うそとまことと

深月カメリア

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つながりあって

第35話

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 やがて――
「うん、一つ出来た!」
 琴は上機嫌に言うと、都筑のもとに近づいてくる。
 普段通り、つまり恋人の顔ではなく、普段の上機嫌な顔だ。
「……終わった?」
「はい! 一つ壁を乗り越えた気分です!」
 普さんのおかげ、と言う彼女を抱きよせ、膝の上に乗せると腕の中に閉じ込める。
「普さん?」
 無邪気に見つめてくるのも普段通り。
 彼女はなんと罪深いのか。
 都筑はいじめてやりたくなった。
 髪の毛を流し、耳をむきだしにするとそこに噛みついた。
 軟骨にそって歯をゆるく立て、唇で吸っては舌でなぞってゆく。
 琴が腰を揺らし、身をよじった。
「や、あ……」
 耳たぶを弄ぶと、琴が腰をくねらせる。彼女のお尻がモノに擦れて、すぐに熱が復活した。
「待って……っ」
「もう待てない。ベッドへ行こう」
 都筑は耳に、うなじに噛みつくように口づけし、立ち上がると彼女の手を取って寝室へ向かった。
 寝室の電気は消えたまま、リビングの明かりが入り込んで互いの顔は見える程度だ。
 彼女を押し倒すようにしてベッドに寝かせ、頬を撫でながら唇を吸う。
 琴は顔を赤くし、脚をもじもじさせていた。
 胸の谷間に鼻先を埋めると、やはり甘いミルクの香りがする。
 すっと胸に手を這わせ、頂きを指で探ると琴が「あっ」と甘い声を出した。
「……ブラつけてる?」
「つけてます……」
「脱がせても?」
「……はい……」
 都筑は部屋着を取り去ると、白いレースで飾られた、ピンク色の柔らかいブラのホックを外した。
 包まれていた白桃のような乳房が現れ、すぐに琴は両手でそれを隠す。それを惜しく思わないわけではないが、慎ましい態度とも思えた。
「下も、脱がすよ」
「あ、え……自分で……」
 都筑の手を止めると、琴は自ら短パンを脚から抜き取った。
 付け根もあらわ、布の面積が狭く、レースのピンク色は可憐だがやはり刺激の強い下着だ。
 都筑はゴム一本しかないサイドを指にかける。
「……意外だったな、これは」
「Tバック? 快適ですよ」
「そうなのか……」
 後ろまで手を伸ばせば、布が邪魔するわけもなくしっとりとしたお尻に触れる。
 胸と違ってもちもちした柔らかさだ。
 琴はそれがおかしいのか、にこにこしている。
「ここは感じない?」
「分からないです」
 琴は機嫌が良さそうだった。
 一つ壁を乗り越えた気分と言っていたか。
「脱がすよ」
「あっ、あの……自分で……」
 琴はそう言うと上半身を起こし、サイドに手をかける。
 都筑がそれを見ていると、琴は視線に気づいて都筑の目の前に手のひらを向けた。
「そんなに見ないで下さい」
「もったいないな……見たいんだけど」
「えっち」
「君だって俺が脱ぐのを見てるだろ?」
「うっ……」
「ドキドキしてた?」
「む……」
 その反応から察するに、図星のようだ。
 琴は手を下ろすと、膝立ちになってショーツをおろす。
 柔らかい恥毛が見え、肌を隠すもののなくなった彼女の裸身に、神々しささえ感じる。
「……綺麗だな」
 そう呟くと、琴は顔を隠すように下を向く。
「ちゃんと見せてくれ」
 顎に手を添え、上向かせると目が合う。
 吸い込まれるような瞳だ。
 わずかな光を集めて、きらきらしている。
 後頭部に手を回し、唇を重ねる。
 柔らかい唇からしっとりと体温が交わり、目を閉じてそれを味わうと、琴の体から力が抜けたのを感じる。
 ゆっくりと彼女を横たえ、覆い被さるようにすると頬をすり寄せ、耳に口づけ、首筋に、鎖骨に、指で触れてはキスをしてゆく。
 琴が熱く吐息した。
 それに惹かれて口づけし、指をからめて手をつなぐ。
 デコルテに、乳房に、肋骨あたり、なだらかなお腹、へそ、恥骨のそばの柔らかいお腹に、と口づけた瞬間、琴が体を跳ねさせた。
「そこ、むずむずするから……」
「ここ?」
 都筑が示したのはへそのすぐ下真ん中ではなく、骨のでっぱりの近く。
 子宮のあたりだろう。
「気持ち悪い?」
「ううん、くすぐったい感じ……」
 都筑は頷いて、手を離すと脚を開かせた。
 琴が身を固くしたのが伝わってくるが、都筑は構わずに内ももに舌を這わせた。
「う……っ」
 跳ねるような高い声が聞こえ、顔をあげると切なげに眉をよせる彼女と目が合った。
 都筑がちゅう、と音を立てて吸うと内ももに赤い花びらのような痕が出来る。
 それを幾つも散らし、左の膝の裏に手を回すと足首から踵、足の指まで丹念に舐める。
「あ、汚いです、からっ」
「洗ったばかりだろ? 可愛い指してる」
「でもっ」
 都筑はピンク色になった親指を咥え、甘く噛んだ。琴が小さく声をあげる。それに心臓が反応し、腰が重くなった。
 子猫のような声だった。くすぐったそうではない、甘いねだるような声。
(ここも感じやすいのか)
 と確信を得て、何度かそれを繰り返すと手を離した。
 目元をぼんやりさせた琴が顔をあげる。
「ねえ、やっぱり、変……そんなとこ……」
「変?」
 都筑はしっとり汗を浮かせつつある右足を撫で、琴と目を合わせた。
「そんなとこ感じて、中、全然……」
「……君は本当に無知だな……変じゃないよ。耳も、足も、指も、全部感じるって……髪に触れられて感じる人もいるらしいし」
「そういうものなんですか?」
「そういうものだよ。中は、慣れないうちは感じないようだから問題ない」
「……普さん、どこからそういう情報集めてるんですか?」
 琴は不思議そうにしている。都筑はその発言に目を見開いた。
「雑誌とか本とかネットとか、今は色々あるだろ?」
「ありますけど……そんなに詳しいものって、どこにあるのかなって」
「専門のコーナー……君は本当に仕事のことばっかり考えてるんだな?」
「そんなことないです。趣味もあるし。ただ恋愛に興味なかったから、最低限しか知りません」
「最低限? ああ、そうか。ゴムがどうとか、アレが中に入るとか?」
「そうです。避妊はちゃんとします。まだ結婚してないし」
 琴はなぜか「どうだ」と言わんばかりだ。
 都筑は思わず笑ってしまう。
「そうだな……それは大事だけど、ゴムを嫌がる奴もいるから気をつけないと」
 基本的に力では女性は男性に敵わないものだし、と都筑が琴に言い含める。すると、琴がはっきりとした口調で言った。
「普さんはそんなひどい事しないから、大丈夫です」
 これでも人を見るようにしてますから、と琴は付け足した。
 都筑はそれを受け入れつつも、「それが全部じゃない」と答えた。
「言っただろ、俺だってめちゃくちゃにしてやりたいと思う時はあるって」
 琴は顔を真っ赤にした。
「今はしないけど」
「本当に?」
 上目遣いに覗いてくる琴に、都筑は笑みがもれた。
「……期待してる?」
 琴は慌てて首を横にした。
「今は……ダメ」
「わかった」
 都筑は蜜を溢れさせる口に顔を寄せる。琴の脚が緊張でか強ばったが、すぐに解けた。
 その反応におやっと思いながら、赤く艶めいた粒を吸うと、琴が口を開けて「ああっ」と高い声を出した。
 その声の甘さに体の中心がぐっと圧力を増す。 じゅるじゅると音を立て、奥から溢れてくる蜜を舌で迎え、味わう。
「んんぅっ、あっ……!」
 こらえるような声だ。だが体は素直に快楽を覚えている。
 蜜の味はどんどん濃くなり、苦みを都筑は感じた。
 左手で脚を彼女の押さえ、右の人差し指でたっぷりと濡れた蜜口をなぞる。ひくひくと震え、可愛らしい。
「指、入れるよ」
 琴は頷いた。
 指先を蜜口に入れるとにゅぷっと音が鳴り、都筑の指をすーっと飲み込む。
 前よりもスムーズだった。
 熱い熱い、イソギンチャクのような中の壁を探り、ちょうど粒の裏側だろうか、そこに触れると琴が気だるげな息を吐き出し、腰を揺らした。
「あぁ……や……変……」
 無意識なのか体の反応なのか、琴の中はきゅう、と都筑の指を締めては更に奥へ引き込む。
 緊張の解けた琴の体は今までと違う反応を見せた。
 声も甘ったるい、甘えた子猫のようなものになっている。
「良い……?」
 都筑は指を入れたまま上半身を持ち上げ、琴の顔を覗き込む。
 琴は眉を開き、唇を薄く開いて都筑を見上げた。
 彼女の頬は赤く艶めいて、汗ばんで張り付いた髪の毛が甘い香りを強めている。
 扇情的な痴態に都筑は股のモノの重さが増したのを感じる。
「はい……良いです……あっ!」
 ぐり、と中を刺激してやると、琴は体をくの字に曲げ、都筑の腕にしがみついた。
「んん……っ」
 琴が体を強ばらせる。まるで異物を押しだそうとするような中の動きを感じ、都筑は琴に口づけて気をそらした。
 口を離すとどちらのか分からない唾液が互いの口を濡らす。
「あつい……普さ……なんか変……」
「変? どこが?」
「分からない……頭……」
 琴は口で息をしている。はあはあと漏れる息は上擦っていた。その口元から赤い舌が見え隠れしている。
「イキそうなんだろ? 大丈夫、ちゃんとつかまえてるから……」
「うん……」
 琴が甘えるように腕を伸ばした。都筑は琴を左腕でしっかりと抱きしめ、中を刺激した。
 ぎゅう、と強く締まったかと思えばまた波うつように引き、また締めてくる。
 溢れる蜜はとろとろで、ひどく気持ちいい。
 指でノックするのを早めると、琴が「あっ、あっ」と高い声でないた。
 彼女の手が背中に張り付いたようになり、ぎゅっと握られる。
「あっあぁ……っ!」
 泣くような声が耳元で聞こえた後、ぎゅうっと中が締まって、びくびくと壁が震える。
 都筑はモノの質量を重く感じながら、指がぎりっと締め付けられる感覚に耐えた。
「……ああっ……はぁっ……あぅっ」
 琴は詰めていた息を吐き、都筑の背に回していた手を脱力させた。
 背中を何度も反らせ、ぐったりとベッドに体を沈ませると蜜口もゆるりとほぐれる。
 都筑の指を伝い、愛液がこぽっとあふれ出た。
 指を抜くと都筑は琴の頬を撫でる。
 熱くなった頬はやはり汗でしっとりし、琴は目尻に涙を浮かべて大きく息をしていた。
「……大丈夫か?」
 話しかけても返事はなかったが、琴は都筑を見つめると彼の手に自身の手を重ねる。
「だいじょうぶ……」
 彼女が舌っ足らずにそう答えるまで、たっぷり1分はかかった気がする。
 琴はしばらくぼうっとした顔をしていたが、都筑がぎゅっと抱きしめると、手を回し背中を抱きしめてきた。
 たっぷり5分はそうした後、都筑は息を整え、彼女にささやく。
「……挿入ても?」
「はい……」
 琴は脚を開き、息を整えていた。
 都筑は服を脱ぎ捨て、ゴムを取り出すとそれを着ける。
 すっかり固くなったモノは今にもはち切れそうで、琴の蜜口を焼いてしまうのではと思うほど熱い。
 先端をぬるついた蜜口に当てると、琴が脚を強ばらせる。
 抵抗されるかと思ったが、先端はずぷずぷっと中に入り込み、蜜口が収縮するに従ってモノはすんなりと挿入った。
「あっ……」
 琴が一瞬顔を歪ませたが、苦痛を訴えるでもなく都筑の腰に手を添えると息を何度も吐き出す。
「あ、中……っ、はいった……」
 琴はどこか安心したような声でそう言う。
 都筑は中の締め付けのきつさに顔を歪めたが、すぐに満足気な息を吐き出した。
 ぬるついた中の壁が都筑のモノにまとわりつき、溶かそうとするかのような熱さがたまらなく気持ちよかった。
「すごい……君の中……」
 ぞろぞろと蠢くイソギンチャクの壁が、都筑のモノをじっくり確かめているようだ。
 やがて中の壁がまとわりつく。
 ぴったりとはまった感覚で、脳まで溶けそうに気持ちいい。
 琴が目を開け、都筑を見上げた。
 目尻に涙が浮いている。
 それをぬぐってやりたくて顔を寄せると、自身の額から彼女の首筋に、汗がぽたりと落ちた。
 それがなぜかおかしくなり、二人で笑う。
「汗、すごい」
 琴が手を伸ばし、都筑の汗をぬぐった。
「熱くなりすぎた……かな……」
「そうなんですか?」
「君が可愛いから」
 都筑は唇を寄せ、琴が目を閉じるのを見てから重ね合う。
 むつみ合うような、柔らかく重ねるキスだ。
 それが心地良く、頬に、耳に、首に、とちゅっと音を立ててキスしてゆくと、琴が「はあ」と嬉しそうに吐息する。
「痛くない?」
「はい。なんか……嬉しいです。中、普さんので満たされてる……」
「大胆な発言だな……」
 琴の中がきゅうきゅう締めてきて、都筑は喉を震わせる。
 そろそろ動きたいところだ、と思った瞬間、
「普さん……抱きついちゃダメ?」
 琴が切なげな表情でそう言った。
「いいよ。そうだ、起き上がって」
 都筑は琴の背中に手を回し、ゆっくり上半身を起こす。彼女を膝に乗せ、腰を支えて座り直すと自然と目が合った。
「シーツ……びしょびしょだな……」
 ひんやりしたねばる体液まみれだ。都筑がそう言うと、琴はむっと口を尖らせる。
「普さんがやらしいんだもん」
「俺のせいか?」
「違う?」
「俺のせいで気持ちよかった?」
「う……っ」
 琴は降参を言わんばかりに都筑の首筋に額を押しつけた。
「気持ちよかったです」
 素直にそう言う彼女に微笑んで、髪を撫でて顔を向かせ、唇を重ねる。
 今度は深く、深く、舌を求めて絡め、解放すると下半身を揺らした。
「っ……」
 琴は都筑の首にすがりつき、目を閉じる。
 中が重力で降りて、壁がモノを包む。
 下から突き上げる格好になり、彼女を貫くようにすると徐々に快楽が背筋にまで伸びてくる。
 それに促されるように息を吐くと、都筑自身もはっとするほど熱い息だった。
「はぅ……っ、うっ」
 琴は苦痛ではないようだが、気持ちが良いとは言い切れないのだろう。眉をひそめ、必死に息を逃がしている。
 都筑は快楽を得ているが、彼女がそうでないなら与えてやりたいと思った。
 乳房をかきよせ、赤く色づいたサクランボのような乳首に触れる。
「あっ、やん……」
 可愛い声にモノが反応し、より深くを求めて琴の腰を押さえた。
「んん~……っ!」
 逃げ場を失った琴が体をくねらせる。
 都筑は荒く息を吐き出しながら、彼女の食べて欲しそうに固くなった乳首を口に含み、背中を手で支えてたっぷり味わう。
 琴は背や喉を仰け反らせ、甘い声でなきだす。
「あっ、あっ……!」
「可愛い声……」
 声に合わせて、中から蜜がどんどん溢れてくる。モノはずりずりと動きやすく、腰をはねさせる度にぐちゅぐちゅとあふれ出てシーツを濡らす。
 都筑は彼女の中が締まる度に眉をよせ、モノが擦れる感触に息をもらした。
 もっと欲しい、と腰を激しく揺らせば、ベッドが二人分の体重でギィギィと悲鳴をあげる。
 それすらも情交の激しさを訴えるスパイスとなって、二人の鼓膜を犯していた。
「あ、やぁっ……!」
「すごい……気持ちいいな……っ」
「普さ……あっ、もっとぎゅってして……っ」
 都筑はそうねだる琴の体を寄せ、胸元に彼女をおさめると離さないように抱きしめる。
 琴の手が背中に伸び、しがみついてきた。
 彼女のかぼそい涙混じりの声に都筑はたまらなくなり、ベッドに押し倒すとそのまま腰を進める。
 ずっ、ずっ、と推し進めると、モノがそろそろきつくなってきた。
 都筑は琴の粒に手を伸ばし、熱く膨らんで快楽を待っていたそれをぐりぐりと刺激した。
「あぁっ、あっ!」
 途端、中が都筑のモノを締め上げてくる。
「一緒にイこう」
 都筑が囁きかけると、琴は何度も頷く。
 彼女の目尻に浮かんでいた涙を舌でなぞり、更に中を先端でかき回しながら、粒をつまんでなで、こする。
「ああぁっ!」
 琴が喉をそらして喘ぎ、脚を腰に絡めてきた。
 細い脚は白く光るようで、幽玄にも似たあやしさでひどくそそられる。汗のためかぴったりと張り付き、すぐに熱くなった。
 都筑はしなやかな脚に好きにさせたまま、腰を早めた。
 都筑の息は早くなり、汗がしたたって琴の胸の谷間に流れた。
 それを見ると体がぼおーっと熱くなり、熱が波となると、下腹部が痛いくらいに膨らんだ。
「んんっ……普さ……っ!」
 琴は口を開け、息をするたびに甘い声を漏らしている。
 それと同時に中がびくびくと震えだし、蜜口が震え始めた。
 もう絶頂が近いのだろう、都筑はそうと知ると下半身に力を込め、琴の首筋に何度も口づける。
 中でパンパンになったモノがゴールを目指して暴れ始めた。
 都筑は荒く息をしながら琴の粒を離さずに刺激し、琴がぎゅっと目を閉じた瞬間――
「っ……ああぁっ!」
「く、うっ!」
 琴の絶頂に合わせてモノに流れる熱い波を解放すると、モノを通った白い迸りが勢いよく飛び出し、ゴムの中にどろどろと流れてきた。
 都筑の腰が5回ほど跳ね、彼女の体に打ち付ける。
 その度に白い迸りがびゅっと飛び出し、都筑は頭がくらくらするほどの官能を味わった。

***

「もう一回シャワーを浴びないとな……」
 ぐったりとした琴の体を指でなぞり、都筑は呟いた。
 琴は汗や都筑の舐めた後で全身をしっとりさせている。
 彼女はまぶたが重そうだったが、何とか開けると頷いた。
「眠いなら寝てて良いよ」
「……すぐ寝たら失礼だって……」
「女性は満足すると眠くなるらしいから……自然にしてて良い」
「……じゃあ、少しだけ……」
 琴は目を閉じた。
 都筑は安心しきった顔の彼女がたまらなく可愛いと思え、額に口づけする。
「好きだよ」
 琴は口元をむにゃむにゃさせ、笑顔を浮かべた。

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