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第10章 動き出す時間
第221話 少しアバウトな方が良いようです
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「うん?おいらがどうかしたか?」
みんなの注目を集めていることに気付いた大地の精霊セピアちゃんは、そう言ってキョトンとしています。
「ねえ、シアンちゃん。
セピアちゃんにお願いしても良いと思う?」
リーナが肩の上に乗る水の精霊シアンちゃんの意見を聞くと…。
「よろしいのではなくて。
私、最近、あの子の食べている姿しか見ておりませんわ。
このままだと、あの子、本当に無駄飯食いですもの。
少しは役に立っていただきましょう。」
無駄飯食いって…。
シアンちゃんって、けっこう辛辣な事を言うのですね…。
「そんな酷いことを言わなくても…。
私は、シアンちゃん達が傍にいてくれるだけで嬉しいの。
別に、何かを要求するつもりはないのですよ。」
「いいえ、リーナ。
私達だって、人形ではないのですから。
たまには役立ちませんと。
私達にだってアイデンティティというモノがありますわ。」
「そう、じゃあ、お願いしてみようかしら。」
「ええ、それが良いと思いますわ。」
どうやら、話はまとまったようです。
特に話し掛けられることが無かったため、セピアちゃんは再びお菓子に齧りついています。
本当にこの子、片時も食べるのを止めませんね。
そんなセピアちゃんに向かってリーナが遠慮がちに話し掛けます。
「セピアちゃん、少し良いかしら?」
「うん、なぁに?」
セピアちゃんは口の周りを食べかすだらけにして、お菓子から顔を上げました。
「少しお願いしたいことがあるのだけど、良いかな?
ちょっと、穴掘りをお願いしたいのだけど…。」
「穴掘り?
それなら、おいら、大得意だ!
そんなに遠慮する必要ないよ。
最近、力を使ってないから、有り余ってるんだ。
このままじゃ、おいらのきゅーとな体形がまんまるになるところだった。
ちょうど良い、腹ごなしになる!」
それ、ジョークですよね?
精霊が甘いもので太るなんて聞いたことないのですが…。
マジなら、最近みんなに餌付けされているうちの子達にも注意しないといけません。
**********
セピアちゃんの協力が得られたので、オークレフトさんがやって欲しいことの説明を始めました。
「まあ、端的に言うとシューネフルトの地下に地下道を張り巡らせて欲しいんです。
この地図で説明すると…。」
オークレフトさんは、地図に書き込んだ赤線をなぞるように、地下道の経路と地下道の大きさなどを説明していきます。
説明が進むに従い、セピアちゃんの表情が曇り、…。
「無理!こんなの出来る訳がない!」
と説明の途中で匙を投げたのです。
「へっ?」
オークレフトさんは思わずという感じで、セピアちゃんに問い返しました。
オークレフトさんは、ノミーちゃんが地下道を掘る様子を見ています。
工房からシューネフルトまであっという間に掘るのですから、無茶を言ったつもりは無かったようです。
それを、無理だと言われて、戸惑っている様子でした。
すると、…。
説明が中断しているところに、植物の精霊ドリーちゃんがポンと現れました。
そして、やおらオークレフトさんにお説教を始めます。
「もう、あんたはまだわかってない、前にも言ったでしょう。
そんな細かい指示をしても、私達精霊には理解できないって。
ヤードやらインチやらと人間の尺度で言われても困るの。
だいたい、地図を見せてこの下を掘れなんてどんな無茶振りよ。
地中にいて、そんなの分かる訳ないじゃない。
そもそも、私達精霊に地図を読めって言うのが無理なのよ。
ブリーゼちゃん、いるんでしょう、ちょっと出てきて。」
ああ、以前、ドリーちゃんに建物を建ててもらう時にそんなことを言ってましたね。
人間が勝手に決めた尺度で指示されても精霊には理解できないって。
どうやら、ドリーちゃんは、セピアちゃんが何が出来ないのかを説明に現れてくれたようです。
「な~に?なんか面白いことでもあるの~?」
「この男が、地図に書き込んだ赤線の位置に地下道を通したいんだって。
あんた、地図が読めたわよね、それに空間の位置把握は得意でしょう。
この子が穴を掘るから、誘導してもらえないかな。」
「うん?その地図は正確なの~?
それが正しくて、どこから始めるか分かってれば、そんなの簡単だよ~。」
更に、ドリーちゃんは、地図を読むのが得意な風の精霊ブリーゼちゃんを呼びました。
ブリーゼちゃんに、セピアちゃんが地下道を掘る際の誘導を頼みたいようです。
その後、ドリーちゃんは、オークレフトさんの希望に修正を加えて説明していきます。
地下道の天井の高さは、オークレフトさんが立った頭の上にブリーゼちゃんが乗ってまだ余裕がある高さだとか。
地下道の幅は、オークレフトさんが両手を広げても余裕がある幅にして欲しいとか。
地上には重い建物が建っているので、天井が重さで崩れない様に頑丈にして欲しいとか。
とにかく、セピアちゃんに分かるようにするのが大事な事のようです。
ドリーちゃんの説明が終わると…。
「なんだ、そんな簡単な事だったんだ。
おいら、高さ二ヤード半とか、十ヤード進んで右へ曲がれとか言われて困ったよ。
何が何だか、さっぱりわからなくて。
そっちの、風の精霊が誘導してくれるなら、それに従って掘れば良いんだよね。
だったら、簡単だ。穴を掘るだけなら大得意だよ。」
どうやら、セピアちゃんはこちらのお願いを理解してくれたようです。
セピアちゃんが簡単だと言うのですから、安心して任せて良いでしょう。
精霊達の仕事は寸法こそアバウトですが、仕上がりはきっちりしていますので。
その後、リーナとオークレフトさんの間で計画の詳細を詰めていきました。
こうして、私の工房は街灯設置の受注第一号を獲得したのです。
**********
「うん?
話は、それでお終い?
じゃあ、また何かあったら言ってね。」
説明が終わったとみるや、セピアちゃんは再び抱えたお菓子に齧り付きました。
本当に、片時も食べるのを止めようとしないのですね…。
リーナの肩の上で大人しく座っているシアンちゃんが、呆れていたのは言うまでもないです。
みんなの注目を集めていることに気付いた大地の精霊セピアちゃんは、そう言ってキョトンとしています。
「ねえ、シアンちゃん。
セピアちゃんにお願いしても良いと思う?」
リーナが肩の上に乗る水の精霊シアンちゃんの意見を聞くと…。
「よろしいのではなくて。
私、最近、あの子の食べている姿しか見ておりませんわ。
このままだと、あの子、本当に無駄飯食いですもの。
少しは役に立っていただきましょう。」
無駄飯食いって…。
シアンちゃんって、けっこう辛辣な事を言うのですね…。
「そんな酷いことを言わなくても…。
私は、シアンちゃん達が傍にいてくれるだけで嬉しいの。
別に、何かを要求するつもりはないのですよ。」
「いいえ、リーナ。
私達だって、人形ではないのですから。
たまには役立ちませんと。
私達にだってアイデンティティというモノがありますわ。」
「そう、じゃあ、お願いしてみようかしら。」
「ええ、それが良いと思いますわ。」
どうやら、話はまとまったようです。
特に話し掛けられることが無かったため、セピアちゃんは再びお菓子に齧りついています。
本当にこの子、片時も食べるのを止めませんね。
そんなセピアちゃんに向かってリーナが遠慮がちに話し掛けます。
「セピアちゃん、少し良いかしら?」
「うん、なぁに?」
セピアちゃんは口の周りを食べかすだらけにして、お菓子から顔を上げました。
「少しお願いしたいことがあるのだけど、良いかな?
ちょっと、穴掘りをお願いしたいのだけど…。」
「穴掘り?
それなら、おいら、大得意だ!
そんなに遠慮する必要ないよ。
最近、力を使ってないから、有り余ってるんだ。
このままじゃ、おいらのきゅーとな体形がまんまるになるところだった。
ちょうど良い、腹ごなしになる!」
それ、ジョークですよね?
精霊が甘いもので太るなんて聞いたことないのですが…。
マジなら、最近みんなに餌付けされているうちの子達にも注意しないといけません。
**********
セピアちゃんの協力が得られたので、オークレフトさんがやって欲しいことの説明を始めました。
「まあ、端的に言うとシューネフルトの地下に地下道を張り巡らせて欲しいんです。
この地図で説明すると…。」
オークレフトさんは、地図に書き込んだ赤線をなぞるように、地下道の経路と地下道の大きさなどを説明していきます。
説明が進むに従い、セピアちゃんの表情が曇り、…。
「無理!こんなの出来る訳がない!」
と説明の途中で匙を投げたのです。
「へっ?」
オークレフトさんは思わずという感じで、セピアちゃんに問い返しました。
オークレフトさんは、ノミーちゃんが地下道を掘る様子を見ています。
工房からシューネフルトまであっという間に掘るのですから、無茶を言ったつもりは無かったようです。
それを、無理だと言われて、戸惑っている様子でした。
すると、…。
説明が中断しているところに、植物の精霊ドリーちゃんがポンと現れました。
そして、やおらオークレフトさんにお説教を始めます。
「もう、あんたはまだわかってない、前にも言ったでしょう。
そんな細かい指示をしても、私達精霊には理解できないって。
ヤードやらインチやらと人間の尺度で言われても困るの。
だいたい、地図を見せてこの下を掘れなんてどんな無茶振りよ。
地中にいて、そんなの分かる訳ないじゃない。
そもそも、私達精霊に地図を読めって言うのが無理なのよ。
ブリーゼちゃん、いるんでしょう、ちょっと出てきて。」
ああ、以前、ドリーちゃんに建物を建ててもらう時にそんなことを言ってましたね。
人間が勝手に決めた尺度で指示されても精霊には理解できないって。
どうやら、ドリーちゃんは、セピアちゃんが何が出来ないのかを説明に現れてくれたようです。
「な~に?なんか面白いことでもあるの~?」
「この男が、地図に書き込んだ赤線の位置に地下道を通したいんだって。
あんた、地図が読めたわよね、それに空間の位置把握は得意でしょう。
この子が穴を掘るから、誘導してもらえないかな。」
「うん?その地図は正確なの~?
それが正しくて、どこから始めるか分かってれば、そんなの簡単だよ~。」
更に、ドリーちゃんは、地図を読むのが得意な風の精霊ブリーゼちゃんを呼びました。
ブリーゼちゃんに、セピアちゃんが地下道を掘る際の誘導を頼みたいようです。
その後、ドリーちゃんは、オークレフトさんの希望に修正を加えて説明していきます。
地下道の天井の高さは、オークレフトさんが立った頭の上にブリーゼちゃんが乗ってまだ余裕がある高さだとか。
地下道の幅は、オークレフトさんが両手を広げても余裕がある幅にして欲しいとか。
地上には重い建物が建っているので、天井が重さで崩れない様に頑丈にして欲しいとか。
とにかく、セピアちゃんに分かるようにするのが大事な事のようです。
ドリーちゃんの説明が終わると…。
「なんだ、そんな簡単な事だったんだ。
おいら、高さ二ヤード半とか、十ヤード進んで右へ曲がれとか言われて困ったよ。
何が何だか、さっぱりわからなくて。
そっちの、風の精霊が誘導してくれるなら、それに従って掘れば良いんだよね。
だったら、簡単だ。穴を掘るだけなら大得意だよ。」
どうやら、セピアちゃんはこちらのお願いを理解してくれたようです。
セピアちゃんが簡単だと言うのですから、安心して任せて良いでしょう。
精霊達の仕事は寸法こそアバウトですが、仕上がりはきっちりしていますので。
その後、リーナとオークレフトさんの間で計画の詳細を詰めていきました。
こうして、私の工房は街灯設置の受注第一号を獲得したのです。
**********
「うん?
話は、それでお終い?
じゃあ、また何かあったら言ってね。」
説明が終わったとみるや、セピアちゃんは再び抱えたお菓子に齧り付きました。
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