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第1章 砂漠の中の大森林のお姫様
第13話 それぞれの夜
しおりを挟むとりあえず、ひん剥いた捕虜達は後ろ手に縛って放置して、例によって死んだ振りをしている連中の止めをして歩いた。
そんなことをしていると、門が開いて護衛を伴ったノルデンシュタット候が現れた。
ノルデンシュタット候は、傍から見ると死体蹴りをしているように見える俺を見て顔を顰めた。
「ケント殿もナンシー殿もよく来てくださった。
この度も、わが領の窮地を救ってくださり、感謝いたしますぞ。
まずは、我が館で旅の疲れを癒してくれたまえ。」
俺たちは、侯爵のお言葉に甘え、侯爵の館に落ち着くこととした。
客間に通されると、まずは旅の疲れを取ってくれといわれて浴室に連れて行かれた。
旅の疲れではなく、血と硝煙の匂いをとってから侯爵のところに来いという事だろう。
この間と同じ年若いメイドが、服を脱がせてくれ、体の隅々まで洗ってくれる。
その仕事ぶりは本当に丁寧で、流石、四大侯爵家に使えるメイドという感じだ。
ただ、性的な意味はなく淡々と仕事をこなしているというのは理解できるのだが、
その白魚のような指で、俺のイチモツを丁寧に洗ってもらうといやがおうにも興奮してしまう。
だって、年の頃は一五、六の娘が俺のイチモツをサワサワと洗っているんだぜ。
ウラ筋の辺りやカリ首の辺りを洗われた時には、もうフル勃起だった。
はっきり言って、もう一擦りされたら、思いっきり白濁液をぶっ掛けるところだった。
そこは、伯爵家に使えるメイドだけあって、そんな俺の邪な心に気付いた様子も見せずに淡々と仕事を終らせた。
体はさっぱりしたが、心とイチモツはさっぱりしないまま、用意された服をメイドに着せてもらい侯爵の待つ応接室に案内された。
**********
そこには、ノルデンシュタット候とクラリス姫が待ち構えていた。
俺が部屋に入ると、クラリス姫はソファーを離れて俺のもとに走り寄ると、両手をとって
「約束通り来てくださったのですね。再会出来て嬉しいです。」
と大げさに喜びを表現してくれた。
既に、ソファーに腰掛けていたナンシーと四人で、現在の情勢についての話をすることとなった。
ノルデンシュタット候の話によると、クラリス姫の叔父の軍勢がここに攻めてきたのは、二日前のことらしい。
弓兵が、破城槌を近づけないように必死に頑張ってくれたので何とか持ちこたえていた。
破城槌が容易に近づけないのを悟った敵軍は長期戦を覚悟し、投石器により街を破壊しようとしたようだ。まだ、伝染病の死体とか投げ込まれなかったのは幸いだったか。
多勢に無勢なので、反撃は難しくいずれ食料が底をつけば負けていただろう。
ただ、この街は守るには本当に優れているんだ。
城門は一ヶ所だけで、あとは堅固な城壁に囲まれている。
城門の前に幅員二十メートルの引込み道路が街道から五十メートル位の長さで引き込まれている。
そこ以外は、城壁の間際まで森が迫っている。
要は、二十×五十メートルの中しか城攻めをする兵が布陣する場所がないのである。
結果として、攻める方は、有効に動員できる兵力に限界ができてしまう。
今回みたいに何百人もいても、無駄な兵で渋滞を巻き起こすだけなのである。
まったく、馬鹿な奴らで楽ができたぜ。
ノルデンシュタット候は、候個人から俺たちへの謝礼として、俺の目の前に金属で補強がなされた木の箱を置いた。
雰囲気は、時代劇で見たような千両箱である。
相当重いようで、箱が置かれたテーブルが少したわんだように見えた。
「これは、可愛い孫の命を救ってくれたことに対するわしからの謝礼だ。
孫は、国からの謝礼も出したいといっているが、公都を奪還せん事にはそれは難しい。
この間は断られたが、再度お願いしたい。
公都の奪還に協力してくれないか。
あそこには、わしの娘でもある大公妃が囚われているんだ。」
「ねえ、おじさん、仕事も終ったことだし、ゆっくり帰ってきていいと言われたんだから手伝おうよ。
ほらみて、侯爵の個人的な謝礼でこれなんだから、国からの謝礼だったらもっとすごいよ。」
あ、ナンシーの奴、勝手に謝礼の箱開けてやがんの。
すげー、あれ全部金貨か、あと宝飾品も凄いな。
「もちろん、公都奪還に協力していただけるんであれば、前回、今回の謝礼に公都奪還の謝礼も上乗せして支払わせていただきます。
金品だけでなく、もし欲しいものがあれば、できる限り対応させていただきます。
爵位なども用意いたしますよ。」
とクラリス姫は言うが、爵位は要らんな。
俺が、そんな風に思っていると、
「爵位なんて面倒なもんは要らない。
金品以外もくれると言うなら、若い男を五、六人宛がって頂戴、デブや不細工はだめだよ。
華奢なイケメン君を、二、三日自由にさせてくれればそれで十分だよ。
このおじさんも、女好きなんで、若い美人の女の子を五、六人宛がって二、三日酒池肉林を体験させてあげれば喜ぶし。
あ、そうそう、このおじさん、素人童貞だから、生娘を選りすぐってあげれば、大喜びだよ。」
と、ナンシーが勝手なことをほざきやがった。
結局、俺とナンシーは、公都の奪還に協力することになった。
たんまり謝礼を貰えば、チューリッヒの高級娼館で豪遊できるからな。
詳しい打ち合わせは明日にして、今日はもう休むこととした。
ナンシーの奴は、「尋問ターイム♪♪」とか言って、嬉々として応接間を飛び出していった。
**********
案内された客間に入り今日はもう休むことにした。
明かりを消して、ベッドに入り込むと、静かに扉が開いた。
刺客かと思ったが、殺気は全く感じない。だとしたら、ナンシーか。
あいつは、若い男だけじゃ満足できなかったか。
と思っていると、いきなり唇が柔らかく暖かいもので塞がれた。
よく目を凝らしてみてみると、さっき体を洗ってくれたメイドだった。
チュッチュと唇を交わすだけの、なんとももどかしい口付けだった。
おれは、おもわず彼女の頭を引き寄せると彼女の口内に舌をねじ込み、思う様口内を貪った。
この間、彼女の細い指先は、俺のイチモツを優しくまさぐっていた。
永遠にも思えた長い口付けのあと、俺は「どうした?」と彼女に尋ねた。
「二日前から、公爵の兵が大挙して城門前に布陣して、怖かったんです。
焼かれた石が降ってきて城内のあちこちで火事になって、もう駄目なんじゃないかと思いました。
そうしたら、ケント様たちが助けてくださって、ケント様のお顔を見たらドキドキが止まらないのです。
湯浴みのときに、ケント様の逞しいモノを拝見してから体の疼きが収まらないのです。
はしたないことは承知しているのですが是非ともお情けをいただけないかと。」
キター、素人娘からのお情け頂戴発言、生きてて良かった!!
これで、素人童貞卒業だと、早速俺は彼女に下半身に手を忍ばせる。
指に絡みつく、粘性のある湿り気が、俺の愚息をいきり立たせた。
いかんいかん、彼女は慣れていない様だから、優しくしてあげねばと思い、少し心を落ち着かせた。
その間も、彼女の細い指は、俺の愚息を離さない。
「ケントさん、もう寝ちゃったんですか?少しお話ししませんか?」
という声が聞こえると共に、部屋に明かりが灯った。
メイドは、慌ててシーツを体に巻きつけると、床に脱ぎ捨てられていた服を拾って脱兎のごとく逃げ出した。
クラリス姫は、蔑む様な眼差しで俺を見て、
「いきなり、侯爵家のメイドに手を出すのは、流石にいかがなものだともいますが。
彼女がおいくつかご存知ですか?」
と言って、息を呑んだ。そして、言った。
「できれば、そのご立派なモノを仕舞って貰えないでしょうか。」
俺は、穴があれば入りたい心境だった。
**********
翌朝、
「おじさん、敵の全容がはっきりしたよ。私、捕虜の尋問頑張ったんだ。褒めて、褒めて!!」
とナンシーが俺の部屋に飛び込んできた。
ナンシーよ、服くらい着ろよ。裸族か?お前は。
それと、そのマタグラから滴らしている白濁液は何なんだ、凄い量だぞ。
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