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第11章 実りの季節に
第260話 その笑顔が一番の収穫です
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天幕の前に停車している馬車からアリィシャちゃんを連れて来ました。
もちろんアリィシャちゃんの今後について話し合うためです。
座長さんは、もうアリィシャちゃんの事を『悪魔憑き』とは思っていないと伝えたのですが。
アリィシャちゃんはまだ座長さんに邪険にされるのではと恐れている様子が伺えます。
お母さんの手をギュッと握りしめ、お母さんの背に隠れるように立っていました。
「アリィシャ、こちらのお貴族様から話は聞いた。
お前をあの町で置き去りにして本当に悪かった。
このお貴族様がおられなかったら、死んでたかもしれんのだから。
謝って済むことだとは思っていない。
それでも言わせてくれ、俺が間違っていた。
もう『悪魔憑き』だなんて二度と言わん。
おまえが望むなら戻って来ても良いんだぞ。」
座長さんは、子供のアリィシャちゃんに対しても真摯に向き合い、深々と頭を下げました。
座長さんの言葉に戸惑ったアリィシャちゃんは、私の顔色を窺っています。
「アリィシャちゃん、自分の希望する道を選びなさい。
もう邪険に扱われることは無いから、ここへ戻ってお母さんと一緒に暮らしても良いわ。
もちろん、私の許に残ってくれてもかまわない。
私も一人ぼっちだから、アリィシャちゃんがいてくれた方が寂しくないから。
誰にも遠慮せず、自分に正直に、自分がしたいという方を選びなさい。」
私が笑いかけながらアリィシャちゃんを促すと。
アリィシャちゃんは手のひらの上にリアを呼び出しました。
「座長、この子は風の精霊リアと言うの。
あの時はリアがケガをさせちゃってごめんね。
リアは私を守りたかったんだって。
座長、謝ってくれてありがとう。
私、もう気にしてないよ。
リアがロッテお姉ちゃんを連れて来てくれたくれたから。
あれから、ロッテお姉ちゃんと一緒にいられてすごく楽しかったんだ。」
アリィシャちゃんの言葉を受けて、リアが座長さんにペコリと頭を下げました。
その様子に座長さんは、ごく自然に相好を崩しました。
「おお、その子がリアちゃんかい。
俺の故郷から付いて来たと聞いたが、本当に故郷の民族衣装を着ているんだな。
そうかい、リアちゃんがずっとアリィシャを守っていたんだ。
それなのに、気付いてやれずに本当に悪かった。」
座長さんがリアにも頭を下げると、アリィシャちゃんは続けて言いました。
「それでね、お母さん、それに座長。
お母さんが私を心配してくれていると分かって嬉しかった。
今日はそれだけでも、ここに来てよかったと思ってる。
でもね、私、このままロッテお姉ちゃんと一緒に暮らしたいの。」
「アリィシャ…。」
アリィシャちゃんの言葉を聞いてお母さんはとても悲し気な呟きを漏らします。
きっと戻ってくると思っていたのでしょうね。
「お母さん、心配してくれて有り難う。
今、私、ロッテお姉ちゃんから文字の読み書きや計算を習っているの。
もう本も読めるようになったよ。
帝国語だけでなく、セルベチア語やアルビオン語も習っているの。
私、うんと勉強して立派な大人になりたいの。
勉強は始めたばかりだし、まだまだ知りたいことがたくさんあるから。
それでね、立派な大人になったら、お母さんを迎えに行くから。
だからそれまで待っていてね。」
アリィシャちゃんは、子供ながらに毅然とした態度で言ったのです。
その言葉に嘘や迷いは含まれていませんでした。
でも、迎えに行くのはお母さんだけなのですね。
アリィシャちゃんの事を悪し様に罵った、浮気者の父親は無視ですか、そうですか…。
「ロッテお姉ちゃん、そう言う事なので、これからもお世話になって良いですか?」
上目遣いで尋ねてくるアリィシャちゃんに、勿論私はこう返しました。
「もちろん、大歓迎よ。
私もアリィシャちゃんが一緒にいてくれて嬉しいわ。」
********
アリィシャちゃんの話を聞いて、お母さんもアリィシャちゃんを引き取るのを思いとどまりました。
一座に戻るより私と一緒に暮らした方が、アリィシャちゃんの将来のためになると思ったようです。
今は母娘二人抱き合って別れを惜しんでいます。
そんな二人を微笑ましく眺めていると。
「伯爵様、この度は大変お世話になりました。
しかし、アリィシャに対する誤解を解くためだとしても。
無償で、奇跡のような治療をして頂き本当によろしかったのでしょうか。
とはいえ、それに見合う金を払えと言われても、持ち合わせていないのですが。」
座長さんが、最初に会った時とは手のひらを返したように丁寧な言葉で尋ねてきました。
精霊の力を借りた治療で今まで見返りを要求したことはありません。
今回もそうするつもりですが、抱き合う母娘を見ていて一つ思いつきました。
「勿論ですわ、あれで見返りを要求しようとは思わないから安心して良いわよ。
ただ、ちょっと相談があるのですけど。」
私の返答に座長さんが身構えました。
どんな無理難題を吹っ掛けられるのかと警戒しているのでしょうか。
「相談とは、どのような事でしょうか。」
「そんなに身構えなくても大丈夫ですわよ。
単なる商談です。ダメなら断ってくださっても結構ですわ。
アリィシャちゃんから話を伺った事があるのですが、こちらの一座、中々に評判が良いみたいですね。」
「ええ、おかげさまで。
俺らは芸を売り物にしているんで、日々稽古を欠かさないことを心掛けておるんです。
生半可な芸では舞台に立たせないのが方針でして。
その甲斐あって、お客様にはそれなりの評判を頂いているようです。
それがどうかしましたか。」
「私はクラーシュバルツ王国のシューネフルトと言う町の近くに小さな領邦を持っています。
シューネフルトはご存じありませんか、旅の一座なら噂くらいは耳にしたことがあるのでは。」
「ああ、今年なって、チラホラと名前を耳にするよになった場所でございますね。
なんでも、街灯と言うものが出来て、町の夜景がきれいだとか。」
「さすが、旅の一座、耳が早い。
私は、そのシューネフルトの領主と組んで、シューネフルト領に人を呼び込むことを計画してるのです。
人が集まれば、お金を落とすので、領民が豊かになりますからね。
で、相談なのですが、来年の夏にシューネフルトで興行をしませんか。
もし、乗ってくださるのなら、街の一等地で公演が出来るように領主に取り計らいますが。」
そう、できれば年に一度くらいはアリィシャちゃんとお母さんを会わせてあげたいと思いました。
でも、旅の一座の場所を捕捉するのは、私の力をもってしても至難の業です。
であれば、いっそのことこの一座を呼んでしまおうと思ったのです。
評判の良い一座であれば、シューネフルトへの人寄せに使えそうですからね。
「なんと、そんな話でしたか。
伯爵様に目を掛けて頂けるとは光栄です。
ですが、どん詰まりの田舎町なのでしょう。
そんな街で興行してお客が集まりますかね。
こういっちゃなんですが、この規模の一座を食わせて行くには相当客が入らないと。
クラーシュバルツ王国じゃ、ズーリックの公演でもカツカツだったのでね。」
この座長さん、中々慎重な人のようです。
まあ、ホイホイと話に乗ってくる迂闊な人よりはよっぽど信頼できるのですが。
「そう、返事は今でなくてもかまわないわ。
来年が無理なら、再来年でも構わないの。
気が向いたらやって来て、シューネフルトの領主には話を通しておくから。」
「えっ、そんな虫の良い話があるんですか。
勝手に行っても、一等地で公演させて頂けるんで?」
「ええ、私も損をしてまで来いとは言わないわ。
あなたが儲かると思ったら来てくれれば良いの。
今のところ街の広場を使って興行をする旅芸人もいないから、一等地を用意できるはずよ。」
「そう言う事なら、承知しました。
俺も情報を集めて、儲かりそうならうかがうことにします。
そんときゃ、よろしくお願げえします。」
まあ、とりあえず今はこんな所で良いでしょう。
こうして売り込んでおけば、利に聡い人ならきっと来てくれるはずです。
アリィシャちゃんをお母さんに会わせてあげる機会を作る布石になれば良いです。
********
そして、アリィシャちゃんの両親と別れて皇宮に帰る馬車の中でのこと。
「お母さんに会わせてくれて有り難う、ロッテお姉ちゃん。
私、お母さんが凄く心配してくれていると分かって嬉しかった。
もう一生会えないと思っていたから、会えてとっても良かったよ。
私、立派な大人になって、今度は堂々とお母さんを迎えに行くんだ。」
そのアリィシャちゃんの笑顔には一点の曇りも見られませんでした。
心の底からお母さんに再会できたことを喜んでくれたようです。
今回は一座に出会う事が出来て本当に幸運でした。
まあ、帰り掛けにひと悶着ありましたが、ご愛嬌ですね。
もちろんアリィシャちゃんの今後について話し合うためです。
座長さんは、もうアリィシャちゃんの事を『悪魔憑き』とは思っていないと伝えたのですが。
アリィシャちゃんはまだ座長さんに邪険にされるのではと恐れている様子が伺えます。
お母さんの手をギュッと握りしめ、お母さんの背に隠れるように立っていました。
「アリィシャ、こちらのお貴族様から話は聞いた。
お前をあの町で置き去りにして本当に悪かった。
このお貴族様がおられなかったら、死んでたかもしれんのだから。
謝って済むことだとは思っていない。
それでも言わせてくれ、俺が間違っていた。
もう『悪魔憑き』だなんて二度と言わん。
おまえが望むなら戻って来ても良いんだぞ。」
座長さんは、子供のアリィシャちゃんに対しても真摯に向き合い、深々と頭を下げました。
座長さんの言葉に戸惑ったアリィシャちゃんは、私の顔色を窺っています。
「アリィシャちゃん、自分の希望する道を選びなさい。
もう邪険に扱われることは無いから、ここへ戻ってお母さんと一緒に暮らしても良いわ。
もちろん、私の許に残ってくれてもかまわない。
私も一人ぼっちだから、アリィシャちゃんがいてくれた方が寂しくないから。
誰にも遠慮せず、自分に正直に、自分がしたいという方を選びなさい。」
私が笑いかけながらアリィシャちゃんを促すと。
アリィシャちゃんは手のひらの上にリアを呼び出しました。
「座長、この子は風の精霊リアと言うの。
あの時はリアがケガをさせちゃってごめんね。
リアは私を守りたかったんだって。
座長、謝ってくれてありがとう。
私、もう気にしてないよ。
リアがロッテお姉ちゃんを連れて来てくれたくれたから。
あれから、ロッテお姉ちゃんと一緒にいられてすごく楽しかったんだ。」
アリィシャちゃんの言葉を受けて、リアが座長さんにペコリと頭を下げました。
その様子に座長さんは、ごく自然に相好を崩しました。
「おお、その子がリアちゃんかい。
俺の故郷から付いて来たと聞いたが、本当に故郷の民族衣装を着ているんだな。
そうかい、リアちゃんがずっとアリィシャを守っていたんだ。
それなのに、気付いてやれずに本当に悪かった。」
座長さんがリアにも頭を下げると、アリィシャちゃんは続けて言いました。
「それでね、お母さん、それに座長。
お母さんが私を心配してくれていると分かって嬉しかった。
今日はそれだけでも、ここに来てよかったと思ってる。
でもね、私、このままロッテお姉ちゃんと一緒に暮らしたいの。」
「アリィシャ…。」
アリィシャちゃんの言葉を聞いてお母さんはとても悲し気な呟きを漏らします。
きっと戻ってくると思っていたのでしょうね。
「お母さん、心配してくれて有り難う。
今、私、ロッテお姉ちゃんから文字の読み書きや計算を習っているの。
もう本も読めるようになったよ。
帝国語だけでなく、セルベチア語やアルビオン語も習っているの。
私、うんと勉強して立派な大人になりたいの。
勉強は始めたばかりだし、まだまだ知りたいことがたくさんあるから。
それでね、立派な大人になったら、お母さんを迎えに行くから。
だからそれまで待っていてね。」
アリィシャちゃんは、子供ながらに毅然とした態度で言ったのです。
その言葉に嘘や迷いは含まれていませんでした。
でも、迎えに行くのはお母さんだけなのですね。
アリィシャちゃんの事を悪し様に罵った、浮気者の父親は無視ですか、そうですか…。
「ロッテお姉ちゃん、そう言う事なので、これからもお世話になって良いですか?」
上目遣いで尋ねてくるアリィシャちゃんに、勿論私はこう返しました。
「もちろん、大歓迎よ。
私もアリィシャちゃんが一緒にいてくれて嬉しいわ。」
********
アリィシャちゃんの話を聞いて、お母さんもアリィシャちゃんを引き取るのを思いとどまりました。
一座に戻るより私と一緒に暮らした方が、アリィシャちゃんの将来のためになると思ったようです。
今は母娘二人抱き合って別れを惜しんでいます。
そんな二人を微笑ましく眺めていると。
「伯爵様、この度は大変お世話になりました。
しかし、アリィシャに対する誤解を解くためだとしても。
無償で、奇跡のような治療をして頂き本当によろしかったのでしょうか。
とはいえ、それに見合う金を払えと言われても、持ち合わせていないのですが。」
座長さんが、最初に会った時とは手のひらを返したように丁寧な言葉で尋ねてきました。
精霊の力を借りた治療で今まで見返りを要求したことはありません。
今回もそうするつもりですが、抱き合う母娘を見ていて一つ思いつきました。
「勿論ですわ、あれで見返りを要求しようとは思わないから安心して良いわよ。
ただ、ちょっと相談があるのですけど。」
私の返答に座長さんが身構えました。
どんな無理難題を吹っ掛けられるのかと警戒しているのでしょうか。
「相談とは、どのような事でしょうか。」
「そんなに身構えなくても大丈夫ですわよ。
単なる商談です。ダメなら断ってくださっても結構ですわ。
アリィシャちゃんから話を伺った事があるのですが、こちらの一座、中々に評判が良いみたいですね。」
「ええ、おかげさまで。
俺らは芸を売り物にしているんで、日々稽古を欠かさないことを心掛けておるんです。
生半可な芸では舞台に立たせないのが方針でして。
その甲斐あって、お客様にはそれなりの評判を頂いているようです。
それがどうかしましたか。」
「私はクラーシュバルツ王国のシューネフルトと言う町の近くに小さな領邦を持っています。
シューネフルトはご存じありませんか、旅の一座なら噂くらいは耳にしたことがあるのでは。」
「ああ、今年なって、チラホラと名前を耳にするよになった場所でございますね。
なんでも、街灯と言うものが出来て、町の夜景がきれいだとか。」
「さすが、旅の一座、耳が早い。
私は、そのシューネフルトの領主と組んで、シューネフルト領に人を呼び込むことを計画してるのです。
人が集まれば、お金を落とすので、領民が豊かになりますからね。
で、相談なのですが、来年の夏にシューネフルトで興行をしませんか。
もし、乗ってくださるのなら、街の一等地で公演が出来るように領主に取り計らいますが。」
そう、できれば年に一度くらいはアリィシャちゃんとお母さんを会わせてあげたいと思いました。
でも、旅の一座の場所を捕捉するのは、私の力をもってしても至難の業です。
であれば、いっそのことこの一座を呼んでしまおうと思ったのです。
評判の良い一座であれば、シューネフルトへの人寄せに使えそうですからね。
「なんと、そんな話でしたか。
伯爵様に目を掛けて頂けるとは光栄です。
ですが、どん詰まりの田舎町なのでしょう。
そんな街で興行してお客が集まりますかね。
こういっちゃなんですが、この規模の一座を食わせて行くには相当客が入らないと。
クラーシュバルツ王国じゃ、ズーリックの公演でもカツカツだったのでね。」
この座長さん、中々慎重な人のようです。
まあ、ホイホイと話に乗ってくる迂闊な人よりはよっぽど信頼できるのですが。
「そう、返事は今でなくてもかまわないわ。
来年が無理なら、再来年でも構わないの。
気が向いたらやって来て、シューネフルトの領主には話を通しておくから。」
「えっ、そんな虫の良い話があるんですか。
勝手に行っても、一等地で公演させて頂けるんで?」
「ええ、私も損をしてまで来いとは言わないわ。
あなたが儲かると思ったら来てくれれば良いの。
今のところ街の広場を使って興行をする旅芸人もいないから、一等地を用意できるはずよ。」
「そう言う事なら、承知しました。
俺も情報を集めて、儲かりそうならうかがうことにします。
そんときゃ、よろしくお願げえします。」
まあ、とりあえず今はこんな所で良いでしょう。
こうして売り込んでおけば、利に聡い人ならきっと来てくれるはずです。
アリィシャちゃんをお母さんに会わせてあげる機会を作る布石になれば良いです。
********
そして、アリィシャちゃんの両親と別れて皇宮に帰る馬車の中でのこと。
「お母さんに会わせてくれて有り難う、ロッテお姉ちゃん。
私、お母さんが凄く心配してくれていると分かって嬉しかった。
もう一生会えないと思っていたから、会えてとっても良かったよ。
私、立派な大人になって、今度は堂々とお母さんを迎えに行くんだ。」
そのアリィシャちゃんの笑顔には一点の曇りも見られませんでした。
心の底からお母さんに再会できたことを喜んでくれたようです。
今回は一座に出会う事が出来て本当に幸運でした。
まあ、帰り掛けにひと悶着ありましたが、ご愛嬌ですね。
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