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第1部 2章 辺境の町メルキス
ミツキのこれから
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「ふぅ~、個室に通してもらったのはいいですけど、あまりに豪華で落ち着かないなぁ~」
あの後、2時間ほど話した後で部屋を出た私にあてがわれたのは、とても豪華な部屋だった。どこのスウィートルームかというような出来で、調度品もさぞ値打ちものなのだろう。
「ちょっと触ってみようかな?」
そう思って飾ってあるツボに手を触れようとした時…。
コンコン
「入るぞ」
「うひゃあ!」
「…何をしていたんだ?」
「いやぁ~、珍しいツボがあるなって思って…」
「別にこのぐらいのツボ、どこにでもあるだろう?」
「もう、またそんなこと言って、クウィードったら。あなたと普通の人は違うのよ。はあ~い、ミツキちゃん」
「あっ、アルテラさん!」
クウィードさんに続いて入室してきたのはアルテラさんだった。
「お2人ともどうされたんですか?」
「ああ、さっき決まったことがあったから伝えに来た。正式に俺たち二人はお前付きの護衛になった。といっても、お前が街での暮らしに慣れるまでの2週間だけだがな」
「そうなのよ。だから、その間は何でも聞いてね!」
「ええっ!?いいんですか?」
「ガイエル様が村から呼びだしてしまったからそのお詫びだそうだ。明日には住居も用意する」
「そこまでしてもらうことでは…」
「まあまあ、村で暮らしていたんだからお金ないんでしょ?この2週間でガンガン稼ぎましょう!」
「お前な…」
「何よ。護衛のついでにこの休暇を使って稼げばいいって言ったのはあんたでしょ?」
「それはそうだが…」
「休暇?」
「いや、それは言葉の綾でな。もちろん、お前の護衛も務めるが、まあ重要人物ということでもないから、実質休暇のようなものだろう?そこで、案内をしながらたまには冒険者ギルドで依頼を受けて稼げばどうだと思ってな」
「騎士さん達が冒険者として活動してもいいんですか?」
「あんまり表立って活動するのは良くないわ。でも、休暇とかの自由時間なら特に禁止もされていないわよ。ただ、あんまり儲かるようなものばかり受けていたら顰蹙を買うけどね」
「まあ、それはそうですよね」
領主様からも給与をもらっているということは、税金からだろうしその上、副業でバンバン稼いでます!なんて反感買っちゃうよね。
「というわけだから依頼を受ける時は呼んでね!まあ、家を買ったらしばらくは一緒に住むけど」
「そうなんですか?」
「護衛だと言っただろ?窮屈だと思うが辛抱してくれ。そんな訳で、明日は早速家を見に街へ行くぞ」
「家ってどのぐらいの物ならいいんでしょうか?」
「普通の一軒家ならどこでもいいんじゃない?それこそ、ミツキちゃんがこれからどうしたいかね。冒険者の傍ら、商売をしたいなら商業エリアだし、そういう訳じゃないなら治安のいい住宅エリアもありね」
「ギルドに近いところとかでもいいんでしょうか?」
「別に構わないけど、冒険者って結構うるさいわよ?依頼の報告だって遅い時間でも受け付けるし、飲んで道端でうるさく寝てるやつもいるしね」
「そうだな。俺たちの護衛期間が終われば一人暮らしになるんだから、それなりに安全な地区を選んだ方がいい」
うう~ん、私としては本気を出せばいつでも返り討ちにできるからどこでもよかったから、ギルドの近くが便利かなと思ったんだけど、うるさいのは嫌だなぁ。街並みを見る限り、レンガか木造建てだから防音性も不安だしね。
「じゃあ、住宅エリアで防音性の良い物件がいいです」
「そうか。なら、そっち側の不動産屋に向かうか」
「決まりね。それなら後は食事の時間までゆっくりしましょう」
「あれ?私、今日はここでご飯を食べていいんですか?」
「もちろんよ。ミツキちゃんはガイエル様のお客様だもの。もっと堂々としていてもいいのよ?さっき聞いたら、ガイエル様が若い時の恩人のお孫さんなんでしょ?よっぽど大きい態度でなければみんなきちんと接するわよ」
「そうだな。それにしても、どうして室内でまだ鎧を着てるんだ?」
そう、私はいまだに鎧姿だ。でも、これだって好きで着ているわけではない。
「えっと、この鎧は私の家に代々受け継がれて来たんですけど、実は10m以上離れると自動で装着されるんです」
この鎧はデュラハンの体の一部判定なのか分からないが、10m以上離れた瞬間にガチャンと装着してくるのだ。今は移動の可能性もあるし、変に脱ぐと逆に危険なのだ。
「そっ、その鎧って本当に代々伝わってるの?呪いの品じゃなく?」
「の、呪いじゃありませんよ。現に魔法防御とかも高い名品ですし!」
一応、弱い魔物と戦う時に試したことがあるけど、傷ひとつつかなかったからいい鎧ではあると思う。ちょっと…いや、かなり融通が利かないだけで。
「いい鎧ではあるだろうな。しかし、食事の間もそれでは困るのだが」
「食堂かどこかに行くんですよね?距離あります?」
「いや、客間からなら近いな。なんとか行けるだろう」
「良かった~。じゃあ、重たいし脱ごう」
「やっぱりその鎧、重たかったのね。ずっと歩く時も付けていたから軽いのかと勘違いしちゃったわ」
「そうなんですよ。頑張って魔法を込めていると、何とか重さをごまかせるんです。普通だったら動くのも大変ですね」
ガチャンガチャンと鎧を脱ぎながら私は答える。
「ちょ、ちょっと、ミツキちゃん!!」
「どうしました?」
鎧を脱いでいるとアルテラさんから声がかかる。何かあったのかな?
「あ、あなた、服は?」
「ふく?」
鎧を脱いだ自分の姿を見ると下着を着ていなかった。えっ!?そんなことあるの?
「いや、よく考えれば着ていたとして百何十年物…無理か」
私は小さく呟くと納得する。さすがに見かねたアルテラさんが直ぐに着替えを持って来てくれた。
「はぁ~、驚いたわ。村で生活してるからってそんな装備はダメよ?」
「以後、気を付けます」
そして、何とか一般人の格好をした私は慣れない服装で戸惑っていた。
「そんなに違和感を覚える服装か?」
「でも、ちょっと豪華すぎて落ち着かないんですよ」
この部屋だって豪華すぎるしね。
「そうか?これぐらい、直ぐに慣れると思うが…」
「ガイエル様の孫のあんたが言ってもしょうがないでしょ」
「そういえば、ガイエル様ってどんな方なんですか?すごく偉い方って言うのは分かりましたけど…」
「ガイエル様は先々代の領主の次男で、現役時代はこの街の騎士団の副団長だったんだ。俺の父が今は後を継いで副団長の座にいる」
「うわっ!?そんなに偉い方だったんですね!」
昔、ガイエルが自分でも言ってたけど、改めて町を見るとその役職の重要さも偉さも分かった。
「そうよ。ちなみに何もなければ次の代はこいつが後を継ぐ予定なの。腕も確かなのよ」
なんてアルテラさんも褒めているのか貶しているのか、誇らしげに話す。きっと同期として鼻が高いのだろう。そんな感じで私たちは夕食までの時間でお互いのことを話し合ったのだった。
あの後、2時間ほど話した後で部屋を出た私にあてがわれたのは、とても豪華な部屋だった。どこのスウィートルームかというような出来で、調度品もさぞ値打ちものなのだろう。
「ちょっと触ってみようかな?」
そう思って飾ってあるツボに手を触れようとした時…。
コンコン
「入るぞ」
「うひゃあ!」
「…何をしていたんだ?」
「いやぁ~、珍しいツボがあるなって思って…」
「別にこのぐらいのツボ、どこにでもあるだろう?」
「もう、またそんなこと言って、クウィードったら。あなたと普通の人は違うのよ。はあ~い、ミツキちゃん」
「あっ、アルテラさん!」
クウィードさんに続いて入室してきたのはアルテラさんだった。
「お2人ともどうされたんですか?」
「ああ、さっき決まったことがあったから伝えに来た。正式に俺たち二人はお前付きの護衛になった。といっても、お前が街での暮らしに慣れるまでの2週間だけだがな」
「そうなのよ。だから、その間は何でも聞いてね!」
「ええっ!?いいんですか?」
「ガイエル様が村から呼びだしてしまったからそのお詫びだそうだ。明日には住居も用意する」
「そこまでしてもらうことでは…」
「まあまあ、村で暮らしていたんだからお金ないんでしょ?この2週間でガンガン稼ぎましょう!」
「お前な…」
「何よ。護衛のついでにこの休暇を使って稼げばいいって言ったのはあんたでしょ?」
「それはそうだが…」
「休暇?」
「いや、それは言葉の綾でな。もちろん、お前の護衛も務めるが、まあ重要人物ということでもないから、実質休暇のようなものだろう?そこで、案内をしながらたまには冒険者ギルドで依頼を受けて稼げばどうだと思ってな」
「騎士さん達が冒険者として活動してもいいんですか?」
「あんまり表立って活動するのは良くないわ。でも、休暇とかの自由時間なら特に禁止もされていないわよ。ただ、あんまり儲かるようなものばかり受けていたら顰蹙を買うけどね」
「まあ、それはそうですよね」
領主様からも給与をもらっているということは、税金からだろうしその上、副業でバンバン稼いでます!なんて反感買っちゃうよね。
「というわけだから依頼を受ける時は呼んでね!まあ、家を買ったらしばらくは一緒に住むけど」
「そうなんですか?」
「護衛だと言っただろ?窮屈だと思うが辛抱してくれ。そんな訳で、明日は早速家を見に街へ行くぞ」
「家ってどのぐらいの物ならいいんでしょうか?」
「普通の一軒家ならどこでもいいんじゃない?それこそ、ミツキちゃんがこれからどうしたいかね。冒険者の傍ら、商売をしたいなら商業エリアだし、そういう訳じゃないなら治安のいい住宅エリアもありね」
「ギルドに近いところとかでもいいんでしょうか?」
「別に構わないけど、冒険者って結構うるさいわよ?依頼の報告だって遅い時間でも受け付けるし、飲んで道端でうるさく寝てるやつもいるしね」
「そうだな。俺たちの護衛期間が終われば一人暮らしになるんだから、それなりに安全な地区を選んだ方がいい」
うう~ん、私としては本気を出せばいつでも返り討ちにできるからどこでもよかったから、ギルドの近くが便利かなと思ったんだけど、うるさいのは嫌だなぁ。街並みを見る限り、レンガか木造建てだから防音性も不安だしね。
「じゃあ、住宅エリアで防音性の良い物件がいいです」
「そうか。なら、そっち側の不動産屋に向かうか」
「決まりね。それなら後は食事の時間までゆっくりしましょう」
「あれ?私、今日はここでご飯を食べていいんですか?」
「もちろんよ。ミツキちゃんはガイエル様のお客様だもの。もっと堂々としていてもいいのよ?さっき聞いたら、ガイエル様が若い時の恩人のお孫さんなんでしょ?よっぽど大きい態度でなければみんなきちんと接するわよ」
「そうだな。それにしても、どうして室内でまだ鎧を着てるんだ?」
そう、私はいまだに鎧姿だ。でも、これだって好きで着ているわけではない。
「えっと、この鎧は私の家に代々受け継がれて来たんですけど、実は10m以上離れると自動で装着されるんです」
この鎧はデュラハンの体の一部判定なのか分からないが、10m以上離れた瞬間にガチャンと装着してくるのだ。今は移動の可能性もあるし、変に脱ぐと逆に危険なのだ。
「そっ、その鎧って本当に代々伝わってるの?呪いの品じゃなく?」
「の、呪いじゃありませんよ。現に魔法防御とかも高い名品ですし!」
一応、弱い魔物と戦う時に試したことがあるけど、傷ひとつつかなかったからいい鎧ではあると思う。ちょっと…いや、かなり融通が利かないだけで。
「いい鎧ではあるだろうな。しかし、食事の間もそれでは困るのだが」
「食堂かどこかに行くんですよね?距離あります?」
「いや、客間からなら近いな。なんとか行けるだろう」
「良かった~。じゃあ、重たいし脱ごう」
「やっぱりその鎧、重たかったのね。ずっと歩く時も付けていたから軽いのかと勘違いしちゃったわ」
「そうなんですよ。頑張って魔法を込めていると、何とか重さをごまかせるんです。普通だったら動くのも大変ですね」
ガチャンガチャンと鎧を脱ぎながら私は答える。
「ちょ、ちょっと、ミツキちゃん!!」
「どうしました?」
鎧を脱いでいるとアルテラさんから声がかかる。何かあったのかな?
「あ、あなた、服は?」
「ふく?」
鎧を脱いだ自分の姿を見ると下着を着ていなかった。えっ!?そんなことあるの?
「いや、よく考えれば着ていたとして百何十年物…無理か」
私は小さく呟くと納得する。さすがに見かねたアルテラさんが直ぐに着替えを持って来てくれた。
「はぁ~、驚いたわ。村で生活してるからってそんな装備はダメよ?」
「以後、気を付けます」
そして、何とか一般人の格好をした私は慣れない服装で戸惑っていた。
「そんなに違和感を覚える服装か?」
「でも、ちょっと豪華すぎて落ち着かないんですよ」
この部屋だって豪華すぎるしね。
「そうか?これぐらい、直ぐに慣れると思うが…」
「ガイエル様の孫のあんたが言ってもしょうがないでしょ」
「そういえば、ガイエル様ってどんな方なんですか?すごく偉い方って言うのは分かりましたけど…」
「ガイエル様は先々代の領主の次男で、現役時代はこの街の騎士団の副団長だったんだ。俺の父が今は後を継いで副団長の座にいる」
「うわっ!?そんなに偉い方だったんですね!」
昔、ガイエルが自分でも言ってたけど、改めて町を見るとその役職の重要さも偉さも分かった。
「そうよ。ちなみに何もなければ次の代はこいつが後を継ぐ予定なの。腕も確かなのよ」
なんてアルテラさんも褒めているのか貶しているのか、誇らしげに話す。きっと同期として鼻が高いのだろう。そんな感じで私たちは夕食までの時間でお互いのことを話し合ったのだった。
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