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第6章 異国の地を旅します
第113話 この人を紳士と呼べるのでしょうか?
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「物騒なお話しをお聞かせして申し訳ございません。
貴族のお嬢様がこんな話を聞いても面白くはなかったでしょう。
貴族のお嬢様は最近王都で流行りのファッションなどの方が興味があるのでは。」
話が一段落すると、オークレフトさんは自分が私達を退屈させてしまったのでは心配するように言いました。
「そんなことはございません。
大変参考になるお話を聞かせて頂いて有り難うございました。」
リーナの謝辞にオークレフトさんは意外な顔をして言います。
「えっ、僕の話に何か参考になるようなことがありました?」
私達がこの町を訪れた目的が最新の工場を視察することだと知らない彼にしてしみれば当然の反応でしょう。
普通は、一五やそこらの娘が工場やそれを取り巻く社会事情に関心があるとは想像もしないでしょうから。
「ええ、実は私達は大陸にある国からこの町に工場の視察に来たのです。
蒸気の力を使って自動で機を織る機械や糸を紡ぐ機械が広まっていると耳にしたものですから。
それを使って大量に布地や糸を作る工場はたくさんの雇用を生み出していると聞いたのです。」
「へえ、それは随分と耳が早い。
機械化された工場は、この国でもやっと広まり始めたところなのに。
この国でも大きな工場が建ち並ぶのはこの町くらいですよ。
しかし、貴族のお嬢様が何でまた?」
この町の事はミリアム首相から聞いて初めて知ったのですが、まあ、それは良いでしょう。
私が口を開くよりも先にリーナが話し始めした。
「誤解があるようですが、私は貴族の『娘』ではなく、領民の生活をあずかる『領主』なのです。
私の領地は冷涼な気候で農耕に向いていません、一方でこの町のような働く場もないのです。
農村は貧しい者が多く、人は余っている。でも、働く場はない。
そんな農村の子供たちがどうすると思いますか。
男の子は傭兵に、女の子は娼婦に。わずか、十二、十三の歳からですよ。
私はそんな現状をどうにかしたくて、この国の工場を見に来たのです。」
「これは凄い、一本取られました。
まさか、お二人のようなお若いお嬢様からそんな言葉を聞かされるとは思いもしませんでした。
中々先見の明があるお嬢様方のようですね。
この国の貴族ですら意見が分かれているというのに…。」
その後、オークレフトさんが聞かせてくださった話では、先程の暴漢騒ぎではないですが、この国の貴族階級も二つに分かれているそうです。
他国との競争を重視して国益を考えている貴族や目端の利く貴族は最近台頭してきた資本家と言われる人々を後押しして近代化を推進しているそうです。
一方で、伝統的な貴族の中では貴族以上の影響力を持つようになった資本家階層を快く思っていない人やギルドと結びついて既得権益を守りたいとする人もいて水面下で対立しているそうなのです。
「しかし、大陸から女性と子供だけでいらしたのですか?
いくら、領民を想う気持ちが強いとはいえ、いささか無謀なのではありませんか。
先程ご覧になったように、今この町は決して治安が良いとは言えません。
先程のような暴漢騒動に巻き込まれたら大変ですよ。」
実は機械化に反対する人達による打ち壊し事件が起こっていることは知っていました。
まさか、実際に目にするとは思いませんでしたが。
でも、四万の軍勢や百隻の艦隊を制圧することに比べたら容易いと思い、気に留めていなかったのです。
しかし、ミリアム首相も人が悪い、町の治安が悪いのなら一言あっても良かったと思いますが…。
「あら、心配してくださっているので?
平気ですよ、先程申し上げた通り、私は魔法使いです。
あまり魔法を人目にさらしたくはないので、遭遇しないことを願ってはいますが。
いざとなったら、あの程度の暴徒であれば簡単に鎮圧できますので。」
「シャルロッテ様は本当に魔法使いなのですね。
あの治癒の魔法を体験すれば疑う余地がないのですが、いまだに信じられないです。
でも、よく考えると面白いですね。
お伽噺のような不思議な力を使う魔法使いが、最新の工場に関心をもって視察に来るなんて。
お伽噺のイメージでは、人里離れたところに住んで大釜で薬でも作っていそうですが。」
オークレフトさんは痛いところを突いてきました。
確かに、つい一年ほど前まで人里離れた館に引き籠って薬の調合のようなことをしてきました。
大釜は使いませんでしたが…。
「ええ、魔法使いもそれで食べていける訳ではありませんのよ。
飯のタネを探しておきませんと。
常に最新の情報に目を光らせてないと、世の中の変化に取り残されてしまいますわ。」
「中々、世知辛いことおしゃります。
魔法使いってもっと浮世離れしているモノだと思っていました。
魔法使いという言葉がもっている幻想感が根底から覆されるようです。」
少しは打ち解けたのか、私の言葉にオークレフトさんがそう答えて笑いました。
**********
「おい、オークレフト!
オークレフトはいないのかー!」
私達が話を聞いていると、馬車の外でオークレフトさんを探す声がします。
「あっ、いけない。
オーナーが僕を探しているようです。
ケガを治していただいて有り難うございました。
僕は行かないといけませんので、お話はここまでにさせて頂きます。」
そう言って、オークレフトさんは馬車を降りて行きました。
どうやら、呼んでいるのはこの工場の所有者のようです。
オークレフトさんが馬車を降りてオーナーと呼ぶ人物に駆け寄っていくと、オーナーも気付いたようです。
「オークレフト、これはいったいどうなっているのだ!」
「先程、暴徒の集団に工場が襲われたのです。
機械は打ち壊され、製品も原糸も全て焼かれてしまいました。」
「そんなのは見れば分かるわ!
俺が言っているのは、何でお前が身を挺して機械を守らなかったのかと聞いているのだ!」
「暴徒から工場を守るのは守衛たちの仕事でしょう。
僕は機械のメンテナンスと機械操作の指導のためにここに派遣されているのです。
機械を暴徒から守る事までは僕の仕事ではありません。」
「ふざけるな!
機械に関することはお前に一任しているんだ。
わが身に替えても機械を守るのが当然だろう。
機械を守れなかったのだ、当然ただで直してくれるのだろうな。」
なるほど、横柄で傲慢な資本家ですか…。
確かにそう言いたくなる気持ちもわかります。
理不尽を通り越して言っていることが無茶苦茶です。
「そんな言い分が通る訳がないでしょう。
契約上、機械の引き渡しは済んでいます。
オーナーの管理下にある機械が壊されたのであれば、当然修理はオーナーの負担になります。
というより、もうあれは機械ではなく屑鉄です。
あそこまで壊されると修理は不可能ですね。
だいたい、僕があれほど口を酸っぱくして言ったでしょうが。
今は機械の打ち壊し事件が多発しているので、必ず保険に加入しておいてくださいと。」
「馬鹿野郎!
保険なんか掛けたら儲けが減ってしまうだろが!
つべこべ言うと、もうお前のところからは機械は買ってやらんぞ。
いいから、早く直すんだ。
三日後には首相の紹介でやんごとなき方が視察に見えるのだぞ。
私に恥をかけというのか、いや、私を紹介してくださった首相の顔に泥を塗ることになるのだぞ。
今後の私の商売に差支えが出るだろうが!」
呆れるほど自分勝手な言い分です、いっそ清々しいくらいに…。
一事が万事この調子ですと、地元の人々と軋轢が生じるのも頷けます。
この方がミリアム首相の紹介してくださった方なのでしょうか?
だとしたら、あの首相も結構人を見る目がないのですね。
いえ、このオーナーがミリアム首相の前では巧みに猫を被っているのでしょうね。
余りの理不尽さに見かねた私は、オーナーにひとこと苦言を呈すべく馬車を降りました。
貴族のお嬢様がこんな話を聞いても面白くはなかったでしょう。
貴族のお嬢様は最近王都で流行りのファッションなどの方が興味があるのでは。」
話が一段落すると、オークレフトさんは自分が私達を退屈させてしまったのでは心配するように言いました。
「そんなことはございません。
大変参考になるお話を聞かせて頂いて有り難うございました。」
リーナの謝辞にオークレフトさんは意外な顔をして言います。
「えっ、僕の話に何か参考になるようなことがありました?」
私達がこの町を訪れた目的が最新の工場を視察することだと知らない彼にしてしみれば当然の反応でしょう。
普通は、一五やそこらの娘が工場やそれを取り巻く社会事情に関心があるとは想像もしないでしょうから。
「ええ、実は私達は大陸にある国からこの町に工場の視察に来たのです。
蒸気の力を使って自動で機を織る機械や糸を紡ぐ機械が広まっていると耳にしたものですから。
それを使って大量に布地や糸を作る工場はたくさんの雇用を生み出していると聞いたのです。」
「へえ、それは随分と耳が早い。
機械化された工場は、この国でもやっと広まり始めたところなのに。
この国でも大きな工場が建ち並ぶのはこの町くらいですよ。
しかし、貴族のお嬢様が何でまた?」
この町の事はミリアム首相から聞いて初めて知ったのですが、まあ、それは良いでしょう。
私が口を開くよりも先にリーナが話し始めした。
「誤解があるようですが、私は貴族の『娘』ではなく、領民の生活をあずかる『領主』なのです。
私の領地は冷涼な気候で農耕に向いていません、一方でこの町のような働く場もないのです。
農村は貧しい者が多く、人は余っている。でも、働く場はない。
そんな農村の子供たちがどうすると思いますか。
男の子は傭兵に、女の子は娼婦に。わずか、十二、十三の歳からですよ。
私はそんな現状をどうにかしたくて、この国の工場を見に来たのです。」
「これは凄い、一本取られました。
まさか、お二人のようなお若いお嬢様からそんな言葉を聞かされるとは思いもしませんでした。
中々先見の明があるお嬢様方のようですね。
この国の貴族ですら意見が分かれているというのに…。」
その後、オークレフトさんが聞かせてくださった話では、先程の暴漢騒ぎではないですが、この国の貴族階級も二つに分かれているそうです。
他国との競争を重視して国益を考えている貴族や目端の利く貴族は最近台頭してきた資本家と言われる人々を後押しして近代化を推進しているそうです。
一方で、伝統的な貴族の中では貴族以上の影響力を持つようになった資本家階層を快く思っていない人やギルドと結びついて既得権益を守りたいとする人もいて水面下で対立しているそうなのです。
「しかし、大陸から女性と子供だけでいらしたのですか?
いくら、領民を想う気持ちが強いとはいえ、いささか無謀なのではありませんか。
先程ご覧になったように、今この町は決して治安が良いとは言えません。
先程のような暴漢騒動に巻き込まれたら大変ですよ。」
実は機械化に反対する人達による打ち壊し事件が起こっていることは知っていました。
まさか、実際に目にするとは思いませんでしたが。
でも、四万の軍勢や百隻の艦隊を制圧することに比べたら容易いと思い、気に留めていなかったのです。
しかし、ミリアム首相も人が悪い、町の治安が悪いのなら一言あっても良かったと思いますが…。
「あら、心配してくださっているので?
平気ですよ、先程申し上げた通り、私は魔法使いです。
あまり魔法を人目にさらしたくはないので、遭遇しないことを願ってはいますが。
いざとなったら、あの程度の暴徒であれば簡単に鎮圧できますので。」
「シャルロッテ様は本当に魔法使いなのですね。
あの治癒の魔法を体験すれば疑う余地がないのですが、いまだに信じられないです。
でも、よく考えると面白いですね。
お伽噺のような不思議な力を使う魔法使いが、最新の工場に関心をもって視察に来るなんて。
お伽噺のイメージでは、人里離れたところに住んで大釜で薬でも作っていそうですが。」
オークレフトさんは痛いところを突いてきました。
確かに、つい一年ほど前まで人里離れた館に引き籠って薬の調合のようなことをしてきました。
大釜は使いませんでしたが…。
「ええ、魔法使いもそれで食べていける訳ではありませんのよ。
飯のタネを探しておきませんと。
常に最新の情報に目を光らせてないと、世の中の変化に取り残されてしまいますわ。」
「中々、世知辛いことおしゃります。
魔法使いってもっと浮世離れしているモノだと思っていました。
魔法使いという言葉がもっている幻想感が根底から覆されるようです。」
少しは打ち解けたのか、私の言葉にオークレフトさんがそう答えて笑いました。
**********
「おい、オークレフト!
オークレフトはいないのかー!」
私達が話を聞いていると、馬車の外でオークレフトさんを探す声がします。
「あっ、いけない。
オーナーが僕を探しているようです。
ケガを治していただいて有り難うございました。
僕は行かないといけませんので、お話はここまでにさせて頂きます。」
そう言って、オークレフトさんは馬車を降りて行きました。
どうやら、呼んでいるのはこの工場の所有者のようです。
オークレフトさんが馬車を降りてオーナーと呼ぶ人物に駆け寄っていくと、オーナーも気付いたようです。
「オークレフト、これはいったいどうなっているのだ!」
「先程、暴徒の集団に工場が襲われたのです。
機械は打ち壊され、製品も原糸も全て焼かれてしまいました。」
「そんなのは見れば分かるわ!
俺が言っているのは、何でお前が身を挺して機械を守らなかったのかと聞いているのだ!」
「暴徒から工場を守るのは守衛たちの仕事でしょう。
僕は機械のメンテナンスと機械操作の指導のためにここに派遣されているのです。
機械を暴徒から守る事までは僕の仕事ではありません。」
「ふざけるな!
機械に関することはお前に一任しているんだ。
わが身に替えても機械を守るのが当然だろう。
機械を守れなかったのだ、当然ただで直してくれるのだろうな。」
なるほど、横柄で傲慢な資本家ですか…。
確かにそう言いたくなる気持ちもわかります。
理不尽を通り越して言っていることが無茶苦茶です。
「そんな言い分が通る訳がないでしょう。
契約上、機械の引き渡しは済んでいます。
オーナーの管理下にある機械が壊されたのであれば、当然修理はオーナーの負担になります。
というより、もうあれは機械ではなく屑鉄です。
あそこまで壊されると修理は不可能ですね。
だいたい、僕があれほど口を酸っぱくして言ったでしょうが。
今は機械の打ち壊し事件が多発しているので、必ず保険に加入しておいてくださいと。」
「馬鹿野郎!
保険なんか掛けたら儲けが減ってしまうだろが!
つべこべ言うと、もうお前のところからは機械は買ってやらんぞ。
いいから、早く直すんだ。
三日後には首相の紹介でやんごとなき方が視察に見えるのだぞ。
私に恥をかけというのか、いや、私を紹介してくださった首相の顔に泥を塗ることになるのだぞ。
今後の私の商売に差支えが出るだろうが!」
呆れるほど自分勝手な言い分です、いっそ清々しいくらいに…。
一事が万事この調子ですと、地元の人々と軋轢が生じるのも頷けます。
この方がミリアム首相の紹介してくださった方なのでしょうか?
だとしたら、あの首相も結構人を見る目がないのですね。
いえ、このオーナーがミリアム首相の前では巧みに猫を被っているのでしょうね。
余りの理不尽さに見かねた私は、オーナーにひとこと苦言を呈すべく馬車を降りました。
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