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第63話 「今日は、最後まで」

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 シャワーの水くらいじゃ、おさまらない熱が、からだの内側にくすぶっている。
 なんとか全身を洗って脱衣所にでる。
 それでも頭はさっきよりはクリアになっていた。

 沸いてでた衝動に従ってここまで来た。熱に捕らわれて沸騰する血液に流されてしまえば、こんな風に冷静になったりしなかっただろう。

 パーカーの裾をつかんで引き留めたことも。
 乞われるままに、ついてでた言葉も。
 拒否する間もなく、いや拒否する意識も浮かばないまま受け入れたキスも。

 そうして、これから訪れることのために、こうやって身体を洗って準備をしていることも。

 段々と積み重ねって、累積された羞恥が襲い掛かってくる。

 あ、もう、恥ずかしさで身体が熱くなる。でももう一度シャワーをはいりなおすわけにはいかない。先輩を待たせすぎてしまう。
 用意されていた部屋着――先輩がくれた、先輩の部屋ですごすための服を、もたつく指先で着ていく。

 廊下にでて、フローリングを進めば、床からの冷たさが足に伝わってきそうだった。
 もつれる足をなんとか動かして、廊下をこえてリビングのなかに入る。

 リビングの真ん中にはローテーブルとファブリックソファ。奥にはノートパソコンや教科書が置かれたデスク。
 奥には灯りの落とされた寝室。

 そのどちらにも先輩はいなかった。

「あ、コーヨー、あがった?」

 驚いて、呼びかけられて真横のほうを見る。キッチンに青葉先輩が立っていた。
 まだ半分くらい濡れている髪。短い髪の毛先がうなじにはりついている。そのせいでいつもよりも黒く、艶めいて見えた。
 ラフな部屋着を着た先輩は、ミネラルウォーターを片手に持っている。ちゃんと乾かしていなかったのか、シャツもはりついていて、身体のラインがわかる。
 先輩は随分早くシャワーを負えてたはずなのに、まだ髪も乾かしていないなんて。

「コーヨーも、飲む?」

 差し出されたペットボトルに「は、い」と手を伸ばす。
 素直にミネラルウオーターをゴクリと飲む。そのあいだじっと手元を見られている気がして、そわそわする。
 飲み終えたペットボトルを先輩がもう一度受け取って、自分でも飲もうとする。
 汗か、髪からこぼれた水か。ミネラルウオーターを飲む時に、こくりと動くのどぼとけにつられて水滴が一緒に動く。

「……もう、大丈夫?」
「……えっ?」

 思わずその動きに見惚れていたら、いつの間にか青葉先輩が目の前に近づいてきていた。
 先輩の手が、顔に伸びる。

「ドライヤー、ちゃんとかけてるな」

 先輩の指が、髪にかかる。ふっと、先輩が笑う。
 急に近づかれて、身体がすぐに動かない。

「他には、もうない?」
「え?」
「今のうちにすること」

 髪をかきあげられて、さらけだされたピアスを触られる。
 ただそれだけの接触で、足元から先輩が触れている耳まで電流が駆け上がる。
 しびれて、からだが、うごかない。
 青葉先輩の顔がすっと近づく。

「――もう、先に、準備しておくこと、ない?」

 額がこつん、とぶつかる。
 息のかかる距離で問われて、なにを言われたか思考回転が遅くなり過ぎた頭でようやくわかる。
 そうだ。そういえば、玄関でシャワーにはいりたい、と止めたんだった。
 じゃあ。
 髪が乾いているのを確認されたり、水を飲んだりしたのも。
 それは、この先のことを――止める言い訳を防いでしまうため、か、と。

 耳に触れていないほうの指が、いつの間にか握りしめていた僕の手の隙間にもぐりこむ。先輩の人差し指が、すくうようにして僕の指と絡む。
 わずかな接触。肌は少ししか触れ合っていない。なのに、そこから熱がうまれる。

 どくん、どくん、と心臓が鳴る。

 なんとなく、ああ、いまが、引き返せるかどうかの、最後のラインだ、とわかった。

 どくんどくんと心臓の音が早くなる。

 ほんとうに、僕は、このまま先輩と。

「……っ、」

 ――それを願ったのは僕、だ。

 あんな曖昧な乞い方で。バカみたいな願い方で。
 衝動に駆られて、手を伸ばして、引き止めて、それで、言葉が、でて。
 さわってほしいし、さわりたい、と。

 漠然として、ぜんぜん具体的じゃない望み。
 だけどきっと辿り着くところはひとつ。
 いまだにそれはどこか夢物語みたいで、ぼんやりしたイメージしかない。輪郭がしっかりしない抽象画のように。
 でもそこにはきっと熱がある。夜に染まる色がある。密度の高い湿度が空気がある。その片鱗はすでに味わっている。

 本当にいいのか、と、心がぐらりと揺れる。

 だけど。と、腹の底からまたあの衝動が沸いてでる。
 光のなかから手を握ってくれて、連れ出してくれて、そうして抱きしめてくれて。
 あんなに嬉しそうな、顔をして。

 怖いわけじゃない、不安がなくなったわけじゃない。
 それでも、きっと先輩はずっと待ってくれていたんだろう。

 ただ、僕から先輩を求める、ただそれだけのことを。

 いつだって先輩がその気になれば、先に進めたろうに。好きにできただろう。
 けど先輩は、僕がイヤがることはしたくない、と言って。
 ただずっと。どうしてほしい、と聞いて、待ってくれていた。
 それに申し訳ない、って思うべきはずなのに。

 どうしても。歓んでしまう、自分がいる。

 ふっと先輩が困ったように笑う。その吐息がかかる。

「あー。オレも余裕ねえなあ」

 ちっともそんな風に見えないことを言って、先輩は僕の髪と耳朶を、丁寧に触る。

「こんなんまでして、逃げ道塞いで。めっちゃ緊張してるし」

 ほら、と絡めた手を先輩の胸にあてさせられる。
 掌からどくどくと脈打つ鼓動。
 自分のじゃない。耳元で聞こえる、うるさい心音じゃない。
 紛れもなく先輩の心臓の音、で。

 ああ、もう。また、心臓が破裂しそうになる。

 さっき、リビングでくつろいだりしてるわけでもなく、キッチンで水を飲んだりしていたのは。髪を乾かす時間もあったのに、そんなことすらしていなかったのは。
 先輩もこれからのことに緊張して、時間を持て余していたのか、ということに思い至って。

 あ、だめだ。心臓が、破ける。

 だけど心臓の弾ける寸前の音に紛れて、先輩の囁く声が、はっきりと耳に届く。

「――今日は、最後までしていい?」

 いつもなら。最後まではしない、と言っていた先輩が発した言葉。
 くらりと揺れる。めまいがする。もうこれだけで、仕舞っていたところから思わず零れでるような熱を感じただけで倒れそうになる。
 でもここで倒れてられない。きちんと先輩に伝えなきゃいけない。
 自分の意志で、自分の言葉で。
 そうしないと、誠実に向き合ってくれた先輩に、同じだけのものを返せないんだから。

「――、っ、ぁ、……は、い」

 震える喉で絞り出す。
 ともすれば、隠しきれない喜悦が溢れてしまいそうで。
 そう、僕は喜んでる、嬉しいと、思っている。
 ああほんと。どこまでいっても、自分勝手なやつだ。
 迷惑をかけたくない、なんて考えていたくせに。
 先輩がこんな風にまでして、我慢してくれてまで、望んでくれたことが。
 それだけで頭がおかしくなりそうなほど、どうしようもなく、嬉しい。

 ああいっそ。
 このまま頭も心臓もまともに機能しないうちに。

 ぜんぶ、せんぱいに、すきにしてほしい。

「――うん」

 なのに。また先輩はそんな、耐えきれないとでもいうように、嬉しさがあふれたような、優しくて、だけど熱がこもった表情で笑うから。
 そんな先輩の顔を見逃したくなくて。網膜に、心に焼きつけたくて。
 意識を手放せることができなくなる。

「じゃ、ベッドいこ」

 指が交互に重なるように絡められて、先輩が歩き出す。
 リビングを通り越して、寝室へ。
 きちんと端にたたまれた布団。新しいシーツ。その上にはタオルが敷かれて。
 ベッドサイドには、デスク用のランプがついていて、ミネラルウオーターのペットボトルが置いてあって。
 あからさまではない、のに。さっき。シャワーに入る前に「準備する」と言っていたのは本当だったんだな、とわかってしまう。かあっと顔が赤くなるのがわかる。
 もうずっとドクドクと暴れる血流の音が鳴り響いて、ただのバックグラウンドでかかり続ける効果音になっている。
 先輩は優しく手を引っ張って、僕をベッドの上に誘導する。

 いつかの時みたいに、二人してベッドの上に座って。向かい合う。

 ベッドの上にあぐらをかいた先輩は、そのまま自身の着ているシャツをめくりあげた。

 デスク用のランプの光がいやに明るく思える。
 やわらかい橙色の影のなかで先輩の顔も、首も、肩も、胸も、腰もしっかりと見えてしまう。
 滑らかな肌。きちんと鍛えられて、引き締まった腹筋。
 鎖骨の陰影に紛れて、そこにある、薄くなりつつある、赤いあと。

「コーヨー。自分で脱げる?」

 問われて身体が思わずこわばる。
 それは、いまだに先輩の自分の裸をさらすことの抵抗感、も、あるのかもしれない。
 だけど。今は。それ以上に。
 こんなきれいな身体のひとのまえで、青葉先輩の前で、裸を見られるということへの恥ずかしさのほうが勝っていた。
 でも、ここでためらえば。先輩にさらに気づかわせてしまうかもしれない。
 ぎゅっと唇を結んで、震えそうになる指を叱咤して、自分が着ていたシャツの裾に手をかける。

「――……っ」
 
 そのままの勢いで、先輩から借りているシャツを脱ぎ捨てる。
 こんなことくらいで、もう50メートル走を走り終えた直後のように、息切れしそうだし、心臓が無作為に跳ねる。

 先輩は向かいに座ったまま、じっと僕のほうを見つめる。
 ゆっくりと、僕の頭から、首へ、胸へ、腰へと移っていく視線。
 一ミリも触られていないのに。ただ、僕の身体を、上半身だけといえども、なにも纏っていない肌を先輩がじっくりと見ている。ただそれだけのことに、腰から背中にぞくっとした刺激が這いあがる。
 先輩の目が細められる。ああ、また。
 いつもの太陽みたいな先輩の顔じゃなくなってく。
 夜の深い紺色に近い、たまらない緊張感をたたえた、僕が知らなかった、先輩の顔に。

「……さわっていい?」

 柔らかな言葉に促されて頷けば、先輩の手が伸びる。
 ふいに触られた首筋にくすぐったさを感じて身がすくむ。もう片方の手が腰に回って、ほんの少しだけ力をいれられる。
 わずかな力しかないのに、まるで魔法みたいに誘導される。座ったままで先輩のほうへ引き寄せられる。
 近づいた僕の身体に、そのまま先輩は手を這わせる。正面の手は首から鎖骨へ。背中の手は腰から背骨へ。

 大きな掌で骨格をたどって、肌の下にある血液の位置までさぐるように。

「っ……」

 そうやって、触るところから、また細胞が書き換えられてしまう。なんでもなかった、ただの肌が、先輩に触られた先から敏感になる。そんなとこに自分の身体があったのかと気づかされてしまう。
 そうして先輩が確かめるように撫でるたびに、ゾクゾクと細胞が喜ぶ。

「……コーヨーの肌、きもちいい」

 手が肋骨をたどって、真ん中をなであげる。ただでさえ跳ねている心臓の真上を触られて、直接触られているわけじゃないのに、心臓がぶるりと震えた気がした。

「そ、んな、ことは、ないとおもうん、です、けど」

 はやい心臓の鼓動を誤魔化したくて適当なことをしゃべる。それでも、実際のところ、かたくて薄いこの身体が気持ちいいとは、とうてい思えないけど。

「いや」

 背中に這わされていた手が、背骨をつたって首の裏側まで撫で上げる。ゆるりと触られるうなじに、思わず変な声が出そうになる。

「触ってたら、冷たかったとこも、だんだんあったかくなってくとことか」

 心臓の真上にあった手が、滑るように臍のとこまで降りてくる。くすぐったさに似た、けどそれだけじゃない感覚に、息が漏れる。

「こうしてたら、手にぴったりくっついてくる感じとか、すっげえきもちいい。ずっと触りたくなる」

 不意にうなじをつかんでいた手が、ぐいっと引っ張る。
 あぐらをかいた先輩の上に乗りあげて、お互いの肌がいまにもくっつきそうなほど近くなる。

「コーヨーのからだ、全部さわりたいくらい。たまんねえ」

 それくらい近くで、そんなことを、熱い息と一緒に言われて。
 全身を先輩の目の前で晒して、それを先輩の手ですべて包まれて、撫でられるところを想像して。
 かああっと、触られていない部分まで熱があがるのがわかった。
 そんなこちらに気づいているのかいないのか、先輩は耳にキスをして、首に、のどぼとけにキスをして、そのままおりて、次は唇で胸の真ん中を触られる。

「なあ、やっぱキスマークは一個だけ?」

 からかいながらも、ちょっと本気だな、とわかる声。ぐう、と言葉をつまらせて「いまのところ、は」と答える。
 心臓の上にある肌に、笑った先輩の息が触れる。

「じゃあ、そのうち、たくさんつけてもよくなるってこと?」

 それはだめです、と否定しようとした声は「あッ」と高い声に変わった。
 かり、と先輩の歯が立てられる。ゆっくり、少しずつ肌に食い込んでくる。料理の前座を噛み締めるように。
 やわらかい、湿った唇が肌に吸いついてくる。痛くはない。でも丁寧に、時間をかけて、ゆっくりと。
 神経が全部そこに集中していく。
 ようやく離れたら先輩は、たった今自分が口づけていたところを満足そうに見る。

 視線を落とせば、そこにはくっきりと、身体の中から浮き出たように赤いあとが刻まれている。

「ほら、コーヨーも」

 熱があがっている身体に、さらに熱を吹き込まれる。

「さわっていいよ。――オレのからだぜんぶ、コーヨーの好きにしていいよ」

 甘い響き。甘すぎて、脳がとけて、とろとろになってしまいそうなくらい。
 キスマークから先輩に視線を移せば。
 優しくて、でも、気を抜けば夜に引きずり込まれそうな、とろけるような微笑みを浮かべてた。

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