそうなんだ。
クッころさんの説明では、国の騎士団に所属する騎士は準貴族の扱いなんだって。
一方で、領主が召し抱えている騎士は、身分は平民らしいんだ。
もっとも、普通の領地では譜代の家臣が騎士を世襲しているそうで、身分は平民でも貴族みたいなモノらしいけどね。
とはいえ、あくまで身分は平民なんだから、平民の中から募集しても良いだろうとなったみたい。
「まあ、ハテノ男爵がそう決めたのであれば…。
では、少しお待ち願えますか、一両日中には王宮の許可を取って参りますので。」
モカさんは、騎士は貴族の男児が就く仕事だと考えているみたいだから渋い顔をしていたけど。
規則上はダメと言えないみたいで、クッころさんのお願いを渋々引き受けていたよ。
「マロン、毎日地下で穴掘りも大変でしょうし、少しお休みにしましょう。
王都へ行くから、あなた達も一緒に付いて来なさい。」
その日の採掘作業を終えた時、アルトが告げたの。
どうやら、アルトはダイヤモンドの売り先を探しに行くつもりらしいよ。
「おお、トアール国の王都とな、それは楽しみじゃな。
他国の都に行くのは初めてなのじゃ。」
王都へ行くと聞いて、好奇心旺盛なオランはとても喜んでた。
もちろん、おいらも休みが貰えてうれしかったよ。
もう、十日も満足に陽の光を浴びてなかったからね。
翌朝、ライム姉ちゃんの屋敷へ行くと、事前に打ち合わせしてあったみたいで。
ゼンベー爺ちゃんとクッころさん、それにペンネ姉ちゃんが待ち構えてたよ。
アルトは五人を拾うとすぐに王都へ向けて出発したんだ。
そして、二日後。
「しかし、毎度のことながら、アルト殿に連れて行ってもらうと距離感が麻痺してしまうのじゃ。
今住んでいる辺境の町から王都までは馬車を使うと十日もかかるのじゃろう。
それが、わずか二日で着くなんて常識的には考えられないのじゃ。」
オランが感心している通り、おいら達はクッころさんの実家の玄関前に降り立っていたの。
「これは、アルト様、今日は如何なご用件でこちらにお見えになられたのですか。
うちの娘に、先々代のハテノ男爵までお連れの様子ですが。」
その日は王宮の仕事が休みなのか、当主のモカさんが直々にお出迎えしてくれたよ。
「急に訪ねて来て悪かったわね。
実は、騎士の増員をしないといけなくてね。
ここを拠点に騎士の募集をさせてもらおうかと思ってね。」
「はあ、エクレアがお世話になっている事ですし。
この屋敷を使って頂くのは一向に構いませんが。
しかし、ハテノ男爵領の騎士団は既に五十人規模のはずですが。
正直なところ、男爵家の家格でそれ以上の騎士団というのは…。」
モカさんは国の騎士団を束ねる立場にあるからね。
地方の領主が余り大きな騎士団を持つことは歓迎していないみたいだよ。
反乱なんか起こされたら困るだろうし。
「なあに、反乱の心配をしているの?
安心しなさい、そんなつまらないことはしないから。
取り敢えず、詳しい話をするから中に入れてくれないかしら。」
アルトの頼みを無碍にする訳にもいかず、モカさんは部屋に通してくれたよ。
**********
部屋に通されると、アルトはハテノ男爵家が保有するダイヤモンド鉱山を魔物から取り戻したことを説明したんだ。
そして、ダイヤモンド鉱山とその輸送隊の護衛のために騎士の増員が必要になったことを。
「何と、ダイヤモンド鉱山を鉱山を奪還したですと。
あの鉱山は、凶暴な魔物が跋扈していて手が付けられないと聞いていたのですが。
それは、アルト様が奪還してくださったのですか?」
話しを聞いたモカさんは、自分の娘達の手で取り戻したなどとは思いもしない様子で。
アルトが魔物を討伐してくれたのだと思ったみたい。
「まさか。
私もそこまでしてあげる義理は無いわ。
自分達のメシのタネだもの、自分達の手で取り戻してこそ意味があるのでしょう。
それは、少しは手を貸してあげたけど。
あなたの娘が中心になって魔物を討伐したのよ。
エクレアのことを誇りに思いなさい。」
アルトは、クッころさんのことを褒め称えるように言ったんだ。
一から十までアルトがお膳立てしたような気がするけど、…。
クッころさん達騎士団のお姉ちゃんが魔物を退治したことは事実だからね。
「分かりました。
そう言うことであれば、喜んで協力させていただきましょう。
それで、新しい騎士の募集はどのようになさるおつもりですか。」
モカさんは騎士の増員が必要なことを理解したみたいで快く協力してくれると言ったんだ。
すると、クッころさんはペンネ姉ちゃんから受取った紙をモカさんに見せて。
「王都の各所にある告知板にこれを貼り出したいのですが許可を頂けますか?」
王宮が管理する国のお触れ書きを掲示する場所に、騎士募集のチラシを貼りたいとお願いしたの。
そのチラシはと言うと…。
騎士の姿をした二頭身の可愛い女の子が、チラシを見ている人に向かって話しかけている絵があって。
『騎士募集中!
歌って、踊って、領民を護るお仕事です
ほんのちょっとの勇気を出すだけで、あなたの人生が変わります
親切、丁寧な指導があるから、初めての方でも安心して応募してくださいね
身分、経験不問、十五歳から十八歳までの女性の方なら何方でも応募いただけます』
そんな煽り文句が目立つように書いてあって、その下に詳しい待遇なんかが記載されてたの。
更に、隅っこの下の方には、二頭身の騎士が同じく二頭身の魔物を剣で殴っているコミカルな絵が描いてあって。
吹き出しに『ぽこん!』と擬音が書いてあったよ。
いったい、何処からツッコんで良いのやら…。
初っ端から『歌って、踊って』って、それ、騎士の仕事じゃないよね。
モカさん、差し出されたチラシを目にして渋い顔をしてたよ。
このチラシ、にっぽん爺にアドバイスしてもらってペンネ姉ちゃんが描いたらしいけど。
まんま、にっぽん爺がいかがわしい店の従業員勧誘で使ったという貼り紙のスタイルなんだもん。
「なあエクレアよ、この貼り紙は誰の入れ知恵で作ったんだ。
私が若い頃、こんな貼り紙で若い娘をふしだらな店に勧誘した男がおったのだが…。」
さすがモカさん、鋭いね。
チラシを見てすぐにピンと来たみたい、だけど…。
「いや、それは言わんで良い。
あの男はまだお尋ね者だからな、聞かん方が良いだろう。
ところで、身分不問と書いてあるが、平民から騎士に取り立てるつもりなのか?」
にっぽん爺、まだお尋ね者のままなんだ。
にっぽん爺の所在を知ってしまったら捕縛にいかないといけないから。
モカさんは気を遣って、聞かずに済ませるみたい。
「ハテノ男爵領は女性騎士団で通そうと思うのよ。
領主が女性だし、女性騎士団の方が話題性があるでしょう。
本当は貴族の娘から募集することも考えたのだけど。
エクレアに聞いたら。
騎士を希望する貴族の娘はもう思い当たらないと言うから。
なら、いっそ、平民から募集しようとかと思ってね。」
クッころさんに代わってアルトがモカさんの問い掛けに答えたの。
ハテノ男爵家のダイヤモンド鉱山全盛期は百人規模の騎士団を保有していたらしいの。
ライム姉ちゃんやクッころさんとアルトの打ち合わせでは、最終的にはそのくらいまで増員したいそうだよ。
今回は取り敢えず、鉱山の警備要員を中心に三十人くらい募集するつもりみたい。
それで真っ先に、クッころさんのお茶会グループ『騎士を夢見る乙女の会』にアテが無いかを尋ねんたんだ。
そしたら、今いる五十人で『騎士を夢見る乙女の会』がほぼ全員らしくてね。
クッころさんも、これ以上は騎士になりたい娘さんには思い当たらないそうなんだ。
クッころさんの説明では、国の騎士団に所属する騎士は準貴族の扱いなんだって。
一方で、領主が召し抱えている騎士は、身分は平民らしいんだ。
もっとも、普通の領地では譜代の家臣が騎士を世襲しているそうで、身分は平民でも貴族みたいなモノらしいけどね。
とはいえ、あくまで身分は平民なんだから、平民の中から募集しても良いだろうとなったみたい。
「まあ、ハテノ男爵がそう決めたのであれば…。
では、少しお待ち願えますか、一両日中には王宮の許可を取って参りますので。」
モカさんは、騎士は貴族の男児が就く仕事だと考えているみたいだから渋い顔をしていたけど。
規則上はダメと言えないみたいで、クッころさんのお願いを渋々引き受けていたよ。
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