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第2章 南海の珊瑚の森の女王様
第25話 魚も結構頭を使う
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サハギンを撃退した晩の宴の席で、俺は奴らがどこから来るのかを聞いてみた。
女王が言うには、隠世といっても一つの空間ではないらしい。
よくわからんが、こう空間が重なり合って存在するようなイメージらしい。
横でナンシーが、ふんわり設定とか訳のわからんことを言っている。
こちらから攻め込めないのかと聞いたら、やったこと無いから分からんと言われた。
「サハギンがガレオン船を手に入れるまでは、どうやって攻めてきて、どう対処していたんだ。」
「やつらは、突然銛を持って海から上がって来るんだ。
奴らが、町に入ってくる前に水際で格闘戦を行って撃退するんだ。こちらも銛で応戦するんだ。」
「ちょっとまて、奴らの鱗って銃弾弾き返すぐらい頑丈なんだぞ、そんな奴ら相手にこっちの女の子達が格闘戦をするのか?」
「何を言っているんだ?我らだって、あの細い筒から飛んでくる鉄の玉くらい弾くぞ、肉体的にはあの魚人どもに負けはせん。
我らが難儀しているのは、あの大きな筒の玉と船そのものよ。
流石にあの玉が当たったら我らとて無事ではすまん。
それと、今までは一人の女を捕まえると奴らは四人くらいで抱えて連れ帰っていたんじゃ。
だから、一回に捕まる女は少なかったんだが、船を手に入れてからは一人船へ連れて行ったらまた戻ってきて次の女を捕まえるというのを繰り返すんじゃ。
捕まる女が増えて難儀しているんじゃ。」
そうか、船の輸送力が問題なのか。じゃあ、船を沈めないことには話にならないんだな。
しかし、鉄砲玉弾き返すなんて、俺達よりよっぽど強いじゃねえか。
**********
女王に、風呂はないのかと尋ねたら、彼女らに風呂に入る習慣はないといわれ、水桶にお湯を張って届けてくれた。
勝手に体を洗えという話らしい、当然侍女によるサービスもなしだ。今回全く役得ないな。
もう寝ようと思ってベッドに行くとベッドの上ではナンシーがもぞもぞとマスをかいていた。
「おじさん、やっと来た、遅いから先に始めちゃったよ。
今日は私がマスケットの弾に中ること心配してくれたくらいだから、私の体が火照って大変なことになっていることも心配してくれたって良いよね。」
少しは恥らえよ、そうしたら誘われるかもしれんのに。
「おまえなー、いきなり人のベッドの上で大股広げてマスかいてる奴に欲情しろってのは無理があるだろう。勃ってたモノだって萎えるぞ。
それで飛びつくのはチェリーボーイぐらいだ。俺は、素人童貞だが童貞ではないんだ。
いつも言ってるだろう、街娼でももっと恥じらいのある客の誘い方するぞ。
俺は、もう寝るんだ、とっとと出てけよ。」
「もう、おじさんのいけず。大体四十過ぎのおじさんにロハでやらせてくれる二十代の素人娘なんて私しかいないよ。」
余計なお世話だ、早く出てけよ!!
**********
翌朝、俺達はいつもの如く、Mk.V特殊作戦艇のキャビンにいる。
今朝もナンシーは不機嫌であった。
「おじさん、ひどいよ。今この空間で、男根持っているのっておじさんしかいないんだよ。
こんな若い娘が、それ使わせてとお強請りしてるんだから、普通のおじさんならハッスルしちゃうよ。
もう今日で何日ご無沙汰だと思ってるの。」
朝っぱらからうるさいぞ。
うん、そういえば、サハギンって男だよな?
「ナンシー、サハギンって男だよな、相手してもらったらどうだ。
お前、やたらジャパニーズ・サブカルチャーに詳しかっただろう。
前言っていたオークに犯される女騎士だっけ?そんな感じでサハギンとやってみたらどうだ。」
「半漁人は生理的に受け付けないよ。魚臭そうだし。」
「ところでよ、やっぱりあのガレオン船沈めにゃならんようだ。
だったら、引火する火薬が残っているうちのほうが良いよな。
あんまり量が無いんで、どこまでいけるか分からんがC4を使おうか?」
「いきなり、仕事の話になるんだね。
側舷に張り付いて、C4を貼り付けるんだ。
C4もって来てたんだ。」
「いや、今回は要らんかと思ってたんだけど、つい癖でな。」
**********
そんな話をしていると、いつの間にか、サハギンのガレオン船が現れた。
俺達よりもかなり、海岸線に近いほうに。街が襲われたらやばい。
俺は、慌ててガレオン船に向かって加速する。
ガレオン船の大砲の射線に入らないように船尾に回り、接舷ぎりぎりに位置取りをしてガレオン船に寄せていく。
側舷にピタリとつけて、ナンシーにC4の貼り付けを指示しようとしたら、キャビンの天井で「ガン!」という音がして振動が伝わる。
更に後部甲板でも何かがぶつかる音がした。
「おじさん、大至急退避!!、あいつら大きい石を落としている。銃座にぶつかったら壊れちゃうよ。」
どうやら死角に入られたときの対策を練られていたらしい。魚の癖に生意気な。
俺は、慌てて加速し、ガレオン船の陰から離脱した。
女王が言うには、隠世といっても一つの空間ではないらしい。
よくわからんが、こう空間が重なり合って存在するようなイメージらしい。
横でナンシーが、ふんわり設定とか訳のわからんことを言っている。
こちらから攻め込めないのかと聞いたら、やったこと無いから分からんと言われた。
「サハギンがガレオン船を手に入れるまでは、どうやって攻めてきて、どう対処していたんだ。」
「やつらは、突然銛を持って海から上がって来るんだ。
奴らが、町に入ってくる前に水際で格闘戦を行って撃退するんだ。こちらも銛で応戦するんだ。」
「ちょっとまて、奴らの鱗って銃弾弾き返すぐらい頑丈なんだぞ、そんな奴ら相手にこっちの女の子達が格闘戦をするのか?」
「何を言っているんだ?我らだって、あの細い筒から飛んでくる鉄の玉くらい弾くぞ、肉体的にはあの魚人どもに負けはせん。
我らが難儀しているのは、あの大きな筒の玉と船そのものよ。
流石にあの玉が当たったら我らとて無事ではすまん。
それと、今までは一人の女を捕まえると奴らは四人くらいで抱えて連れ帰っていたんじゃ。
だから、一回に捕まる女は少なかったんだが、船を手に入れてからは一人船へ連れて行ったらまた戻ってきて次の女を捕まえるというのを繰り返すんじゃ。
捕まる女が増えて難儀しているんじゃ。」
そうか、船の輸送力が問題なのか。じゃあ、船を沈めないことには話にならないんだな。
しかし、鉄砲玉弾き返すなんて、俺達よりよっぽど強いじゃねえか。
**********
女王に、風呂はないのかと尋ねたら、彼女らに風呂に入る習慣はないといわれ、水桶にお湯を張って届けてくれた。
勝手に体を洗えという話らしい、当然侍女によるサービスもなしだ。今回全く役得ないな。
もう寝ようと思ってベッドに行くとベッドの上ではナンシーがもぞもぞとマスをかいていた。
「おじさん、やっと来た、遅いから先に始めちゃったよ。
今日は私がマスケットの弾に中ること心配してくれたくらいだから、私の体が火照って大変なことになっていることも心配してくれたって良いよね。」
少しは恥らえよ、そうしたら誘われるかもしれんのに。
「おまえなー、いきなり人のベッドの上で大股広げてマスかいてる奴に欲情しろってのは無理があるだろう。勃ってたモノだって萎えるぞ。
それで飛びつくのはチェリーボーイぐらいだ。俺は、素人童貞だが童貞ではないんだ。
いつも言ってるだろう、街娼でももっと恥じらいのある客の誘い方するぞ。
俺は、もう寝るんだ、とっとと出てけよ。」
「もう、おじさんのいけず。大体四十過ぎのおじさんにロハでやらせてくれる二十代の素人娘なんて私しかいないよ。」
余計なお世話だ、早く出てけよ!!
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翌朝、俺達はいつもの如く、Mk.V特殊作戦艇のキャビンにいる。
今朝もナンシーは不機嫌であった。
「おじさん、ひどいよ。今この空間で、男根持っているのっておじさんしかいないんだよ。
こんな若い娘が、それ使わせてとお強請りしてるんだから、普通のおじさんならハッスルしちゃうよ。
もう今日で何日ご無沙汰だと思ってるの。」
朝っぱらからうるさいぞ。
うん、そういえば、サハギンって男だよな?
「ナンシー、サハギンって男だよな、相手してもらったらどうだ。
お前、やたらジャパニーズ・サブカルチャーに詳しかっただろう。
前言っていたオークに犯される女騎士だっけ?そんな感じでサハギンとやってみたらどうだ。」
「半漁人は生理的に受け付けないよ。魚臭そうだし。」
「ところでよ、やっぱりあのガレオン船沈めにゃならんようだ。
だったら、引火する火薬が残っているうちのほうが良いよな。
あんまり量が無いんで、どこまでいけるか分からんがC4を使おうか?」
「いきなり、仕事の話になるんだね。
側舷に張り付いて、C4を貼り付けるんだ。
C4もって来てたんだ。」
「いや、今回は要らんかと思ってたんだけど、つい癖でな。」
**********
そんな話をしていると、いつの間にか、サハギンのガレオン船が現れた。
俺達よりもかなり、海岸線に近いほうに。街が襲われたらやばい。
俺は、慌ててガレオン船に向かって加速する。
ガレオン船の大砲の射線に入らないように船尾に回り、接舷ぎりぎりに位置取りをしてガレオン船に寄せていく。
側舷にピタリとつけて、ナンシーにC4の貼り付けを指示しようとしたら、キャビンの天井で「ガン!」という音がして振動が伝わる。
更に後部甲板でも何かがぶつかる音がした。
「おじさん、大至急退避!!、あいつら大きい石を落としている。銃座にぶつかったら壊れちゃうよ。」
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