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第17章 夏、季節外れの嵐が通り過ぎます
第459話【閑話】とっても良い匂いがしたそうです
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帝国全土を襲った大旱魃、それによって大飢饉が引き起こされるであろうことは目に見えていた。
それを防ぐために、私こと、皇帝フランツは、アルムハイム伯の娘アーデルハイトの手を借りることにしたのだ。
その際に、アーデルハイトから付けられた注文は、私も同行すること。
面識のない各地の領主のもとを上手く渡り歩くことが出来るのかと彼女が懸念を持ったためである。
私とて日頃の職務があり決して暇な身ではないのであるが、旱魃対策は現時点で最大の懸案事項であるから。
何とか、仕事のやり繰りをして、同行することにしたのである。
ただ…。
「なあ、本当にそれに乗ってゆくのであるか?」
私の目の前には、箒を手にして小さな旅行カバンを肩から掛けたアーデルハイトだけ。
従者もいなければ、馬車すらないのである。
いや、事前に聞かされてはいたのであるが、いざそれを目にすると…。
「何をおたついているんだい。
昨日、打ち合わせの時言っただろう。
旱魃は待っちゃくれないよ、こうしている間にも作物は枯れていくんだ。
馬車なんかで悠長に移動している暇はないよ。
なあに、これで行けば、大陸中の何処へでも一っ飛びさ。
心配しないでも、作物がダメになる前に帝国全土を巡って見せるよ。」
私が心配しているのは作物が枯れる事よりも、その細い箒に二人で乗って空を飛ぶことなのだが…。
それでも私が躊躇していると、アーデルハイトは横座りするように華奢なお尻を箒に当てて宙に浮いて見せた。
そして、私が腰掛けやすい高さに調節すると。
「さあ、出発するよ。早く乗って!」
と催促してきおった。
私は覚悟を決めて箒に跨ったのだが、そこでハタと気付いたのだ。
私はいったい何処に手を置いて体を支えれば良いのかと。
両手をフラフラさせておったら、すぐに箒から落ちてしまうではないか。
すると…。
「ほら、乗ったら私の腰にしっかりとつかまってんだよ。」
その時は、まさか年頃の娘から腰につかまれなどと言われるとは思わなかったよ。
私は、年甲斐もなくおたついてしてしまったのを今でも覚えておる。
そして、私は生まれて初めて大空に舞い上がったのだ。
********
初めて大空に舞い上がった私が感動していたかと言うと…。
「おい、これは、いささか速すぎるのでないか。
しかも、高い、高過ぎであろう、この高さは。
ちょっと、手加減してくれんか、怖い、怖いって。」
早駆けの馬の何倍もの速さで、ぐんぐん上昇していくアーデルハイト。
あっという間に、帝都で一番高い大聖堂の尖塔を見下ろす高さまで舞い上がりおった。
その時の私は初めて経験する高さと速度に恐怖し、大空の旅を満喫するどころではなかったぞ。
「ちっ、いい歳した男がこのくらいの速さを怖がるなんて情けないね。
せっかく、私が爽快な空の旅に案内しようかと思ったのに。
何にも障害物がない大空を、思いっ切り飛ばすのは最高の気分なのに。」
そんな言葉を呟いたアーデルハイトは幾分速度を落としてくれたのだ。
それに加えて。
「どうだい、これなら、怖くないだろう。
あんまり速度を落とすと、行かないといけない場所を回り切れなくなるからね。
風を少しいじって、風当たりを和らげてみたんだ。」
風をいじるなどと、途方もないことをいとも簡単に言ってのけたアーデルハイト。
その言葉通り、頬に当たる風は、吹き付ける風ではなく、優しく撫でる風に変わっておった。
それだけで、私の恐怖感も和らいだのだが…。
今度はそのそよ風に乗ってアーデルハイトの良い匂いがして来たのだ。
恥ずかしながら、私は女性など后しか知らないため年頃の娘がこんな良い匂いがするとは知らなかったのだ。
思わずその匂いに気を取られてしまい、一時空を飛んでいる事など忘れてしまったのだ。
「なんだい、今度は惚けた顔しちまって。
せっかく、空を飛んでいるんだから地上の景色を見たらどうなんだい。
ほら、これがあんたの治める帝都、それからアスターライヒの風景だよ。」
そう言って、全貌が見渡せるようになった帝都を指差すアーデルハイト。
「いや、済まなかった。
そなたから余りにも良い匂いがするモノだからついそちらに気を取られてな。」
その時私は、つい思っていたことを口に出してしまったのだ。
言ってしまってから、しまったと私は後悔したよ。若い女性に対して不適切な言葉だったと。
これでは、若い女の色香に惑わされたスケベじじいのようではないか。
すると、アーデルハイトは気にしたそぶりも見せず。
「ああ、これかい。
これは、アルムハイム特産のラベンダーの精油の匂いさ。
アルムハイム伯家の収入の大部分は、ハーブの加工品の売り上げだからね。
これでも、帝都に住む貴族のご婦人方には評判なんだよ。
皇帝陛下はご存じなかったかい。」
とても嬉しそうな笑顔を見せて言ったのだ。
どうやら、アーデルハイトは特産のラベンダーの精油の香りを褒められたと思い気を良くしたようだった。
私の邪な気持ちには全く気付いてないようなので、これ幸いと、私は話をあわせておいたよ。
そんな無邪気なアーデルハイトの笑顔を見ておったら、やっと平常心を取り戻したのだ。
それからは、アーデルハイトに言われた通り空から眺める風景を楽しませてもらう事にしたよ。
********
そして、着いた一ヶ所目の農村地帯。
そこは前日私が視察に訪れた帝都郊外の農村地帯より一段と酷いありさまだったのだ。
本来はまだ、成長途上で青々としていなければならない麦畑なのだが。
上空から見ると一面が刈り入れ時のように茶けて見えるのだ、一言でいえば手遅れという感じであった。
「ありゃ、これは大分酷いことになってるね。
少しだけ気合いを入れないといけないかな、これは。」
地上を見下ろして、アーデルハイトはそう呟いておったのだ。
その言い方は、大分酷い状況ではあるが、彼女の手にかかれば何とでもなるような口調だったのだ。
彼女は、畑に面した道端に人が集まっているのを目にしてそこに降りていったよ。
シャルロッテと違いアーデルハイトは、自分が魔女であることを隠そうともしないのだ。
彼女は、人目を気にすることなく人々の前に降り立つと。
「こんなところでどうしたんだい。みんな、辛気臭い顔しちゃって。
そんな顔をしていると幸せが逃げちまうよ。」
何やら深刻な話をしている様子の村人たちに、まるで空気を読まない言葉をかけたのだ。
「あれまあ、貴族のお嬢様が、私らのような下々の者に気を止めて頂けるとは有り難いこって。
実は、見ての通り今年の麦はお手上げの状況でして。
年貢はおろか、食い扶持すら賄えないんじゃねえかってことで。
早めに食い扶持の麦を買い込まねえと値上がりして買えなくなるんじゃねえかとか。
金もねえですから、娘っ子がいる家は買い叩かれる前に早く売りに出さねえととか。
みんなで算段しとったところなんです。」
私は村人たちの話を聞き、もうそこまで来ているのだと焦りを感じたのだ。
皆がそんな行動をとったら、麦の相場は際限なく上がるし、そもそも品薄で入手することが困難になってしまう。
それこそ、娘だって二束三文で場末の酌婦に叩き売られることになるぞと。
「まあ、まあ、そんな悲観的になるのはまだ早いよ。
今年もちゃんと、豊作になるから安心しなよ。」
目の前の麦畑の状況を見たら、「何を荒唐無稽なことを」と非難されそうな言葉を吐いたアーデルハイト。
村人たちは、一目で貴族とわかる装いのアーデルハイトに対して口に出しては言わないものの。
きっとその時点では、そこにいた誰もが思っていたに違いない、「何をトチ狂ったことを」と。
しかし、そんな村人たちの白けた視線は全く無視して、畑に向き直った彼女は。
「じゃあ、頼むよ、しっかりと地面を潤しておくれ。
それと、麦が元気ないから、ちょっとカツを入れておこうかね。」
前日、私の前で言ったのと同じような言葉を口にすると…。
やはり、一転俄かにかき曇りきっちり雨が降り出しおった。
そればかりか、村人たちの目の前で、ほとんど枯れかけて薄茶けていた麦の葉が青さを取り戻したのだ。
そして、旱魃で遅れていた時間を取り戻すように背丈を伸ばすと雨が止む頃には穂を出したのだ。
「これから先は、むしろ乾燥してないとダメだね。
まあ、ここまで育っていれば、十分な収穫は見込めるだろうよ。
良かったね、娘を売りに出す必要もないし、今年は盛大に収穫祭が出来るよ。」
アーデルハイトが村人たちにそう告げたちょうどその時、雲の切れ間から一筋の日差しが差しおった。
アーデルハイトを神々しく照らし出すように…。
今から思えば、あれも精霊さん達のちょっとした茶目っ気だったのかも知れんな。
だが、精霊さんの存在など知らない私は、その時、アーデルハイトにとても神聖なものを感じさせられていたのだ。
村人たちもおそらくそう感じたのであろう。
気付くと、そこにいた村人たちは一人残らずアーデルハイトの前に跪いて祈りを捧げていたのだ。
私はこの後、行く先々でこの光景を目にする事になったのだ。
私はこの時悟ったよ。
これでは聖教に目の敵にされる訳だ、こんなことをして歩かれたら神様、形無しだからのう。
それを防ぐために、私こと、皇帝フランツは、アルムハイム伯の娘アーデルハイトの手を借りることにしたのだ。
その際に、アーデルハイトから付けられた注文は、私も同行すること。
面識のない各地の領主のもとを上手く渡り歩くことが出来るのかと彼女が懸念を持ったためである。
私とて日頃の職務があり決して暇な身ではないのであるが、旱魃対策は現時点で最大の懸案事項であるから。
何とか、仕事のやり繰りをして、同行することにしたのである。
ただ…。
「なあ、本当にそれに乗ってゆくのであるか?」
私の目の前には、箒を手にして小さな旅行カバンを肩から掛けたアーデルハイトだけ。
従者もいなければ、馬車すらないのである。
いや、事前に聞かされてはいたのであるが、いざそれを目にすると…。
「何をおたついているんだい。
昨日、打ち合わせの時言っただろう。
旱魃は待っちゃくれないよ、こうしている間にも作物は枯れていくんだ。
馬車なんかで悠長に移動している暇はないよ。
なあに、これで行けば、大陸中の何処へでも一っ飛びさ。
心配しないでも、作物がダメになる前に帝国全土を巡って見せるよ。」
私が心配しているのは作物が枯れる事よりも、その細い箒に二人で乗って空を飛ぶことなのだが…。
それでも私が躊躇していると、アーデルハイトは横座りするように華奢なお尻を箒に当てて宙に浮いて見せた。
そして、私が腰掛けやすい高さに調節すると。
「さあ、出発するよ。早く乗って!」
と催促してきおった。
私は覚悟を決めて箒に跨ったのだが、そこでハタと気付いたのだ。
私はいったい何処に手を置いて体を支えれば良いのかと。
両手をフラフラさせておったら、すぐに箒から落ちてしまうではないか。
すると…。
「ほら、乗ったら私の腰にしっかりとつかまってんだよ。」
その時は、まさか年頃の娘から腰につかまれなどと言われるとは思わなかったよ。
私は、年甲斐もなくおたついてしてしまったのを今でも覚えておる。
そして、私は生まれて初めて大空に舞い上がったのだ。
********
初めて大空に舞い上がった私が感動していたかと言うと…。
「おい、これは、いささか速すぎるのでないか。
しかも、高い、高過ぎであろう、この高さは。
ちょっと、手加減してくれんか、怖い、怖いって。」
早駆けの馬の何倍もの速さで、ぐんぐん上昇していくアーデルハイト。
あっという間に、帝都で一番高い大聖堂の尖塔を見下ろす高さまで舞い上がりおった。
その時の私は初めて経験する高さと速度に恐怖し、大空の旅を満喫するどころではなかったぞ。
「ちっ、いい歳した男がこのくらいの速さを怖がるなんて情けないね。
せっかく、私が爽快な空の旅に案内しようかと思ったのに。
何にも障害物がない大空を、思いっ切り飛ばすのは最高の気分なのに。」
そんな言葉を呟いたアーデルハイトは幾分速度を落としてくれたのだ。
それに加えて。
「どうだい、これなら、怖くないだろう。
あんまり速度を落とすと、行かないといけない場所を回り切れなくなるからね。
風を少しいじって、風当たりを和らげてみたんだ。」
風をいじるなどと、途方もないことをいとも簡単に言ってのけたアーデルハイト。
その言葉通り、頬に当たる風は、吹き付ける風ではなく、優しく撫でる風に変わっておった。
それだけで、私の恐怖感も和らいだのだが…。
今度はそのそよ風に乗ってアーデルハイトの良い匂いがして来たのだ。
恥ずかしながら、私は女性など后しか知らないため年頃の娘がこんな良い匂いがするとは知らなかったのだ。
思わずその匂いに気を取られてしまい、一時空を飛んでいる事など忘れてしまったのだ。
「なんだい、今度は惚けた顔しちまって。
せっかく、空を飛んでいるんだから地上の景色を見たらどうなんだい。
ほら、これがあんたの治める帝都、それからアスターライヒの風景だよ。」
そう言って、全貌が見渡せるようになった帝都を指差すアーデルハイト。
「いや、済まなかった。
そなたから余りにも良い匂いがするモノだからついそちらに気を取られてな。」
その時私は、つい思っていたことを口に出してしまったのだ。
言ってしまってから、しまったと私は後悔したよ。若い女性に対して不適切な言葉だったと。
これでは、若い女の色香に惑わされたスケベじじいのようではないか。
すると、アーデルハイトは気にしたそぶりも見せず。
「ああ、これかい。
これは、アルムハイム特産のラベンダーの精油の匂いさ。
アルムハイム伯家の収入の大部分は、ハーブの加工品の売り上げだからね。
これでも、帝都に住む貴族のご婦人方には評判なんだよ。
皇帝陛下はご存じなかったかい。」
とても嬉しそうな笑顔を見せて言ったのだ。
どうやら、アーデルハイトは特産のラベンダーの精油の香りを褒められたと思い気を良くしたようだった。
私の邪な気持ちには全く気付いてないようなので、これ幸いと、私は話をあわせておいたよ。
そんな無邪気なアーデルハイトの笑顔を見ておったら、やっと平常心を取り戻したのだ。
それからは、アーデルハイトに言われた通り空から眺める風景を楽しませてもらう事にしたよ。
********
そして、着いた一ヶ所目の農村地帯。
そこは前日私が視察に訪れた帝都郊外の農村地帯より一段と酷いありさまだったのだ。
本来はまだ、成長途上で青々としていなければならない麦畑なのだが。
上空から見ると一面が刈り入れ時のように茶けて見えるのだ、一言でいえば手遅れという感じであった。
「ありゃ、これは大分酷いことになってるね。
少しだけ気合いを入れないといけないかな、これは。」
地上を見下ろして、アーデルハイトはそう呟いておったのだ。
その言い方は、大分酷い状況ではあるが、彼女の手にかかれば何とでもなるような口調だったのだ。
彼女は、畑に面した道端に人が集まっているのを目にしてそこに降りていったよ。
シャルロッテと違いアーデルハイトは、自分が魔女であることを隠そうともしないのだ。
彼女は、人目を気にすることなく人々の前に降り立つと。
「こんなところでどうしたんだい。みんな、辛気臭い顔しちゃって。
そんな顔をしていると幸せが逃げちまうよ。」
何やら深刻な話をしている様子の村人たちに、まるで空気を読まない言葉をかけたのだ。
「あれまあ、貴族のお嬢様が、私らのような下々の者に気を止めて頂けるとは有り難いこって。
実は、見ての通り今年の麦はお手上げの状況でして。
年貢はおろか、食い扶持すら賄えないんじゃねえかってことで。
早めに食い扶持の麦を買い込まねえと値上がりして買えなくなるんじゃねえかとか。
金もねえですから、娘っ子がいる家は買い叩かれる前に早く売りに出さねえととか。
みんなで算段しとったところなんです。」
私は村人たちの話を聞き、もうそこまで来ているのだと焦りを感じたのだ。
皆がそんな行動をとったら、麦の相場は際限なく上がるし、そもそも品薄で入手することが困難になってしまう。
それこそ、娘だって二束三文で場末の酌婦に叩き売られることになるぞと。
「まあ、まあ、そんな悲観的になるのはまだ早いよ。
今年もちゃんと、豊作になるから安心しなよ。」
目の前の麦畑の状況を見たら、「何を荒唐無稽なことを」と非難されそうな言葉を吐いたアーデルハイト。
村人たちは、一目で貴族とわかる装いのアーデルハイトに対して口に出しては言わないものの。
きっとその時点では、そこにいた誰もが思っていたに違いない、「何をトチ狂ったことを」と。
しかし、そんな村人たちの白けた視線は全く無視して、畑に向き直った彼女は。
「じゃあ、頼むよ、しっかりと地面を潤しておくれ。
それと、麦が元気ないから、ちょっとカツを入れておこうかね。」
前日、私の前で言ったのと同じような言葉を口にすると…。
やはり、一転俄かにかき曇りきっちり雨が降り出しおった。
そればかりか、村人たちの目の前で、ほとんど枯れかけて薄茶けていた麦の葉が青さを取り戻したのだ。
そして、旱魃で遅れていた時間を取り戻すように背丈を伸ばすと雨が止む頃には穂を出したのだ。
「これから先は、むしろ乾燥してないとダメだね。
まあ、ここまで育っていれば、十分な収穫は見込めるだろうよ。
良かったね、娘を売りに出す必要もないし、今年は盛大に収穫祭が出来るよ。」
アーデルハイトが村人たちにそう告げたちょうどその時、雲の切れ間から一筋の日差しが差しおった。
アーデルハイトを神々しく照らし出すように…。
今から思えば、あれも精霊さん達のちょっとした茶目っ気だったのかも知れんな。
だが、精霊さんの存在など知らない私は、その時、アーデルハイトにとても神聖なものを感じさせられていたのだ。
村人たちもおそらくそう感じたのであろう。
気付くと、そこにいた村人たちは一人残らずアーデルハイトの前に跪いて祈りを捧げていたのだ。
私はこの後、行く先々でこの光景を目にする事になったのだ。
私はこの時悟ったよ。
これでは聖教に目の敵にされる訳だ、こんなことをして歩かれたら神様、形無しだからのう。
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