上 下
429 / 580
第16章 冬から春へ、時は流れます

第426話 神の権威より、人の権威?

しおりを挟む
 叙勲式の前日、私達は会場となる王都郊外のお城に赴くこととなりました。
 会場となる王家所有の城は、王都の西約二十マイルの郊外にあります。

 明日の日程は、朝一番でお城の王の間で叙勲式が行われます。
 叙勲式に参列できるのは、今までこの勲章を受勲した先輩方だけだそうです。
 その後、参列者と共に城内にある教会までお披露目の行進を行います。
 教会での礼拝が済みますと昼餐となります。
 ここまでが、受勲式と一体になった公式行事だそうです。
 ここまでの行事に参加できるのは、勲章を受勲した先輩方だけだと言います。

 式典としての中心は当然、朝一の叙勲式ですが、一番華やかなのはお披露目の行進だと言います。
 一連の行事の中で、この行進だけが一般に公開されるからです。
 沿道に集まった多くの見物人の祝福を受けながら教会まで行進するそうです。
 私が先頭で…。
 なんか、見せ物になっているようで、そう言うのは苦手です。

 そして、その日は会場となっているお城で晩餐会が催されます。
 この晩餐会に至って、既存の受勲者限定と言う枠は外され、国内の重要人物が招かれたパーティとなります。
 これで、叙勲式に伴う一連の行事はお終いです。

     ********

 朝一番で叙勲式ということは、当然それまでに正装を整えないといけません。
 明日の朝、王都の館を出たのではとうてい間にあいません。
 
 という訳で、前日から会場となるお城に乗り込むことになったのですが…。

「いやあ、孫娘の叙勲式が見られるなんて夢のようだわい。
 長生きはするものだな。
 こんな機会を作ってくれたジョージ王には、心から感謝いたしますぞ。」

「いえ、いえ、我が国はシャルロッテお嬢ちゃんに多大な恩がありますから。
 勲章一つでは申し訳ないくらいですよ。
 こちらこそ、我が国の勲章の叙勲式に皇帝陛下の参列を頂けるとは光栄です。」

 そう、何故かアルビオン王国の国王であるジョージさんが同じ馬車に乗っているのです。
 普通、護衛も無しで国王陛下が動くことなどあり得ませんよね。
 しかも、次期女王と目されるヴィクトリア王女まで一緒に乗っているのですから。

 今、この馬車に乗っているのは、私、おじいさま、ジョージさん、トリアさん、そして侍女のベルタさんの五人です。

 先日、王宮へ呼ばれた際に、ジョージさんから私達に同行すると伝えられました。
 その際に、それはどうなのかと尋ねたのですが…。

「シャルロッテお嬢ちゃんもフランツ皇帝も、私を暗殺しようなどとは思ってはないだろう。
 なら、馬車で半日も掛けて、城まで行く必要もないだろう。
 シャルロッテお嬢ちゃんの素敵な馬車で行けば半時も掛からんのだろう。
 それに、これは演出でもあるんだよ。」

 ジョージさん、ヴァイスの引く馬車で空を飛んでいく気満々ですね。
 確かに、二十マイルくらいであれば、三十分もかかりませんが…。

 ジョージさんのお話では、今回私が頂く勲章はアルビオン王国で最上位に位置付けられる勲章だそうです。
 形式上は国王であるジョージさんが独断で受勲者を決めることができるそうですが。
 最上位の勲章だけに口うるさく言う方々がいるそうです。

 この勲章、アルビオン王国に特別の勲功があった国民に与えられますが。
 それとは別に、友好国の君主にも与えることが出来ます。
 私の場合、特別な勲功に対して与えられるのですが、私は国民ではありません。
 ですので、形式的には友好国の君主として与えられることになります。

 この場合の友好国の『君主』という点で、苦言を呈する側近の方がいたそうです。
 私の場合、アルムハイム伯国という独立した領邦の君主ですが、帝国での爵位は伯爵でした。
 伯爵クラスの君主が、この勲章の対象とする君主の格としていかがなものかとの意見だそうです。
 過去、帝国の領邦君主にも贈られた実績はありますが、みなさん、大公だったそうです。

 昨年、私が大公へ昇爵したので、ジョージさんはそれで押し切ったと言います。
 それで、私が大公へ昇爵したことを報告に行った際にあんなに喜んだのですね。

    ********

 ですが、今でも名ばかり大公の私の受勲に不満を持つ方々が側近の中にいるそうで。

「実は、私の側に仕える者は既に城の方へ移動させてあるんだよ。
 そして、私が城に着いたら出迎えるように命じてある。
 何処から、どうやって、城に着くとは言ってないけどね。
 あいつら、さぞかし驚くことだろうね。
 天馬の引く馬車で空から降って来るんだから。
 しかも、現皇帝陛下をパートナーとして伴ってくるんだ。
 これで、君主の格がなどとほざく、愚か者は私の側近にはいらんよ。
 だから、ロッテお嬢ちゃん、なるべく目立つように城に降りてくれよ。」

 なんて事をいうジョージさん。
 ジョージさんの周囲の人達に、私が受勲する事を納得させろと言うのですか。

「全く、お父様ってば。
 本来、臣下の納得を取り付けるのは、お父様の務めでしょうに。
 それを、お招きしたお客様本人にさせるなんて、本末転倒ですわ。
 シャルロッテさん、本当に申し訳ないですわね。
 我が国にも、頭の固い権威主義者が今でも残っているのですわ。
 幾らお父様があなたの勲功を説明しても納得しない愚か者が。
 でも、そんな奴らをウンと言わせるのは意外と簡単。
 あいつらが主張する権威以上の権威で抑え込んでしまえば良いのですわ。
 そう、例えば、『神の権威』とか。」

 私が力を見せつけることで側近の人達を納得させて欲しい。
 そんな事をいうジョージさんに、トリアさんは苦々しい顔をしますが。
 ジョージさんも、私に勲章を贈ることに関しては繰り返し側近たちに説明してくださったそうです。
 大部分の側近たちは、説明に納得したそうですが。
 一部の権威主義に凝り固まった方々は良い顔はしなかったそうです。
 もちろん、この勲章、ジョージさんの独断で受勲者を決められるので、そう言う人々は無視してしまってもかまわないのですが。
 多くの臣下を束ねる立場としてはそうもいかないようです。

 例えば、私の受勲を心から納得していなければ、私が王宮を訪れた時に敬意を払わないかも知れないと言います。
 そんなことが起こらないために、周囲の納得を得る必要があるのだと。

「分かりました。
 では、デモンストレーションに精々派手に着地するようにしましょうか。
 シャインちゃん、ブリーゼちゃん、ちょっと良いかな。」

「は~い! な~に~、ロッテ。
 なんか楽しい事するつもり~?」

 いつもの明るく軽い口調で現れる風の精霊ブリーゼちゃん。先程からの話は聞いていた様子です。

「ごきげんよう、ロッテさん。
 お呼びでございますか?」

 深窓の令嬢という言葉がピッタリの光の精霊シャインちゃんが控えめに現れます。
 私が、二人にこれからして欲しいことを説明すると。

「わかったよ~! ヴァイスにはそう指示するよ~!
 シャインも大丈夫だよね~?」

「はい、承知いたしました。
 容易いことです。」

 そう言って馬車を出て行く二人。
 やがて馬車は目的のお城の上空へ差し掛かります。
 着地するのは城内にある宮殿の前庭。
 いつもであれば、なるべく目立たないように人目の少ない方角から一直線に降下するのですが。

 今回は城の上空を何度も旋回しながらゆっくりと高度を落として行くようにお願いしました。
 今頃、ブリーゼちゃんがヴァイスに降下の仕方を細かく指示しているはずです。

 ブリーゼちゃんからヴァイスに指示してもらったのはもう一つ。
 風の精霊であるヴァイスは翼で飛んでいる訳ではありません。
 空を飛んでいる時は、滑空する鳥のようにほぼ水平に翼を広げています。
 今回は、敢えて翼をゆっくりと羽ばたかせてもらいました。

 そこに、シャインちゃんの演出を入れます。
 ヴァイスの羽ばたきに併せて、金色の光の粒が舞うようにお願いしたのです。

 ヴァイスが翼を羽ばたかせる毎に、翼から零れ落ちる光の粒が後方へ流れ落ちます。
 後方へ流れていく光の粒は馬車の窓からでも見ることが出来ました。

「きれい…。
 それにとっても神々しい…。
 これ、凄いですわ、この光景をみたら誰もがひれ伏しますわ。」

 窓にかじりつくようにして、外を眺めているトリアさんが呟きました。
 誰もがひれ伏すって…、ちょっとやり過ぎましたか。

 いつもなら一分も掛けずに行う降下を、たっぷり十分以上かけてゆっくりと降りてきた私達。
 その頃には、宮殿前の庭には城に勤める人々が出て来て、ヴァイスの引く馬車は注目の的になっていました。

 前庭に着地すると、トリアさんとジョージさんが先に馬車から降りました。

「陛下、これはいったい?
 アルムハイム大公と一緒に来られるとは伺っていましたが。
 空から降りて来られるとは…。」

 前庭で出迎えた臣下の方がジョージさんに尋ねます。

「ああ、これはアルムハイム大公がお持ちの天翔ける馬車だよ。
 王都からここまで、わずか三十分だよ。
 しかも、馬車みたいに揺れることもないし、快適そのものだよ。」

「これが、アルムハイム大公のお持物でございますか…。
 有翼の白馬をお持ちとは、まるで神の化身のようですな。」

 臣下の方は、ヴァイスを見て呆気に取られています。
 そこへ、おじいさまのエスコートで私が馬車を降ります。

「おい、あの方は帝国の皇帝陛下では。」

 周囲にいる臣下の方々の中からそんな声が聞こえます。
 ここにいる方々は、それなりの地位にいる方ですから、外交官としておじいさまを目にした方もいるでしょう。

「誰だ、アルムハイム大公を妾腹の取るに足らない姫だなんて誤情報を流したのは。
 孫娘の叙勲式に皇帝陛下自ら足をお運びになるなんて、重要人物中の重要人物じゃないか。」

 いや、本人やおじいさまの聞こえるところで、そんなことを言うのはどうかと思いますよ。
 ジョージさんが、説明したか否かは分かりませんが、私がおじいさまの孫娘だとは知られていたようです。
 ですが、それがかえって侮られる結果となっていたみたいですね。

 全ての事情を知らなければ、妾腹で捨扶持を与えられた姫君にしか見えませんものね。
 豆粒ほどの領地しかありませんから。
 
 ヴァイスによる演出より、おじいさまがお出ましになる方が、権威主義に凝り固まった方々を納得させる材料になったようです。
 結果として、私は帝国皇帝の愛孫娘としてジョージさんの周囲の人に大歓迎を受けることになります。
 手のひらを返したような対応に、ジョージさんもトリアさんも複雑な表情をしていました。

 でも、ジョージさん、おじいさまが来られることは、ミリアム首相や一部の人にしか伝えてなかったのですね。
 いえ、逆ですか、反対派の耳に入らないように箝口令を敷いていたんですね。
 これを狙って。

   ********

*並行して新作を投稿しています。
 『ゴミスキルだって、育てりゃ、けっこうお役立ちです!』
 ゴミスキルとバカにされるスキルをモグモグと育てた女の子の物語です。
 12時10分、20時30分の投稿です。
 お読み頂けたら幸いです。
 よろしくお願いいたします。 
 ↓ ↓ ↓ (PCの方の向け) 
 https://www.alphapolis.co.jp/novel/255621303/784533340    
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】

小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。 他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。 それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。 友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。 レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。 そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。 レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

夫に用無しと捨てられたので薬師になって幸せになります。

光子
恋愛
この世界には、魔力病という、まだ治療法の見つかっていない未知の病が存在する。私の両親も、義理の母親も、その病によって亡くなった。 最後まで私の幸せを祈って死んで行った家族のために、私は絶対、幸せになってみせる。 たとえ、離婚した元夫であるクレオパス子爵が、市民に落ち、幸せに暮らしている私を連れ戻そうとしていても、私は、あんな地獄になんか戻らない。 地獄に連れ戻されそうになった私を救ってくれた、同じ薬師であるフォルク様と一緒に、私はいつか必ず、魔力病を治す薬を作ってみせる。 天国から見守っているお義母様達に、いつか立派な薬師になった姿を見てもらうの。そうしたら、きっと、私のことを褒めてくれるよね。自慢の娘だって、思ってくれるよね―――― 不定期更新。 この世界は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。

「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう

天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。 侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。 その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。 ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。

【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた

杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。 なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。 婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。 勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。 「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」 その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺! ◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。 婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。 ◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。 ◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。 ◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます! 10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

処理中です...