上 下
25 / 38
共通ルート

学園祭前日

しおりを挟む
※この作品は同人ゲーム「男子校でハーレムが作れる俺マジ勝ち組」からテキストを抜き出したノベル版です。
 ゲームテキスト形式なので背景やキャラ名の指定が残っています。
 原作ゲームは18禁ですが、今作は18禁シーンを削除し全年齢版として公開します。
 PCを持っていない方のために、同じく全年齢版の体験版プレイ動画もございます。
 詳しくは「はとごろTIMES」のホームページをご覧下さい。
 また、漫画も投稿しています。そちらも是非ご覧下さい。



《教室》
静香
「うん、サイズも特に問題なかった。これでいいと思う」
桃滋楼
「俺も大丈夫だったけどよ……」 
中田
「うっしゃ! これで女子制服完成ー!」
学園祭前日になり、ようやく女子制服の最終チェックが終了していた。
ちなみにデザインについては、中田を中心とした女子制服管理委員会(今勝手に命名)が全てを担っている。
「どんなものかは当日までのお楽しみ」らしく、男子接客班と調理班の人間はまだ何も知らされていない。
藤井
「どんなん作ったんだろうな中田達」
長野
「早乙女がオーケーしているんだから、けっこうまともなんじゃない?」
そうだよな、あの静香が問題ないって言ってるんだ。皆が心配していたエロティック系はこないだろう。
さすがに学園祭でキワドイ衣装着られたらまずい。あと、伏嶋あたりが発狂しそう。
藤井
「くあー、女子制服なんか必要かとか思ってたけど、こりゃ明日が楽しみだぞ」
零時
「だなー」
長野
「何を言ってるんだ四ッ橋は」
零時
「え?」
藤井
「お前も着るじゃん。あれ、まだ試着してねーの?」
零時
「あ……!」
わ、忘れてたあああああああっ!
そうじゃん、俺も着ることになってたじゃん! うっわぁ素で忘れてたよ怖っ!
中田
「おーいレージ、次お前試着ー」
零時
「思いだしたそばからきたあああああああ!」
中田
「いやー女子優先してたら最終日までお前のこと忘れててさー。でもお前ならサイズ適当でもなんとかなるしいっかなーって」
できればそのまま忘れていて欲しかったのに!
中田
「あ、デザイン秘密にしたいから隣の教室で着替えてくれよな」
そう言って、制服が入っているであろう紙袋を手渡される。
くっ……俺も男だ。一度オーケーしたことを覆すわけにはいかない……
しぶしぶだが受け取る。くっ、中を見るのも恐ろしい。
静香
「僕が着せてやろうか?」
なんでこの人はこんなに楽しそうなんですかねえ!
零時
「自分で着るよ! つーか今のお前に着替えさせられるとか色々まずいだろ!」
静香
「今更見られて困るものもなかろうに」
零時
「そうじゃなくて絵的に!」
桃滋楼
「四ッ橋……覚悟していけよ…………」
そして伏嶋は重い!
桃滋楼
「スカートふわふわしてるし、エプロンひらひらだし、意味わかんねぇよ……」
零時
「おおお俺を甘く見んなよ伏嶋。フリルは経験済みだぜ」
静香
「膝ガックガクだぞ」
零時
「ふん、俺の劇的ビフォーアフターを見てろよ」
そんなセリフを残し、ガクガクする膝を酷使しながら隣の空き教室に移動した。



《教室》
零時
「うお、でっかい鏡まで準備してあるよ……本気だな、女子制服管理委員会」
ここまで来たら腹をくくるか……
………………
…………
……
着た。着てしまった。
皮肉なことにサイズぴったり。ケチをつけて逃げ出すことは不可能な出来だ。
しっかし、どんな可愛い服着ようが中身が男だと結局きもちわるいな……

――コンコン

静香
「零時ー、着たか?」
零時
「うおっ! せ、静香か……着たけどなんだよ」
静香
「どれ」
ガラリと扉が開き、静香と伏嶋が入ってくる。
零時
「ちょっ!? な、なんで来るワケ!?」
静香
「そんなのお前のその姿が見たかったからに決まっているだろう」
それが嫌なわけなんですけどね!
静香
「しかし……やはり似合っているではないか。可愛い可愛い」
零時
「喧嘩売ってるだろお前……」
静香
「そんなことはないさ。桃滋楼も似合っていると思うだろう?」
桃滋楼
「お前ホントに母親そっくりだな」
それは若干自覚あったけど……すごく複雑だ。
桃滋楼
「詰め物してんのか?」
伏嶋にじっと胸部を見られる。うわ、なにこれ。タオル詰めてるだけなのに恥ずかしいんですけど。いやっそんな見ないで。
零時
「肩幅あって胸がないと男感が強調されるって中田が……」
紙袋の中には、服の他にそんなメッセージの書いた紙と丸く形作られたタオルが入れられていた。
それが結構でかくて目を引くんだ。俺も鏡見て思わず「うわデカッ、草田先輩並」って言っちゃったもん。泣きたい。
静香
「………………」
静香が一瞬自分の胸を見て、すぐに俺へと視線を戻す。
静香
「……何故だろう、胸なんか大きかろうが小さかろうがどうでもいいと思っていたのに、零時に負けているのは悔しい」
零時
「知りませんよそんなの……」
桃滋楼
「触ってもいいか?」
零時
「さっきから何で伏嶋は疑似乳に興味津々なの!?」
桃滋楼
「え、だってこんなとこにモノ詰めてるとかおかしすぎるじゃん」
零時
「うわああああその言葉心にすっげーぐさっと刺さったああああああ!」
俺だって好きで胸大きくしてるわけじゃねーよ! 今すぐにでも体育館に行ってバスケットゴールにシュートしてやりてーよこんなもん!
桃滋楼
「うはははは! めっちゃタオル入ってら、笑えるわー」
俺がうなだれている隙を見て伏嶋は面白そうにタオルを揉んでいた。
もう……好きにして…………
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

悠久の機甲歩兵

竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。 ※現在毎日更新中

そんな事言われても・・・女になっちゃったし

れぷ
恋愛
 風見晴風(はるか)は高校最後の夏休みにTS病に罹り女の子になってしまった。  TS病の発症例はごく僅かだが、その特異性から認知度は高かった。 なので晴風は無事女性として社会に受け入れられた。のは良いのだが  疎遠になっていた幼馴染やら初恋だったけど振られた相手などが今更現れて晴風の方が良かったと元カレの愚痴を言いにやってくる。  今更晴風を彼氏にしたかったと言われても手遅れです? 全4話の短編です。毎日昼12時に予約投稿しております。 ***** この作品は思い付きでパパッと短時間で書いたので、誤字脱字や設定の食い違いがあるかもしれません。 修正箇所があればコメントいただけるとさいわいです。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

女ハッカーのコードネームは @takashi

一宮 沙耶
大衆娯楽
男の子に、子宮と女性の生殖器を移植するとどうなるのか? その後、かっこよく生きる女性ハッカーの物語です。 守護霊がよく喋るので、聞いてみてください。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

処理中です...