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第七章 興行を始めるよ!・・・招かれざる客も来たけれど
第156話 ついでにここも立て直しちゃうって
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ライム姉ちゃんの領主就任のお祝いに、屋敷の修繕資金を出すと言い出したアルトだけど。
「そうだわ、ちょうど良いから『ドッチ会』ってのも少し支援してあげるわ。
珍しくまともな『冒険者ギルド』らしいじゃない。
潰れちゃうのは勿体ないわ。」
とか言い出したんだ。
んで、『シュガーポット』やら、何やらを売りに行くと言って父ちゃんを誘ったの。
父ちゃんは、アルトが何をしようとしているのか見当がつかないみたいで首を傾げていたよ。
おいらは、街を出歩かない方が良いというので、アルトの『積載庫』で運ばれて行ったんだ。
最初に尋ねたのは『ドッチ会』、父ちゃんが建物の中に入ると今日はホールに明かりが点いてたよ。
相変わらず冒険者はいないけど、ジロチョー親分がホールの掃除をしていた。
「親分、マイドー!
今日は掃除ですかい。」
父ちゃんは右手を上げて、ジロチョー親分に軽い挨拶をしたんだ。
「よう、モリィシー、昨日の今日でやってくるとは珍しい。
何か、忘れモンでもしたか?」
「いや何ね、娘がお世話になっている妖精さんが親分に用があると言うので。
ここまで、案内してきたんですわ。」
掃除の手を休めたジロチョー親分に、父ちゃんが用件を告げると。
「あんたが、ここの親分さん?
親分さん自らギルドの掃除をしているなんて感心ね。
私は、辺境にある『妖精の森』の長、アルトローゼン。
よろしくね。」
「おや、これはご丁寧に。
俺はこのギルドの長でジロチョーと申します。
しばらく寝込んでいたんですが。
昨日マロン嬢ちゃんから、アルトローゼンさんの泉の水をもらいましてね。
おかげで、この通り元気に動けるようになりやした。
妖精の姐さん、恩にきます。」
アルトと挨拶を交わしたジロチョー親分。
しばらく寝込んでいたため、ギルドのホールに埃が被ってしまったと言い。
今日から掃除を始めたんだって説明していたよ。
なんでも、ギルドの営業を再開しようと思っているんだって。
「そ、それは良いことだわ。
真っ当な冒険者を育てようとするギルドが一つくらい無いとね。
それで、親分、今集められる冒険者っているの?
ちょっと、仕事を頼もうかと思うんだけど。」
「さあ、それはどうですかね。
なにせ、もう五年もギルドを閉めちまってましたから。
みんな、足を洗って堅気になっちまいましたからね。」
すると、アルトとジロチョー親分の会話を耳にしたオチョー姐さんが割って入ったんだ。
「すぐそこに、うちに入り浸っていた若いモンが桶屋を開いてんだ。
ちょっと、手伝ってもらえないか聞いて来るよ!」
と言うや、あっという間に出て行っちゃったよ。
本当に近所だったようで、すぐに戻って来たオチョー姐さん。
「オニキチーの奴、うちがシノギを始めると聞いたら飛び付いて来たよ。
幾らでも、仕事を受けてくれるってさ。
昔の幹部連中、二十五人全部集めるって豪語してたよ。」
「そう、それは助かるわ。
二十五人なら全員に依頼出すし、多少欠けてもかまわないわ。
明日から、王立劇場で興行を打つのよ。
怪しい客が入り込まないように警備をして欲しいの。
出来るかしら?」
アルトはそう告げると、仕事の内容に場所と時間、それと一人当たりの依頼金を説明したの。
アルトは明日から始まる『STD四十八』の興行の会場警備を依頼したいんだって。
アルト自身が会場に目を光らせているつもりのようだけど。
会場が広いので、アルト一人ではとても目が届かないと言うことで警備の人を捜していたんだって。
万が一にも耳長族のお姉ちゃん達に危害が加えられたらいけないので念には念を入れてという事らしいよ。
でも、他の冒険者ギルドに依頼をかけると、そっち方が危険そうだしということで。
どうしようかと考えている時に、おいら達の話を耳にしたんだって。
父ちゃんが心酔しているので、『ドッチ会』に任せてみようかと思ったみたい。
「おう、用心棒なら任しておけ。
うちのギルドはそう言う仕事は得意だったんだ。
安心してくれ、そこいらの愚連隊みたいな連中に遅れはとらない奴らばかりだから。」
そうこうしている間に本当に二十五人揃っちゃった。
だけど、みんな、中高年で荒事が出来るようには思えないんだけど。
見た目もその辺を歩いている気の良いおっちゃんと言う感じで、全く威圧感は無いんだ。
会場の警備なんかできるのかなと思っていると。
その顔ぶれを見たアルトは。
「少々歳はいってるけど、体は鈍っていないみたいね。
髪型や服装も、その辺の冒険者と違ってキチンとしているようだし。
気に入ったわ。
じゃあ、三日間の興行の間、会場の警備をお願いね。」
そのオッチャン達の体つきを見て言ったんだ。
どうやら、冒険者から足を洗った後も体を鍛えていたみたいだね。
こうして無事に『STD四十八』の興行の警備を依頼する事が出来たんだ。
**********
警備の依頼を済ますとアルトはジロチョー親分に向かって。
「これから、ギルドを再興するとなると、先立つモノが必要でしょう。
ちょっと、一口嚙ませてあげるからついてらっしゃい。」
一緒に来いと言ったんだよ。
ジロチョー親分、それ以上の説明がないもんだから戸惑っていたけど。
アルトはお構いなしにジロチョー親分を『積載庫』に放り込んだの。
そして、やって来たのは王都で一番大きな食品問屋さん。
以前、『スイーツ団』の件で何度か話をさせて貰ったお店だね。
「おや、妖精さん、お久しぶりです。
何時ぞやは、甘味料の件でお世話になりました。
あれから、甘味料が元の値段に落ち着いて助かりましたよ。
それで、今日は何の用件で?」
『スイーツ団』の件で感謝しているのだと思うけど、店のご主人が出て来て丁重に対応してくれたの。
「今日も、『シュガーポット』や『メイプルシロップ』を買い取って欲しいのだけど。
間に、ギルドを挟ませて欲しいの。
冒険者から直接買うより一割高くなるけどお願いできないかしら。」
アルトはそう告げると、ご主人の目の前に『積載庫』からジロチョー親分を出したの。
「おや、ジロチョー親分じゃないですか。
随分とご無沙汰で、噂じゃ卒中で動けないって聞いたのですが。
なんか、お元気そうですね…。」
「いやあ、昨日まで寝たきりだったんだけどな。
ここにいる妖精さんの泉の水を頂戴したら、急に治っちまってよ。
せっかく元気になったんだから、ギルドを再開しようかと思っているんだ。」
「それは良かった。
うちとしてもジロチョー親分がギルドを再開してくれるなら大歓迎だ。
他のギルドはならず者ばかりで、正直ギルドの中に入るのが嫌なんですよね。
じゃあ、妖精さんはこれからジロチョー親分のギルドに甘味を納めてくださるので?」
どうやら、このご主人、以前からジロチョー親分とは懇意にしていたみたいなの。
ジロチョー親分が元気な頃は、『ドッチ会』に色々と依頼を出していたみたいだけど。
『ドッチ会』が閉まっちゃったんで、渋々他のギルドに依頼を出していたんだって。
ジロチョー親分が営業を再開するなら、『ドッチ会』に依頼を回そうと考えてくれたようだよ。
「そんなにちょくちょくは無理よ。
私は辺境に住んでいるのですもの。
ただね、これからは年に何回か、私が持っている芸人一座の興行を王都でしようと思っているの。
その時には、まとまった量の甘味料を『ドッチ会』に納めるつもりでいるわ。
それで、今日、さっそく甘味料三品を一万個ずつ引き取って欲しいのだけど。
そちらの払いは通常通り一つ銅貨五十五枚、私の取り分は四十五枚で、十枚はジロチョー親分に。」
アルトがそう告げると、ご主人はアルトの狙いをすぐに理解したみたい。
ジロチョー親分に対し、ギルドの再開のための資金を融通することが目的だと。
「はい、分かりました。
『シュガーポット』、『ハチミツ壺』、『メイプルポット』各一万、引き取らせて頂きます。
ジロチョー親分には期待していますんで、妖精さんもよろしくお願いしますね。」
これで、ジロチョー親分に当面の運営資金を回すことが出来たんだ。
同時に、ハテノ男爵邸を補修するためのお金も手に入れることが出来たよ。
**********
「妖精さん、何から何まで世話になっちまって面目ない。
でも、正直助かったぜ。
これで、明日からまた若いモンが足を踏み外さないように。
いっぱしの冒険者に育てられるようになるぜ。
本当に有り難う、恩に着るぜ。」
ジロチョー親分はまた王都を回って、田舎から出てきた若者を拾って歩くって言ってたよ。
他の冒険者ギルドに行ってならず者みたいになる前に、真っ当な冒険者に仕立てるんだって。
父ちゃんみたいな優しい冒険者や、オーマサ、コマーサさんみたいな義理人情に厚い冒険者が育てば良いね。
**********
遅ればせながら、良いお年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
本年が皆様にとって良い年となることをお祈り申し上げます。
今年もよろしくお願い致します。
「そうだわ、ちょうど良いから『ドッチ会』ってのも少し支援してあげるわ。
珍しくまともな『冒険者ギルド』らしいじゃない。
潰れちゃうのは勿体ないわ。」
とか言い出したんだ。
んで、『シュガーポット』やら、何やらを売りに行くと言って父ちゃんを誘ったの。
父ちゃんは、アルトが何をしようとしているのか見当がつかないみたいで首を傾げていたよ。
おいらは、街を出歩かない方が良いというので、アルトの『積載庫』で運ばれて行ったんだ。
最初に尋ねたのは『ドッチ会』、父ちゃんが建物の中に入ると今日はホールに明かりが点いてたよ。
相変わらず冒険者はいないけど、ジロチョー親分がホールの掃除をしていた。
「親分、マイドー!
今日は掃除ですかい。」
父ちゃんは右手を上げて、ジロチョー親分に軽い挨拶をしたんだ。
「よう、モリィシー、昨日の今日でやってくるとは珍しい。
何か、忘れモンでもしたか?」
「いや何ね、娘がお世話になっている妖精さんが親分に用があると言うので。
ここまで、案内してきたんですわ。」
掃除の手を休めたジロチョー親分に、父ちゃんが用件を告げると。
「あんたが、ここの親分さん?
親分さん自らギルドの掃除をしているなんて感心ね。
私は、辺境にある『妖精の森』の長、アルトローゼン。
よろしくね。」
「おや、これはご丁寧に。
俺はこのギルドの長でジロチョーと申します。
しばらく寝込んでいたんですが。
昨日マロン嬢ちゃんから、アルトローゼンさんの泉の水をもらいましてね。
おかげで、この通り元気に動けるようになりやした。
妖精の姐さん、恩にきます。」
アルトと挨拶を交わしたジロチョー親分。
しばらく寝込んでいたため、ギルドのホールに埃が被ってしまったと言い。
今日から掃除を始めたんだって説明していたよ。
なんでも、ギルドの営業を再開しようと思っているんだって。
「そ、それは良いことだわ。
真っ当な冒険者を育てようとするギルドが一つくらい無いとね。
それで、親分、今集められる冒険者っているの?
ちょっと、仕事を頼もうかと思うんだけど。」
「さあ、それはどうですかね。
なにせ、もう五年もギルドを閉めちまってましたから。
みんな、足を洗って堅気になっちまいましたからね。」
すると、アルトとジロチョー親分の会話を耳にしたオチョー姐さんが割って入ったんだ。
「すぐそこに、うちに入り浸っていた若いモンが桶屋を開いてんだ。
ちょっと、手伝ってもらえないか聞いて来るよ!」
と言うや、あっという間に出て行っちゃったよ。
本当に近所だったようで、すぐに戻って来たオチョー姐さん。
「オニキチーの奴、うちがシノギを始めると聞いたら飛び付いて来たよ。
幾らでも、仕事を受けてくれるってさ。
昔の幹部連中、二十五人全部集めるって豪語してたよ。」
「そう、それは助かるわ。
二十五人なら全員に依頼出すし、多少欠けてもかまわないわ。
明日から、王立劇場で興行を打つのよ。
怪しい客が入り込まないように警備をして欲しいの。
出来るかしら?」
アルトはそう告げると、仕事の内容に場所と時間、それと一人当たりの依頼金を説明したの。
アルトは明日から始まる『STD四十八』の興行の会場警備を依頼したいんだって。
アルト自身が会場に目を光らせているつもりのようだけど。
会場が広いので、アルト一人ではとても目が届かないと言うことで警備の人を捜していたんだって。
万が一にも耳長族のお姉ちゃん達に危害が加えられたらいけないので念には念を入れてという事らしいよ。
でも、他の冒険者ギルドに依頼をかけると、そっち方が危険そうだしということで。
どうしようかと考えている時に、おいら達の話を耳にしたんだって。
父ちゃんが心酔しているので、『ドッチ会』に任せてみようかと思ったみたい。
「おう、用心棒なら任しておけ。
うちのギルドはそう言う仕事は得意だったんだ。
安心してくれ、そこいらの愚連隊みたいな連中に遅れはとらない奴らばかりだから。」
そうこうしている間に本当に二十五人揃っちゃった。
だけど、みんな、中高年で荒事が出来るようには思えないんだけど。
見た目もその辺を歩いている気の良いおっちゃんと言う感じで、全く威圧感は無いんだ。
会場の警備なんかできるのかなと思っていると。
その顔ぶれを見たアルトは。
「少々歳はいってるけど、体は鈍っていないみたいね。
髪型や服装も、その辺の冒険者と違ってキチンとしているようだし。
気に入ったわ。
じゃあ、三日間の興行の間、会場の警備をお願いね。」
そのオッチャン達の体つきを見て言ったんだ。
どうやら、冒険者から足を洗った後も体を鍛えていたみたいだね。
こうして無事に『STD四十八』の興行の警備を依頼する事が出来たんだ。
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警備の依頼を済ますとアルトはジロチョー親分に向かって。
「これから、ギルドを再興するとなると、先立つモノが必要でしょう。
ちょっと、一口嚙ませてあげるからついてらっしゃい。」
一緒に来いと言ったんだよ。
ジロチョー親分、それ以上の説明がないもんだから戸惑っていたけど。
アルトはお構いなしにジロチョー親分を『積載庫』に放り込んだの。
そして、やって来たのは王都で一番大きな食品問屋さん。
以前、『スイーツ団』の件で何度か話をさせて貰ったお店だね。
「おや、妖精さん、お久しぶりです。
何時ぞやは、甘味料の件でお世話になりました。
あれから、甘味料が元の値段に落ち着いて助かりましたよ。
それで、今日は何の用件で?」
『スイーツ団』の件で感謝しているのだと思うけど、店のご主人が出て来て丁重に対応してくれたの。
「今日も、『シュガーポット』や『メイプルシロップ』を買い取って欲しいのだけど。
間に、ギルドを挟ませて欲しいの。
冒険者から直接買うより一割高くなるけどお願いできないかしら。」
アルトはそう告げると、ご主人の目の前に『積載庫』からジロチョー親分を出したの。
「おや、ジロチョー親分じゃないですか。
随分とご無沙汰で、噂じゃ卒中で動けないって聞いたのですが。
なんか、お元気そうですね…。」
「いやあ、昨日まで寝たきりだったんだけどな。
ここにいる妖精さんの泉の水を頂戴したら、急に治っちまってよ。
せっかく元気になったんだから、ギルドを再開しようかと思っているんだ。」
「それは良かった。
うちとしてもジロチョー親分がギルドを再開してくれるなら大歓迎だ。
他のギルドはならず者ばかりで、正直ギルドの中に入るのが嫌なんですよね。
じゃあ、妖精さんはこれからジロチョー親分のギルドに甘味を納めてくださるので?」
どうやら、このご主人、以前からジロチョー親分とは懇意にしていたみたいなの。
ジロチョー親分が元気な頃は、『ドッチ会』に色々と依頼を出していたみたいだけど。
『ドッチ会』が閉まっちゃったんで、渋々他のギルドに依頼を出していたんだって。
ジロチョー親分が営業を再開するなら、『ドッチ会』に依頼を回そうと考えてくれたようだよ。
「そんなにちょくちょくは無理よ。
私は辺境に住んでいるのですもの。
ただね、これからは年に何回か、私が持っている芸人一座の興行を王都でしようと思っているの。
その時には、まとまった量の甘味料を『ドッチ会』に納めるつもりでいるわ。
それで、今日、さっそく甘味料三品を一万個ずつ引き取って欲しいのだけど。
そちらの払いは通常通り一つ銅貨五十五枚、私の取り分は四十五枚で、十枚はジロチョー親分に。」
アルトがそう告げると、ご主人はアルトの狙いをすぐに理解したみたい。
ジロチョー親分に対し、ギルドの再開のための資金を融通することが目的だと。
「はい、分かりました。
『シュガーポット』、『ハチミツ壺』、『メイプルポット』各一万、引き取らせて頂きます。
ジロチョー親分には期待していますんで、妖精さんもよろしくお願いしますね。」
これで、ジロチョー親分に当面の運営資金を回すことが出来たんだ。
同時に、ハテノ男爵邸を補修するためのお金も手に入れることが出来たよ。
**********
「妖精さん、何から何まで世話になっちまって面目ない。
でも、正直助かったぜ。
これで、明日からまた若いモンが足を踏み外さないように。
いっぱしの冒険者に育てられるようになるぜ。
本当に有り難う、恩に着るぜ。」
ジロチョー親分はまた王都を回って、田舎から出てきた若者を拾って歩くって言ってたよ。
他の冒険者ギルドに行ってならず者みたいになる前に、真っ当な冒険者に仕立てるんだって。
父ちゃんみたいな優しい冒険者や、オーマサ、コマーサさんみたいな義理人情に厚い冒険者が育てば良いね。
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遅ればせながら、良いお年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
本年が皆様にとって良い年となることをお祈り申し上げます。
今年もよろしくお願い致します。
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