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第七章 興行を始めるよ!・・・招かれざる客も来たけれど
第153話 ネズミ捕りを仕掛けるよ
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街中でおいらを『姫様』と呼び抱きしめたパターツさん、話を聞いたらおいらの乳母だったと言うの。
そして、おいらは初めて自分の出自を知らされたんだ。
何と、騎士団長の謀反で殺された『ウエニアール国』の第三王子の娘なんだって、ビックリだよ。
「私は嫁ぎ先にも、実家にも帰る訳にはいかず。
ウエニアール国とこの国の交易路にある宿場町に身を潜めていました。
宿屋で帳場係をして生計を立てていたのですが。
つい先日、お客さんの噂話で姫様らしき幼子に懸賞金が掛けられたと知ったのです。
それから間もなく、宿屋にウエニアール国の騎士団の連中が泊まりまして。」
パターツさんは、謀反があった時以来、実家にも、嫁ぎ先にも帰っていないんだって。
おいらと一緒に逃げた自分が帰ると迷惑を掛けるからって。
おいらより一つ年上の娘さんがいるのに、もう八年も顔を見てないって。
パターツさんは、帳場でお金の管理や帳簿付けを任されているそうだけど。
お客さんが多い日は、夕食時に食事出しの手が足りなくなることがあって。
そんな時は、仲居さんの仕事を手伝う時があるそうなんだ。
その日も、夕食時の仕事を手伝っていると、行商人らしき人達がこんな話をしていたんだって。
「おい、知っているか、何やら王様がどえらい懸賞金をかけて人を探しているらしいぞ。
それがよ、何と八歳の子供だと言うじゃねえか。
いったい、あれは何だろうかね。」
「おう、俺は王都でそのお触れ書きをこの目で見たぜ。
それがよ、雲をつかむような話でよ。
今年八歳になる栗毛の髪の女の子と言うだけなんだよ。
しかもだ、『生きていれば』なんて但し書きが書いてありやがる。
人相書きも、素性も書いてねぇし。
唯一の手掛かりがヘソの下にある入れ墨って。
馬鹿じゃねぇのかと思ったぜ。
そんなモノをどうやって確かめろって言うんだよ。
それしか、情報がないんだぜ。
それで、生きているか、死んでいるか、分からない奴を探すバカはいねえよ。」
その会話で、パターツさんはピンときたらしいよ、おいらのことだって。
でも、行商人の話を聞いて、ある意味安心してたそうなんだ。
ヘソの下の入れ墨は、体が温まらなければ出て来ないから見つかる訳が無いって。
でも、その後に泊った騎士団の連中が、トアール国の王都にある『ドッチ会』へ行くってハッキリ言っていたそうなの。
騎士団の連中の話では、おいらがドッチ会に庇われているとする確信はない様子だったって。
「なんで、俺達があんなところまで行かないといけないんだ。」って不満を漏らしていたそうだから。
どうやら、ドッチ会が旧王族に肩入れしていたんで、嫌疑をかけていたみたいだって。
でも、それを耳にしたパターツさんは、落ち着いてはいられなかったみたい。
それは、父ちゃんが『ドッチ会』のメンバーだって知っていたから。
父ちゃんと旅を共にする間、パターツさんはドッチ会の話を良く聞かされたそうだし。
何より、父ちゃんが、自分探しの旅に飽きたら『ドッチ会』に帰ると言っていたそうだから。
もし、父ちゃんがドッチ会に戻っていて、騎士団の連中と鉢合わせしたら拙いと思ったんだって。
それで慌てて宿屋の仕事を辞めて、騎士団の連中を追いかけるように、この町まで来たそうなの。
「実は、おいらもそのお触れ書きは見たんだ。
これでしょう。
おいらも気になっていたんだ、これおいらのことみたいだし。
でも、このお触れ書きってつい最近のものだよね。
何で、八年も経った今頃、おいらのことを探しているんだろう?」
おいらは、『積載庫』の中からお触れ書きを出して見せたんだ。
**********
「おい、マロン。
お前、いつの間に、こんなモノを手に入れたんだ?」
お触れ書きを手に取った父ちゃんが、それに目を通しながら尋ねてきたの。
「この間、町の冒険者ギルドでアルトに絡んできた余所者の冒険者がいたじゃない。
今、町の入り口でさらし者になっている奴ら。
あいつらが持っていたんだよ。
父ちゃんが心配すると思って言わなかったんだ。
おいらのことかどうかも分からないし、あんな辺境まで次が来るとは思えないからね。」
おいらが、父ちゃんに答えると。
「ふーん、そんな事があったのね。
じゃあ、あいつらがその追っ手だわ、きっと。
この屋敷をコソコソ嗅ぎ回っているネズミがいるんだけど。」
いつから聞いていたのか、アルトが会話に加わってきたんだ。
「ネズミ?」
「そう、私、王立劇場を借りる手続きに王宮まで行って、帰ってきたところなの。
そしたらさ、この屋敷の正門、裏門をそれぞれに見張っている奴がいるのよ。
カタギの様な格好をしているんだけど、身のこなしが剣の手解きを受けている者のそれなの。
モカの奴、綱紀粛正を厳しくやり過ぎて、不良騎士から狙われているのかと思ったら。
狙いは、マロンだったみたいね。」
何処で見つかったんだろう?
ドッチ会が見張られていたのか、パターツさんがマークされていたのか。
まあ、大通りの真ん中で、『姫様』と言って抱き付かれたんだから、人の噂にもなるしね。
「それじゃ、ネズミを捕まえて、色々と教えてもらいましょうか。
何で、今更、八歳の女の子なんかを躍起になって探しているのかを。
それに、マロンを狙っているなら、情報を掴んだ敵対者は消しておかないとね。
次から、次へと、困ったお客さんが来ると迷惑だしね。」
アルトは、楽しそうに笑ってそう言ったんだ。
全然迷惑そうに見えないよ。むしろ、新しい遊び相手が出来て喜んでいるみたいだよ。
**********
おいらは、一人、モカさんの屋敷を出て、人通りの少ない裏通りに入ったの。
モカさんの屋敷の周りは、貴族の屋敷が並ぶお屋敷街なんだけど。
モカさんの家が面してる王宮に続く目抜き通りは、沢山の人が行き交うのに対して。
一本裏の道になると、貴族とその使用人しか通らないから、道は立派なのに人通りはほとんどないんだ。
これは、盲点だね、王都にこんなに閑散としている通りがあるとは思わなかったよ。
そして、おいらがその曲がり角を曲がると、正面は行き止まりになっていた。
袋小路ってやつだね、その両側は貴族のお屋敷の高い壁で周りからは完全な死角となっているよ。
こんなところで襲われたら、袋のネズミって奴だね。
「おいおい、やっぱり、八歳のガキだな。
どうやら、何処からか出て来て、あの屋敷に世話になっているようだが。
王都が珍しくて探検でもしてたか。
まあ、自分から人目につかない所に来てくれるとは好都合だぜ。」
ひい、ふう、み、よって、おいらをつけてきたのは、ガラの悪い五人組だったよ。
これって、オチョー姐さんが言ってた、自称『ウエニアール国の騎士団員』だよね。
人数がピッタリだし。
「オッチャン達、自称『ウエニアール国の騎士団員』で間違いないかな?
『ドッチ会』の事務所を家捜ししていったと言う。
なんか、質の悪い冒険者にしか見えないんだけど。」
おいら、一応確認しちゃったよ。
だって、本当にならず者にしか見えないんだもん。これで騎士団だと言われても…。
「何だ、口の悪いガキだな。
さっき、ドッチ会から出て来たかと思えば、俺達の事を聞いていたのか。
そうよ、俺達は誇り高きウエニアール国の騎士団員だ。
てめえが、俺達の探している王女のようなんでな、ちょっと確認させてもらうぜ。」
うーん、おいらも一応女の子だし…。
見ず知らずの男の人にパンツを脱がされるのは遠慮したいよ。
もっとも、入れ墨は無いから、見せちゃった方が疑いが解けるかも知れないけど…。
そうこうしている間に、五人全員で近付いて来たよ。
どうやら手足を押さえ付けて抵抗できなくした上で、ヘソの下の入れ墨を確認しようと言うことみたい。
五人がおいらまで、あと数歩に迫った時。
バリ!バリ!バリ!
アルトのビリビリが五人組を一網打尽にしたんだ。
五人全員が、ピクピクと痙攣して気を失っている。
今回は尋問しないといけないから手加減したようで、焦げている人はいなかったよ。
「バカね、袋小路ということは自分達だって逃げ場が無いのに。
自分達が誘き出されているとは、夢にも思っていないようね。
ホント、浅はかだわ。
マロン、安心して。
周囲を見回して来たけど。
この五人をさらに見張っているような、連絡要員はいないみたいよ。」
空から降りて来たアルトが、これで全員だと報告してくれたの。
一人でも逃がすと、ウエニアール国へおいらの情報が伝わっちゃうから一網打尽にしないといけない。
アルトがそう助言してくれたんで、おいらが囮になって全員を一ヶ所に集めることになったんだ。
そして、取りこぼしが無いようにアルトが空から見張っていたの。
「それじゃ、モカの屋敷に連れ帰って、話を聞かせてもらいましょうか。」
そう言って、アルトは『積載庫』の中に五人を放り込んだの。
そして、おいらは初めて自分の出自を知らされたんだ。
何と、騎士団長の謀反で殺された『ウエニアール国』の第三王子の娘なんだって、ビックリだよ。
「私は嫁ぎ先にも、実家にも帰る訳にはいかず。
ウエニアール国とこの国の交易路にある宿場町に身を潜めていました。
宿屋で帳場係をして生計を立てていたのですが。
つい先日、お客さんの噂話で姫様らしき幼子に懸賞金が掛けられたと知ったのです。
それから間もなく、宿屋にウエニアール国の騎士団の連中が泊まりまして。」
パターツさんは、謀反があった時以来、実家にも、嫁ぎ先にも帰っていないんだって。
おいらと一緒に逃げた自分が帰ると迷惑を掛けるからって。
おいらより一つ年上の娘さんがいるのに、もう八年も顔を見てないって。
パターツさんは、帳場でお金の管理や帳簿付けを任されているそうだけど。
お客さんが多い日は、夕食時に食事出しの手が足りなくなることがあって。
そんな時は、仲居さんの仕事を手伝う時があるそうなんだ。
その日も、夕食時の仕事を手伝っていると、行商人らしき人達がこんな話をしていたんだって。
「おい、知っているか、何やら王様がどえらい懸賞金をかけて人を探しているらしいぞ。
それがよ、何と八歳の子供だと言うじゃねえか。
いったい、あれは何だろうかね。」
「おう、俺は王都でそのお触れ書きをこの目で見たぜ。
それがよ、雲をつかむような話でよ。
今年八歳になる栗毛の髪の女の子と言うだけなんだよ。
しかもだ、『生きていれば』なんて但し書きが書いてありやがる。
人相書きも、素性も書いてねぇし。
唯一の手掛かりがヘソの下にある入れ墨って。
馬鹿じゃねぇのかと思ったぜ。
そんなモノをどうやって確かめろって言うんだよ。
それしか、情報がないんだぜ。
それで、生きているか、死んでいるか、分からない奴を探すバカはいねえよ。」
その会話で、パターツさんはピンときたらしいよ、おいらのことだって。
でも、行商人の話を聞いて、ある意味安心してたそうなんだ。
ヘソの下の入れ墨は、体が温まらなければ出て来ないから見つかる訳が無いって。
でも、その後に泊った騎士団の連中が、トアール国の王都にある『ドッチ会』へ行くってハッキリ言っていたそうなの。
騎士団の連中の話では、おいらがドッチ会に庇われているとする確信はない様子だったって。
「なんで、俺達があんなところまで行かないといけないんだ。」って不満を漏らしていたそうだから。
どうやら、ドッチ会が旧王族に肩入れしていたんで、嫌疑をかけていたみたいだって。
でも、それを耳にしたパターツさんは、落ち着いてはいられなかったみたい。
それは、父ちゃんが『ドッチ会』のメンバーだって知っていたから。
父ちゃんと旅を共にする間、パターツさんはドッチ会の話を良く聞かされたそうだし。
何より、父ちゃんが、自分探しの旅に飽きたら『ドッチ会』に帰ると言っていたそうだから。
もし、父ちゃんがドッチ会に戻っていて、騎士団の連中と鉢合わせしたら拙いと思ったんだって。
それで慌てて宿屋の仕事を辞めて、騎士団の連中を追いかけるように、この町まで来たそうなの。
「実は、おいらもそのお触れ書きは見たんだ。
これでしょう。
おいらも気になっていたんだ、これおいらのことみたいだし。
でも、このお触れ書きってつい最近のものだよね。
何で、八年も経った今頃、おいらのことを探しているんだろう?」
おいらは、『積載庫』の中からお触れ書きを出して見せたんだ。
**********
「おい、マロン。
お前、いつの間に、こんなモノを手に入れたんだ?」
お触れ書きを手に取った父ちゃんが、それに目を通しながら尋ねてきたの。
「この間、町の冒険者ギルドでアルトに絡んできた余所者の冒険者がいたじゃない。
今、町の入り口でさらし者になっている奴ら。
あいつらが持っていたんだよ。
父ちゃんが心配すると思って言わなかったんだ。
おいらのことかどうかも分からないし、あんな辺境まで次が来るとは思えないからね。」
おいらが、父ちゃんに答えると。
「ふーん、そんな事があったのね。
じゃあ、あいつらがその追っ手だわ、きっと。
この屋敷をコソコソ嗅ぎ回っているネズミがいるんだけど。」
いつから聞いていたのか、アルトが会話に加わってきたんだ。
「ネズミ?」
「そう、私、王立劇場を借りる手続きに王宮まで行って、帰ってきたところなの。
そしたらさ、この屋敷の正門、裏門をそれぞれに見張っている奴がいるのよ。
カタギの様な格好をしているんだけど、身のこなしが剣の手解きを受けている者のそれなの。
モカの奴、綱紀粛正を厳しくやり過ぎて、不良騎士から狙われているのかと思ったら。
狙いは、マロンだったみたいね。」
何処で見つかったんだろう?
ドッチ会が見張られていたのか、パターツさんがマークされていたのか。
まあ、大通りの真ん中で、『姫様』と言って抱き付かれたんだから、人の噂にもなるしね。
「それじゃ、ネズミを捕まえて、色々と教えてもらいましょうか。
何で、今更、八歳の女の子なんかを躍起になって探しているのかを。
それに、マロンを狙っているなら、情報を掴んだ敵対者は消しておかないとね。
次から、次へと、困ったお客さんが来ると迷惑だしね。」
アルトは、楽しそうに笑ってそう言ったんだ。
全然迷惑そうに見えないよ。むしろ、新しい遊び相手が出来て喜んでいるみたいだよ。
**********
おいらは、一人、モカさんの屋敷を出て、人通りの少ない裏通りに入ったの。
モカさんの屋敷の周りは、貴族の屋敷が並ぶお屋敷街なんだけど。
モカさんの家が面してる王宮に続く目抜き通りは、沢山の人が行き交うのに対して。
一本裏の道になると、貴族とその使用人しか通らないから、道は立派なのに人通りはほとんどないんだ。
これは、盲点だね、王都にこんなに閑散としている通りがあるとは思わなかったよ。
そして、おいらがその曲がり角を曲がると、正面は行き止まりになっていた。
袋小路ってやつだね、その両側は貴族のお屋敷の高い壁で周りからは完全な死角となっているよ。
こんなところで襲われたら、袋のネズミって奴だね。
「おいおい、やっぱり、八歳のガキだな。
どうやら、何処からか出て来て、あの屋敷に世話になっているようだが。
王都が珍しくて探検でもしてたか。
まあ、自分から人目につかない所に来てくれるとは好都合だぜ。」
ひい、ふう、み、よって、おいらをつけてきたのは、ガラの悪い五人組だったよ。
これって、オチョー姐さんが言ってた、自称『ウエニアール国の騎士団員』だよね。
人数がピッタリだし。
「オッチャン達、自称『ウエニアール国の騎士団員』で間違いないかな?
『ドッチ会』の事務所を家捜ししていったと言う。
なんか、質の悪い冒険者にしか見えないんだけど。」
おいら、一応確認しちゃったよ。
だって、本当にならず者にしか見えないんだもん。これで騎士団だと言われても…。
「何だ、口の悪いガキだな。
さっき、ドッチ会から出て来たかと思えば、俺達の事を聞いていたのか。
そうよ、俺達は誇り高きウエニアール国の騎士団員だ。
てめえが、俺達の探している王女のようなんでな、ちょっと確認させてもらうぜ。」
うーん、おいらも一応女の子だし…。
見ず知らずの男の人にパンツを脱がされるのは遠慮したいよ。
もっとも、入れ墨は無いから、見せちゃった方が疑いが解けるかも知れないけど…。
そうこうしている間に、五人全員で近付いて来たよ。
どうやら手足を押さえ付けて抵抗できなくした上で、ヘソの下の入れ墨を確認しようと言うことみたい。
五人がおいらまで、あと数歩に迫った時。
バリ!バリ!バリ!
アルトのビリビリが五人組を一網打尽にしたんだ。
五人全員が、ピクピクと痙攣して気を失っている。
今回は尋問しないといけないから手加減したようで、焦げている人はいなかったよ。
「バカね、袋小路ということは自分達だって逃げ場が無いのに。
自分達が誘き出されているとは、夢にも思っていないようね。
ホント、浅はかだわ。
マロン、安心して。
周囲を見回して来たけど。
この五人をさらに見張っているような、連絡要員はいないみたいよ。」
空から降りて来たアルトが、これで全員だと報告してくれたの。
一人でも逃がすと、ウエニアール国へおいらの情報が伝わっちゃうから一網打尽にしないといけない。
アルトがそう助言してくれたんで、おいらが囮になって全員を一ヶ所に集めることになったんだ。
そして、取りこぼしが無いようにアルトが空から見張っていたの。
「それじゃ、モカの屋敷に連れ帰って、話を聞かせてもらいましょうか。」
そう言って、アルトは『積載庫』の中に五人を放り込んだの。
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