召喚者は一家を支える。

RayRim

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第1.5部

番外編 〈白閃法剣〉は魔眼狩りを調査する

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〈白閃法剣ハルカ〉

 ついに魔眼が発現してしまった。
 効果は【ミラージュブリンク】。視覚を誤魔化す魔眼で、基本的に一対一用のもので、相手を見ないとダメなので、複数相手なら効果の薄いお姉ちゃんの魔法の方がまだマシという程度。
 ジゼルのカースフレイムのように、破壊的な物じゃなくて安心したけど、私の姿だけでなく、見える全ての認識を狂わせている様で掛かるとかなり危なっかしい。やはり、普段は眼鏡やゴーグルで隠しておかなくては。

「しかし、どうやって魔眼持ちを選んでいるのでしょうね。」

 冒険者ギルドの食堂でぼやくジゼル。
 サンドラ、アンナもタメ息を吐く。
 四人揃って普段の高級メイド服ではなく、私が使っているような冒険用の服に、中古の服を重ね着している状態だ。ボロ外套はすっかり愛用の物と言っても良い。

 一週間、依頼の合間に色々と調べているが尻尾を掴むどころか、手掛かりを見つけることも叶わない。その間に『救済された』被害者は1人。命を奪われた被害者は2人いる。
 救済と殺害の境界は、冒険ギルドと騎士団、そしてミランダさんの調査で分かった。
 それは、魔眼を活用しているか否か。
 魔眼の暴走を恐れ、隠し続けてきた人は救済され、上手く付き合ってきた人は性格に関係なく殺されている。お姉ちゃん達の尽力で、ようやく普通に生きられそうと喜んでいた人も居たそうだ。
 犯人にその意思があるのか分からないけど、一家のやって来た事に泥を掛けられた。こうなってはもう対決するしかない。
 しかし、魔眼持ちがレアであるということを考えると、これ以上は痕跡を得られなくなるか、私たちの番になりそうだ。

「そうか、私たちの番か…」

 眼鏡を片付け、貰っていた布で眼を覆った。
 ちゃんと分かる。分かってしまう。いよいよ、人間をやめてしまった気がしてきた。

「大丈夫です。お嬢様は私たちと一緒ですから。」
「え、うん。大丈夫だよ。」

 サンドラにそう言われ、ビックリする。
 そうだ、一人じゃない。嘆くことも、恐れることもない。

「うん。一人じゃないんだ。」

 お父さん、お母さんたち、お姉ちゃんたち以外も信じられる仲間が、家族がいる。

「先輩方、宜しくお願いします。」

 頼れる魔眼の先輩たちに、私は深く頭を下げてお願いする。
 たくさんの協力を、助力を、尻拭いを。どこまで察してもらえたかは分からないけど、先輩たちはちゃんと助けてくれるだろう。

「任せて。ちゃんとハルカ様のサポートはするから。」

 ジゼルが力強い声で約束してくれる。

「私たちと、一家のために。」
「おいしい晩御飯と、きれいな寝床のために!」

 本音らしいアンナの言葉に、私たちは笑い合うのであった。




 三日経ち、その時が来た。
 今日も見た目相応の簡単な依頼を終え、冒険者ギルドの食堂でぼやいていると声を掛けられる。

「その布、魔眼の者ですね?」

 緊張が走り、皆が私の背後を見ている。
 気配は複数。単独犯ではないのか。

「お嬢ちゃん、苦労しただろう?
 だが、この先、その心配はない。その物騒な眼と引き換えに治療代と一生暮らせていける金貨をやろう。」

 軽薄そうな若い男の声だ。どうも好きになれそうにない。

「ちょっと言い方ー。この子、強張ってるじゃないの。」

 肩に手を乗せられたので思わず腕を掴んでしまう。まずい。この対処は良くない。

「お前も同類じゃねーか。」
「ご、ごめんね。ちょっと馴れ馴れしかったね。」

 どこまでが演技か分からない。布越しにみんなの様子を探るが安堵している様子。どうやら、私の正体がバレる方を心配していた様だ。

「…触られるのは慣れていませんので。」
「そ、そう。ごめん。」

 もう一度謝る女の人。悪気は全く無さそうである。

「あなたたちが話題の魔眼狩りの方々でしょうか?」

 ジゼルがストレートな質問をぶつける。
 仲間達に力が入るのが分かる。対称的に男たちは…もう一人、喋っていないのは何者だろうか?  

「お前も魔眼か。その眼鏡、最近の流行品で分からなかったが…」
「違います。これはファッションですので。」
「…そういう事にしておこう。」

 喋っていないヤツは太い声の男性だった。

「あたしらは魔眼から解放して回っているの。でも、どうしても、それを望まないヤツはいる。悪用するヤツらだ。
 魔眼を手放そうとしないのは、悪人くらいのもんだよ。」

 吐き捨てる様に言う。魔眼持ちを憎んでいる様にも思えた。向きが悪くて様子を観察出来ないのはもどかしい。

「お前たちは違うようだな。ならば、すぐにその魔眼を渡せ。我々を次の哀れな者が待っている。」

 極端な善悪論、とでもバニラお姉ちゃんやお母さん達なら言うのだろうか。

「…何処で眼を取るの?」
「我々の拠点だ。案内しよう。」
「連れていって。」

 私の言葉に驚く仲間たち。特にジゼルが驚いている。
 虎穴に入らずんば、というヤツだろう。ようやく掴めた機会を手放せない。

「痛いけど一時のもの。その後は安全で平穏な生活が補償されるから。」

 優しげな声で私を言い包める様に言う。

「お願い。色々と眼を気にする生活はもう嫌だから。」
「…行こう。あなたたちはここで待っていて。迷惑料は置いていくわね。」

 聞き慣れない言い回し。この人ももしかして…

「エミー」

 ジゼルが私の偽名を呼ぶ。リンゴは流石に相応しくないので使えなかった。

「大丈夫だよ。ちゃんと元気に戻ってくるから。」

 そう言って、私は女の人の手を握り、拠点へと案内される事にした。

 大丈夫。これも事前の計画の内。私の眼は私のもの。私の努力が掴んだものだ。金貨程度では山程積まれても安過ぎる。
 そう心の中で言い聞かせ、付いていく。わざと遠回りしているようだが意味はない。目隠しをしていても、私には全て見えているのだから。




 20分ほど連れ回され、辿り着いたのは冒険者ギルドのすぐ裏手の家。建物自体は古く、中に入ると床板が軋む。こんな場所で本当に眼を取る、なんていう事をするのだろうか?
 通話器を、話すだけのモードに切り替えて起動。触らなくても、魔力制御の応用で指輪から操作できるのは凄い進化だ。 

「ここだ。」
「随分と歩きましたね…」

 本来なら歩いて1分も掛からない場所だ。20分も連れ回されたら、そう言いたくもなる。
 だが、人通りが多いにも関わらず、周囲の音がしない。防音の魔導具だろうか?
 魔力の流れを見ると、やはり装置が稼働している。

「今日はその娘かい?」

 声はしゃがれた女性の物。流石に種族までは分からない。

「…まだ子供じゃないか。そんな子まで殺すつもりだったのかい?」
「おばあちゃん、魔眼持ちに大人も子供もない。あるのは善悪だけだよ。」
「…まだ改める気は無いのかい。人はそんなに単純じゃないよ。そんな簡単な話なら、とっくに世界から罪なんて物は消えているだろうからね。」

 このおばあちゃん?は生かしておきたい。話がわかりそうだ。

「お父さんや他の人たちを殺した力の存在は認めない。必ず狩り尽くすんだから…」

 事情は分かった。だが、

「喋りすぎだ。エレナ婆さんも煽らないでくれよ。」

 エレナさんか。なんだかミルクお婆ちゃんの姿がダブって妙な親近感が湧く。終わったら、ちゃんと話をしたい。

「さっさと済ませておいで。情が移りそうで困るよ。」
「うん。そうする。」

 手を出すのはまだだ。
 地下へ案内されると足音が変わる。踏み慣れた石畳とは違う。これは…コンクリート?
 何か違和感はあるが、魔眼の効果は変わらずちゃんと外まで認識できている。ジゼル達がちゃんと張っているのを感知で把握できている。
 異質さは材質だけではない。奥の魔力がおかしい。強い、弱いではなくおかしいのだ。
 一定の波長のようなものがどんな者にも宿る。今まで倒してきたレイドボスでも例外はない。
 だが、奥のはあまりにも複雑で不安定。なぜ、連日ギルドに通ってこれに…

「娘、気付いたようだな。」
「ずっとオレたちを嗅ぎ回っていたようだからな。ここまで大人しく来てくれて助かったよ。」
「…あんたみたいな子供まで殺すのは忍びないけど、あたしらもここで終わるわけにはいかないのよ。」

 取り繕っても無駄だろう。だったら、私も本性を見せよう。

「ここなら私を始末できると思ったの?舐められたものだね 。」

 布を外しながら戦闘用スキル有効化。だが、手加減はしてあげよう。

〈告知。『戦闘モード制限付き』になりました。〉

「なっ…!?」

 軽薄そうな男の鑑定が通ったのだろう。だったら、隠す必要もない。

「私は〈白閃法剣〉のハルカ。ヒガン一家の遥香だよ。私たちの道を阻む者は、神であろうと容赦はしない。」

 私が抜剣すると、青ざめる帽子を被ったヒュマス女と軽薄そうなディモス男。そして、戦慄しながらも構えるオオカミ男。

「マリー、撤収だ!」
「っ!」

 女は返事より早く魔導具を起動し、瞬時に三人揃って姿を消していた。逃げ足が早い。
 通話器を双方向モードにする。

「転移されて逃げられた。奥の異常な魔力反応も消えてる。おばあちゃんに乱暴はしないで。」
『分かりました。…しかし、転移ですか。
 奥は見るだけで何も触れないでください。』
「うん。」

 ジゼルの忠告にしたがい、魔眼は隠さず、注意しながら奥の部屋のドアを蹴り開ける。

「もぬけの殻かぁ…」

 何もなかった。
 机一つ、棚一つ残っておらず、本当に何もなかった。

「お父さん、お姉ちゃん、今良い?」
『どうした?』

 お父さんが答える。お姉ちゃんは聞いているだけかな?

「魔導具で離れた部屋の物ごと転移されてるんだけど、そんな事できたんだね…」
『テレポートか…』
『優秀な魔導具技士がいるな。恐らく、世に出てない技術だ。
 テレポートはわたしも再現できるが、実用的じゃない。手間の掛かる準備をして、決まった場所に送るだけだからな。』

 事態を重く見てか、お姉ちゃんが加わる。
 なるほど。だからなかなか尻尾を掴めなかった訳か…
 死体のあった場所と、犯行現場が同じとは限らないだろう。テレポートという技は、そういう事もできそうだ。

「でも、相手は手間を惜しまなかった。」
『もしくは、手間ではなかったか、わたしの知らない原理、理論があればだが。』
「厄介な相手だね。」
『捜査班、出たらアンティマジックしておけ。何か付けられている可能性があるからな。』
「分かった。」

 眼鏡を掛け、もぬけの殻となった地下から出ると、ジゼルたちの前で神妙な面持ちのお婆さんが椅子に座っていた。

「お嬢ちゃん、白閃様だったんだね。それじゃあ、あの子らも逃げ出しちまうよ。」
「おばあちゃん、ごめんね。ちょっと散らかしちゃって。」

 踏み込んだ拍子に花瓶や小物が倒れ、壊されていた。

「あたしもここまでかね…」
「おばあちゃんは止めようとしてたよね。ちゃんと証言するよ。」
「連続殺人犯を匿ってたんだ。出るとこ出なきゃ、始祖様に叱られちまうよ。」
「そっか。」

 私の顔を見て、寂しそうに笑うおばあちゃん。

「白閃様は噂に違わぬ御仁だね。強く、高潔で、慈悲深い。
 あたしのような薄汚いババアに、その魂の輝きは眩しすぎるよ。」
「おばあちゃん。」

 そのガサガサで、しわくちゃの手を握る。
 自分の力で、しっかり生きてきた人の手だ。

「そんなに綺麗なもんじゃないよ。この手は色々と斬ってきた手だからね。」

 驚いた顔になるおばあちゃん。  

「200年生きても、見えないものはあるもんだね…」
「どんな眼でも、一人の見えるものなんて大したことない。虹の向こうまで行ってきたって、魔眼を得たって見えないものはいっぱいあるよ。」
「はぁ…やっぱり、白閃様はあたしには眩しすぎるよ。」

 騎士団がやって来て、おばあちゃんを連れていく。

「おばあちゃんの安全は守って上げて。
 何度も止めるように言っていたのを、私は聞いているから。」
「分かりました。ご老人の安全は約束します。ですが…」
「うん。刑の判断までは口出ししない。」
「ご理解いただき、ありがとうございます。」
「白閃様、良いんだよ。あたしにゃその心遣いだけで十分だから…」
「ううん。良くない。
 刑を決めるのは裁判。一般的な罪人は法に従って服役すべき、というのが一家の考え。
 勝手に罪人を殺すのも、それをむざむざ見過ごすのも私たちは許さない。」
「き、肝に命じます!」

 震え上がる騎士と衛兵。いや、そこまで脅すつもりはなかったけど…

「ありがとう。ハルカちゃん。」

 最後にそう言うと、おばあちゃんは抵抗することなく連れていかれた。
 ミルクおばあちゃんとも違うその笑顔に、少し心苦しいものを感じる。

「ハルカ様。私たちの役目はここまでです。帰りましょうか。」
「ちょっと、寄り道して良いかな?」
「付き合いますよ。それくらいしても、バチは当たりません。」
「寄るのはお墓だけどね。」
「えっ!?」

 買い食いでも期待していたのか、アンナのすっとんきょうな声に笑いが起きるのであった。
 付き合ってくれるんだから、何か奢るくらいはして上げよう。
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