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第18章 冬、繫栄する島国で遭遇したのは
第510話 一旦、王都へ帰って来ました
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さて、泣きながら怨嗟の声をぶつけてきたメイちゃんですが、エリーとサリーの言葉を聞いて多少は怒りを鎮めてくれた様子でした。
「すみません、お貴族様に無礼な言葉を言ってしまいまして。
私、お貴族様が宿無しの子供を引き取って育てているなんて知らなかったものですから。」
「いいのよ、悲しいことがあったのですもの。
境遇の違いに憤りを感じたメイちゃんの反応は極めて正常だわ。
悲しい出来事の後で申し訳ないけど、私の館に着いたら少し事情を聞かせてもらえるかしら。
もしかしたら、私が少しでも力になれるかも知れないわ。」
泣き止んだメイちゃんは、それまでの疲れもあってそのまま馬車の中で眠ってしまいました。
それから一時間ほどして、夕暮れ間近に王都に辿り着いた私達ですが、真っ直ぐ館に帰るという訳には行きませんでした。
メイちゃんはボロ布のような服を一枚纏っているだけなので、何か服を用意しないといけません。
メイちゃんの体型だと、ノノちゃんの服じゃ大きくて、プリムの服では小さすぎるのです。
と言うことで。
「シャルロッテ様、本当に座っているだけで良いのですよね。
わたし、馬車なんて操ったことありませんよ。」
「平気、平気、御者台にただ座っていれば、ヴァイスが勝手に連れて行ってくれるから。
何度も言ったことのあるお店だから、ヴァイスが道を知っているわ。
ブリーゼちゃんが寒風を防いでくれるから寒くも無いはずよ。」
王都の郊外、人目につかない場所に着地した私達は、馴染みの服屋さんでメイちゃんの服を買って帰ることにしました。
今日は、道を走る予定が無かったので御者役を連れて来ていません。
なので、急遽ノノちゃんにお願いすることにしたのです。
地上を進んでいると、馬車の振動でメイちゃんが目を覚ました。
「ここは、何処?
凄い…。人がいっぱい…。
みんな、暖かそうな服を着て歩いている…。
あのぅ、外にいる人達って、みんなお貴族様なのですか?」
目を覚ましてキョロキョロと左右を見回したメイちゃん、偶然車窓の外の風景が目に留まったようです。
「ここが、アルビオン王国の王都よ。
外を歩いている人の大部分は王都に住んでいる普通の人々よ。
貴族はたいてい馬車に乗っているから、街中を歩いていることはほとんどないわ。」
「あれが、私と同じ平民…。
同じ国に住んでいるのに、私の村と全然違う。
何で、世の中って、こんなに不公平なの…。」
そう言って、メイちゃんはまたすすり泣きを始めてしまいました。
さすがに、私に八つ当たりをする筋合いではないと思ったようです。
すすり泣く姿に、メイちゃんが世の中の理不尽さを感じているのが痛いほどわかりました。
いつもの服屋さんに着くと、勝手知ったるもので店員さんがすぐに奥の部屋に通してくれました。
私が連れてくる子供はいつもボロ布のような服を着ているものですから、気遣って個室を用意してくれるのです。
もちろん、他のお客さんから好奇の目で見られ、子供達が嫌な思いをしないようにとの気遣いなのですが。
実際は、汚い姿の子供が店内を歩いて、他のお客さんに不快な思いをさせないためとの配慮の方が強いのでしょうけど。
店員さんに、メイちゃんのサイズに合う服を下着からコートまで一式揃えてもらうと。
「お貴族様、私、こんな贅沢な服は要りません。
どうか、この服を買うお金で、私の住んでいた村の子供に食べ物を買い与えてください。
今、この時にも飢えて死んでしまいそうな友達がいるんです。」
メイちゃんはとても切実に訴えてきましました。
ノノちゃんのように遠慮して要らないという子はいましたが。
服を買うお金で、友達に食べ物を買って欲しいという反応は初めてです。
「まずは、落ち着きなさい。
メイちゃん、その服装では風邪ひいちゃうわ。
ここで、冬でも凍えないで済む服装を揃えましょうね。
風邪を引いて動けなくなっちゃうと、友達を助けに行くことも出来ないわよ。
友達のことを含めて、メイちゃんの村のことは詳しく聞かせてもらうから。」
そんな風に何とか説得して、メイちゃんに服を一揃え買い与えることが出来ました。
**********
館に戻ると、すっかり陽は沈んでしまい、風はとても冷たくなっていました。
暖かい馬車から降りると頬を撫でる風の冷たさに驚かされるくらいです。
「まま、おふろ、はいろ!」
お風呂がお気に入りのサリーが、さっそくお風呂に入ろうとせがみます。
私も、朝から動き回った上に、海岸で潮風に打たれたのでお風呂で体を洗い流したいです。
メイちゃんは早く話を聞いて欲しいという様子でしたが。
先にお風呂に入って気分をリラックスさせた方が良い気がしました。
「メイちゃん、話はゆっくりと聞いてあげるから、先にお風呂に入って夕食にしましょう。」
「お風呂ですか?」
メイちゃんはお風呂と言うものの存在を知らなかったようです。
「うん、おふろ。
おふろにはいると、あったまるの。
こころまでポカポカとして、しあわせって、かんじるの。」
エリーが、そう言ってメイちゃんの手をとってお風呂に向かって歩き始めした。
メイちゃんは、訳が分からないようでエリーに引かれるまま歩き出します。
エリーのおかげで、難色を示されることも無くメイちゃんをお風呂に入れることが出来そうです。
浴室に入ると。
「おねえちゃん、えりーがあらってあげる。」
どうやら、エリーなりにメイちゃんを気遣っている様子です。
細かい事までは理解できないのでしょうが。
メイちゃんが半年前の自分と同じような境遇だという事に気付いている様子でした。
お湯で濡らした布に石鹸を良く泡立てて、メイちゃんの背中を流し始めますが。
まだ、四、五歳のエリーにはメイちゃんの背中の上の方まで手が届かない状態でした。
私が、エリーの隣にしゃがんで一緒にメイちゃんの背中を洗い始めると。
「ままといっしょ。」
私と一緒に作業をするのが嬉しいのか、そんな言葉を出してエリーがニッコリと笑いました。
そのまま、二人でメイちゃんの全身を洗っていると。
「お貴族様、エリーちゃんと本当の親子みたいなんですね。」
メイちゃんが、そんな言葉を紡いで、やっと笑みを見せてくれました。
「そうよ、エリーも、サリーも、私の大切な娘なの。
二人とも私の宝物よ。」
私がエリーを抱きしめて言うと、
「えりーも、まま、だーいすき!」
エリーも私に抱き付いてそう言葉を返してくれました。
「そう、エリーちゃん、良いママに会えて良かったね。」
そう言ってエリーに微笑みかけたメイちゃん。
その言葉には、幼い命が失われなくて良かったという気持ちが込められているように感じられました。
「うん、えりーはね、とっても、うんがよかったの。
けりーにいたんがいなければ、おなかがすいて、うごけなくなった。
ままとあえなかったら、きっと、もう、いなかった。」
いつの間に『運が良かった』なんて言葉を覚えたのでしょうか。
それに、『もう、いなかった』と言う言葉、おそらく自分が生きていなかったという事なのでしょう。
いつの間にか、そんなことを理解できるようになっていたのですね。
「そう、きっと『運』なのでしょうね。
私が海岸で目覚めた時に、風の精霊さんが言っていました。
助けに来てくれたのが、お貴族様じゃなかったら、私は助からなかったって。
お貴族様が、特別な力を持っていたから私はこうして生きていられるのだって。
なのに、さっきは八つ当たりするような事を言っちゃって…。」
メイちゃんはそう言うと申し訳なさそうな表情になります。
「そんなの気にしなくて良いわ。
メイちゃんの境遇を考えると、憤りを感じるのも理解できるもの。
それよりも、湯船に浸かって体を温めましょう。
いつまでも、洗い場にいたら体が冷えちゃうわ。」
「はやく、おふろにはいろー!」
私の言葉に続いて、エリーがメイちゃんの手を取って湯船に誘いました。
**********
「こんなに沢山のお湯を見るのは初めてです。
薪を買うのも高いもんですから、毎日沸かすお湯を出来る限り少なくしてました。
ジャガイモを茹でる時と、わずかなスープを作るだけ。
体を洗うためのお湯なんて贅沢は出来なかったです。
こんな風にお湯に浸かることが出来るなんて想像も出来ませんでした。」
湯船に浸かってホッと一息ついていると、メイちゃんがそんな言葉を口にしました。
「おふろ、あったかくて、きもちいいよね。
さむいの、わすれちゃう。」
私に抱きかかえられたエリーが幸せそうに言います。
「本当に暖かくて気持ちが良いです。
外が身を切るような寒さだってことを忘れてしまいそうです。」
メイちゃんも、少しだけリラックスできた様子でした。
「すみません、お貴族様に無礼な言葉を言ってしまいまして。
私、お貴族様が宿無しの子供を引き取って育てているなんて知らなかったものですから。」
「いいのよ、悲しいことがあったのですもの。
境遇の違いに憤りを感じたメイちゃんの反応は極めて正常だわ。
悲しい出来事の後で申し訳ないけど、私の館に着いたら少し事情を聞かせてもらえるかしら。
もしかしたら、私が少しでも力になれるかも知れないわ。」
泣き止んだメイちゃんは、それまでの疲れもあってそのまま馬車の中で眠ってしまいました。
それから一時間ほどして、夕暮れ間近に王都に辿り着いた私達ですが、真っ直ぐ館に帰るという訳には行きませんでした。
メイちゃんはボロ布のような服を一枚纏っているだけなので、何か服を用意しないといけません。
メイちゃんの体型だと、ノノちゃんの服じゃ大きくて、プリムの服では小さすぎるのです。
と言うことで。
「シャルロッテ様、本当に座っているだけで良いのですよね。
わたし、馬車なんて操ったことありませんよ。」
「平気、平気、御者台にただ座っていれば、ヴァイスが勝手に連れて行ってくれるから。
何度も言ったことのあるお店だから、ヴァイスが道を知っているわ。
ブリーゼちゃんが寒風を防いでくれるから寒くも無いはずよ。」
王都の郊外、人目につかない場所に着地した私達は、馴染みの服屋さんでメイちゃんの服を買って帰ることにしました。
今日は、道を走る予定が無かったので御者役を連れて来ていません。
なので、急遽ノノちゃんにお願いすることにしたのです。
地上を進んでいると、馬車の振動でメイちゃんが目を覚ました。
「ここは、何処?
凄い…。人がいっぱい…。
みんな、暖かそうな服を着て歩いている…。
あのぅ、外にいる人達って、みんなお貴族様なのですか?」
目を覚ましてキョロキョロと左右を見回したメイちゃん、偶然車窓の外の風景が目に留まったようです。
「ここが、アルビオン王国の王都よ。
外を歩いている人の大部分は王都に住んでいる普通の人々よ。
貴族はたいてい馬車に乗っているから、街中を歩いていることはほとんどないわ。」
「あれが、私と同じ平民…。
同じ国に住んでいるのに、私の村と全然違う。
何で、世の中って、こんなに不公平なの…。」
そう言って、メイちゃんはまたすすり泣きを始めてしまいました。
さすがに、私に八つ当たりをする筋合いではないと思ったようです。
すすり泣く姿に、メイちゃんが世の中の理不尽さを感じているのが痛いほどわかりました。
いつもの服屋さんに着くと、勝手知ったるもので店員さんがすぐに奥の部屋に通してくれました。
私が連れてくる子供はいつもボロ布のような服を着ているものですから、気遣って個室を用意してくれるのです。
もちろん、他のお客さんから好奇の目で見られ、子供達が嫌な思いをしないようにとの気遣いなのですが。
実際は、汚い姿の子供が店内を歩いて、他のお客さんに不快な思いをさせないためとの配慮の方が強いのでしょうけど。
店員さんに、メイちゃんのサイズに合う服を下着からコートまで一式揃えてもらうと。
「お貴族様、私、こんな贅沢な服は要りません。
どうか、この服を買うお金で、私の住んでいた村の子供に食べ物を買い与えてください。
今、この時にも飢えて死んでしまいそうな友達がいるんです。」
メイちゃんはとても切実に訴えてきましました。
ノノちゃんのように遠慮して要らないという子はいましたが。
服を買うお金で、友達に食べ物を買って欲しいという反応は初めてです。
「まずは、落ち着きなさい。
メイちゃん、その服装では風邪ひいちゃうわ。
ここで、冬でも凍えないで済む服装を揃えましょうね。
風邪を引いて動けなくなっちゃうと、友達を助けに行くことも出来ないわよ。
友達のことを含めて、メイちゃんの村のことは詳しく聞かせてもらうから。」
そんな風に何とか説得して、メイちゃんに服を一揃え買い与えることが出来ました。
**********
館に戻ると、すっかり陽は沈んでしまい、風はとても冷たくなっていました。
暖かい馬車から降りると頬を撫でる風の冷たさに驚かされるくらいです。
「まま、おふろ、はいろ!」
お風呂がお気に入りのサリーが、さっそくお風呂に入ろうとせがみます。
私も、朝から動き回った上に、海岸で潮風に打たれたのでお風呂で体を洗い流したいです。
メイちゃんは早く話を聞いて欲しいという様子でしたが。
先にお風呂に入って気分をリラックスさせた方が良い気がしました。
「メイちゃん、話はゆっくりと聞いてあげるから、先にお風呂に入って夕食にしましょう。」
「お風呂ですか?」
メイちゃんはお風呂と言うものの存在を知らなかったようです。
「うん、おふろ。
おふろにはいると、あったまるの。
こころまでポカポカとして、しあわせって、かんじるの。」
エリーが、そう言ってメイちゃんの手をとってお風呂に向かって歩き始めした。
メイちゃんは、訳が分からないようでエリーに引かれるまま歩き出します。
エリーのおかげで、難色を示されることも無くメイちゃんをお風呂に入れることが出来そうです。
浴室に入ると。
「おねえちゃん、えりーがあらってあげる。」
どうやら、エリーなりにメイちゃんを気遣っている様子です。
細かい事までは理解できないのでしょうが。
メイちゃんが半年前の自分と同じような境遇だという事に気付いている様子でした。
お湯で濡らした布に石鹸を良く泡立てて、メイちゃんの背中を流し始めますが。
まだ、四、五歳のエリーにはメイちゃんの背中の上の方まで手が届かない状態でした。
私が、エリーの隣にしゃがんで一緒にメイちゃんの背中を洗い始めると。
「ままといっしょ。」
私と一緒に作業をするのが嬉しいのか、そんな言葉を出してエリーがニッコリと笑いました。
そのまま、二人でメイちゃんの全身を洗っていると。
「お貴族様、エリーちゃんと本当の親子みたいなんですね。」
メイちゃんが、そんな言葉を紡いで、やっと笑みを見せてくれました。
「そうよ、エリーも、サリーも、私の大切な娘なの。
二人とも私の宝物よ。」
私がエリーを抱きしめて言うと、
「えりーも、まま、だーいすき!」
エリーも私に抱き付いてそう言葉を返してくれました。
「そう、エリーちゃん、良いママに会えて良かったね。」
そう言ってエリーに微笑みかけたメイちゃん。
その言葉には、幼い命が失われなくて良かったという気持ちが込められているように感じられました。
「うん、えりーはね、とっても、うんがよかったの。
けりーにいたんがいなければ、おなかがすいて、うごけなくなった。
ままとあえなかったら、きっと、もう、いなかった。」
いつの間に『運が良かった』なんて言葉を覚えたのでしょうか。
それに、『もう、いなかった』と言う言葉、おそらく自分が生きていなかったという事なのでしょう。
いつの間にか、そんなことを理解できるようになっていたのですね。
「そう、きっと『運』なのでしょうね。
私が海岸で目覚めた時に、風の精霊さんが言っていました。
助けに来てくれたのが、お貴族様じゃなかったら、私は助からなかったって。
お貴族様が、特別な力を持っていたから私はこうして生きていられるのだって。
なのに、さっきは八つ当たりするような事を言っちゃって…。」
メイちゃんはそう言うと申し訳なさそうな表情になります。
「そんなの気にしなくて良いわ。
メイちゃんの境遇を考えると、憤りを感じるのも理解できるもの。
それよりも、湯船に浸かって体を温めましょう。
いつまでも、洗い場にいたら体が冷えちゃうわ。」
「はやく、おふろにはいろー!」
私の言葉に続いて、エリーがメイちゃんの手を取って湯船に誘いました。
**********
「こんなに沢山のお湯を見るのは初めてです。
薪を買うのも高いもんですから、毎日沸かすお湯を出来る限り少なくしてました。
ジャガイモを茹でる時と、わずかなスープを作るだけ。
体を洗うためのお湯なんて贅沢は出来なかったです。
こんな風にお湯に浸かることが出来るなんて想像も出来ませんでした。」
湯船に浸かってホッと一息ついていると、メイちゃんがそんな言葉を口にしました。
「おふろ、あったかくて、きもちいいよね。
さむいの、わすれちゃう。」
私に抱きかかえられたエリーが幸せそうに言います。
「本当に暖かくて気持ちが良いです。
外が身を切るような寒さだってことを忘れてしまいそうです。」
メイちゃんも、少しだけリラックスできた様子でした。
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