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グレイブ団3

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 ローが拠点の案内をしてくれることになり、2階に上がった。

「2階は、右側に団員のそれぞれの部屋がある。左側にシャワー室と浴場が、男女別で1つずつある。入る時は、間違えないように気を付けてくれ。」
「分かった。」

 シャワー室は、着替えるスペースと、仕切られたシャワーブースが3つあった。
 浴場に入ると、手前に着替えるスペースがある。その先のドアを開けると、10人ぐらい入れそうな、大きなお風呂があった。
 見終わって浴室を出た。

「お風呂大きいね。今日入ろうかな。」
「タオル置いてないから、持っていくようにな。髪は俺が乾かすよ。」
「うん、ありがとう。」

 夜お風呂に入るのが、楽しみだな。

「1階は、ユーリも知ってる通りだ。最初に入った部屋は、応接室と団長の執務室を兼ねてる。あとは、食堂と横に調理場があるな。次は地下の訓練場に行こう。」

 また横抱きにされて、運ばれていく。全然歩かせてくれない。
 階段を降りて地下に着くと、そっと下に降ろされた。

「ここが訓練場だ。どんな魔法使っても壊れない様になっているから、安心だ。」

 訓練場は、地下とは思えないほど広く、天井も高い。壁には的が5つあり、地面には人形の木が5つ置いてある。

「ここでグレイブ団の説明しとくか。団員は、まず団長、俺、フェアリ、マリーが幹部だ。他は何チームか分けてあって、それぞれの隊長を決めてる。今は全部で50人ぐらい居るかな。」
「朝そんなに人居なかったよ?」

 食堂に居たのは、20人ぐらいだった。

「外で仕事してる団員もいるからな。ちなみに、うちの団は入団基準が厳しくて、そんなに人は増えない。身元、人柄、強さとか徹底的に調査する。ユーリは例外だな。」
「そんなにすごいところなんだ…。」
「割とうちは有名だぞ。仕事は、冒険者ギルド、貴族、国からの依頼を受けている。魔物の討伐、犯罪者の捕獲、情報収集とか、救出とか色々だな。依頼は結構来るが、受けるかどうかは、団長が決めてる。」

 依頼の規模が大きいけど、私で役に立てるかな…。心配になってきた。

「そうそうこの拠点な、別の空間だと言っただろ?団長が空間魔法で作って、ずっと維持し続けてるんだ。魔力量が桁違いだから出来ることだな。」
「へ~すごいね!ローも魔力量多いの?」

 気になって聞いてみた。

「団長より少ないが、他の人比べるとかなり多いぞ。マリーとフェアリも、俺より少ないが、多い。ユーリの魔力量は団長並みだから、覚えたら色々出来るようになるぞ。」

 そういえば、昨日団長が鑑定して、魔力量多いって言ってたな。

「ねぇ、ロー。私に魔法を教えてくれないかな。」
「あぁ良いぞ。明日からここで練習しよう。基本的には、イメージが出来れば、使えるからな。」
「イメージか。確かに、変身と隠蔽はイメージしたら使えたし。そういえば、なんでローは酒場で私に気付いたの?」

 隠蔽使うと、他の人には見えないはずなのに。

「それは、魔力が多い人だと、薄く見えるんだよ。『隠蔽』どうだ?」

 ローの身体が透けてるけど、見えた。

「なるほど、こんな感じだったんだね。」
「案内と説明は終わりだな。じゃあ、買い物に行こうか。」

 ローは隠蔽を解いて、また私を横抱きにして階段を登って行った。
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