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終章:白き時を越えて
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目の前が、真っ白だ。
何も聞こえない。
上も下も右も左も分からない。
柊さんや、空山さんや……綾は、
こんなところにしょっちゅう来ていたのか。
ここが時の中なのかな。
時の境目はどこかな。
ああ、素人だから全然わからないや……。
色んな事が、あったなぁ。
本当に。
……本当に。
柊さん、私のことを探してくれているよね?
私、失敗しなかったよね?
柊さん。ねぇ、柊さん。
私、気づいたよ。
私は貴方に苛立っていたんじゃない。
違う私に、嫉妬していただけ。
同じ“私”なのなら……
どうせなら、その愛が
私に向けられたら良かったのに、って
私よりも“できる”別の私に嫉妬してただけなんだ。
そんな女の子が、魅力的に見えるわけ、無いよね。
何も頑張ってないのに、
貴方にこっちを向いてもらえるって
無意識に期待してた私がわがままでした。
……ごめんなさい。
ねぇ、柊さん。
ただのお友達でいいから、私を迎えに来てください。
私を見つけてください。
おねがい。
私、最後にもうひとつだけ……
頑張りたいことが出来たんです。
意識が遠のいていく……
ああ、もう駄目だ。
頭がはっきりしない。
次、目を開くときは……
みんなで私を、迎えてよね?
「俺にとって、貴女という存在は
俺の全てなのだろう。
だからずっと……怖かった。
怖いと感じることを忘れるほどに、怖かった」
「貴女を捜す間、ようやく思い出したんだ。
何が、“怖い”ということなのか。
俺が、何を恐れていたのか」
「俺はどんな貴女であっても、貴女を失えない。
……俺は…俺はまだ、最初に会った貴女を
忘れることができないが……
いつか、忘れることが出来る日まで……
待っていてくれるだろうか?」
「そうなったら、今、俺の前にいる貴女だけを愛そう。
他の世界にいるかもしれない、
似た別人の影を感じることをやめると誓おう」
「……すまない」
……あれ?
今、誰かが何かを……囁いた?
何も聞こえない。
上も下も右も左も分からない。
柊さんや、空山さんや……綾は、
こんなところにしょっちゅう来ていたのか。
ここが時の中なのかな。
時の境目はどこかな。
ああ、素人だから全然わからないや……。
色んな事が、あったなぁ。
本当に。
……本当に。
柊さん、私のことを探してくれているよね?
私、失敗しなかったよね?
柊さん。ねぇ、柊さん。
私、気づいたよ。
私は貴方に苛立っていたんじゃない。
違う私に、嫉妬していただけ。
同じ“私”なのなら……
どうせなら、その愛が
私に向けられたら良かったのに、って
私よりも“できる”別の私に嫉妬してただけなんだ。
そんな女の子が、魅力的に見えるわけ、無いよね。
何も頑張ってないのに、
貴方にこっちを向いてもらえるって
無意識に期待してた私がわがままでした。
……ごめんなさい。
ねぇ、柊さん。
ただのお友達でいいから、私を迎えに来てください。
私を見つけてください。
おねがい。
私、最後にもうひとつだけ……
頑張りたいことが出来たんです。
意識が遠のいていく……
ああ、もう駄目だ。
頭がはっきりしない。
次、目を開くときは……
みんなで私を、迎えてよね?
「俺にとって、貴女という存在は
俺の全てなのだろう。
だからずっと……怖かった。
怖いと感じることを忘れるほどに、怖かった」
「貴女を捜す間、ようやく思い出したんだ。
何が、“怖い”ということなのか。
俺が、何を恐れていたのか」
「俺はどんな貴女であっても、貴女を失えない。
……俺は…俺はまだ、最初に会った貴女を
忘れることができないが……
いつか、忘れることが出来る日まで……
待っていてくれるだろうか?」
「そうなったら、今、俺の前にいる貴女だけを愛そう。
他の世界にいるかもしれない、
似た別人の影を感じることをやめると誓おう」
「……すまない」
……あれ?
今、誰かが何かを……囁いた?
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