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第3章 高原の岩山の上の鳥(?)
第40話 華燭の典
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高原の空の民と関わった一件を最後に、俺は傭兵家業から足を洗った。
まあ、さすがに四十歳を過ぎて最前線の一兵卒は体力的に厳しいということもあったが、なんとなく予感があったからだ。
俺が退職を申し出るとハインツのおっさんが、
「なんだ、お前、本当にやめるのか?結婚退職なんて言ってたから冗談だと思ってたぞ。
ヤバイ、本当に困る。
お前、今からでも考えなおさないか。マジな話な、お前を俺の後釜に据えようと思ってたんだ。
考え直してくれるのなら、今ここで俺は会長に退く、これからお前が社長だ。」
といきなり引き留めに入りやがった。こいつ、俺が辞めるっている話、冗談だと思ってたのか。
「悪りぃな、俺に管理職は向いていないんだよ。
それに、厄介な女と婚約しちまって、もう傭兵家業は続けられそうにないんだ。」
なんていったって、大公様だからな。
**********
そして今俺は、チューリッヒ郊外に買った家にいる。
高校を卒業して以来、宿屋暮らしだった俺が久し振りに持った定住の場所だ。
「おじさん、いいの?もうすぐこの世界からいなくなるのに家なんか買っちゃって。」
ナンシーは今俺の家に身を隠している。
ナンシーは、某大手動画サイトに、あの国の兵士がハーピーに誘拐され逆レイプされる映像を流した。
ネットの住人には、大金叩いて馬鹿な映像を上げる物好きと笑いを取っているが、あの国に洒落は通じなかったようだ。すぐに身バレしてしまい、厄介なお客さんがやってきた。
まあ、ネットの住人は誰一人事実だとは思っていなくても、あの国の兵士が大量に行方不明になったのは諜報活動の活発な国家間では知れていることだろうから、あの映像はヤバイだろう。
それに、ナンシーがあの映像の投稿者だとなれば、兵士失踪の事件に俺たちが関わっていることもばればれである。
それで、命の危険を感じたナンシーは、ここに逃げ込んできて居候している。
「いいさ、どうせここ三件の仕事で得た泡銭で買ったものさ。
あの三件で貰った金貨のおかげ、一生働く必要ないぜ。
それに、お前が言うようにクラリスの国が異世界ならば、こっちの金を持っていても使えんだろ。」
「それもそうか。クラリスの国の金貨、使わないで持っていて良かったね。
向こうへ行っても、当分働く必要ないじゃん。」
ん?どういうことだ?俺は大公の配偶者として仕事があると思うんだが?
「もしかしてお前もついて来る気か?」
「決まっているじゃん。こっちにいて刺客に怯えて暮らすより、大公の宮殿に貰った私室で優雅に過ごす方がいいでしょう。」
ナンシーがいいなら、俺は何も言わんが。
そして、予感どおり数日後、我が家に土砂降りの雨が降り注いだ、それこそ前が見えないほどの。
**********
雨が止むと目の前の景色が一変していた。
一年近く前に訪れたシューネヴァルトの大公宮殿が目の前に現れた。
どうやら、大公宮殿の広大な庭園の一角に俺の家の敷地ごと迎え入れられたらしい。
「ようこそお戻りいただけました、ケント様。
私どもは、ケント様を大公殿下の婚約者として心から歓迎いたします。」
家の玄関を出ると、俺たちがここに現れることをわかっていたかのように、宰相以下が整列し恭しく迎えてくれた。
いや、実際わかっていたのだろう、俺たちを迎えに来てくれたのだから。
俺は、最初、どうやってシューネヴァルトへ行けば良いのか思案していた。
また、ベイルートまで行って、危険地帯を走るのは億劫だなと思っていた。
「おじさん、たぶんおじさんは動く必要ないよ。
一年前の出来事は、シリア砂漠がシューネヴァルトに繋がっていたんじゃなくて、おじさんがいる場所がシューネヴァルトに繋がったんだと思うの。
だから、おじさんは何処かで待っていれば、時が着たら迎えに来ると思う。」
ナンシーがそう言ったとき、俺もその予感が心にストンと納まった。もやもやが晴れた気がした。
それから、いつ迎えが来ても良いように家を買って引き篭ったのだ。
宰相に伴われて大公宮殿へ赴くと、クラリス大公が走ってきて俺に抱きついた。
「ケント様!お待ちしておりました!!
このクラリス、ケント様がお戻りになるのを一日千秋の思いで待ちわびていたのです。」
クラリス大公は、相変わらず体つきは幼さが残るものの、大公の重責が彼女を成長させたのであろう、醸し出す雰囲気はすっかり統治者のモノとなっている。
俺はクラリス大公との熱い抱擁を交わしたあと、応接で今後の予定を聞いた。
**********
その後は、婚礼用の正装の作成、婚礼の式典の作法、貴族との接し方の作法、主要貴族への挨拶とめまぐるしく時間が過ぎていった。
正直、粗野な俺の性にあわないが、可愛い嫁さんに恥を掻かせる訳には行かないので、真面目にやったよ。
そして今日、華燭の典を迎えた。
結婚式は、大公宮殿の前にある大聖堂で執り行われた。
何メートルもある裾の長い純白のドレスを纏ったクラリス大公と神前で誓いの言葉を述べ、口付けを交わす。
ただ、それだけのことにえらい時間が掛かった。儀式ってのは大変だ。
そして、二度目のパレード、前回の凱旋パレードの時はまさかこんなことになるなんて夢にも思わなかった。
「ケント様、叔父に宮殿を追われたときは、こうして結婚パレードが出来るなんて夢にも思いませんでした。
森の中でケント様に救われてからずっとお慕いしておりました。もう離しませんよ。
すっと、一緒にいてくださいね。」
そう言うクラリス大公のしぐさがあまりに可愛かったので、沿道の観衆の前なのを忘れて、肩を抱き寄せキスしてしまった。
沿道の観衆から大歓声が上がる、クラリス大公は俺に肩を抱かれたままで顔を赤らめながらも沿道の観衆に手を振って応えていた。
そして宮殿でのパーティ、出席者の中にナンシーと談笑する豪華な中華風のドレスを着た魚の女王とヒマラヤ辺りの民族衣装を身に着けた鳥の長の姿を見たときは吃驚した。
やっぱりここは現世ではなかったんだと改めて認識してしまった。
「おじさん、結婚おめでとう。
ミクズメ女王とクマリーさんもお祝いに来てくれたよ。」
ドレスに身を包んだナンシーが話しかけてきた。お前、一応俺の臣下になったのだから公式の場で『おじさん』は不味いだろ。
そう、ナンシーはいつの間にか、俺付きの近衛になっていた。ちゃっかりしてやがる。
「おおケントよ、久しいな。クラリスから招待状を貰ったとき相手がケントだと知り驚いたぞ。
ほれ見よ、この娘がケントの子だ。ケントに見せようと思い連れて来たぞ。
これで、クラリスに子ができれば、次代の二つの国の主は姉妹になる。仲良くしようぞ。」
ミクズメ女王、ここでそういう話は少し不味いですよ。
クラリスさん、腋の下を抓らないで、痛い、痛い。
「ケントよ、先日は世話になったな。おかげで、里の繁殖が捗っておるぞ、空の民は当分安泰だ。
そうそう、わらわの卵も、もうすぐ孵化するぞ。どんな娘ができるか楽しみでな。
孵化したら、子供の顔を見に来るのだぞ。そうなると、ここの大公家とも親戚であるな。」
クマリーさんまで、それを言っちゃいますか。
クラリスさん、本当に痛いですから、血が出てきますよ。
***********
ひと波乱あったパーティも終わり、やっと夫婦だけの時間である。
「ケント様、この一年足らずでずいぶんあちこちに種を蒔かれたのですね。
そのことについては、これ以上責める積もりはありませんわ。
でも、その分、これからは私にたっぷりと子種を注いでくださいね。」
クラリス大公の可愛いおねだりに、愚息はギンギンにいきり勃っている。
さあ、これからは二人だけの時間だ。
明日の朝は、この宮殿のテラスを、クラリス大公の純潔を散らした血で赤く染めた純白のシーツが飾ることだろう。
(おわり)
*ここまでお付合いいただいた方、読んでいただき有り難うございました。
☆お願い
現在行われている第12回ファンタジー小説大賞にエントリーしています。
まだ、投票がお済みでない方にお願いします。
もしよろしければ、投票していただけると作者のモチベーションが上がります。
図々しいお願いですがよろしくお願いします。
まあ、さすがに四十歳を過ぎて最前線の一兵卒は体力的に厳しいということもあったが、なんとなく予感があったからだ。
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そして今俺は、チューリッヒ郊外に買った家にいる。
高校を卒業して以来、宿屋暮らしだった俺が久し振りに持った定住の場所だ。
「おじさん、いいの?もうすぐこの世界からいなくなるのに家なんか買っちゃって。」
ナンシーは今俺の家に身を隠している。
ナンシーは、某大手動画サイトに、あの国の兵士がハーピーに誘拐され逆レイプされる映像を流した。
ネットの住人には、大金叩いて馬鹿な映像を上げる物好きと笑いを取っているが、あの国に洒落は通じなかったようだ。すぐに身バレしてしまい、厄介なお客さんがやってきた。
まあ、ネットの住人は誰一人事実だとは思っていなくても、あの国の兵士が大量に行方不明になったのは諜報活動の活発な国家間では知れていることだろうから、あの映像はヤバイだろう。
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「それもそうか。クラリスの国の金貨、使わないで持っていて良かったね。
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「もしかしてお前もついて来る気か?」
「決まっているじゃん。こっちにいて刺客に怯えて暮らすより、大公の宮殿に貰った私室で優雅に過ごす方がいいでしょう。」
ナンシーがいいなら、俺は何も言わんが。
そして、予感どおり数日後、我が家に土砂降りの雨が降り注いだ、それこそ前が見えないほどの。
**********
雨が止むと目の前の景色が一変していた。
一年近く前に訪れたシューネヴァルトの大公宮殿が目の前に現れた。
どうやら、大公宮殿の広大な庭園の一角に俺の家の敷地ごと迎え入れられたらしい。
「ようこそお戻りいただけました、ケント様。
私どもは、ケント様を大公殿下の婚約者として心から歓迎いたします。」
家の玄関を出ると、俺たちがここに現れることをわかっていたかのように、宰相以下が整列し恭しく迎えてくれた。
いや、実際わかっていたのだろう、俺たちを迎えに来てくれたのだから。
俺は、最初、どうやってシューネヴァルトへ行けば良いのか思案していた。
また、ベイルートまで行って、危険地帯を走るのは億劫だなと思っていた。
「おじさん、たぶんおじさんは動く必要ないよ。
一年前の出来事は、シリア砂漠がシューネヴァルトに繋がっていたんじゃなくて、おじさんがいる場所がシューネヴァルトに繋がったんだと思うの。
だから、おじさんは何処かで待っていれば、時が着たら迎えに来ると思う。」
ナンシーがそう言ったとき、俺もその予感が心にストンと納まった。もやもやが晴れた気がした。
それから、いつ迎えが来ても良いように家を買って引き篭ったのだ。
宰相に伴われて大公宮殿へ赴くと、クラリス大公が走ってきて俺に抱きついた。
「ケント様!お待ちしておりました!!
このクラリス、ケント様がお戻りになるのを一日千秋の思いで待ちわびていたのです。」
クラリス大公は、相変わらず体つきは幼さが残るものの、大公の重責が彼女を成長させたのであろう、醸し出す雰囲気はすっかり統治者のモノとなっている。
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その後は、婚礼用の正装の作成、婚礼の式典の作法、貴族との接し方の作法、主要貴族への挨拶とめまぐるしく時間が過ぎていった。
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結婚式は、大公宮殿の前にある大聖堂で執り行われた。
何メートルもある裾の長い純白のドレスを纏ったクラリス大公と神前で誓いの言葉を述べ、口付けを交わす。
ただ、それだけのことにえらい時間が掛かった。儀式ってのは大変だ。
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ミクズメ女王とクマリーさんもお祝いに来てくれたよ。」
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そう、ナンシーはいつの間にか、俺付きの近衛になっていた。ちゃっかりしてやがる。
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ミクズメ女王、ここでそういう話は少し不味いですよ。
クラリスさん、腋の下を抓らないで、痛い、痛い。
「ケントよ、先日は世話になったな。おかげで、里の繁殖が捗っておるぞ、空の民は当分安泰だ。
そうそう、わらわの卵も、もうすぐ孵化するぞ。どんな娘ができるか楽しみでな。
孵化したら、子供の顔を見に来るのだぞ。そうなると、ここの大公家とも親戚であるな。」
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クラリスさん、本当に痛いですから、血が出てきますよ。
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「ケント様、この一年足らずでずいぶんあちこちに種を蒔かれたのですね。
そのことについては、これ以上責める積もりはありませんわ。
でも、その分、これからは私にたっぷりと子種を注いでくださいね。」
クラリス大公の可愛いおねだりに、愚息はギンギンにいきり勃っている。
さあ、これからは二人だけの時間だ。
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